いまから8年前の2013年（平成25年）10月12日は、ニンテンドー3DS用ソフト『ポケットモンスター X・Y』が発売された日。シリーズでは初となる世界同時発売だった。
『ポケットモンスター X・Y』は、株式会社ポケモンから発売されたRPG。もはや説明不要の人気シリーズで、ハードをニンテンドー3DSに移した初めての作品となる。最初にもらえるパートナー候補の3匹のポケモンは、ハリマロン、フォッコ、ケロマツで、パッケージに描かれていた伝説のポケモンはゼルネアスとイベルタルだった。
本作の映像が最初にお披露目されたのは2013年1月8日に録画放送された“Pokemon Direct（ポケモンダイレクト）（※）”。何より驚かされたのは、いままでになかった立体的な世界の街並みではなかっただろうか。フランスを思わせるような石畳の道に、ランドマーク的な高い塔。ビジュアルから伝わってくる劇的なゲームの進化に、多くのユーザーがワクワクと胸を高鳴らせたことだろう。ゲームタイトルも『ポケモン X・Y』という、これまでとはベクトルの異なる一風変わったネーミングになっていて、筆者などは「ウソでしょ!?」とにわかには信じられなかったくらいだった。
※Pokemonの「e」はアクサンテギュ付き。
加えてシリーズ初の世界同時発売を実現。いままではローカライズのためなのか何ヵ月か後に発売されていたので、海外のファン的にはこれがいちばん驚きのニュースだったかもしれない。日本のプレイヤーにはさほど関係ない話ではあるのだが、GTSなどを利用して交換をよくするプレイヤーには、海外生まれのポケモンを手に入れる機会がいち早く巡ってくるのでうれしかったはずだ。
ゲームの大きな変化と言えば“メガシンカ”の追加。“メガストーン”と呼ばれる道具をもたせることで伝説のポケモン・ミュウツーやサーナイト、ガブリアスなどの特定のポケモンに限り、進化を超えるさらなる進化であるメガシンカを行える。一種のフォルムチェンジのような扱いになっていて、一時的に能力を大幅にパワーアップ可能だった。筆者はメガミュウツーYが大好きで、ビジュアルが初公開になったとき大興奮した記憶がある。また、いまではもう馴染みになった感のある“フェアリータイプ”は本作で初登場。ピッピみたいにタイプが変更になったポケモンもいたので、頭の中のポケモン図鑑の情報を更新するまでは少し混乱したユーザーも多かったんじゃなかろうか。
ポケモンの育成環境がかなり革命的に進化したのも『ポケットモンスター X・Y』からだった。過去作品ではポケモンバトルのためのポケモン育成が非常にたいへん（本当はそんなひと言では言い表せないほどのイバラの道）だったが、今作ではさまざまな仕様変更や追加の機能でめちゃくちゃ便利に。
殿堂入り後に行ける“フレンドサファリ”では能力の高いポケモンが手に入りやすかったし、“群れバトル”を活用すれば基礎ポイント稼ぎも楽ちん。“スパトレ”でサンドバッグを叩けば調整も容易で、“ガンバロメーター”を見れば、基礎ポイントの振り分けも一目瞭然という、神仕様。当時、ネットなどでもかなり話題になっていたので覚えている人もいるだろう。いままでポケモンバトルに興味がなかったけれど、本作で初めて本格的なポケモン育成に挑んだ人も大勢いたんじゃないかな。
なお、『ポケットモンスター X・Y』では追加バージョンに相当するソフトが発売されていない。また、『ポケットモンスターブラック2・ホワイト2』のような続編も登場しなかった。
※本記事は、2020年10月12日にアップした記事を再編集したものです。
[2021年10月12日7時34分修正]
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