スクウェア・エニックスとエイチームが開発しているスマートフォン向けバトルロイヤルアクションゲーム『ファイナルファンタジーVII ザ ファーストソルジャー』。2022年6月2日には待望のシーズン3が実装される。本稿ではその情報をまとめつつ、先行プレイレビューを動画とともにお届け。なお、プレイしたのは開発環境ということで、リリース時の内容と異なる場合があることを、ご了承いただきたい。
さまざまなガジェットを作り出し、敵の行動を阻害したり、機動性の高い移動が可能になる新スタイル“マシーナリー”
シーズン3では、7つ目のスタイル“マシーナリー”が追加される。武器はハンマーで、さまざまなガジェットを作り出し、敵の一部行動を阻害したり、機動性の高い動きを可能にする。他のスタイルと比べてアビリティやスキルを使い分けでき、カスタマイズ要素もあり、プレイヤーによって個性が出そうなスタイルだ。ちなみに、『FF』シリーズでマシーナリーと聞いてピンとこない方もいるだろうが、『FFVI』のエドガーがマシーナリー(機工士)だった。
『FFVII ザ ファーストソルジャー』シーズン3おもな新要素を解説
基本的な特徴
【スタイル特性】
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サポートギア
アビリティで使用したガジェットが壊れると、ダメージ軽減サポートギアを最大3個まで生成し、スキルに応じて追加効果が付く
【アビリティ】
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エアガジェット
乗り物型のガジェットを生成し、高速で移動、ミサイル攻撃をする。降りると自動走行し、接触時に爆発する
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ジャミングガジェット
半球体状の特殊領域を生成する投擲型ガジェット。領域内のすべてのモンスター、候補生(自身を含む)の銃を使用不可にし、継続ダメージを与える
【スキル(サポートギア)】
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ショットギア
銃でダメージを与えたモンスター、敵候補生に対して、サポートギアが追加の攻撃を行う
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ヒールギア
自身のHPが一定になった際に、サポートギアが自壊してHPを回復する
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ブラストギア
自身がダメージを受けた、かつダメージを与えた敵候補生が近くに存在した場合、サポートギアが自爆攻撃を行う
通常攻撃は、ソーサラーと同じ2連撃タイプ。1撃目は上からハンマー振り下ろし、2撃目の横振りで敵を吹き飛ばす。全体的に重めなアクションだが、その分ダメージが高く設定されていたり、吹き飛ばしまでの手数が少ないのが魅力だ。
空中での攻撃は、前に振り下ろす感じなので、他スタイルと比べてもかなり当てやすい。なおかつアクションが早いので、空中→1撃目→2撃目という形でつなげるのがかなり強く感じた。
高機動の“エアガジェット”は爆弾にもなる
最初から使用できるアビリティは、いつでもどこでも乗り物を生み出せる“エアガジェット”。いつでも任意のタイミングで乗り物を召喚できるのがかなり強力。バトルロイヤルでありがちな、乗り物がなくて安全地帯に入れず負ける、ということが圧倒的に少なくなりそうだ。
ただ、一度使用するとずっと走り続け、一旦停止などができないため、移動手段として使用する場合は、長距離を移動したい場合に使用するといいだろう(後述する新マップのミッドガル[市街地]のハイウェイと相性がいい)。

エアガジェットはバイク同様にブーストで加速でき、ホバリングのような軽いジャンプも可能。ジャンプに関しては、チョコボほど軽やかではないが、プレイヤーひとり分の高さの壁なら超えられるくらいのジャンプ力だ。
また、エアガジェットにはミサイルが搭載されていて、シーズン2のインフェルノキャノンのような広範囲に標準ガイドが表示され、そのガイド内にモンスターや敵候補兵を捉えると赤くなる。ガイドが赤く表示された状態でミサイルを放つと、2回に分けて射撃される。ホーミング性能もあり、ミサイルはかなりヒットしやすい。ミサイルはエアガジェットの進行方向とは関係なく、プレイヤーの視点方向に発射できるため扱いやすいのも利点。乗り物で移動していて、気が付いたら敵を通り過ぎていてピンチに……なんてこともありがちだが、そんなときも視点だけ後ろにすれば、ミサイルで対抗できるので心強い。
エアガジェットから降りると、エアガジェットはそのまま自動で走っていき、最後はモンスターや敵候補兵、壁など何らかの障害物に接触することで爆発する(プレイヤーが搭乗しているときに接触しても爆発しない)。爆発のダメージはかなり高く設定されており、ヒットすると吹き飛ばし効果もあって兵器としても優秀。真正面に敵とエンカウントした場合はエアガジェットを乗り捨てて、遮蔽物として使用しつつ攻撃する……なんて戦法も効果的だろう。
バトルロイヤルで銃を使えなくする!?
