セガからNintendo Switch、プレイステーション4、PCの各プラットフォームで配信中のオンラインRPG『ファンタシースターオンライン2 ニュージェネシス』(以下、『NGS』)。

 本日(2022年7月4日)にサービス開始から10周年を迎えた『ファンタシースターオンライン2』のシリーズ最新作である本作で、6月8日に大型アップデート“氷壁を穿つ五つの志”が実装された。

『PSO2 NGS』クヴァリスで作業感は解消されたのか→玉入れやスノボでのボスへの突撃が最高だった。1レベル復帰者が新エリアを楽しんだ3週間【プレイリポート】
この記事は『PSO2 ニュージェネシス』の提供でお送りします。
『PSO2 NGS』クヴァリスで作業感は解消されたのか→玉入れやスノボでのボスへの突撃が最高だった。1レベル復帰者が新エリアを楽しんだ3週間【プレイリポート】

 極寒の新リージョン(地域)“クヴァリス”を舞台に、新たなストーリーや新たなギミックが登場。エアリオやリテムといった、これまでのリージョンとは大きく異なる楽しみが用意されているという。

 こう聞くと、がぜん興味が湧いてきた。かくいう筆者は『NGS』をしばらく休止していた身なのだ。

『PSO2 NGS』クヴァリスで作業感は解消されたのか→玉入れやスノボでのボスへの突撃が最高だった。1レベル復帰者が新エリアを楽しんだ3週間【プレイリポート】
リテムリージョンが登場する前(ブレイバー実装のころ)に一度休止していたので、久々にログインするといろいろと浦島太郎状態だった。

 休止には以下のような理由があった。

  • 思ったよりずっと早くレベル上限に達し、やることがなくなったと感じてしまった
  • デイリータスク(任務)消化とセクションをひたすら単純に戦闘しつつ周回していくことの繰り返しになり、刺激が薄れてしまった
  • 大型ボスと戦える“緊急クエスト”の発生が不定期で、発生を待つと周回と併せてプレイ時間が長くなってしまっていた

 本作の広いフィールドを縦横無尽に駆け回る自由な感覚や、爽快なバトルのアクションはとても好みだ。しかし、どうしてもくり返しの“作業感”と、プレイにかけられる時間の問題がのしかかってくるように思う。

『PSO2 NGS』クヴァリスで作業感は解消されたのか→玉入れやスノボでのボスへの突撃が最高だった。1レベル復帰者が新エリアを楽しんだ3週間【プレイリポート】
本作の自由な移動やバトルが、いつの間にか作業のように感じるようになっていた。

 そんなエアリオ時代に休止していたプレイヤーでもクヴァリスは楽しめるのだろうか。そもそも、そんな筆者はいまから追いつけるものなのだろうか。

 先に言っておこう。全然問題なかった。レベル1からでもほぼ3日、しかも仕事後の夜にプレイするだけでクヴァリスに行けた。

 そして先ほど挙げた休止の要因も、かなり改善されているように感じた。作業感が払拭されたというか、気にならなくなったのである。

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どうせなら一切触れていなかった最新のクラス“バウンサー”で遊ぼうと思い、1レベルからのスタートとなったが問題なし。
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周回自体も、単に移動と戦闘をくり返すだけに終わらない。新要素のおかげで、ものすごく“アクションゲーム”感が増したのだ。

 本稿はレベル1復帰者が『NGS』の最新コンテンツを3週間ほど遊んでみた体験記だ。また、プレイ中に気になったことを開発サイドに質問してみたところしっかり回答をいただけたので、それらについてもお伝えしていこう。

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開発に気になった点をいろいろ訊いてみたところ、意外な事実なども突然判明してびっくりした。
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ストーリーのあっさりさにも納得の理由があった

