この度、筆者は“私立はばたき学園”に、入学しました!!!!
そう、『ときめきメモリアル Girl's Side 4th Heart』(ときメモGS4)を始めたのです。
ことの発端はファミ通.com編集部から『ときメモGS』最新作のプレイリポートを書いてみないかと打診を受けたことでした。
筆者は『ときめきメモリアル』シリーズもGSシリーズも未プレイ。今回がはじめての『ときメモ』ということになります。
乙女ゲームはそんなにプレイしてこなかったけどギャルゲーはそれなりに嗜んできた筆者。育成する系のゲームもわりと好きなので「『ときメモGS』も育成系のゲームなら、それなりにイケるのでは?」という謎の自信があったことを先に告白しておきます。
『ときめきメモリアル Girl’s Side 4th Heart』(Switch)の購入はこちら (Amazon.co.jp)コツは「どれだけ恋に落ちるかだ!」
ただ、『ときメモGS4』をプレイするにあたって少し心配なことがありました。周りのはば学の入学者たちがみんな攻略本を用意して挑んでいるんですよね……。GSシリーズ、難度が高いんだろうなということがうかがえます。
そんな感じでこれからはじまる高校生活に不安もあったので、まずは友人のはば学有識者(2名)に、はば学で高校生活を送るうえでのアドバイスを求めました。助けて~~~!!
老後のアドバイスかと思いました。
有識者(1)の助言は「とにかく病気になるな」ということでした。どうやら病気でイベントもあったりするけど、ストレス値が減るまで活動できなくなるようですね。
大事なイベントにかぶったら笑えない。とりあえず今回はストレスを溜めないようにがんばろう。
昔の青春ドラマでしょうか。
有識者(2)による「コツはどれだけ恋に落ちるか」という強い言葉にハッと目を覚ましました。私、恋愛に効率を求めようとしていた……? せっかくの学園生活、楽しまなくっちゃ!
こうしたアドバイスもあり、攻略情報などをなるべく見ないようにして、まずはありのままの自分で恋愛を楽しんでみることにしたのです♪(フラグ)
ここまで読んだ賢明な読者はわかっていると思いますが、これはきっちりしたゲーム紹介記事や攻略記事ではなく、『ときメモGS』初心者が新鮮な悲鳴を上げる記事です。有識者の友人や担当編集者には「何も知らない人が沼に堕ちていく様子が見たい」と言われました。サイコパスなのかな?
あとゲームの進行に関するネタバレを大いに含みますので、未プレイの方はご注意ください。
『ときメモGS4』で驚いたこと:名前を呼ばれると破壊力がすごい
『ときメモGS4』をはじめてプレイして驚いたのが、キャラクターボイスを担当する声優さんが、自分の名前を声で呼んでくれること。
こうした乙女ゲームやギャルゲーでは、登録名がテキストでは表示されるけど、少なくとも私がプレイした範囲では音声で名前を呼ばれることってありませんでした。
KONAMIは“キャラクターがプレイヤーの名前を呼ぶ”という行為に並々ならぬこだわりがあるようです。20年以上前の『ときめきメモリアル2』の頃には“エモーショナルボイスシステム(EVS)“という独自の音声合成システムを開発するほど。
ファンの方からすると「何をいまさら」かもしれませんが、初心者にとっては破壊力がすごいんです。
聞いたところによると、1400種類以上の名前を声優さんに呼んでもらっているとか。「プレイヤーを乙女にしてやろう」という執念すら感じます。
中には呼んでもらえない言葉もあるそうなのですが、筆者はライター名の“井口 エリ”で登録したところ、苗字も名前もありふれた感じなのでバッチリ呼んでもらえました。やったー!
