2022年4月23日(土)〜4月24日(日)の2日間、ベルサール秋葉原にてインディーゲームのイベント“TOKYO SANDBOX 2022”が開催中だ。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、2020年、2021年は中止となっていた“TOKYO SANDBOX”だが、今年満を持して3年ぶりに復活。50組以上のゲーム開発社(者)が100以上のタイトルを出展している。
3年ぶりの実施ということで、喜び勇んで会場に足を運んだ記者の目を驚かせたのが、会場入ってすぐのところに出展されていた講談社クリエイターズラボの『FAMILY BATTLE タッグアリーナ』だ。
念のためにご説明しておくと、講談社クリエイターズラボとは、講談社によるインディーゲームクリエイター支援プロジェクト。同社がマンガ家や小説家と構築した関係性を、インディーゲームクリエイターにも提供できるのではないか……との思いから立ち上げられたプロジェクトだ。「年間1000万円支給しますから、好きなゲームを作りませんか?」というキャッチフレーズでもおなじみだ。
2020年9月に始動した講談社クリエイターズラボだが、2021年2月に第1期メンバー7組が発表。2022年3月には第2期メンバー7組が明らかにされている。ブースに出展されていた『FAMILY BATTLE タッグアリーナ』は、第1期メンバ-であるナカミチヨシアキ氏が手掛けるタイトルとなる。記者は以前ナカミチ氏を取材したことがあり、その動向がとても気になっていたクリエイターさんのひとり。大学で脳の勉強をしていたところゲームのおもしろさに目覚め、「おもしろいゲームが作れるのだったら、どんなことでもやる」との思いから大学を中退し、ゲーム作りに邁進している方だ。
ここしばらく音沙汰がなかったナカミチ氏だが、2020年後半は「人に遊んでもらわないといけないといことで、おもしろさに全振りのカジュアルなお笑い要素強めの缶どうしが戦う格闘ゲーム」の『SUPER DRINK BRO's』を作っていたとのこと。そんなとき、講談社クリエイターズラボの存在を知り応募したところ見事第1期メンバーに選ばれたのだとか。やはり持っている人は違うということなのであろうか。
ナカミチ氏がただいま開発中の『FAMILY BATTLE タッグアリーナ』は、TPS視点の2対2の対戦型ゲーム。「TPS視点のアクションゲームというと、最近は銃を撃つタイプのゲームが多くて、意外と対戦にフィーチャーしたゲームがほとんどなくて作ってみようと思いました」とナカミチ氏。さらに、対戦といっても1対1となると敷居が高くなるが、“友だちとプレイする2対2”だと親しみやすくなるのではないかと発想したとのこと。
とはいえ、「全キャラクターが攻撃できる状態になると、ぐちゃぐちゃになってしまって、2対1でタコ殴りにするという構図になりがちでおもしろくない状況が増える」と危惧したナカミチ氏は、完全に役割をわけて、戦わせることにしたのだという。
『FAMILY BATTLE タッグアリーナ』では、ペアはアタッカーとサポートに明確に分かれており、敵に攻撃をしてダメージを与えるのはアタッカーの役目になる。一方のサポートは、敵をスタンさせたり、味方を回復させたり、味方を透明化したり、敵の視野を奪ったりと、文字通りアタッカーを援助する役割を担うようだ。「サポートは敵にダメージを与えられません。その点でリアルタイムストラテジーっぽいというか、ストラテジー要素が強めの3Dアクションです」とナカミチ氏。
2対2はマルチプレイを前提としており、ランクマッチは対人となるが、ひとりのプレイヤーがAIの3キャラクターを相手にする、カジュアルマッチも可能だという。
キャラクターの設定など、現時点では詳細は明らかにされていない『FAMILY BATTLE タッグアリーナ』だが、タイトルに“FAMILY BATTLE”とある通り、家族ケンカがテーマとなるようだ。
『FAMILY BATTLE タッグアリーナ』はPC向けに2022年配信予定。5月21日、22日に開催されるINDIE Live Expo 2022にて、詳細が明かされるとのことなので、気になる方はチェックされたし。
※画像は動画をキャプチャーしたものです。