2022年8月6日、7日、日本最大規模のインディーゲームの祭典BitSummit X-Roads(ビットサミット クロスロード)が京都市勧業館 みやこめっせにて開催。

 軽トラックのラリー大会に出場したら、つぎからつぎへと予想外の事態に巻き込まれることに! チューブゲームズの『DriveCrazy(ドライブクレイジー)』は、何か大きな力によって刻一刻と崩壊しつつある日本を舞台にした、ステージクリアー型のドライブゲームだ。ブース出展されたデモバージョンでは、3つのステージをプレイできた。

『ドライブクレイジー』 最速ルートは破壊行為と超絶ドリフトで切り拓け!【ビットサミット クロスロード】

 本作の特徴は、ありとあらゆるオブジェクトを体当たりでぶっ壊せること。ふつうのドライブゲームよろしく、交通ルールやレース規則に沿ったルートを走ることもできるが、破壊すればするほどスコアが上がるため、むしろ積極的に悪路を選択したほうがよいときまである。樹木が生い茂る山道の、S字コーナーが連続する下りコースのベストな攻略法が“一直線に突っ切る”であることは、言うまでもないだろう。それでいて、サイドブレーキを効かせてのドリフト走行が気持ちよく決まる上に加点対象だったりと、ゲーム的挙動のドライブゲームのファンも満足できる操作感覚がしっかり再現されているから侮れない。

『ドライブクレイジー』 最速ルートは破壊行為と超絶ドリフトで切り拓け!【ビットサミット クロスロード】

 最初の田舎ステージこそ何も起こらないが、森&湖ステージでは巨大冷蔵庫と武装ヘリ、都会ステージでは火を噴く巨大ヒグマが積極的に妨害を仕掛けてくる、無意味に物騒な展開に。何かが起こるたびにテロップ表示される、コ・ドライバーやカーナビのセリフのおとぼけ具合もあって、「ああ、私はいま“バカゲー”をやっている」という気分を満喫することができた。作者のTakao氏(Tubez Games)によれば、ステージは最終的には30ほど用意されるとのことで、いやが上にも期待が高まる。

『ドライブクレイジー』 最速ルートは破壊行為と超絶ドリフトで切り拓け!【ビットサミット クロスロード】

 Takao氏(Tubez Games)に本作を作った理由を訊ねたところ「大暴れしてメチャクチャにできるものにしたかった」との返答。なぜ主役が軽トラかについては「日本らしいと思ったので」……と、聞いてなるほどと思いつつ「でもふつう、そっちにいかないのでは?」とツッコみたくなる、氏の独特な感性がうかがえた。ちなみにTakao氏は、元ゲーム会社勤務のエンジニア。2020年開催のプログラムコンテスト“第14回UE4ぷちコン”では、『グレイマンすくい』というこれまた妙な作品で、最優秀賞を受賞している。

 『DriveCrazy(ドライブクレイジー)』は現在、SteamストアでPC用無料デモ版が公開されている。2023年にはアーリーアクセス版をリリース予定とのことだ。

※本作はメディアアワード「ガジェット通信賞」を受賞しました。

『ドライブクレイジー』Steamサイト