最初のうちは慣れなくて、キャラから名前を呼ばれるたびにNintendo Switch本体を落としそうになっていました。なんて心臓に悪いゲームなんだ……。
御影先生(CV:吉野裕行さん)に呼ばれる自分の名前もヤバいですね。自分の名前ってこんなテンション上がるものだった……? まぁ、実際は誰と接しても(いい声で名前を呼ばれるから)ヤバいのですが……。そんな感じのゲームなので、暗転すると画面にニヤけたオタクが写るバグがたびたび発生します。
勉強・バイト・イケメン……はば学での毎日
ゲームでは日常生活の中で学力や運動、魅力などのパラメーターを上げ、登場キャラクターたちとの仲を深めます! 仲が深まるといろんなイベントが発生。男の子同士の意外な接点が明らかになったりします。
はば学で過ごした3年間。学園内外でいろんなことがありました……。部活は生徒会に所属した私でしたが、街を歩いていたらいきなり“はばチャ”(※)編集部にスカウトされ、学業とは別に記者としての活動をはじめることに! 何足ものわらじでがんばりました。
※はばチャ:本作の舞台となるはばたき市の総合情報誌“はばたきウォッチャー”の通称。ゲーム内でも記者(ライター)業から抜け出せない。
そしていろんな人との出会いがありました。
大人の魅力を持ちつつも無邪気さが魅力な担任、モデルでかわいい双子の姉妹、忙しい合間を縫って生徒会の業務もこなす劇団の座長、マニアックなクイズ王、サーフィンが得意でクールな後輩……あと今回のプレイで出てこなかった男子たち(※)。
※編注:厳密には出会っていませんが、井口さんの中ではゲームで描かれていないところで出会っているようです。
魅力的なボーイズばっかりだけど、やっぱり外せないのが、10年ぶりにはばたき市に戻ってきた、幼なじみの風真玲太くん(CV:梶裕貴さん)!
風真くんはキャラクターボイスを担当する梶裕貴さんの甘めボイスとキャラクターのクールさのマリアージュが最高で、たとえるなら“アップルパイのバニラアイスがけ”です。あとマリィ(私の愛称)のことが大好きです。
楽しかった、修学旅行。風真くんとは一緒に長崎をまわったね。
文化祭でも忙しい合間を縫って会いに来てくれた風真くん。バイト先の雑貨屋さんでも人気な風真くんを、独占してるみたいでうれしかったな☆
この3年間、恋愛や友だちとの交流だけではなく、勉強やバイトもがんばりました。
バイトと言えば、興味本位ではじめたら月~金までがっつりシフトを入れられて焦った、ゲームのデバック。
かつてブラック企業に勤めていたときに感じた「(仕事が忙しすぎて)何のために生きてるんだろう私」みたいな感情を、まさか『ときメモGS4』で追体験する羽目になるとは思いませんでした。あ、間違えた。JKにはブラック企業に勤めた記憶なんか存在しないから、前世の記憶だよねきっと。
そして、卒業へ――!
そして私は、3年間の高校生活を胸に、本日はば学を卒業しました。
たったひとりで。
……お、おかしい。ちょっとあっさりしすぎてはいまいか。
私のはば学での3年間は一体……??
それと、
風真~~~~~~!!!!!!! お前!!!! お前……! 私のこと好きなんじゃなかったのかよ!!!!!!!
言葉の通り離さずにおきなさいよ……キー―――ッ! 何度もラブアピールしてきたじゃん! 手つないで浴衣で花火デートだってしたのに……なあ!!!
風真くん、“骨董屋の奥さん”までちらつかせてきたんですよ。これは私(マリィ)にメロメロじゃん。イケるなって思うじゃん。なんで?? なにが悪かったの!!??
ちなみに、ひとり卒業エンドにも風真くんは姿自体は見せてくれますが、爽やかに「3年間を振り返ってもらう」とおさらいを促されました。なんだろう、風真くんに悪気はないんだろうけど、その気がないのに結婚ちらつかせるの反対!! 責任もってマリィを嫁にしてくれや!!! なあ!!!!
そうそう。それと、もうひとつ。
花椿姉妹どうした? あんなに仲よく過ごしたのに。3年間、バレンタインデーの前にはいつもうちに集まってチョコを作ったね。
みちるとひかるとは、学食でよく他愛のないおしゃべりをしたね。3人でパジャマパーティもして、いつもと違う雰囲気のひかるにドキッとしたよ。
みちるに関してはどのキャラよりも早くハートがマックスになったのに……あれか? じつは友達だと思っていたのは私だけだったのか?