 まずは未プレイの人のために、ゲーム概要を簡単に解説しておこう。『NGS』は前作『ファンタシースターオンライン2』の世界の1000年後を舞台とした続編で、魔法のような神秘的要素ありの独自のSF世界観を持つオンラインRPGだ。

 幅広いキャラクタークリエイションなど多数の魅力があり、筆者はそのなかでも“アクション”部分が気に入っている。シームレスに広がる各種フィールドを戦闘中であっても自由に高速移動できる“フォトンダッシュ”で駆け抜け、高度のある2段ジャンプからの滑空“フォトングライド”で飛び回る。簡単な操作で自由に動き回りながらのバトルアクションが体験できることが、何よりおもしろいタイトルだと思う。

 ただ、筆者がプレイしていた後期には、アクションの固定化が起きていた。攻撃と技の発動のために消費する“PP”の回復に専念しつつ、敵の攻撃は避けずにカウンターで反撃に利用する戦法が定番。突き詰めてプレイするほどにそうなってしまうので、アクションの楽しさが薄れてしまったのも、筆者が休止した理由のひとつだ。

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クヴァリスでもまた移動と攻撃とカウンターのくり返しになるのでは、という不安もあった。その不安は後で吹き飛んだわけだが。

 今回の復帰にあたり先述のとおり、まず筆者はレベル1の状態である“バウンサー”をメインクラスにして復帰プレイをスタート。エアリオのストーリーは終えていたので、砂漠のリージョンであるリテムに向かうストーリー第2章に突入した。

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砂漠で“ナーデレフ”をはじめとしたキャラクターたちと出会い、リテムを守る新たな戦いに身を投じていく。

 メインストーリーを進めるだけでも、経験値がもりもりと入ってレベルがさくさく上がる。それに加えて、筆者のような復帰者の味方ともいえるNPCグイーデンなど、さまざまなNPCからサイドタスク(任務)を受けていくだけで、経験値どころか装備やその強化素材などまでもらえた。

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レベル1が不安だったのは最初の一瞬だけだった。レベル10、レベル20と一気に成長し、リテムのストーリーを終えたときにはレベル40に到達。

 そしていざ、クヴァリスリージョンを舞台としたストーリー第3章に突入。

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 なんか気が付いたらメインヒロインのひとり、アイナの服装が冬衣装に変わっていた。

 アークス(本作の主人公も属する、“フォトン”の力を使いこなす能力者たちの組織と構成員の呼称)はフォトンに守られているから防寒具とかいらないのでは? 開発の方にツッコミ……いやいや、質問を投げかけてみなくては。

開発アークスはフォトンで護られているので、基本的には寒い土地でも暑い土地でも大きな問題なく活動できます。アイナは寒くて厳しい土地という情報があったので、念のため準備をしたという設定です。

 マノンの服はほかのアークスが着ているものよりも高性能なため、着替えずに向かっています。

 なるほど、素直な性格のアイナらしい……って、もうひとりのメインヒロイン・マノンの服についても新情報がいただけてしまった。質問の機会を贅沢に使ってしまったが、意外な収穫だ。

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リテムでも思わせぶりなシーンがあったが、マノンにはまだまだ秘密がありそう。

 引き続き、クヴァリスでの活動拠点となる“クヴァリスキャンプ”でNPCからサイドタスクを引き受けつつストーリーも進めていくと、相変わらずレベルもガンガン上がっていく。そしてストーリーは佳境へ。

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クヴァリスキャンプではほぼすべてのNPCがサイドタスクを持っている。もらえる経験値もかなり多い。
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ストーリーはムービーとクヴァリスの新エネミーたちとの戦いが描かれ、テンポよく進んでいくのであっと言う間に感じられる。あっという間というか……。

 いや、あれ?

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すごい強敵も出てきた。盛り上がり的に第3章の最終戦なのでは。

 ストーリーがあっという間に終わったのだが。開発さん、リテムもわりとそうでしたけど、ストーリーのボリュームがこう、短くないですか?

