VTuberグループ“ホロライブ”所属の湊あくあ主演・プロデュースのNintendo Switch、プレイステーション4用ソフト『あくありうむ。』。
本作は、バーチャルメイドである湊あくあの“美少女ゲームのヒロインなりたい”という夢から制作された純愛ノベルゲームです。西洋風の異世界を舞台に、プレイヤーはご主人様となり、本物のメイドとなったあくあとの甘くて切ない日々を過ごすことになります。
本稿では湊あくあさんご本人のインタビューをお届け。こだわりポイントからホロライブリスナーが気になる「なぜ宝鐘マリン(船長)は義母として登場しなかったのか」まで、あくあさんに訊いてみました!
※【祝】本日(8月8日)は湊あくあさんデビュー4周年です。
デビュー4周年になりました。
みんないつもありがとう!!!!! https://t.co/EpZ2HZffnO
— 湊あくあ(本物) (@minatoaqua)
2022-08-08 00:49:34
【4周年】重大告知たくさん!お祝いするよ!【湊あくあ/ホロライブ】
湊あくあ(みなと あくあ)
ホロライブ2期生、マリンメイド服のバーチャルメイド。本人は頑張っているがおっちょこちょいでドジっ子。極度のゲーマーで歌うのが大好き。(文中はあくあ)
チャンネル登録者100万人記念からはじまったゲーム制作への挑戦。メイドであることをアピールしたい!
――今回ゲームを作ることになったきっかけや経緯を教えてください。
あくあもっとメイドになりたい、ゲームに自分が出てみたいという気持ちから制作しました。ふだんから「メイドだったっけ」、「一般人じゃないの?」などとメイドとしてのイメージを持たれていないので、「湊あくあってメイドだったんだな」ってみんなにアピールしたいです!
また、さまざまな配信やタイアップ企画などに参加させていただいていますが、新しいことに挑戦したいという気持ちもありました。ゲーム制作はまだ自分の中でやったことがなかったので、そういった意味もありますし、ふだんから実況しているゲームに自分が入ったらどうなるんだろうと……。
――となると、あくあさんがゲームを作ろうと思ったところから始まり、エンターグラムさんが乗ってきたのでしょうか?
あくあチャンネル登録者100万人記念でホロライブがなんでもひとつ願いを叶えてくれるとのことでした。そこで言ってみるだけタダだなと思って、「ゲーム作りたいです」とお願いしたところエンターグラムさんが「作りましょう!」と言ってくださいました。
――アドベンチャーゲームにしようというのは最初から考えていたのでしょうか?
あくあそうですね。美少女ゲームは小さいころからプレイしていたので、自分で制作するならイメージがしやすいかなと思い、今回は恋愛アドベンチャーゲームに挑戦しました。
――どのようにゲームを制作していったのでしょうか?
あくあ初めは私が考えた『ロミオとジュリエット』のようなイメージをベースにエンターグラムさんに制作していただきました。シナリオはすべておまかせしています。
ルートも1本で短いものかと思っていましたが、複数用意されていたりと思ったよりも大事になっていてびっくりしました。
――CGや衣装もかなり気合を入れて制作されているとのことですが、すべてあくあさんが監修されているのでしょうか?
あくあすべて監修しています。ゲームのCGを見るのがすごい好きで、やったことないゲームでも公式サイトのCGを見て気に入ったら買っちゃうみたいな……。CGの“かわいい”はすごいこだわっています!
――たとえばCGの細かいポーズや、衣装のデザイン・装飾などもあくあさんが監修されているのでしょうか。
あくあCGのポーズは原画家さんに考えて描いていただきました。ですが、ラフを見させていただいて、「ここはもうちょっとこうしたい!」などの要望は少し出していました。
――あくあさんの意見も入ったこだわりのCGなのですね。衣装では新たなメイド服や水着、ワンピースなどさまざまな衣装がありますが、お気に入りの衣装はありますか?
あくあいちばんこだわりが強いのはメイド服で、リテイクを出したのも多かったです。何パターンか案を出してもらって、ふたつからひとつにつなげたり、一部デザインを抜き取ったりとアイデアをたくさん出しました。
清書になった段階で、ラフのときよりもはねこと先生がすごいステキに描いてくださって、めっちゃかわいくなりました。
――ゲームの制作秘話など、ここだけの裏話などあれば、ぜひうかがいたいです。
あくあ本作はフルボイスなので、すべてボイスを収録したのですが、そこで自分の言葉のイントネーションを直すのに苦労しました。あくまで自分自身を演じるので特徴はあっていいものの、言葉のアクセントやイントネーションはけっこう指摘が入りました。
――たとえばどのようなイントネーションを指摘されましたか?