仲を深めた人が何人もいたと思っていたのに、結局は誰とも結ばれることなく、ひとりでひっそりと卒業してしまった……。
私の3年間、どこで間違えてしまったんだろうな。
どこかでボタンを掛け違えてしまった高校生活
はじめてエンディングまでプレイした『ときメモGS』シリーズ。ひとりで卒業という衝撃に、タイトル画面を見てしばらく放心していました。情緒を乱された……。ぐらんぐらんになった……。
パラメーター上げもしたけど、やっぱりはじめての『ときメモGS4』を楽しみたくて、1年目から週末にいろんな男の子に電話して断られたりしていました。そのせいなのでしょうか。
現実世界でのコミュニケーション能力に若干自信がない自分ですが、1年目に関してはゲームでもキャラとの交流で気まずくなったりしてて笑いました。情報を遮断して臨んだとはいえ、ゲームでその世知辛さ、感じちゃいます?
うーん、自分のはば学での高校生活を思い返してみると、ダメになった原因で思い当たる節はたしかにある……。途中、「○○が爆弾を抱えている」という怖ろしいことをひかるから言われ、爆弾処理(デート)もしました。パラメーターとキャラ間の好感度の調整であたふたしたことも一度や二度ではありません。これが恋の駆け引きというものでしょうか。
あまりのシビアさに、『ポケモン』の個体値厳選で、育て屋の前を自転車でひたすら走り回っていたことを思い出しました……。
人間不信ならぬキャラ不信になりかけたわけですが、2年に進級したらなんかみんながデレはじめたので、安心していた部分がありました。これが慢心というものかもしれません。
思えば、あのときにはもうすでに歯車が狂い始めていたのかもしれない。
GS有識者たちにこの結果を報告したところ、「最初はだいたいそう!」と励まされました。これがかの有名な“『ときメモGS』の洗礼”……。
青春にムダなことはひとつもない
覆水盆に返らず。青春にムダなことなんてない。今回の高校生活はこうだったと胸にしまい、意中の男子と結ばれるまで新しい3年間を何度でもくり返すだけ……。
1周目をプレイしてみて、風真くん以外の男子も気になっちゃったし、まだ出てきていないキャラもたくさんいるので彼らをもっと知りたくなりました。
青春はひと筋縄ではいかないな。
刺激の強いキャラはまだまだいる
何も知らない人が堕ちていく様子を見たい。
これ以上の娯楽があるでしょうか。自己紹介が遅れました。ファミ通.com編集部のミス・ユースケと申します。
僕は『ときメモ』第1(もしくは1.5)世代。PCエンジン版の存在は知っていたもののプレイはせず、プレイステーション版を発売日に購入。高校1年生だった僕は、『ときメモ』に翻弄されて心が豊かになった。その気持ちをライター井口さんにも味わってもらえて大満足である。
さて。井口さんは風真くん以外の男子も気になったと言っている。たとえば、この子はどうだろう。
2021年12月1日にDLCとして登場した巴征道(ともえ ゆきみち)くんである。美少女のような顔立ちに、柔道で鍛えたがっしり目の体つき。そして声優は代永翼さん。何と言うか業が深い。
しかも、柔道を通して心を通わせていくのだという。たいへんだ。ファンはそんなすごいものを受け止めきれるのか。井口さんが受け止めきれずにあわあわしている様子もまた見たい。
ゲーム概要
- タイトル : ときめきメモリアル Girl's Side 4th Heart
- プラットフォーム:Nintendo Switch
- ジャンル:学園恋愛シミュレーション
- 発売日:2021年10月28日
- 価格:限定版16280円[税込]、通常版8580円、ダウンロード版8580円
ダウンロードコンテンツ
- DLC第2弾 追加キャラクター「巴 征道」
- 発売日:2021年12月1日
- 価格:1980円[税込]
- DLC第1弾 入学お祝いセット
- 発売日:2021年10月28日
- 価格:2200円