長らく未定のままだった対応ハードがプレイステーション5(PS5)とプレイステーション4(PS4)に決定するなど、最新の情報が続々と発表されているアクション・シューティングゲーム『地球防衛軍6』。

 要注目の本作は、2021年9月30日より幕張メッセで開催中の“東京ゲームショウ2021”幕張会場のディースリー・パブリッシャーブースにも出展されている。

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 本稿では『地球防衛軍6』を試遊した体験リポートを掲載。レンジャー、ウイングダイバー、フェンサー、エアレイダーという4つの兵科、それぞれを操作してみた感想を動画と併せてお届けしよう。

 なお、今回はPS5版をプレイ。会場では4K出力での美麗な映像を堪能できたが、映像・画像は撮影機材の関係でHDサイズとなっていたり、実機では60fps表示だったものの動画は30fpsとなっている点はご留意いただきたい。

PS5版『地球防衛軍6』でさらに高画質になったアリの姿を見よ!(見たくない?)

PS5『地球防衛軍6』TGS版プレイレビュー! ドローンなど4兵科それぞれの新たな操作感を解説

 最新作&最新ハードになってももちろん巨大なアリ(侵略生物α)は登場。これでもかと束になって人類に襲いかかり、元気に酸を飛ばしてくる。

 その絶望感、そして、その敵の群れを銃器で軽快に一掃していく爽快感も健在! 会場ではPS5版、PS4版のどちらも体験することができた。PS5では4K出力が可能となっており、「第1作が2003年に発売された『地球防衛軍』シリーズも4Kまで来たか……」と思うとなんだか感慨深い(PS4 Proでも4K出力自体は可能だが)。

 比べてみると、とくにPS5版では、ハード性能向上の恩恵を受けて、これまでは若干動きの描写が間引かれていた遠くのアリがより詳しく描写されていたり、近くで激しい戦闘を繰り広げても描写のコマ落ちがなくなっているように感じた。

 もちろん、PS4版とゲーム内容は変わらず、どちらを買っても同様のゲーム体験を楽しめるとのことだが、もしPS5(と4Kモニター)をお持ちなら圧倒的にPS5版がおすすめだ。PS5版のグラフィックはよりコントラストが効いているというか風景がくっきりと見え、弾け飛ぶ敵の破片やロケットランチャーでふっとばした建物の粉々に崩れていく模様が描写される。グラフィックの向上によりゲーム全体の印象が底上げされ、爽快感がさらに増していることを実感できるだろう。

 また、コントローラーのハプティック振動は、銃の種類(今回はおもにアサルトライフルとロケットランチャーという差がわかりやすいものだったが)によっても微妙に設定が変わっているような気がしたりと、PS5とPS4でガラッと変わるわけではないものの、細かな点で一段上の爽快アクションを楽しめる。

 さらに、未公開だった新要素“サポートギア”も初体験。これはレンジャー、ウイングダイバー、エアレイダーに追加された要素で、武器1、2以外にサブウエポンが持てるようになったというもの。持てる武器種はかなり限られているようだが、3つ目の武器が携帯できるようになったことにより、さらに戦略性の高い行動が可能となっている。

 それでは今回プレイできた4兵科について紹介していこう。なお、ゲームは開発バージョンのもので、製品版とは異なる場合がある点はご了承ください。

4兵科それぞれの立ちまわりを紹介

レンジャー

PS5 『地球防衛軍6』 TGS2021デモ版をプレイ!(レンジャー編)

PS5『地球防衛軍6』TGS版プレイレビュー! ドローンなど4兵科それぞれの新たな操作感を解説

 オーソドックスな性能の兵科。雑魚敵が群がるミッションから、特大サイズの強敵が出現するミッションまで、シンプルゆえにどのような戦況にも対応しやすく、安定した戦果をあげることができる。

 ダッシュで急接近しつつ、敵の攻撃はジャンプや緊急回避アクションでかわすなど、攻撃以外の挙動も地味ながら使い勝手のいいものが揃っているので、初心者はもちろん、ひさしぶりに『地球防衛軍』をプレイする方にとっても、勘を取り戻すのに最適な兵科といえるだろう。

PS5『地球防衛軍6』TGS版プレイレビュー! ドローンなど4兵科それぞれの新たな操作感を解説

 今回は、牽制に適したアサルトライフルと、発射速度は遅いものの高威力のロケットランチャーを装備して、アリ型巨大生物が大量に登場するミッションに挑戦。アサルトライフルで弾幕を張りつつ、敵が密集したエリアにロケットランチャーを放つという基本に忠実な立ちまわりを続けるうちに、難なくクリアーできた。

