民衆の解放を目指す!

 1993年(平成5年)3月12日は、スーパーファミコン用ソフト『伝説のオウガバトル』がクエストから発売された日。

 松野泰己さんや吉田明彦さんが在籍していたクエストから発売された『伝説のオウガバトル』。本作は全8章からなる“オウガバトルサーガ”の第5章にあたります。ちなみに、全8章のうち発売されているのは第5章の本作と第7章の『タクティクスオウガ』(1995年)、第6章の『オウガバトル64』(1999年)、そして外伝の2作品です。

 プレイヤーは神聖ゼテギネア帝国による支配からの脱却を目指す解放軍のリーダーとなり、自軍を率いて多くの地域の解放のために戦いをくり広げていきます。困っている人を助けるか見捨てるかにより、民衆の支持度“カオスフレーム”が増減するのが特徴。

 カオスフレームは悪人を倒すことで上昇する一方、レベルの低いキャラクターを倒したり、戦いを長引かせてしまうと下がってしまいます。ベストエンドを見るにはカオスフレームが高くないといけないため、このシステムに泣かされた人は多いのではないでしょうか。

『伝説のオウガバトル』が発売された日。“オウガバトルサーガ”の記念すべき第1作目で、民衆の支持率で展開が変わる“オスフレーム”が特徴【今日は何の日?】
『伝説のオウガバトル』が発売された日。“オウガバトルサーガ”の記念すべき第1作目で、民衆の支持率で展開が変わる“オスフレーム”が特徴【今日は何の日?】

 なお、カオスフレームが低いときにのみ悪人を仲間にしたり、アイテムをもらったりすることも可能で、カオスフレームが低いときのメリットも存在しました。さまざまなエンディングがあるので、周回プレイするのも楽しかったです。

 キャラクターには、善悪を示した“アライメント”というパラメーターもあります。アライメントの高いキャラクターで町を解放して民衆の支持率を上げ、その裏でアライメントの低いキャラクターで敵を倒し、アライメントの増減をコントロールするという攻略テクニックも。そうして民衆が望む英雄像をプレイヤーの手で作り上げていく……なんかリアルだなぁと思いました。

 ジャンルとしてはシミュレーションRPGとなる本作ですが、中でも当時としては珍しいRTS(リアルタイムストラテジー)です。ニンジャやヴァルキリーなどのクラス(職業)からユニットを編成し、作戦を指示することで勝敗が決定するスタイルです。

『伝説のオウガバトル』が発売された日。“オウガバトルサーガ”の記念すべき第1作目で、民衆の支持率で展開が変わる“オスフレーム”が特徴【今日は何の日?】
『伝説のオウガバトル』が発売された日。“オウガバトルサーガ”の記念すべき第1作目で、民衆の支持率で展開が変わる“オスフレーム”が特徴【今日は何の日?】

 戦闘中にプレイヤーが介入できるのは、作戦の選択以外だと特殊効果を持つ“タロットカード“の使用および説得、撤退のみ。そのため、事前の編成や育成がとても重要でした。ただ、本作には前述したカオスフレームが存在するため、単純に味方を強化して敵を倒せばいいというわけではありません。シミュレーションゲームならではの自分で考えて攻略していく楽しさがありました。

 “オウガバトルサーガ”は、シリース作としては2作目の『タクティクスオウガ』が有名なので、本作をプレイしたことがない人もいるかも。現在はバーチャルコンソールで配信されているので、ぜひプレイしてみてもらいたいところ。なお、ニンテンドー3DS、Wii Uのニンテンドーeショップでのゲームの購入が2023年3月下旬に終了するため、バーチャルコンソールも利用できなくなる見込みです。忘れないうちにチェックしましょう!

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