2022年8月6日、7日、日本最大規模のインディーゲームの祭典BitSummit X-Roads(ビットサミット クロスロード)が京都市勧業館 みやこめっせにて開催。
近未来世界を舞台にしたスクロール格闘アクションゲーム『Slave Zero X』が、イギリスのパブリッシャーZiggurat Interactiveブースにて展示(※開発はPoppy Works)。リリースはまだまだ先のタイトルということで、あくまでもプレイの感触を確かめられるプレイアブル・デモとしての出展だった。
大まかなゲーム内容は、奥行きのないフィールドを進んでいくスクロール格闘アクション。特定範囲内のフィールド上の敵を全滅させると先のエリアに進むことができ、最終エリアにいるボスを倒すとステージクリアー……というアーケードゲームライクな構成だ。ときおり、背景のカメラアングルや敵との位置関係が3D的に表現される場面もあるが、ゲームシステム上はつねに2D空間として処理されている。
タイトルを見てピンときたベテランPCゲーマーもいるかと思うが、本作は、1999年にリリースされた近未来3Dロボットアクション『Slave Zero』の、20数年ぶりのシリーズ最新作。共通の舞台で、前作より過去の時代のストーリーが展開するとのことだ。TPSタイプのゲームの前日譚を、低解像度仕立ての2Dアクションとして表現する試み自体、インディー的な発想と言える。
“スタイリッシュアクションゲーム“を自称しているだけあって、そのゲームプレイはすこぶる爽快。さまざまな体勢でさまざまな方向キーを入れながら弱攻撃/強攻撃ボタンを入力し続けることで、見ためにも鮮やかなコンボをくり出せた。いわゆる“ガチャプレイ“でもそこそこ渡りあえる一方、「このタイミングでこの技を出して、敵の攻撃を流してから反撃」といったピンポイントな攻略法を研究する余地も残っているあたり、単なるカジュアルゲームとは一線を画している印象を受けた。
気になったのは、プレイヤーキャラの残り体力の回復機会の少なさ。そもそもアイテム自体が存在せず、ステージクリアー時に最大値の1/3程度回復……という渋ちんぶりだ。コンボの気持ちよさにかまけて一度でも袋叩き(ノックバックの連続で操作不能のまま一方的にダメージを受け続ける状態)にされたら、以降の攻略に大いに差し障るゲームバランスは、デモ版のみの調整であってほしい。とはいえ、本作の制作スタッフに、レトロ風激ムズインディーシューティングゲーム『デビルエンジン』のクリエイターが参加しているとの情報もあり、何だかんだでこのままのバランスでいきそうな気もする。
すでにSteamのストアページも公開されている『Slave Zero X』だが、現時点では詳細情報の続報に期待しよう。