PS5『地球防衛軍6』TGS版プレイレビュー! ドローンなど4兵科それぞれの新たな操作感を解説

 このように、武器の装備枠にはそれぞれ、性能の異なる銃火器をセットすることが重要だが、『地球防衛軍6』ではこれらに加え、第3武器となる“サポートギア”も装備できるようになっているのもポイント。

 今回のプレイでは手榴弾を装備させたが、その威力はロケットランチャーに匹敵するレベルだったので、アリの群れはもちろん、無限に敵を生み出すテレポート・アンカーの破壊にも大いに役立った。

 サポートギアには、デモ版では数種類の投擲武器から選択できた。レンジャーの場合、投擲武器がサポートギアとして定番の選択になりそうだ。

 サポートギア枠に何をセットするかで、戦闘スタイルがガラリと変わるという点も、『地球防衛軍6』におけるレンジャーの大きな特徴だ。

ウイングダイバー

PS5 『地球防衛軍6』 TGS2021デモ版をプレイ!(ウイングダイバー編)

PS5『地球防衛軍6』TGS版プレイレビュー! ドローンなど4兵科それぞれの新たな操作感を解説

 空中飛行が可能で、上空から地上の敵を攻撃することができる。射的距離が長く、なおかつ広範囲の敵をまとめて攻撃可能な武器を持たせれば爽快感も抜群だが、今回はあえて、高威力ながら射程の短いレイピアを装備して出撃。

 ジャンプ&ブーストでアリの群れに急接近し、その真っ只中に落下。そこでレイピアを乱射して、周辺の敵をまとめて撃破するという作戦を決行。

PS5『地球防衛軍6』TGS版プレイレビュー! ドローンなど4兵科それぞれの新たな操作感を解説

 ウイングダイバー=耐久力が低いといったイメージが強いが、要は攻撃を食らう前に、周辺の敵を一掃してしまえば問題ないわけで、安全圏からチクチク攻撃するだけでなく、敵の集団に飛び込んで、内側から撃退する戦法も意外と戦いやすかった。

 サポートギアとしてデフォルトで装備されていたのは“トランスシールド”。エネルギーをシールド状に放つ武器で、守備はもちろんのこと近接する敵への攻撃へも有効に使えそうだ(とはいえ初見プレイではそこまで使いこなせなかったが)。

PS5『地球防衛軍6』TGS版プレイレビュー! ドローンなど4兵科それぞれの新たな操作感を解説

 ミッションの後半では、飛行タイプのハチ型巨大生物が大量に登場。空中戦を挑んでみたものの、各個体の距離が離れていたため、接近しては1体ずつ撃破するという、効率の悪い立ち回りになってしまった。

 今回はあえて地上で待機し、ハチの方から近寄ってきたところを迎撃する立ちまわりで迎撃したが、このように一見すると、敵との相性が悪そうな武器であっても、戦法次第で十分に戦い抜ける……というところも、本作の戦闘の醍醐味といえるだろう。

フェンサー

PS5『地球防衛軍6』 TGS2021デモ版をプレイ!(フェンサー編)

PS5『地球防衛軍6』TGS版プレイレビュー! ドローンなど4兵科それぞれの新たな操作感を解説

 左右の腕にそれぞれ2種類の武器を装備。計4種類の武器を切り換えながら戦う兵科。重武装のため、動きが遅いのが最大の欠点だが、ジャンプやダッシュといったアクションも使えるため、移動時にはこれらも駆使するといい。

 射程は短いものの、攻撃速度は速いブラストホール・スピアや、撃ち出すまでに若干の溜め時間が発生するガトリング砲など、装備可能な武器には癖の強いものが多いので、いきなり実戦に新装備を投入するのではなく、まずはトレーニングモードで各武器の特性を把握してから、組み合わせを考えることをオススメしたい。

 なお、フェンサーには“サポートギア”の追加はナシ。ただでさえ4種類の武器を代わる代わる使用できるフェンサーなので、さらに武器が増えるとさすがに多すぎるという判断だろうと思われる。

