藤原カムイさんがキャラクターデザインのアクションRPG
いまから26年前の1995年(平成7年)10月20日は、スーパーファミコンで『天地創造』が発売された日。
『天地創造』はエニックス(当時)から発売されたアクションRPG。キャラクター・デザインは漫画家の藤原カムイさんが担当しており、今年の9月3日から13日には“藤原カムイ個展『天地創造展』(アークの帰還)”も開催され、ファンが盛り上がりました。
なお、かつて存在していたゲーム会社クインテットによって開発された『天地創造』は、『ソウルブレイダー』『ガイア幻想紀』と併せて“クインテット三部作”と呼ばれています。
ストーリーは、地裏という世界で暮らす主人公のアークが、封印されていたパンドラの箱を開けてしまうところから始まります。最初は時が止まって氷漬けになってしまった村人を救うことになりますが、村人を救ったあとは地表へと舞台を移し、大地を創造していくことに。
荒れ果てた大地で草木や動物、そして人類を復活させ、その後は各分野の天才を手助けしたりしながら文明を発展させていきます。本作は実在する都市や地方がモチーフで、登場する発明家や学者も元ネタがあるので、そのモチーフがわかるとより感情移入できます。
ストーリー展開に関しては、人類の文明を発達させることが必ずしもいいことだけではなく、深く考えさせられる内容です。最初は植物や動物と仲よく話ができた主人公が、人類を復活させたあとは会話ができなくなるのも悲しいものがありました。また、都市を発展させると入手できるアイテムの質が上がる一方、自由に生きていた動物たちが動物園に連れて行かれるといった悲しいイベントが発生することも……。
ゲームのシステムはオーソドックスなアクションRPGですが、ダッシュやジャンプが可能で、爽快感が溢れます。レベルアップでライフや攻撃力がアップしますが、ステータスの上昇率が大きいため、アクションが苦手な人でもクリアーできる親切設計でした。むしろ、ラスボスをあっさり倒せてしまい、ビックリした人も多いかも?
ちなみに、本作には謎解き要素もありますが個人的には、バトルよりも謎解きのほうが難しかったです……。
壮大なストーリーや美麗なビジュアル、美しいサウンドでゲーマーからの評価が高い一方、同年に発売された『クロノ・トリガー』や『ドラゴンクエストVI 幻の大地』、『聖剣伝説3』などの名作に隠れてしまった印象のある『天地創造』。
オリジナル版以外で遊ぶ手段がないところももったいないですね。アーカイブ配信を呼びかける活動なども行われていますが、なにかしら現行機でプレイできるようになればうれしいですね。