あくあお弁(↑)当……お弁(→)当……? お弁当はゲシュタルト崩壊していました。
――いまも少し怪しいですね……。悲しい最後を迎える作品『ロミオとジュリエット』をベースに作られているとお聞きしていますが、世界観や結末などもオマージュされているのでしょうか。
あくあ大きな題材は『ロミオとジュリエット』の悲劇なので、悲しいんですかね~~。どうですかね~~?
最初は甘くて耐えられないような明るめのラブコメが展開されるのですが、途中から雲行きが怪しくなり、急に物語が変化するんですよ。最終的に「え……。」と驚くこと間違いなしです。
船長(宝鐘マリン)も台本を見て「結末がやべぇ! やべぇ!」ってずっと言ってました。
NEKOとコンビ決別の危機に!? 自分自身を演じるのは不思議な気持ち
――あくあさんが考える、本作のかわいいポイントはどんなところですか?
あくあNEKOがふつうの猫として出てくるのですが、とにかくかわいいです。あとハンカチにもついています。
――ハンカチにもついている……なるほど。ソロライブ“あくあ色 in わんだ~☆らんど♪”ではNEKOは大量に出てきていましたが、今回もたくさん登場しますか?
あくああれはソロライブ特有の分身の術なので、今回はたくさんは出てこないです。でも、このゲームでもNEKOしゃしゃって出てくるのかよって感じですね。最近、NEKOが優遇されすぎじゃない……?
【チラ見せ枠】湊あくあ ワンマンライブ2022「あくあ色 in わんだ~☆らんど♪」【#湊あくあソロライブ】
――たしかに最近よくNEKO見ますね。NEKOに嫉妬はしないのですか?
あくあ羨ましいですよね。NEKO単体の企画がきたら、このままいっしょにお仕事をしていけるのかちょっと考えます。コンビを決別するかも……。
――コンビ決別しちゃうんですね(笑)。NEKOもかわいいとのことですが、ゲーム内のあくあのかわいいポイントは?
あくあゲーム内のあくあは、しっかりお料理もして、お掃除もして、お洗濯もする本格的なメイドです。自分がメイド大好きなので、主人に従えるひとりのメイドとしてとてもかわいい。スーパーかわいいパーフェクトなメイドなのです!(ドヤッ)
――それは本当なのですか? ドジっ娘メイドではなく……?
あくあも、もちろんです。ぜひゲームをプレイしてチェックしてください!
――今回、自分自身がゲーム中のキャラクターとして登場するわけですが、自分を演じるというのはどんな感覚でしたか?
あくあ声優さんのようなお仕事も初めてやらせていただきました。ありのままでやっていいとのことでしたが、自分を演じるのは不思議でした。ゲームの中のあくあはメイドあくあなので、私だけど私じゃないみたいな感じ……。
まだゲームは制作中なのですが、ゲームが完成したときの想像がつかないです。でき上がったとき、鏡の自分を見ているけど、別世界が広がっているみたいな怖い気持ちになりそうですね。
――と言いますと、あくあさんはゲーム内のあくあとは違うと自覚されているのですね。
あくあゲーム内のご主人様に従えるメイドあくあは、あくあであって“湊あくあ”ではないです。でも、私ではあるので不思議な気持ちです。
フブキさんは万能・優秀なお嬢様として登場。次回作ではマリン船長は義母として登場……?
――ゲームには、あくあさんの先輩にあたる白上フブキさんや後輩の宝鐘マリンさんも登場します。マリンさんはゲームでは立場が逆転していますが、どのようなキャラクターですか?
あくあ船長は先輩メイドとして、できる女子みたいな感じで登場するのでなんか悔しいです。
“おつぼねマリン”で、たくさん圧をかけられるあくあ、みたいにみんなが想像しているかと思います。ですが、空気の読めるいいお姉さんキャラクターで、ふだんの船長のセンシティブさも残っています。いい部分だけ見せてずるいなぁ……。
――ちなみにですが、なぜ宝鐘マリンさんは“義母”として登場しなかったのでしょうか。
あくあ(笑)。正直に言うと、義母というキャラクターは最初から存在していませんでした。
Twitterでの義母の流れもリスナーさんがゲストを考察される過程ででてきたものです。「船長が義母としてあくあをシンデレラのように痛めつけるんじゃないか」みたいな(笑)。
なので、最初から船長を義母にしようという発想はなかったです。いま考えてみると、シナリオライターさんに船長を義母としてお願いするのもアリだったかなと思います。
@minatoaqua ⬇️
「船長が義母で登場するんじゃないか?」
— 宝鐘マリン (@houshoumarine)
2022-06-10 16:04:53
――船長が義母として登場する世界線は一応あったのですね(笑)。
あくあ見てみたかったなぁ! 『あくありうむ。2』では義母として登場させます。
――先輩メイドから急に義母になるのおもしろすぎますね(笑)。白上フブキさんはゲーム内ではどのような感じですか?
