エレクトロニック・アーツが開発中のSFサバイバルホラーゲーム『デッドスペース』リメイク版の発売時期が、2023年初旬にずれることが発表された。

 本作は、2008年に海外で発売され世界的に高い評価を受けたオリジナル版の設定やコンセプトを活かしつつ、現代の技術で挑む新バージョン。当初はプレイステーション5/Xbox Series X|S/PCで2022年終盤に発売予定とされていた。

 発表が行われたのは、本日未明に行われた第2回の開発配信にて。今回の内容はホラーゲームに欠かせないサウンドに特化したものとなっており、リメイク版での空間音響の処理やセリフなどについて明かされている。

 登場したトピックをまとめると以下の通り。下記を頭に入れた上で実際に動画を見てリメイク版のサウンドのテイストを体感してみるといいだろう。ラストではメンテナンスベイでのデモプレイも披露され、あちこちで不穏な効果音が鳴る中をクリーチャー“ネクロモーフ”と対峙しながら進んでいく複雑な音響空間を体感できた。

  • 空間音響について
    • 壁などの遮蔽物による影響を考慮。音源とプレイヤーの間に遮蔽物がなく直線状に音が届く場合、壁などで完全に遮蔽されている場合、主に反射音が届くような場合で聞こえ方が変わる
    • 例1: 『デッドスペース』の有名な、曲がった廊下の反対側に壁に頭を打ち続けている人間がいるシーン
      • オリジナル版では通路の壁の向こう側(音源がある方向)からこもった打撃音がする
      • リメイク版では通り道(音が抜けてくる経路)から反射音が聞こえる
    • 例2: 室内に音源がある場合(テストでは「きらきら星」を再生)
      • 隣の部屋に行ってドアが閉まると遮蔽効果がかかって音がこもる
      • ドアが開いている状態で隣の部屋の奥まった所にいると、ドアの位置を基準に反射音が処理される
      • さらにもうひとつ隣の部屋に行ってドアが閉まると反射音が遮蔽されて聞こえなくなる(ただし遮蔽効果がかからない音もありうる)
  • 武器について
    • プラズマカッターの作動音は6つのレイヤーで構成され、撃ち出す角度が変わる回転メカニズムに合わせてカチャカチャ鳴ったり、発射音にプシュッとした音が足されていたりする
    • パルスライフルの開発中バージョンの音を披露。
      • 個人的な印象としては、従来のSFのマシンガンっぽい音から実銃のライフルっぽい音に変わっていて好みが分かれるかも
  • 主人公アイザックの呼吸音や心音について
    • 走り続けることによる疲労・残りの酸素・ダメージ状態などに連動して変化する
    • オリジナル版では息切れやアクションの際のいきみなどをベースの呼吸音の上に重ねていたが、リメイク版では変化させるように
    • またオリジナル版では窒息間際の状態から酸素があるエリアに戻ると呼吸がいきなり普通に戻っていたが、リメイク版では大きく息をしながら呼吸を整えていくように
    • セリフも疲労やダメージ状態などに応じて複数収録。疲れた感じで喋ったり、痛みをこらえて力を入れて話す感じなどのバリエーションがある