ある意味で伝説的なアクションゲーム

 1987年(昭和62年)6月5日は、ファミリーコンピュータ用ソフト『高橋名人のBugってハニー』が発売された日。本日で発売から35周年を迎えた。

FC『高橋名人のBugってハニー』が発売35周年。当時ゲームキッズに絶大な人気を誇った高橋名人を主役に据えた伝説の“激ムズ”アクション【今日は何の日?】

 『高橋名人のBugってハニー』は、ハドソンから発売された横スクロールアクションゲーム。ファミコン用アクションゲーム『高橋名人の冒険島』の世界設定をベースに制作されたメディアミックス作品のアニメ『Bugってハニー』が原作になっている。

FC『高橋名人のBugってハニー』が発売35周年。当時ゲームキッズに絶大な人気を誇った高橋名人を主役に据えた伝説の“激ムズ”アクション【今日は何の日?】

 原作アニメは“ゲーム原作アニメ”の先駆的な作品と位置付けられており、未確定ながら“日本初”とも言われているので歴史的作品と言っていいかもしれない。当時のゲームキッズに絶大な人気を誇った高橋名人が主人公のアニメゆえに、筆者もワクワクしながら第1話を観たんじゃなかったかな。しかもオープニング&エンディング主題歌は高橋名人こと、高橋利幸さん本人が歌われているのだから何気に凄い。

 ゲームのほうはと言うと、これがなかなかユニークというかカオスというか、けっこうなインパクトがあった。ステージ1はハチの妖精“ハニー・ビー”を、ステージ2以降は“高橋原人(高橋名人)”を操作して戦っていくといった基本はシンプルなアクションゲームなのだが、ステージ中に隠されたアイテム(恐らくタマゴ)を取ると何の脈絡もなく“ブロック崩し”が始まるのだから驚いたユーザーはかなりいたんじゃなかろうか。

FC『高橋名人のBugってハニー』が発売35周年。当時ゲームキッズに絶大な人気を誇った高橋名人を主役に据えた伝説の“激ムズ”アクション【今日は何の日?】
FC『高橋名人のBugってハニー』が発売35周年。当時ゲームキッズに絶大な人気を誇った高橋名人を主役に据えた伝説の“激ムズ”アクション【今日は何の日?】
FC『高橋名人のBugってハニー』が発売35周年。当時ゲームキッズに絶大な人気を誇った高橋名人を主役に据えた伝説の“激ムズ”アクション【今日は何の日?】

 それでいてブロック崩しは、ボス戦に挑むための扉を開けるキーワードを集めるという重要な役割を持っているため、クリアー必須。「ボーナスステージじゃないのかよ」と思わずツッコミたくなった人は筆者だけではないはずだ。しかも本格的なブロック崩しということと、特殊ルールがあるために難度が高かった。

 ブロックを崩すとキーワードのアルファベットが落ちてくるのだが、ダミーワードが混ざっており取得すると自機が爆発してしまうのだから理不尽過ぎる(笑)。たまに崩せないブロックだけで構成され、「HELL」と描かれた地獄のようなハズレステージに突入することもあって、この場合キーワードはもらえずがんばって脱出するのみと、本当に地獄のようなステージで笑ってしまった。

FC『高橋名人のBugってハニー』が発売35周年。当時ゲームキッズに絶大な人気を誇った高橋名人を主役に据えた伝説の“激ムズ”アクション【今日は何の日?】
FC『高橋名人のBugってハニー』が発売35周年。当時ゲームキッズに絶大な人気を誇った高橋名人を主役に据えた伝説の“激ムズ”アクション【今日は何の日?】

 最終ステージには本作の最難関“高橋原人の石像”が存在。筆者は記憶になかったのだが、多くの人がラスボスの手前で詰んでしまったという逸話が残っているくらいの難関だったらしい。なんでも高橋原人の石像からブロック崩しを始めるためのアイテムが出現するそうだが、出現させる条件が石像への攻撃連射だった様子。

 主人公が高橋名人だけに「16連射が必要」と噂されていて、実際そのくらいの勢いで連射しなければならなかったため、アイテムを出現させらずに断念したプレイヤーも少なくなかったとか。確かになかなか熱いギミックだ。

 そんなこんなでゲーム難度は高かったが、ステージ中の音楽には癒やされた人も多かったんじゃないかな。軽快な楽曲揃いで聴き応えバッチリ。主題歌のアレンジ楽曲もあったりして、かなりイカしていた覚えがある。

これまでの今日は何の日?