あくあ貴族フブキちゃん! 主人公の姉となるお嬢様で、フブキちゃん自身が好きそうなキャラクターだと思います。まさに万能・優秀なイメージです。
――ゲスト出演キャラクターを、白上フブキさんと宝鐘マリンさんのふたりに決めた理由は?
あくあ主人公の姉は清楚系の声がよかったので、清楚で澄んでいるフブキちゃんに決めました。船長は後輩だけど、先輩キャラクターにしたらシナリオがおもしろそうと考えた結果、先輩メイドになりました。
――「宝鐘マリンさんと白上フブキさんも攻略したい!」という声をSNSなどでちょっとだけ見ましたが、攻略できたりしますか?
あくあ今回は攻略はできないのですが、それぞれのルートはあります。ただしバッドルートにはなってしまいますね。何がとは言えませんが、船長のルートは“出航”します。なんか誤解されそうだな……。
――宝鐘マリンさんの声真似を苦労されたとのことですが、ほかに苦労された点などありますか?
あくあ本当に船長の声真似だけは似ていないので、その箇所はいまでもカットしてほしいと思ってます。
収録は本当に大変で、『ハリーポッター』の原作本ぐらいの台本を朝から夜まで読み続けていました。切羽詰まった場面は流れで1発撮りでいきたかったんですけど、空気感を保ったまま演じるのが難しかったです。いちばんいい演技ができるのが最初だと思っていたので……。
家が大好きなので、早く帰りたかったです。いいものを作りたい……でもお家に帰らないとしんじゃうみたいな。
――そのほかの登場人物として主人公(プレイヤー)がいますが、主人公もあくあさんが監修されているのですか。
あくあ女の子は自分がしっかり監修したのですが、主人公はおまかせしました。その結果、周りの女の子たちを虜にしてしまうような男らしいキャラクターが完成して、羨ましいなという気持ちになりました。もっと女の子が多かったらハーレムものになっていただろうなと思っています。
イメージとしては、少し寡黙でやるときはやる主人公です。無頓着系主人公がいざヒロインの自分の前に現れたらこんな感じなんだなと不思議な気持ちでした。
自分で実況するのは恥ずかしい。プレイしてほしいホロライブメンバーは一体
――公式サイトにMUSICという項目があるのですが、これはもしかしてあくあさんの新曲が用意されているということなのでしょうか?
あくあ2曲用意されています。オープニングは元々作っていたオリジナル曲を使っていまして、爽やかでどこか懐かしい夏のような曲になっています。ゲームの雰囲気にもぴったり!
エンディングは作中にも挿入歌として登場するのですが、本作の世界観をイメージして作られた優しくて幻想的な曲です。最初にいただいたものを聴いたとき、自分がいちばん作りたかったゲームのイメージとぴったりでお気に入りの曲です。
――ご自身の配信で実況プレイをされる予定はありますか?
あくあ本音を言うと自分でプレイするのはとても恥ずかしいです。でもすごく実況をするのは楽しみではあります!
――本作をプレイしてほしいホロライブメンバーはいますか?
あくあみんなにプレイしてほしいけど、あまりいじってこないでほしいです。恥ずかしいので……。でもみんなの反応はすごく気になるので、プレイしているところは見てみたいです。シオンちゃん(紫咲シオン)の反応とか気になる(笑)。
おかゆ(猫又おかゆ)にはあまり見られたくないなぁ……。でも私の完璧な仕事ぶりを見て、「あくあはやっぱりすごいなぁ(おかゆボイス)」って思わせたいです。ここで!
――ゲーム内の衣装は配信などで新衣装として登場する予定などありますか?
あくあどうなんですかねぇ! ほしいんだけどなぁ……!
そこはホロライブとエンターグラムさんの腕の見せ所なんだけどなぁ!
――プレイヤー(主人公)はあくたんのこと好きすぎですか?
あくあスゥゥゥーーーーーー。あてぃしのこと好きすぎ! なんじゃないんですかね!
――無茶ぶりありがとうございます。最後に読者の方へ意気込みや作品のアピールをお願いいたします。
あくあ100万人記念から始まったゲームを、もう少しでみんなのもとへ届けられます。うれしい気持ちがいっぱいで、いままでがんばって作ってきた作品をお披露目できることが楽しみです。
みんなも楽しみにしてくれていて、ハードルが高くて緊張するけど、発売までがんばります。楽しみにしていてください!