ハエたたきも遊べるお絵かきツール
1992年(平成4年)7月14日は、スーパーファミコン用ソフト『マリオペイント』が発売された日。本日で発売から30周年となった。
『マリオペイント』は、任天堂から発売されたお絵描きツール。初となるマウス専用ソフトで、スーパーファミコン用のマウスとマウスパッドが同梱されていた。自由に絵を描けるだけでなく、アニメーションや楽曲の制作も可能と多機能だったのが大きな特徴となっている。
当時はPCなどの機器がいま以上に高価な代物で、現代のようにスマホで手軽にお絵かきを楽しめる状況ではなかった。そんなところにスーパーファミコンで安価なお絵かきツールが登場したのだから、かなりの衝撃だったに違いない。マウスに触れるのさえ本作が初めてだったというユーザーもいたはずだ。
お絵かきで使用できるカラーは16色と現代基準で言えば驚くほど少なかったが、ペンやスプレー、スタンプなど各種機能を使い分けながら工夫を凝らしたステキな作品を描いていたんじゃなかろうか。直線、四角形、円、楕円といった図形ツールもあり、特定の範囲を一気に塗りつぶすこともできた。
いくつかに分割された画面に絵を描けば、アニメーションを作ることも可能。最大でも9コマだったのでぬるぬる動かせはしなかったが、それでも自分の絵でアニメを作れたのは感動的だったはず。譜面に音色のアイコンを並べて作曲できる“サウンドコラージュ”機能もあり、自作のアニメと合わせてひとつの作品にすることもできた。
さらにミニゲームとして『ハエたたき』も搭載していた。ハエたたきを持ったカーソルをマウスで動かし、画面上を飛び交うハエをクリック。すべて撃破していくという至極シンプルなルールではあるが、爆弾などで攻撃してくるハエもいれば、巨大なボスハエもいたりしてけっこうカオス。熱中してしまうおもしろさなので、お絵描きそっちのけでプレイしていたユーザーも多いはず。
ネット上では『マリオペイント』を使って描かれた作品がいまでも公開されているので、時間があるときにチェックしてみるのもいいかもしれない。
また、“7月14日”という日は任天堂と縁がある日付のようで、『マリオペイント』のほかにもたくさんの作品と関わりがある点も興味深いところ。
1983年の7月14日にはアーケード版『マリオブラザーズ』が稼動開始。協力プレイや突如として始まる対戦バトルが熱いタイトルだ。
1993年にはスーパーファミコン用『スーパーマリオコレクション』が発売。これは『マリオ』シリーズが4本収録された定番ソフト。
そして、なんとスーパーファミコン用ソフト『ヨッシーのロードハンティング』も発売されているから驚きだ。こちらは“スーパースコープ”専用のガンシューティングゲームで、別売りのバズーカ型ガンコントローラーを使用してプレイする。もはや『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズで登場する射撃アイテムの元ネタと言ったほうが伝わりやすいかもしれない。なお、『スマブラ』では本来とは異なる持ち方をしている人が多いらしい。
1993年のきょう『スーパースコープ』(Super Scope)発売!!
光線銃ですが、バズーカ型というのが斬新。
ホントは肩に抱えて使うものだけど、スマブラでは射線が高くなると相手に当たらない、手が顔にかぶってしまうなどの問題が… https://t.co/Ckj6igLJxQ
— 桜井 政博 / Masahiro Sakurai (@Sora_Sakurai)
2021-06-21 14:00:01
そして1998年にはニンテンドウ64用『F-ZERO X』が発売。初代『F-ZERO』から7年ぶりとなる続編ですべてが3D化されているのが大きな特徴だ。『F-ZERO X』のほか、『マリオブラザーズ』、『スーパーマリオコレクション』はNintendo Switch Online + 追加パックに加入していればプレイ可能。この機会に遊んでみるのもアリだろう。