2022年5月20日にお披露目された謎のティザーサイトや、本作の告知記事はご覧いただけただろうか。

 このティザーサイトでは、開発に参加したクリエイター陣が公開されているほか、ゲームの企画書のPDFが閲覧でき、その中にはコンセプトやストーリー、キャラクターなどの情報が掲載されていた。クリエイター陣は、人気タイトル、人気RPGに関わった方たちが名を連ねており、それらのゲームやクリエイターのファンならば期待が高まることだろう。

完全新作RPGの正体はフリューが手掛ける王道のファンタジーRPG

 2022年5月26日、この完全新作RPGの詳細が判明した。タイトルは『聖塔神記 トリニティトリガー』。フリューが豪華クリエイターと手掛けるアクションRPGで、“3つの発見”が冒険のカギとなる王道のファンタジー作品だ。主要キャラクターは、シアンとエリス、ザンティスの3人。シアンが神々の戦争の代理者である戦士に選ばれたことで、3人の運命の歯車は大きく動き出す。

『聖塔神記 トリニティトリガー』(Switch)の購入はこちら (Amazon.co.jp) 『聖塔神記 トリニティトリガー』(PS5)の購入はこちら (Amazon.co.jp) 『聖塔神記 トリニティトリガー』(PS4)の購入はこちら (Amazon.co.jp)
フリュー新作『聖塔神記 トリニティトリガー』体験版プレイレビュー。街、フィールド、バトルでの“発見”が心地よい期待の王道ファンタジーRPGの一端が明らかに!

 プラットフォームはプレイステーション5、プレイステーション4、Nintendo Switchで、2022年9月15日発売予定とのこと。すでに体験版が用意されており、タイトルの発表とともにリリースされた。今回は記事担当ライターのジャイアント黒田による、Nintendo Switch版の体験版のプレイレビューを公開。

 ちなみに、ゲームの詳細は、週刊ファミ通2022年6月9日号(No.1747/5月26日発売号)でお届けしている。キャラクターデザイナーの風間雷太氏、コンポーザーの菊田裕樹氏、シナリオライターの久保田悠羅氏、そして本作のディレクターを務める礒部たくみ氏のインタビューも掲載しているので、こちらも併せてチェックしてほしい。

フリュー新作『聖塔神記 トリニティトリガー』体験版プレイレビュー。街、フィールド、バトルでの“発見”が心地よい期待の王道ファンタジーRPGの一端が明らかに!
インタビューの参加者。左から菊田氏、久保田氏、礒部氏、風間氏。

街やフィールドには発見できる要素が満載!

 “90年代の王道RPGを現代に蘇らせるべく”開発がスタートした本作は、発見したときのワクワク感や高揚感、緊張感がコンセプトになっている。発見が体験できる要素は、大きく分けて “街の探索”や“フィールドの冒険”、“モンスターとの戦闘”の3つ。体験版でもこれら3つの要素の発見がもたらす、感動の一端が堪能できた。

 体験版で探索できた街は、雪と氷に覆われた“ホープラード”。この異常な寒さは街の近くにある聖塔“長柄の塔”が影響していると言われており、住人たちは寒さに耐えながらたくましく生活していた。

フリュー新作『聖塔神記 トリニティトリガー』体験版プレイレビュー。街、フィールド、バトルでの“発見”が心地よい期待の王道ファンタジーRPGの一端が明らかに!
フリュー新作『聖塔神記 トリニティトリガー』体験版プレイレビュー。街、フィールド、バトルでの“発見”が心地よい期待の王道ファンタジーRPGの一端が明らかに!
ホープラードには、ウサギのような耳が特徴的なレプレ族が暮らしている。冒険の中で出会うライムは、レプレ族の少女だ。

 住人たちとのたわいもない会話や街中で発生するクエストなどから、住人たちの生活や街に伝わる伝承を知ることができるので、好奇心が刺激され街を探索する原動力に。街のあちこちに宝箱やアイテムが配置されており、発見する楽しみが感じされるのもうれしい。

フリュー新作『聖塔神記 トリニティトリガー』体験版プレイレビュー。街、フィールド、バトルでの“発見”が心地よい期待の王道ファンタジーRPGの一端が明らかに!
街で語り継がれる雪山の魔物。吹雪を止める見返りとして住人たちに生贄を要求していた。果たして、雪山の魔物の正体とは……。