ふたつ目のアビリティは“ジャミングガジェット”。設置型のアビリティで、投擲して着弾するとジャミングガジェットを中心に特殊領域を生成し、自分も含めて領域内にいる者に軽微なダメージを与えつつ銃の使用を不可能にする。近接攻撃や魔法があるとはいえ、銃が基本のバトルロイヤルにおいて、銃を使えないのはかなり不利となる。
ジャミングガジェットを敵の近くに投げて、自分は領域外から射撃という戦法を取ればダメージを食らうことなく、安全に敵を倒せるだろう。ウォーリアやモンクなど近接強めの敵には、投擲後にマテリアで攻めたり、ソーサラーの場合は範囲外から射撃するのが安全だ。
混戦時に投げて、自分も領域内に入ったとしても、マシーナリーの威力高めの近接で攻めればかなり勝率は高そうだ。
ジャミングガジェットの投擲後、アビリティボタンは自爆ボタンになり、ジャミングガジェットを任意のタイミングで爆発させることも可能。破壊力はエアガジェットほど威力は高くないものの、任意で爆発させることができるので、敵にダメージを与えやすい。
なお、ジャミングガジェットは一定ダメージを受けると壊れて爆発するため、爆発に巻き込まれないように注意したい。
マシーナリーはエアガジェットかジャミングガジェットを爆発させることで“サポートギア”を生成できる。この“サポートギア”は他スタイルのスキルにあたり、“ショットギア”、“ヒールギア”、“ブラストギア”の3種類が存在(バトル前にマスタリーでどのサポートギアを生成するか選択可能)。
“ショットギア”は射撃を行うと自キャラのまわりを回っているサポートギアが一定期間敵を攻撃する。ダメージは高くないものの、射程がかなり広く、高頻度で攻撃を行うので回復キャンセルにもなるのが強い。ただし、銃での射撃時のみ発動し、接近攻撃等では発動しないので注意。
“ヒールギア”は自身のHPが50以下になった際に40ほど回復する。近距離戦でギリギリ押し負けそうなときに発動するとかなり強そうだ。
“ブラストギア”は3つの中でいちばんクセのあるスキル。いわゆるカウンター攻撃で、まず始めに近距離で敵からダメージを受けなければ発動しない。ただ、発動するとそこそこのダメージに加えてノックバックするため、敵の連続近接攻撃やマテリアの詠唱を止めたりできるのが強みだ。
新武器やマテリアも登場
ここからは新たに追加された武器やマテリアを紹介。
新武器“デュアルホイール”
デュアルホイールは新たに追加されたAR(アサルトライフル)。魔晄弾と呼ばれる新しい弾を使用する。最大の特徴がリロードを挟まずにずっと打ち続けられること。ただし、連射することでゲージ(下画面参照)が減っていき、ゼロになるとオーバーヒートしてゲージが回復するまでしばらく撃てなくなる。
また、デュアルホイールはMPを2ゲージ使用することで、近距離で高威力を発揮するショットガンにモードチェンジできる。
新武器“サーペントランチャー”
補給物資でのみ入手が可能な武器。特質すべき点は、クルマやバイクに当たれば一撃で破壊できるほど対物威力が高いところ。敵へのヒット時では100ダメージほどだが、乗り物に当てると一発で仕留めることが可能なくらいの破壊力なのでかなり強い。ただ、ホーミング性能はないため、移動中の乗り物に当てるのはかなり難しいが、当てれば一撃必殺というロマンある武器だ。
新マテリア“ウォータ”
『FF』シリーズでおなじみの魔法が実装。消費MP1でクールタイムも短いため使いやすい。ウォータのボタン(もしくはコマンド)をホールドすると四角いサイトが表示され、枠の中に敵を収めると赤くなり、ロックオンできる。指を離すと放物線軌道を描いて、ウォータが敵を追従する。追尾性能はかなり高め。レベルによって発射される水玉の数が変わる。
