ストーリー、キャラクター、バトル……すべてに魅力が詰まった作品
いまから9年前の2012年(平成24年)10月11日は、ニンテンドー3DS用ソフト『ブレイブリーデフォルト』が、スクウェア・エニックスから発売された日。
『ブレイブリーデフォルト』はスクウェア・エニックスから発売されたRPG。2009年にニンテンドーDSでリリースされた『光の4戦士 -ファイナルファンタジー外伝-』の主要スタッフが手掛けている作品で、クリスタルやジョブなど『ファイナルファンタジー』を彷彿とさせるところも。ただし、スタッフインタビューなどで「本作は『FF』ではない」と何度も語られていました。発売前は「新規RPGとして売りたいんだろう」ぐらいの感覚でしたが、ストーリーを終盤までプレイしてビックリ! たしかにこれは『FF』ではない!
なお、ファミ通では“『FF』ではない”という部分について迫っている発売後インタビューも掲載されているので、すでにクリアーしている人はぜひ読んでみてください!
物語の舞台は、地・水・火・風の4つのクリスタルが存在するルクセンダルク。ストーリーはノルエンデ村に住むティズ・オーリアが風の巫女であるアニエスと出会い、エタルニア公国元帥の一人娘であるイデア・リー、未来を予言する“Dの手帳”を持つ記憶喪失の青年リングアベルとともに4人で冒険をくり広げていくという内容になっています。
この“Dの手帳”は倒した敵や集めたアイテムが書き込まれていくほか、物語を進めることでリングアベルの日記が追加されていくので、チェックするのがおもしろいです。
バトルシステムはターン制で、『FF』シリーズでおなじみのジョブチェンジシステムを採用。ジョブごとに特有のアビリティがあり、それぞれコストが設定されているため、装備させる際に組み合わせを考えるのが楽しかったです。たとえば筆者の場合、海賊の“一斉攻撃(自分と瀕死の味方全員で敵1体を攻撃する)”という強力なアビリティを使用するとき、そのままだと危険なので薬師の“痛覚麻痺(戦闘開始から2ターンのあいだダメージを受けてもHPが減らないが、2ターン目の最後にそれまで受けるはずだったダメージをまとめて食らう)”を使うようにしていました。ネットの攻略情報もありましたが、プレイしているゲーマー仲間で組み合わせについて情報交換をするのが楽しかったです。
新しいジョブはメインストーリーやサブストーリーに登場する“アスタリスク所持者”を倒すことでを入手できました。アスタリスク所持者はどれも個性的で、彼らが織り成すドラマも必見です。
特徴的なシステムのひとつに、タイトルにもなっている“ブレイブ&デフォルト”があります。これは“デフォルト”をすることで“ブレイブポイント(BP)”を溜め、“ブレイブ”で消費することによって行動回数を増やすというもの。このシステムを活用すれば低レベルでも一発逆転が可能。全員が最大まで溜める(※前借りも可)と、4人合わせて1ターンで16回も行動できるので、そこまで耐えて攻撃したときはとても爽快でした。
音楽はSound Horizon主宰のサウンドクリエイターであるRevo氏を起用。ものすごく失礼な話ですが、自分は曲を聴くまで「ゲームサウンド畑じゃない人が担当するのはちょっとな……」と思っていたのですが、ゲームをプレイしてサウンドに感動。生意気なことを思ってすみませんでした! とくにバトル曲は自分のゲーム人生の中でもトップレベルにお気に入りです!
なお、本作をいまから遊ぶのであれば、システムを改良した『ブレイブリーデフォルト フォーザ・シークウェル』(2013年)がオススメ。本作はすれ違い通信やフレンドコードにも対応しており、アビリティをセットできる“アビリンク”や、滅びてしまったティズの故郷・ノルエンデ村をすれ違い通信の機能で復興したりといった要素がありますが、これらを使わなくてもゲームはクリアーできるので安心してプレイしてください。
2021年2月26日には続編である『ブレイブリーデフォルトII』が発売。さらに、スマホ向け最新作『ブレイブリーデフォルト ブリリアントライツ』の配信も控えています。『ブリリアントライツ』はシリーズ10周年記念企画ということもあり、期待も高まります。自分もいちファンとして早く遊びたい!
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