開発新しく始めた方や復帰された方が最新のコンテンツに到達しやすくなるように意図的に短く作成しております。一方でストーリーボリュームが足りないという意見も多くいただいておりますので、今後配信のコンテンツにて、キャラクターの掘り下げを強化していく予定です。

 なるほど。言われてみれば、ストーリー部分がやたら長かったら、レベル1復帰者の筆者がここまでとんとん拍子でクヴァリスには到達することはなかっただろう。

 なお、ストーリー部分は短いとはいえ、ムービーなどでこってり濃厚な作りになっているので、満足感はかなりのものだ。物足りないようで満足感がある、この不思議な感覚もまた楽しい。

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クヴァリスのサイドタスクを持つNPCたちにはそれぞれストーリーが用意されている。いまの段階でもサイドタスクを通じて過去に触れられるが、ここからさらに掘り下げるというのか。
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いままでは謎の存在だった空に浮かぶ建造物についてなど、世界観の面でも気になる掘り下げがすでに見られる。

 そんなこんなで、さくさくとストーリーを楽しみつつクヴァリスで完全自由行動となり、かつての休止直前と同じ状況に立つことになった。まだレベルがカンストしていないので、レベリングをしつつ装備や強化素材を集めなければと思っていたが、ここでもまた新要素が効いてくる。

 まずは毎日品ぞろえが変わる、新ショップが装備強化の大きな助けになった。ゲーム内の通貨・N-メセタや、タスクの解決などさまざまな方法で入手できる交換ポイント“SG”で買い物ができる“トレジャーショップ”だ。

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武器の強化や限界突破に必要な素材が、安価で手に入る。素材集めのギャザリングの負担がかなり減り、素材集めが苦手な筆者には大助かりだった。

 最高レアリティーの★7装備はそうそう出ないものの、★6の装備は頻繁に手に入り、しかもこれがふつうに強く、ちゃんと強化すればクヴァリスでも通用する。

 装備をより強くするには、特殊能力の付与アイテム“カプセル”が役に立つ。先述のトレジャーショップでSGと交換できるカプセルは、付与成功率100%で確実に能力付与できるという優れもの。十分に戦える★6装備がすぐに完成した。

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3日前まではレベル1だった筆者のキャラが、あっという間にクヴァリスの最前線に。装備の強さなどから算出される“戦闘力”が一定値必要なコンテンツもあるが、その基準もすぐに満たせた。

クヴァリスの周回はアクションが超楽しい

 さて、クヴァリス実装から1週間も経つころには現在の上限であるレベル60に達し、装備も整った。

 こうなると、筆者が休止したエアリオ時代のように、より高レアリティーの装備や強力なカプセルをひたすら探し続ける周回プレイになる。レベルがカンストしたらあとは周回、というプレイの流れは、クヴァリスでも変わっていないと感じた。

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やはり今度も周回か……と、最初は遠い目をしていたのだが。

 そんな筆者の予想とは少々異なり、クヴァリスでの周回プレイは、エアリオやリテムとは一線を画していた。広大なセクション内での敵のせん滅などの各種“トライアル”を解決し、そのくり返しでゲージを溜めて“PSEバースト”というエネミーが大量に発生する現象を起こし、経験値とドロップアイテムを集める。この行動のくり返し自体には変わりはないが、その内容が作業ではなく、しっかり“アクションゲーム”なのだ。

 ひとつは“フローティングボード”の存在だ。クヴァリスアップデート以降、セクション各所の“ボードターミナル”にアクセスすることでスノーボードのような形状のフローティングボードに搭乗し、高速で移動できるようになった。

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このボードは、ただの移動手段ではない。体当たりすると結構なダメージが出て、普通のエネミーなら装備の強さなどとは関係なく、1~2発の体当たりで倒せてしまう。瞬間的な加速やブレーキの機能も搭載されており、小回りも効く。
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ボードを使うステージが用意された“コクーン”(クリアーするとスキルポイントがもらえるダンジョンのような施設)もあり、練習できる機会も多い。そもそもあまり練習の必要がないくらい、操作は簡単だ。

