爆発的な人気作『ポケモン』の原点
いまから26年前の1996年(平成8年)2月27日は、ゲームボーイで『ポケットモンスター 赤・緑』が発売された日。
『ポケットモンスター 赤・緑』は、世界中で押しも押されもせぬ人気を誇る『ポケモン』シリーズの原点となる作品だ。カントー地方を舞台に、オーキド博士から託された“ポケモン図鑑”を完成させるため、ポケモンを集めて育成し、戦わせながら冒険をくり広げるRPGとなっている。
また、2月27日は“Pokemon Day”(ポケモンデー)として、日本記念日協会の認定を受けた日にもなっている。
特筆すべきは、バージョンによって出現するポケモンが異なる点。図鑑の完成は別バージョンとの交換が前提になっているという、いままで見たことも聞いたこともない斬新な仕組みにゲームファンの誰もが驚かされたものだった。当時すでに大人だった筆者のようなユーザーほど、なかなか理解が追いつかなかったと思うが、いち早く仕組みを理解した子どもたちを中心に徐々に流行が始まり、その規模は口コミでどんどん拡大していった。
当時すでに発売から約7年が経過してブームが落ち着いていたゲームボーイが、『ポケモン』人気に牽引されて再ブームを引き起こしたと言えば、その凄まじさの一端は感じられるだろうか。アニメの放送開始で勢いはさらに加速し、26年経ったいまもなお、さまざまな媒体で『ポケモン』ブームが続いているのは改めて語るまでもないだろう。
『ポケモン 赤・緑』の世代と言えば、幻のポケモン“ミュウ”にまつわるエピソードもいい思い出。当時「151匹目のポケモンが存在する」という都市伝説的な噂が、ユーザーのあいだでまことしやかに囁かれていたのだが、ネットなどはまだまだ普及しておらず、情報がなかなか伝わってこなかった。そんな理由もあり、後に本当に存在が発覚し、雑誌の企画やイベントなどでミュウのプレゼントが実施されたときは、本当にぶったまげる思いだった。わりと外野にいた筆者ですらそんなだったのだから、噂の渦中にいたユーザーたちは、さぞ度肝を抜かれたことだろう。
また、『ポケモン 赤・緑』の別バージョンとなる『ポケットモンスター 青』が、1996年10月から『コロコロコミック』や『小学一年生』などの雑誌上で限定販売されたのも新しい試みだった。当初は一般販売されなかったこともあり、ファミ通編集部でも先輩方が『コロコロコミック』を買っているのを見かけた記憶がある。一般小売店での販売開始は、3年経った1999年10月10日から。
シリーズ最新作は、今年(2022年)1月28日に発売された『Pokemon LEGENDS アルセウス』。シリーズ初のアクションRPGとなっている。
※Pokemonのeはアクサンテギュですが、本記事ではeと表記しています。
※本記事は、2020年2月27日にアップした記事を再編集したものです。