発売前日からゲームを求める人たちによる行列が!

 いまから34年前の1988年(昭和63年)2月10日は、ファミリーコンピュータ用ソフトの『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』が発売された日。

『ドラゴンクエストIII』が発売された日。自由なパーティ編成や広大なマップが話題を呼んだ“ロト3部作”最後を飾る作品【今日は何の日?】

 『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』は『ドラゴンクエスト』シリーズの第3弾。勇者が父であるオルテガのあとを継いで魔王・バラモスの討伐を目指すというストーリーが展開されました。『II』までは“復活の呪文”というパスワードで冒険を再開する仕様でしたが、『III』は“冒険の書”というセーブ機能が搭載されており、ゲームを中断するときにメモを取る必要がなくなったのが特徴。

 自分は第1作目の『ドラゴンクエスト』と続編『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』をリアルタイムでプレイしておらず、本作が初めての『ドラゴンクエスト』でした。

 そのため、終盤で明らかになる“ある真実”に最初は驚くことはできなかったのですが、その後にスーパーファミコンで発売された『ドラゴンクエストI・II』をプレイして、改めて『III』のエンディングの“そして でんせつが はじまった!”とはこういうことだったのかと感動しました。

『ドラゴンクエストIII』が発売された日。自由なパーティ編成や広大なマップが話題を呼んだ“ロト3部作”最後を飾る作品【今日は何の日?】

 自分にとっては、初めての『ドラゴンクエスト』であり、初めてのRPGでもあった『III』。感動したのはフィールドに出て“冒険の旅”を聴いたときでした。冒険に出ることへの不安を感じさせつつも、前に進もうとする決意や力強さを感じさせる名曲。それまで自分の中ではゲームというメディアは、明るく楽しいものというイメージでしたが、こんな複雑な世界も表現できるのかと驚きました(まぁ、そこまでたくさんのゲームをプレイしていたわけではないですが……)。

 ほかにも、仲間だったキャラクターが町の発展のためにパーティから外れたり、旅の目的でもある魔王・バラモスを倒したら、そのバラモスは大魔王・ゾーマの配下に過ぎなかったことがわかったりと、ビックリする仕掛けも多かったです。

 あと、プレイしたときの自分は小さかったため、ちゃんと意味はわかっていませんでしたが、アッサラームの“ぱふぱふ”にはなぜかすごくドキドキした思い出があります(笑)。

『ドラゴンクエストIII』が発売された日。自由なパーティ編成や広大なマップが話題を呼んだ“ロト3部作”最後を飾る作品【今日は何の日?】

 ゲームのシステムについては、ひとり旅だった『I』や固定の仲間が加わる『II』と異なり、仲間キャラクターの名前や職業を自由に選ぶことができるのが特徴でした。

 勇者、戦士、僧侶、魔法使いというのがポピュラーだと思いますが、戦士の代わりに武闘家を入れたり、お金を稼げる商人を使っていた人も多いのではないでしょうか。

 印象深いのは、ステータスが低くて役に立たない遊び人! ほかの職業は“さとりのしょ”というアイテムがないと上級職の賢者に転職できませんが、遊び人だけはレベルを上げるだけで賢者への転職が可能でした。遊びを極めると悟りが開けるというのは、ちょっと深いですよね……。深いのか?

 個人的にはアンソロジーコミックである“4コママンガ劇場”も思い出深い! それぞれの作家さんに個性があり、この4コママンガを読んだおかげでさらにゲームが楽しくなりました。柴田亜美先生の“ニセ勇者”や武道家の“もりそば”、賢者の“うおのめ”が好きだったなぁ……。

『ドラゴンクエストIII』が発売された日。自由なパーティ編成や広大なマップが話題を呼んだ“ロト3部作”最後を飾る作品【今日は何の日?】
これまでの今日は何の日?

※本記事は、2021年2月10日にアップした記事を再編集したものです。