 本作は街だけではなく、フィールドにも仕掛けが満載。雪だるまや大きな結晶など、不自然に置かれたオブジェクトは、何かが隠されている重要なヒントに。冒険中に違和感を覚えたら、付近を探索することで隠された宝箱やアイテム、強敵を発見などできる。

フリュー新作『聖塔神記 トリニティトリガー』体験版プレイレビュー。街、フィールド、バトルでの“発見”が心地よい期待の王道ファンタジーRPGの一端が明らかに!
フリュー新作『聖塔神記 トリニティトリガー』体験版プレイレビュー。街、フィールド、バトルでの“発見”が心地よい期待の王道ファンタジーRPGの一端が明らかに!
門のように配置された雪だるまを発見。木に囲まれた隠し通路の先には宝箱が!
フリュー新作『聖塔神記 トリニティトリガー』体験版プレイレビュー。街、フィールド、バトルでの“発見”が心地よい期待の王道ファンタジーRPGの一端が明らかに!
フリュー新作『聖塔神記 トリニティトリガー』体験版プレイレビュー。街、フィールド、バトルでの“発見”が心地よい期待の王道ファンタジーRPGの一端が明らかに!
大きな結晶は、特定の武器で破壊できるオブジェクト。中央に穴の空いた結晶は弓の攻撃で破壊でき、運がよければアイテムをドロップすることも。

 体験版では、麓の雪原、ホープランド山道 南部、ホープランド山道 北部、長柄の塔のフィールドが冒険可能。各フィールドに散りばめられた謎は、すぐに分かるものから難しいものまでいい塩梅なのも好印象。菊田氏が手掛ける音楽も、フィールドにマッチしていて冒険心をくすぐってくれた。

フリュー新作『聖塔神記 トリニティトリガー』体験版プレイレビュー。街、フィールド、バトルでの“発見”が心地よい期待の王道ファンタジーRPGの一端が明らかに!

 ちなみに、ディレクターの礒部氏によると、体験版のフィールドには高難度の発見要素があるとのこと。とある条件を満たす必要があるそうなので、ぜひ探してみてほしい。

敵の弱点を突ける武器や使いやすい連続攻撃を発見するバトルの醍醐味

 フィールドを移動しながら複数の武器を切り換えて敵と戦うバトルは、アクション性と戦略性が高め。敵の弱点を突ける武器を発見するのが攻略のカギとなるほか、技を強化してコンボをカスタマイズできるので、バトルスタイルを発見する楽しみも味わえる。

 体験版では、おもにシアンとエリスを操作でき、ストーリーを進めるとザンティスが加入し、3人パーティーで冒険が可能に。使える武器はシアンが剣と弓、エリスが弓と槍(※槍は途中で追加される)、ザンティスが拳と斧で、“リングチェンジ”システムで武器を持ち換えられるうえ、操作キャラクターを瞬時に変更することも可能だ。

フリュー新作『聖塔神記 トリニティトリガー』体験版プレイレビュー。街、フィールド、バトルでの“発見”が心地よい期待の王道ファンタジーRPGの一端が明らかに!
武器リングチェンジの画面を開いているときはポーズがかかる。このおかげで、戦闘中も武器をじっくり選択可能。

 多彩な武器が使えることで敵の弱点を発見する楽しみのほかに、戦況に応じて最適な武器を発見する楽しみも味わえた。たとえば、シアンの剣は威力が高いものの、複数の敵に囲まれると反撃されやすい。そこで遠距離攻撃が可能な弓の出番。射程を生かしてヒット&アウェイを仕掛けることで安全に立ち回れた。

フリュー新作『聖塔神記 トリニティトリガー』体験版プレイレビュー。街、フィールド、バトルでの“発見”が心地よい期待の王道ファンタジーRPGの一端が明らかに!
長柄の塔に出現するボスの牢獄の氷魔アイスタイタンは、攻撃範囲が広いうえに威力も凶悪。弓を使って離れて戦うと安全だが、岩に弾かれあまりダメージが入らない……。
フリュー新作『聖塔神記 トリニティトリガー』体験版プレイレビュー。街、フィールド、バトルでの“発見”が心地よい期待の王道ファンタジーRPGの一端が明らかに!
じつはエリスの槍が弱点。アイスタイタンに大ダメージを与えられるうえ、ボスの攻撃によって発生する氷柱を破壊できるメリットも。このように敵に有効な武器を発見して使うことで、有利に立ち回れる。

