2021年11月15日~17日の約3日間、『BABYLON'S FALL(バビロンズフォール)』のクローズドβテスト(CBT)のフェーズ3が実施された。本作は、スクウェア・エニックスがプロデュース、プラチナゲームズが開発する完全新規のオンライン専用のアクションRPG。本記事では、プレイステーション5版(操作はデフォルト設定)で今回のテストに参加したライターのプレイリポートをお届け。

 なお、本稿で紹介している内容はCBTのフェーズ3のもので、製品版では変更される可能性があることをご了承ください。

『バビロンズフォール』の世界観

 かつて天よりも高い“巨塔”を建設し、世界を支配したバビロニア帝国。その帝国が滅亡したいま、新たに勃興したドミティニア帝国はその遺跡を略奪し、塔のふもとに新たな都市ネオバビロンを築く。塔に眠るとされる莫大な遺産を求める帝国は、その発掘に超人的な力を持つ戦士たちを送り込む。

 帝国により生み出された戦士“センチネル”、それがプレイヤーだ。

 センチネルは、超人的な力を与える特殊な装具“ギデオンコフィン(機棺)”を強制的に埋め込まれながらも、生き残った数少ない戦士たち。ほかのセンチネルの仲間たちと力を合わせ、塔の攻略を目指すのだ。

種族差が気になる! キャラクターメイキング

 まずはキャラクター作成。CBTでは3つの種族からひとつを選択して容姿を設定していく。プレイヤーは“センチネル”として戦うわけだが、センチネルには“ギデオンコフィン”という特殊な装具を埋め込まれており、これがセンチネルに強大な力をもたらし、本作のアクションの大きな特徴でもある。なお、種族による特徴は今回は確認できず。

『バビロンズフォール』CBTリポート。爽快なアクションとハクスラが融合し、気持ちよさと中毒性を兼ね備えた作品
CBTで選べた種族はユーイス人、アガフ人、ゲレリオン人の3種族。
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司令部の酒場では容姿を自由に変更できた。何の制約もなく、いつでもキャラメイクをやり直すことができたが、製品版でも自由に変更できるのかは気になるところ。
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4つの武器選びが悩ましい拠点での準備

 降り立ったのは、哨士特務隊(センチネルフォース)司令部という場所。本作は、この司令部を拠点としてメインストーリーなどのクエストに出発するというのが基本的な流れ。司令部には、装備の購入やアイテムの鑑定などができるショップのほか、ミッションの窓口、アイテムの受け取りボックスなどを完備。ログインすると多くのプレイヤーがすでに拠点内でうろうろしていて、「早くクエストに出発していっしょに戦いたい」とわくわくさせられた。

 拠点でメニュー画面を開くと、キャラクターの装備を自由に変更できる。キャラクターが装備できるのは、武器4つ、防具3つ、アクセサリは(今回のCBTでは)ひとつの合計8つ。まず頭を悩ませたのが4つも装備できる武器選び。といっても、最初はどういったものがいいのか判断もつかなかったのでソードを4つという初期装備で挑むことに。ちなみに、今回のCBTではソード、ハンマー、ボウ、ロッド、シールドの5種類の武器を確認。各武器の特徴については、のちほど詳しく紹介する。

『バビロンズフォール』CBTリポート。爽快なアクションとハクスラが融合し、気持ちよさと中毒性を兼ね備えた作品
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触り心地のいいアクションは、さすがのプラチナゲームズ品質

 クエスト中は、開発を担当するプラチナゲームズが得意とする爽快なアクション全開で、軽快にキャラクターを操ることができる。攻撃手段は装備可能な武器の数と同じ4種類。隙が生じにくいライトアタック(□ボタン)、威力が高いヘヴィアタック(△ボタン)、そしてギデオンコフィンによる2種類のゴーストアタック(L2、R2ボタン)だ。

