ダンディなピカチュウに驚愕!
2016年(平成28年)2月3日は、ニンテンドー3DSダウンロード専用ソフト『名探偵ピカチュウ ~新コンビ誕生~』の販売が開始された日。
『名探偵ピカチュウ ~新コンビ誕生~』は、株式会社ポケモンから発売されたアドベンチャーゲーム。当初はニンテンドー3DSダウンロード専用ソフトとして配信されていたが、大幅にシナリオを追加し、タイトルを『名探偵ピカチュウ』に改めたパッケージ版及びダウンロード版が2018年3月23日に発売となった。大ヒットした同タイトルの実写映画の原作としても有名だ。なお、『名探偵ピカチュウ ~新コンビ誕生~』単体でのダウンロード販売は2018年1月12日に終了している。
本作の大筋は、主人公のティムと相棒のピカチュウとともにさまざまな難事件を解決していくというもの。プレイヤーはティムを操作して人間やポケモンなど、さまざまな事件関係者から証言や証拠を集めて真相究明に奔走していくことになる。と、ここまではいたってふつうなのだが『名探偵ピカチュウ』があまりに衝撃的だったのは、相棒のピカチュウがまるで“おっさん”だったこと。
ピカチュウと言えば声優の大谷育江さんのかわいい声で「ピカ~」や「ピカピカ~」と言っているイメージだが、本作のピカチュウは中年男性の声で人語を操る(ティム以外の人にはピカピカ言っているように聞こえる)のだから、驚く以外のリアクションは取れないだろう。立ち居振る舞いや頭のキレはもはやベテラン探偵のそれで、憎まれ口を叩くわ命令は無視するわ。コーヒーが大好きで何かと偉そうだし、おまけに美人にめっぽう弱い。わざを使ってもらおうにも「オレに命令するな」と返ってくる始末で、思わず吹き出してしまった人も多かったのではないだろうか。まあ、見た目はピカチュウそのままなのでそのギャップが非常にいい感じなのだが。2本足でのろのろ走る姿もかわいらしかった。
公式が定めるジャンルは“シネマティックアドベンチャー”。シネマティックと冠するだけあって、ポケモンのゲーム史上でも最大級のムービーシーン(カットシーン)が展開するのも本作ならではの魅力と言っていいだろう。物語を大いに盛り上げてくれるので、多くのプレイヤーがぐいぐいとゲームの世界に引き込まれてしまったに違いない。ティムとおっさんピカチュウの掛け合いも抜群におもしろかった。随所に挿入される多種多様なパターンの推理パートのおかげで、謎を解いている感覚もしっかりと体験できるのが筆者的にはお気に入りだ。
2019年5月3日には、前述のポケモン初のハリウッド実写映画『名探偵ピカチュウ』が日本で先行公開。ふさふさの毛並みのポケモンたちが大いに話題となっていたのが記憶に新しい。名探偵ピカチュウ役を『デッドプール』で有名なライアン・レイノルズが演じていたのもピッタリのキャスティングで筆者も笑わせてもらった。
ちなみにゲームの完結編がNintendo Switchで開発中なことが、2019年5月29日に行われた“ポケモン事業戦略発表会2019”で明らかにされている。最新作ではニンテンドー3DS版で“つづく”となっていた物語がついに完結予定。映画とも異なるエンディングを迎えるということで非常に楽しみだ。
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