宇宙生物研究所を舞台にしたサムスの戦い
いまから19年前の2003年(平成15年)2月14日は、ゲームボーイアドバンス用『メトロイド フュージョン』が発売された日。
『メトロイド フュージョン』は任天堂から発売されたアクションゲーム。1994年3月発売の『スーパーメトロイド』以来、約9年ぶりとなる続編で『メトロイド』シリーズとしては4作目に当たる。ゲームボーイアドバンスSP本体と同じ発売日だったので、いっしょに購入したなんて人も多かったのではないだろうか。
ちなみに2021年10月8日発売に発売され、世界的にも高い評価を得た『メトロイド ドレッド』は本作『メトロイド フュージョン』の正統な続編。こちらはさらに長い約19年ぶりの2D『メトロイド』の完全新作ということもあって、ゲームファンから大いに注目を浴びたのが記憶に新しい。
『メトロイド フュージョン』はこれまでのシリーズとは若干異なり、シナリオ面が大幅にパワーアップしているのが特徴のひとつ。探索の自由度という点においては低くなってしまったと言えるが、その分何をすればいいのかわからなくなるストレスから解放されたのがありがたい。
もともとがSF作品なだけにどちらかと言えば大人をターゲットにした風情だったが、本作ではゲーム内のテキストが“大人向き(漢字あり)”と“子供向き(ひらがな)”から選べるようになっている。加えて難度も選ぶことが可能で、あらゆる年代の層が楽しめるように配慮されていたのには正直驚いてしまった。
ゲームの舞台となるのは、BIOLOGIC宇宙生物研究所。突如発生した爆発事故の調査のために主人公サムスが現場へ向かうと、そこには擬態を得意とする寄生生命体“X”の姿が……。サムスは広い所内を探索し、失われた能力を覚醒しながらXの一掃を目指す、というのが大まかな物語だ。
謎が謎を呼ぶ展開も興味をそそられるが、本作はホラーテイストがそこかしこから溢れ出していてなかなか怖い。とくに最強状態のサムスに擬態した“SA-X”に何度も追いかけられるハメになるのが、「ちょっとしたトラウマ」なんて人もいるんじゃないかな。このあたりは『メトロイド ドレッド』の体験者なら“E.M.M.I.”を彷彿とさせるかもしれない。
『メトロイド』シリーズと言えば、クリアー後のご褒美(?)ビジュアルがお約束のようになっているが、それは本作でも健在。いや健在どころかむしろ本作から、より一層気合を込めて作られるようになったと言えるのではないだろうか。
何せ本作ではビジュアルが13種類(日本版限定らしい)も用意されていて、どれも見応えあるものばかりになっているからだ。難度やクリアー時間、大人向けか子供向けかなど、さまざまな条件に応じてアンロックされていくので、全部見るのは至難の業と言えよう。しかし、サムスの例の姿が拝めるとあって、がんばってチャレンジした人も多かったんじゃないかな。
いま本作で遊びたい場合は、Wii Uのバーチャルコンソールを利用するしかない模様。若干ハードルが高いので、未体験であれば続編のNintendo Switch版『メトロイド ドレッド』のプレイをおすすめしたい。
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