 また、通常攻撃のトリガーアタックやダッシュを使用すると、シンクロゲージを消費するのもミソ。シンクロゲージは時間の経過とともに回復するものの、ゲージがない状態で攻撃するとダメージが減少するので、攻め続けると逆にダメージ効率が悪くなってしまう。ゲージの回復を待ちつつ、いかに効率よく攻めるか。シンクロゲージを実装することによって、バトルにメリハリと緊張が生まれていると感じた。

フリュー新作『聖塔神記 トリニティトリガー』体験版プレイレビュー。街、フィールド、バトルでの“発見”が心地よい期待の王道ファンタジーRPGの一端が明らかに!
黄緑色のHPゲージの下に表示された水色のゲージがシンクロゲージだ。このゲージが少なくなったときは、距離を取って回復するのを待ったほうがいい。

 武器ごとに必殺技のトリガーストライクが放てるほか、トリガーアタックを編成してオリジナルの連続攻撃を発見したり、お気に入りの技を強化したりできるのも、バトルを盛り上げる要因に。とくにトリガーアタックの編成と強化は、ちょっと触っただけでも奥の深さを体験できた。

フリュー新作『聖塔神記 トリニティトリガー』体験版プレイレビュー。街、フィールド、バトルでの“発見”が心地よい期待の王道ファンタジーRPGの一端が明らかに!
トリガーアタックの強化は、セーブポイントで実行可能。敵を倒すと入手できるTPを消費することで技の威力を上げられる。
フリュー新作『聖塔神記 トリニティトリガー』体験版プレイレビュー。街、フィールド、バトルでの“発見”が心地よい期待の王道ファンタジーRPGの一端が明らかに!
トリガーアタックの編成は、武器カスタム画面で行える。技の効果を確認し、実際にアクションをくり出して好みの編成を発見する楽しみも。

体験版を遊んでアンケートに答えよう!

 今回の体験版を通して、王道のファンタジーRPGとして期待が高まった一方で、気になった点も。操作キャラクター以外の仲間は、CPU(コンピューター)が操作してくれるのだが、戦闘や探索でダメージを喰らいがち。回復アイテムを自動的に使ってくれるように設定できるので、回復するのは手間ではないものの、あっという間にアイテムがなくなってしまう。

 敵に囲まれたときや強敵のボスと戦うときは仕方がないにしても、せめてトラップはもう少しうまく回避してほしいというのが正直な感想だ。戦闘不能になると、専用の回復アイテムを使わないといけないのもちょっとめんどう。一定時間が経過すると自動的に復活するといった救済措置があると、ストレスを感じずに、より安全に戦えるようになるかも。

フリュー新作『聖塔神記 トリニティトリガー』体験版プレイレビュー。街、フィールド、バトルでの“発見”が心地よい期待の王道ファンタジーRPGの一端が明らかに!
CPUが操作するエリスがトラップの餌食に。1回あたりのダメージは小さいものの、回数が増えると無視できない。

 また、宝箱などからアイテムを入手したときに表示される情報が、画面左下に小さく表示されるのも気になったポイント。可能なら画面中央など、分かりやすい場所に表示されるようになってくれるとうれしい。数多く寄せられた意見は、製品版に可能な限り反映していくとのことなので、ユーザーから寄せられたフィードバックをもとに、クオリティーがますます高まることを期待しつつ、発売を待ちたいと思う。

フリュー新作『聖塔神記 トリニティトリガー』体験版プレイレビュー。街、フィールド、バトルでの“発見”が心地よい期待の王道ファンタジーRPGの一端が明らかに!

▼スペック
聖塔神記 トリニティトリガー

  • プラットフォーム:プレイステーション5、プレイステーション4、Nintendo Switch
  • 発売元:フリュー
  • 開発:スリーリングス
  • 発売日:2022年9月15日発売予定
  • ジャンル:アクション・RPG
  • 価格:各8580円[税込]
  • CERO:審査予定
  • 備 考:世界観ビジュアル:結城信輝、コンポーザー:菊田裕樹、シナリオ:久保田悠羅、キャラクターデザイン:風間雷太、ディレクター:礒部たくみ