 このボードのおかげで、広大なフィールドを駆けまわりつつのギャザリングやトライアル周回がかなり楽になった。ただ、筆者としては制限時間があるのが残念なのだが……(ボードに乗って一定時間が経過するとボードが消えてしまう)。

開発フローティングボードは、積極的に使用していただけるように攻撃力なども強めに設定しています。その一方で、フローティングボード一辺倒になるとかえって飽きやすくなってしまうため、ボードターミナルや制限時間という形で使用できるタイミングをあえて制限しています。

 フローティングボードをフル活用できるコンテンツとしてはコクーン“スロープスタイル”やトライアル“寒冷地エネミー討伐”、“ドールズ輸送物資奪取”などがありますので、それらに遭遇した際は、ぜひフローティングボードで思い切り遊んでいただければと思います。

 たしかにボードに乗りっぱなしで戦えるなら、筆者は絶対そうしていただろう。それくらい操作が簡単なわりには爽快でなおかつ強いのだ。

 とはいえ、使用を強制されるようなことはなく、なんとなくターミナルを見かけたら乗ってみてもいいかな、という感じで楽しめる。この気軽さもまた魅力だ。

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フローティングボードで爆走して敵輸送艦を追いかけ、体当たりでコンテナを破壊する“ドールズ輸送物資奪取”がとくに筆者はお気に入り。突然別ゲーのような展開になるのが、じつに刺激的だ。
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新緊急クエスト“クロコダラス・ヴェラ討伐戦”の冒頭で、フローティングボードでボスの弱点に突撃するのも楽しい。

 このフローティングボードと並んで、筆者がクヴァリスの周回をアクションたらしめていると思った新要素が“投擲アクション”だ。

 クヴァリスではセクションに点在する“水晶氷”を攻撃で破壊可能。その破片を拾えば投げつけることができる。この破片は何かにぶつかると爆発し、けっこうな広範囲に大ダメージを振りまく。

 この投擲のダメージが案外バカにできない。攻撃の主軸となる技“フォトンアーツ(PA)”や“テクニック”と同等か、それ以上の威力を叩き出せる。

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PAやテクニックと異なり“PP”を消費して放つわけではないので、破片がある限り無尽蔵に範囲攻撃が繰り出せるのもありがたい。

 正直、筆者としては水晶氷が数多く存在するセクション“ロストセントラル”などでは、武器攻撃など一切しなくても投擲だけで戦えるのではないだろうかと思っている。ただ、これだとせっかく強化した装備の出番がなくなってしまわないだろうか。

開発''この投擲アクションは、ふだんの戦闘や探索におけるアクションのプレイ感に、クヴァリスリージョンならではの感触を付与することを目的として盛り込んだ要素です。

 フローティングボードと同様、投擲アクションも積極的に使用していただけるように強めに設定しています。前提として水晶氷が必要で、さらに接近、破壊、アクセスと3ステップの行動が求められるので、いつでも最適解になるわけではありませんが、それでも使いたいと思えるような攻撃性能を得られるようになっています。

 なるほど。たしかに水晶氷を見つける、壊す、拾うという一連の動作の結果が弱くては投げたくはならない。また、とっさに一連の動作をするよりはPAやテクニックを放ったほうがいいと思った場面も、言われてみると多く感じられた。

 フローティングボードと同じく、投擲アクションをフィーチャーした特殊なトライアル“コールドフォトン励起”も用意されており、これまた筆者のお気に入りだ。ロストセントラルにはこのトライアルのほか、特定のポイントを破壊すると巨大な氷柱が落ちて敵を押しつぶすという地形ギミックも用意されており、これを投擲で破壊するのもまた楽しい。

