世界的ソーシャルネットワーク(SNS)のFacebookが、社名をMeta(メタ)に変更することを発表した。
これは、VRヘッドセットのOculus Questシリーズなどを擁する同社のVR/AR分野のカンファレンス“Connect 2021”の基調講演でCEOのマーク・ザッカーバーグ氏によって発表されたもの。
これまで主力サービスだったFacebookに留まらず、VR/ARを含めたソフトウェアおよびハードウェアをまたいで人々をつなぐメタバース構想を進めていく上で、その統合体としての社名を再ブランディングすることにしたのだという。
なおSNSサービスとしてのFacebookや、写真共有サービスのInstagram、メッセンジャーソフトのWhatsAppなどの傘下のサービスについてはそのままの名称でサービスが続けられる予定。
The names of the apps that we build—Facebook, Instagram, Messenger and WhatsApp—will remain the same.
— Meta (@Meta)
2021-10-29 03:45:40
一方、VR/AR部門を統括する“Boz”ことアンドリュー・ボズワース氏がFacebookに公開した投稿によると、これまでOculusブランドで展開されてきたVR/AR分野については、2022年初頭よりVRヘッドセットのOculus Questを“Meta Quest”に、アプリ群の呼称Oculus Appを“Meta Quest App”と呼ぶようにするなど、Metaブランドへの統合を行っていくとのこと。
Connect 2021ではメタバース実現に向けた構想や先端研究などを示しつつ、Quest向けの新たなホーム画面でありソーシャルスペースの“Horizon Home”、クリエイティブ空間の“Horizon Worlds”などを発表。さらにVRライブ中継の“Venues”を“Horizon Venues”と改称するなど、VR空間についてはHorizonという名称で統一していくようだ。
そのほか、これまでQuestシリーズの利用にはFacebookアカウントが必要だったが、来年には同アカウントを使わなくても利用可能にする方法を用意するそう。
一方、ハードウェアでは来年展開予定というハイエンドVRヘッドセットの“Project Cambria”を発表。
これは一般向けの既存のQuestラインナップとは異なるハイエンド路線のモデルとなる予定で、ヘッドセット内の目の動きや表情の変化などを検出してアバターに反映可能なほか、カラーのパススルー機能(ヘッドセット外部の視界を投影する機能)、パンケーキレンズによるより優れた光学系などの技術を搭載するという。