いまから24年前の1997年(平成9年)10月16日は、プレイステーション用ソフト『moon』が発売された日。
『moon』は“もう、勇者しない。”というCMのキャッチコピーが印象的なRPG。今年9月にPS4版とPS5版への移植が急遽発表され、驚きつつも期待に胸を膨らませた方も多いのでは?
ゲームは最初こそドラゴンに連れ去られた王女を救うために冒険をするという王道的なストーリーが展開しますが、もうすぐドラゴンが倒せそうなところで、母親から「ゲームなんかやめて、早く寝なさい!」という声が聞こえてきて冒険が中断されていまいます。
その後、消したはずのテレビの電源が点き、主人公はテレビの中に吸い込まれてしまい、先ほどまで遊んでいたゲームの世界へ。主人公はこの世界に存在する“ラブ”を集めていくことになります。
ラブは困っている人を助けたり、勇者に倒されてしまったアニマルの魂を“キャッチ”することで手に入ります。そのため本作はRPGながら敵との戦闘は存在しないのが特徴。どうやって人の悩みを解決するのか、逃げたり届かなかったりする魂をどうキャッチするのかを考えるのが謎解きがメインになります。
ゲームには1日に行動できる活動時間“アクションリミット”が存在。このアクションリミットがなくなるとゲームオーバーとなり、やり直しになります。ラブが増えると、アクションリミットも増えていき行動できる時間も増えていきます。
時間の概念があるところも特徴で、時間帯や曜日によって起きるイベントが変化。そのため、ラブを手に入れるにはキャラクターやアニマルをじっくり観察するのが重要になります。
心温まるストーリーが中心にありつつ、社会風刺のネタなども織り交ぜられており、考察しがいのある作品。『UNDERTALE』のトビー・フォックスさんなど影響を受けたことを公言しているクリエイターも多いです。
※画面はNintendo Switch版のものです。
※本記事は、2020年10月16日にアップした記事を再編集したものです。