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“コールドフォトン励起”では、空中に浮かぶコールドフォトンに水晶氷をぶつけると、すさまじいダメージと攻撃範囲を持つ氷の爆発が起きる。5、6回発生させるとボスクラスの敵の体力も相当削れるため、じつに気持ちいい。
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コールドフォトンと同じくらいの大ダメージを広範囲に与えられる巨大氷柱。これも地形を利用して戦っている玄人感があり、ぜひ狙いたくなる。

 このようにクヴァリスでの周回プレイには、単純に走り回ってPAやテクニックを連発するだけの作業的な戦闘とは異なる、新たなアクション要素が盛り込まれている。これらのおかげで「アクションゲームを遊んでいる」という感覚が強く、筆者としては周回そのものがかなり楽しくなった。

 これらの新アクションはあくまでアクセントで、始終強制されるものではないという点も、よくできたシステムになっていると感じた。そうした面倒を省いて周回に専念したいというプレイヤーでも、安心してクヴァリスを楽しめるかと思う。

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コールドフォトンが出ているあいだにボス本体を攻撃し続けることにも、より早くダウンを誘発するなどの意味がある。プレイヤーそれぞれが好きなように遊べるのがうれしいところだ。

ほかの要素についても気になる点を訊いてみた

 このように、かつて休止の理由にまでなった周回プレイもしっかりと楽しめた筆者。クヴァリス実装から1週間が経つと、なんと★7武器が交換できるようになるNPCが登場し、さらに周回の目標が増えた。

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交換の解放条件などがかなりエンドコンテンツ寄りではあるが、★7武器が運任せではなくいつかは確実にもらえるという事実がモチベーションを掻き立ててくれた。

 そこからはさらに周回を楽しんでいく日々となり、投擲をとことんくり返すことでロストセントラルでは新クラス“ピッチャー”を名乗れるのではと思い始めたころ。いくつかさらに気になる点が浮上してきた。

 まず、“レイヨルド峡江”という高難度セクション特有の“低温ダメージ”の仕様だ。そこにいるだけで厳しめの継続ダメージを受け続け、なおかつ状態異常“フリーズ”になって一定時間身動きできなくなる。これはどういう理由で用意されたものなのか。

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ある日初めて、ふらりとレイヨルドに入ってしまったときには、この低温ダメージだけでやられかけた。フリーズ中もダメージを受け続けるわ、敵も襲ってくるわで大変だ。

開発クヴァリスリージョン全体で、先述のフローティングボードや投擲アクションのように“その土地ならでは”の遊びを盛り込んでいます。レイヨルド峡江における低温ダメージもその一部。即時的にアクションが変化するフローティングボードや投擲アクションと比べて、装備を含む各種効果によって対策する、RPG的な側面での変化を与える意図があります。

 対策せずに臨むと強烈なデメリットがありますが、特殊能力やリージョンマグ、クイックフードやブーストアイテムなど、さまざまな手段で対策できるようになっています。ご自身のやりやすい手段を選んで対策し、ぜひ高難度のレイヨルド峡江に挑んでいただければと思います。

 アクションRPGとしてアクション部分を強化したのがボードや投擲だとすると、RPG部分を演出したのが低温ダメージなわけだ。たしかに、せっかくの極寒の地というシチュエーションなのに、寒さに関連した変化がアイナの衣装だけでは寂しいものがある。

 また、開発の方が触れているとおり、低温ダメージには対策も多い。ロストセントラルを周回していれば、低温ダメージを50%、あるいは100%防ぐ消費アイテムもけっこうドロップする。

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難関に挑むために下準備をするというのは、じつに往年のRPGらしい。

 レベルがカンストしてから通うようになった新たな緊急クエスト“クロコダラス・ヴェラ討伐戦”のギミックについても気になる点があった。オンラインRPGで新ボスといえば苦戦するのが当然かと思っていたが、この緊急クエストではボスが発射した砲弾を拾い、口を開けたところを狙って放りこんでいくと長時間のダウンが狙える。このダウン時間が長く、わりと戦いやすい相手なのだ。