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ライトアタックとヘヴィアタックは、手に取った武器を使用するわかりやすい攻撃。連打でコンボ、溜めて威力を増したり、スティック入力で動きに変化をつけることも可能。
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ギデオンコフィンにセットした武器はゴーストアタックとしていつでもくり出せるので、移動しながら攻撃したり、ライトアタックやヘヴィアタックとの同時攻撃も可能。ただし、使用時にSPを消費する。
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バトルエリアに入ると“VERSE”表示され、戦闘がスタート。すべての敵を倒すとバトルが終了し、リザルトが表示される。最高ランクはもちろんPURE PLATINUM!
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 ライトアタック、ヘヴィアタック、ギデオンコフィン×2のスロットにはどの武器もセットできる。たとえば、ライトアタックを盾、ヘヴィアタックをソード、ギデオンコフィンにボウやハンマーといったように、それぞれ違う武器を装備していもいいし、すべてハンマー、という思い切った装備も可能だ。

 同じ武器種を複数装備するメリットもあり、たとえば、L2、R2ボタンのふたつのゴーストアタックに盾をセットし、バトル中に同時に発動すると、敵の遠距離攻撃を弾けるようになる。同じくロッドをふたつセットして、最大までチャージすると、足元にバフ効果のある魔方陣が設置されるなど。装備する武器種の組み合わせにより、いろいろな効果が用意されていそうなところも興味深い。

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ハンマーをヘビーアタックにセットしてチャージを行い、チャージ中に○ボタンを押すと敵のヘイトを集めるウォークライが発動するなど、装備する武器でロール(役割)を分ける遊びかたも楽しめる。
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HPの回復は、5つだけ持てるポーションに頼ることになるが、アクションや装備の特殊効果で回復できることもあった。
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攻撃動作中でも即座に回避やジャンプに移行できるので、相手の攻撃にもとっさに対処しやすい。また、攻撃を受ける直前に回避に成功すると、専用の反撃モーションで攻撃できたり爽快感も抜群。
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ジャンプでは超えられない場所などでは、“ガット”を使った移動アクションも実行できた。
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ハクスラといえばランダムで性能が変わる装備集めが止められない

 クエスト中、敵を倒したり宝箱を開けると、装備品やお金がドロップする。装備品は、クリアー時に鑑定すると性能が判明。同じアイテムでもパワー(武器のレベルのようなもの)や備わっている特殊効果が異なるので、より性能のいい装備を求めてひたすらクエストを回ってしまった。この中毒性が“ハクスラ”の魅力で、レア度の高いアイテムを入手したときは、鑑定するまでのウキウキ感と鑑定するときのドキドキが味わえて、楽しさ倍増。今回はCBTということもあってだろうが、装備品がガンガンドロップし、ウハウハしっぱなしだった(笑)。

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宝箱を見つけたときのワクワク感がたまらない! レア度は、コモン(白)、アンコモン(緑)、レア(青)、レジェンダリー(紫)の4つで、レアなものほど強い。
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レジェンダリーのアイテムを見つけたときの高揚感たるや。
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クエストには推奨パワーがあり、装備の平均パワーが大幅に下回っていると敵にほとんどダメージを与えられなかった。
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装備の能力は細かく分かれており、特殊効果もさまざま。手に入れた装備で新たな構成を考えるのがまた楽しい。
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大きく特徴が異なる5種類の武器

 今回用意されていた武器はソード、ハンマー、ボウ、ロッド、シールドの5種類。ここからは、それぞれの武器を触ってみての感想やアクションの特徴について簡単に紹介していこう。

ソード

 片手で持てる取り回しのいい剣で、ライトアタックはかなり隙が小さい。ヘヴィアタックは若干動作が大きくなるが広範囲を薙ぎ払うように攻撃するので複数の敵を攻撃しやすい。連続で攻撃を当て続けると、攻撃力がアップするようで、振りの早いゴーストアタックも併用すれば、途切れずに攻めやすかった。ソードを主力として使うなら、ギデオンコフィンにもひとつは装備しておいたほうがよさそう。