軌道は、プレイヤーが移動している方向によっても変化する。前後移動時は上の放物線、左右移動時では横の放物線を描いて発射される。正面壁を挟んだ状態なら上軌道、天井があるなら横軌道など使い分けてみるといいだろう。プレイした感じとしては、横の放物線のほうがヒットしやすく感じた。
初の追加マップ“ミッドガル[市街地]”が実装
待望の新マップ、ミッドガル市街地がついに実装。このマップは『FFVII リメイク』の市街地をベースとして作られており、一部はバトルロイヤルのマップ用にアレンジされている。壱番魔晄炉や噴水広場、LOVELESS通り、ハイウェイなど『FFVII』でおなじみのロケーションが再現されているので、名シーンが蘇ること間違いなし。
壱番魔晄炉の入り口付近には、本作では初となる落下ポイント(落下するとキル扱い)が設置されている。壱番魔晄炉付近で戦闘する場合は注意が必要。落下した場合のデスボックスは、近くに生成される。
特別な宝箱も。壱番魔晄炉には確定で出現! そのほかの新要素
ミッドガル[市街地]には数ヵ所で特別な宝箱が出現。宝箱の中には新たに追加されたアクセサリーからランダムでひとつが入っている。この特別な宝箱は、壱番魔晄炉には確定で出現するとのことなので、新アクセサリーが欲しい場合はまず、壱番魔晄炉に向かうといいだろう(ライバルも多いだろうが)。
新たなモンスター“警備兵”と“ガードハウンド”も追加された。
警備兵はマシンガン持ちとショットガン持ちの2タイプ存在。ショットガン(王冠持ち)のほうがステータスが高く設定されている。
ガードハウンドは基本的に単体では動かず、おもに警備兵とともに行動している。警備兵と比べHPは倍近く、攻撃力も高い。なおかつ、とても素早くので攻撃が当て辛く倒しにくい。正面からの戦闘は出来るだけ避けたほうがいいだろう。
シーズン3をプレイしてまず思ったのは、マシーナリーにかなり可能性を感じたこと。バトルロイヤルのよさでもあり、難点でもあった広大なマップの移動がエアガジェットによりいつでも可能になり、ストレスフリーに。それだけではなく戦闘にも活かせるギミックが自然に溶け込んでいて、プレイしていて刺激があった。
『FFVII リメイク』をベースとしたミッドガル[市街地]もその作り込みには感動。ロケーションだけではなく、細かな看板や標識の汚れ具合まで作り込まれ、それがスマホで実現できていることに驚き。実装された際は戦う前にぜひ、観光をしてみてほしい。筆者はシーズン3が始まったら、友だちとエアガジェットでハイウェイレース対決したいな。
距離減衰どれほど変わった?
最後にオマケ。シーズン3で個人的にいちばん気になっていた距離減衰(距離によるダメージの減少)を検証してみた。なお測定は、大雑把に行っているので、参考程度に見てほしい。
HG(ハンドガン)のレイジリボルバーの場合(基本ダメージ48)
SR(スナイパーライフル)エグザキューターγの場合(基本ダメージ63)
HGの距離減衰が始まるのが、だいたい75メートルから減少。SRは250メートルあたりから減少していった。近~中距離武器は細かく修正が入っており、長距離武器は大きく影響を受けていない感じだ。ただ、SRも距離減衰を設けられたことによって、遠く離れた山上からSR1発で負けるということは少なくなりそう。最大減衰はとくに決まっていないようで、プレイヤーの姿が見えなくなるまで反映されるとのことだ。