 プレイヤーのあいだでは“玉入れ”と称されているほど。これは想定された難易度なのだろうか。

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砲弾を拾って口に一定数放り込むと、クロコダラス・ヴェラは破片をまき散らしつつダウンする。
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その破片をさらに口に放り込むと口内が凍り付く。この状態でクロコダラス・ヴェラが口からビームを撃とうとすると暴発し、さらにダウンを奪えるのだ。この流れのあいだは一方的に殴り放題となる。

開発対ボスエネミー戦闘のみの緊急クエストは、開始後はすぐにボスエネミー戦となりがちなので、“クロコダラス・ヴェラ討伐戦”に関しては少しだけ毛色の異なるスタートとしてフローティングボードを入れました。ブラストチャージサインを取得してテンションを上げて戦闘開始していただけるとうれしいです。

 また、“クロコダラス・ヴェラ”は投擲アクションでの攻略を軸にデザインされたエネミーなので、想定通りの難易度となっています。実際に玉入れとしてアークスのみなさんに楽しんでいただけているようで何よりです。

 すべてデザイン通りだったということか。たしかに開幕時にフローティングボードで突撃するときにルート上にある“ブラストチャージサイン”を獲得すると、いきなり必殺技の“フォトンブラスト”を放つことができる。これもまたじつに気持ちいい。

 また、プレイヤー側の装備が今後どんなに強化されたとしても、強制的に長時間のダウンを奪えるこの玉入れの価値はまったく損なわれない。今後も遠慮なく口の中に放り込み続けたいところだ。

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緊急クエストのなかでも、クロコダラス・ヴェラ討伐戦はとくに筆者のお気に入り。玉入れのチャンスが毎回待ち遠しい。
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ランダムで発生する緊急クエストのほかに、特定の時間に発生する“予告緊急クエスト”も実装された。緊急クエストの発生を延々と待たずとも遊べるようになったのがうれしい。

 各フィールドを駆け抜けてクリアータイムをほかプレイヤーと競い合える新コンテンツ“フィールドレース”も筆者としては気になっているが、正直なところ周回と予告緊急クエストが楽しくて、そちらに時間を割けないでいる。

 そもそも、参加することでどのようなメリットがあるのかが筆者には分かっていない。これは、どんなタイミングで着手すべきなのだろうか。よし、ここまで来たら贅沢かつ失礼だとは承知で、開発の方に訊いてみよう。

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各地でさまざまなコースが用意されているフィールドレース。そのコンセプトとは?

開発フィールドレースは、戦闘セクションや緊急クエストなどのいわゆるメインストリームのコンテンツではありません。ふだんの戦闘と違ったアクションやコミュニケーションをするための、切り口が少し異なるマルチプレイコンテンツという位置づけになります。

 全プレイヤーの皆さんにがんばってプレイしていただきたい、というよりは「いつもと少し違うことをしようかな?」と思ったときなど、気軽に試していただけると幸いです。

 また、フレンドやチームメンバーを誘える方はいっしょにプレイしていただければ、いっそうお楽しみいただけるかと思います。報酬として、特殊能力カプセルやギャザリング素材などを手に入れることができます。タスクや称号もありますので、ぜひ一度お試しください。

 投擲アクションなどと同じように、いつも通りのプレイの傍らで違ったことを楽しんでみたいと思ったときに、気軽に手を伸ばせるコンテンツというわけか。アイテム報酬や関連する獲得経験値が多めのタスクもあるとのことで、がぜん興味が湧いてきた。つぎに育てる予定のクラスのレベル上げの際にでも、さっそくやってみたいと思う。

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実際にプレイしてみると、既存の地形をそのまま使うため、意外なショートカットの方法なども見つかるのが新鮮な気分だ。