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ハンマー

 両手で持って扱う高威力の武器。ライトアタックでもそれなりに振りは遅いので少々クセが強い。ヘヴィアタックのボタンを長押しすると溜め攻撃が可能で、溜めているあいだは敵の攻撃を受けても仰け反らないどころか、溜め攻撃の威力がアップするというおまけつき。溜めながら○ボタンを押すと、相手を威嚇して注意を引くこともできるので、いわゆるタンクのような役割を担うことができる。ギデオンコフィンの攻撃も溜めが可能で、かなり威力が高く、相手の体勢を崩しやすい。

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ボウ

 遠距離攻撃が可能な武器。矢の数に制限はないので、ひたすら連射できるのがありがたかった。貫通力のある矢、拡散する矢、密集して飛ぶ矢など、弓によってタイプも異なる。各種攻撃ボタン長押しで溜め撃ちも可能だが、最大まで溜めるには少し時間を要する。ただ、溜めながら回避を行うと溜め時間を短縮できたので、テクニカルた立ち回りも楽しめそう。遠距離からの攻撃手段として、ひとつは装備しておいたほうがいいように感じた。

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ロッド

 魔法の弾を飛ばせる杖。ボウと似ているが、こちらのほうが動作が大きい分、威力も大きめとなっている。ライトアタックボタンを長押しするとHPやSPを回復できるほか、ヘヴィアタックやゴーストアタックではボタン長押しの溜め撃ちで攻撃の威力を上げることができた。一部の杖では、ボタン長押し時に魔法陣のようなものが出現し、バフの効果が。

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シールド

 ライトアタックではボタン長押しで盾を構え続けて正面からの攻撃を防げる。ヘヴィアタックは、下から上に盾を振り上げる“パリィ”を実行でき、敵の攻撃をタイミングよく弾き返すと相手の体勢を崩すことができる。ゴーストアタックでは、ボタンを長押ししているあいだ正面に大きな盾が出現。SPが許す限り正面からの攻撃を防ぎながら、ライトアタックやヘヴィアタックなどのほかのアクションが実行可能だ。

 さらに、シールドはゴーストアタックにふたつ装備して同時に使用すると効果がアップし、攻撃してきた敵にダメージを与えたり、矢や魔法の弾を跳ね返したりできるようになる。ゴーストアタックで2枚盾を出した状態で、さらにライトアタックで盾を構えると(つまり、盾を3枚装備)、ボスクラスの攻撃すらシャットアウトできたり。攻撃手段は、パリィ動作の盾をぶつけるくらいしかないので、盾を複数装備するときは仲間に期待したい。

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独特な雰囲気を醸し出すブラシワークフィルター

 絵画のような見た目が特徴の“ブラシワークフィルター”も、過去2度のCBTを経て進化。視認性を保ちつつも、味わいのある絵作りを実現しており、ほかのどの作品とも違った独特な世界観を演出している。クエストによっては雨が降っていたりもして、多彩なシチュエーションでの冒険が楽しめる。

『バビロンズフォール』CBTリポート。爽快なアクションとハクスラが融合し、気持ちよさと中毒性を兼ね備えた作品
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 まだまだ実装されていない要素があるとはいえ、アクションとアイテム集めの楽しさを十分に感じることができた今回のCBT。PCとプレイステーション4、プレイステーション5のプレイヤーともいっしょにプレイすることができるのもうれしい。

 プレイしていて気になったのは、装備中の武器どうしの入れ替えがしにくい点、入手した装備の追加効果の確認がしにくい点などだが、CBTを経てまだまだ改善されていくはず。今回は基本的なアクションを堪能できたが、プラチナゲームズらしいスタイリッシュさ、ゴーストアタックという本作ならではの第3、第4の攻撃手段により、攻撃を畳みかけられる爽快感なども存分に味わうことができた。今回のCBTは本作の一端に触れたにすぎないが、期待の高まる内容だったと思う。今後、CBTやOBTの募集があれば、ぜひ申し込んで、その手触りを試してほしい。

『バビロンズフォール』CBTリポート。爽快なアクションとハクスラが融合し、気持ちよさと中毒性を兼ね備えた作品
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