いまだけの“祭り”を堪能しつつ、今後にも期待大

 レベル1復帰者でもすぐに楽しめることが実証でき、個人的な休止の理由となった部分についても改善が感じられたクヴァリスアップデート。アクションの楽しさなどがそれらの大部分を占めていると思うが、筆者としてはオンラインRPGならではの“祭り”感覚も大きく働いているかと思う。

 オンラインRPGは頻繁なアップデートによって日進月歩に進化する。当然、野良の周回プレイ時に合流する他プレイヤーなども毎日変わるわけで、厳密に言えば一日たりとも“以前と同じ内容”のゲームプレイになることがない。

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固定のパーティーを組んでいたとしても、敵配置やトライアルの順番などがまったく同じになる日はない。毎日が初見プレイだ。
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メインストーリーや初めて挑戦するクエストなども当然ながら初見プレイとなる。初見プレイならではの楽しさは生涯二度は体験できないものだが、オンラインRPGはそんな初見の楽しさを無数に提供してくれる。

 さきほど少し触れた、★7装備を交換でくれるNPCのタスクがあまりに達成条件が厳しいといった状況も、先日のアップデートで緩和された。だが、緩和前にはこの条件にあえて挑む方法をプレイヤー間で模索していくなど、この緩和前の時期だけの楽しさがあった。

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該当NPCレソが“弱体化”するまで、まるでレイドボス討伐のようなムーヴメントが起きていた。ちなみにこちらは修正前の内容だ。

 筆者はこうしたその時々にしか味わえないオンラインRPGの盛り上がりを、いい意味で“祭り”だと思っている。投擲やフローティングボードだけでも十分に刺激的で楽しいのに加えて、新リージョンが実装されたばかりの現在は、まさにこの祭りの連続だ。そんなの、楽しくないはずがない。

 開発の方から伺ったお話と実際のプレイから、“その土地ならでは”の遊びがクヴァリスでは重視されていることはすでに判明している。今後もこのように独自の楽しさを提供してもらえるとすれば、それにより味わえるその瞬間ならではの楽しみに、いまから期待して止まない。

『PSO2 NGS』クヴァリスで作業感は解消されたのか→玉入れやスノボでのボスへの突撃が最高だった。1レベル復帰者が新エリアを楽しんだ3週間【プレイリポート】
特定のクラスや武器種が幅を利かせすぎているといった状況も、数週間後には修正されて二度と味わえなくなるかも知れない。ならばいま、その状況ならではのプレイを全力で楽しんでおきたい。

 実装から3週間が経った現在でも、クヴァリス関連のアップデートはまだまだ続いている。この先も新たな楽しみが待っていると考えるだけでも十分にワクワクするのだが、ここは気になっている人も多いかと思うので、最後に開発の方にずばり訊いてみた。

 クヴァリスリージョンにはまだまだ秘密が隠されているかと思いますが、レア掘り以外の楽しみかたについても、期待してよろしいのでしょうか……?

開発レア掘り以外にも、キャラクターの育成によって新たな能力が手に入る仕組みを準備中です。

 これは直近の予定なのだろうか。そもそも新たな能力というのは、いったいどんなものなのだろうか。今後の公式配信番組などでの発表に要注目だ。

『PSO2 NGS』クヴァリスで作業感は解消されたのか→玉入れやスノボでのボスへの突撃が最高だった。1レベル復帰者が新エリアを楽しんだ3週間【プレイリポート】
クヴァリスにはまだまだ新要素がありそうで、他リージョンに目をやるヒマもなさそう。本作に初めて触れたときに感じたアクションの新鮮さが戻ってきたかのようで、一から本作を楽しみ直せた大満足の3週間だった。
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【2022/07/05 11:58】PR記事であることを追記しました。関係者各位および読者の皆様にご迷惑をおかけしました。お詫びして訂正いたします。