PS5『地球防衛軍6』TGS版プレイレビュー! ドローンなど4兵科それぞれの新たな操作感を解説

 というわけで、前作『地球防衛軍5』と変わらない感覚で楽しめるのがフェンサーの魅力とも言える。前作でフェンサーを使いこなしていたグリムトルーパー予備軍の隊員たちは、安心して本作でもフェンサー生活を楽しんでほしい。

 ちなみに今回のプレイでは、コロニストが大量に出現するミッションに出撃。敵も銃火器による遠距離攻撃を得意とするため、回避行動が間に合わず、被弾する場面が多々あったが、フェンサーは正面からの攻撃を防ぐシールドも装備できるので、これをうまく活用すれば、ダメージ量を抑えつつ、もっと堅実な立ちまわりもできていたはず。

PS5『地球防衛軍6』TGS版プレイレビュー! ドローンなど4兵科それぞれの新たな操作感を解説

 装備枠を4つとも銃火器で埋めて、遠距離攻撃に特化するのもよし。遠近両方の武器に加え、シールドも装備することで、あらゆる局面に対応できるようにするのもよし。使いこなすには慣れが必要だが、装備武器の組み合わせを考えるのが楽しい兵科だ。

エアレイダー

PS5『地球防衛軍6』 TGS2021デモ版をプレイ!(エアレイダー編)

PS5『地球防衛軍6』TGS版プレイレビュー! ドローンなど4兵科それぞれの新たな操作感を解説

 従来のシリーズでは、ビークルを呼び出して搭乗したり、衛星兵器や爆撃機に支援を要請して、広範囲の敵を一掃するなど、一風変わった立ちまわりが持ち味だったエアレイダー。

 しかし、『地球防衛軍5』の荒廃した世界を描く本作では、空軍の爆撃や衛星兵器といった攻撃は行いづらいのかもしれない。エアレイダー自身が最前線に立ち、ガンガン敵を攻撃できる専用武器が増えている。

 ちなみに、こちらのミッションでは新たな敵である巨大アンドロイドの“キュクロプス”が登場する。風船アタマのかわいいやつだ。ワイヤーにつながった両腕を飛ばして攻撃してくる。囲まれると非常にやっかいなので、距離を取りながら攻撃を加えよう。

PS5『地球防衛軍6』TGS版プレイレビュー! ドローンなど4兵科それぞれの新たな操作感を解説

 エアレイダーの武器のなかでもとくに印象的だったのが、サポートギア枠で装備可能なドローン兵器。使用すると、自身の周辺に4機のドローンが出現。正面に捉えた敵に向かって自動的に攻撃をくり出すという、かなり高性能な兵器。

 迫りくる敵の群れの迎撃はドローンに任せつつ、隙間を潜り抜けて近づいてきた個体はプレイヤー自身が仕留めるという、チームプレイをひとりでこなせるところも、実際に操作してみておもしろさを感じたポイントだ。

 なお、このドローンのほかにも通常武器としてドローンが攻撃を加えてくれる武器(エアレイダーがアンカーを射出するとその攻撃目標をドローンがやっつけてくれる)や、エアレイダーの前方に赤く塗られたエリアが登場し、攻撃を行うとそのエリアにドローンが一斉射撃を行うというこれまでの空爆要請に近い感覚で楽しめる武器などもある。“空爆使い”から“ドローン使い”へと華麗なる転身を果たしたというのが本作のエアレイダーだ。

PS5『地球防衛軍6』TGS版プレイレビュー! ドローンなど4兵科それぞれの新たな操作感を解説

 もちろん本作にも、爆撃ドローンへの攻撃要請であったり、粘着爆弾を撃ち出すリムペットガンなど、エアレイダー専用の武器は多数用意されている。「従来のエアレイダーのスタイルで戦いたい」という人は、それらをメインに活用しつつ立ちまわることもできる。

 なお、サポートギアのドローンは非常に便利だが、一定時間で消滅し、再び呼び出すにはチャージ時間が必要となる(ほかの武器と比べると、チャージ時間は長め)。そのあいだはひたすら回避に専念するのもアリだが、より効率よくミッションをこなすという意味では、ほかの武器を駆使した戦いかたも身につけておいたほうがいいだろう。

PS5『地球防衛軍6』TGS版プレイレビュー! ドローンなど4兵科それぞれの新たな操作感を解説
ディースリー・パブリッシャーブースには、レンジャーの等身大(?)スタチューが! かっけー!

 今回の体験プレイでは、どの兵科も武器の組み合わせは1パターンずつしか試せなかったが、装備を変更すれば、また違った立ちまわりが楽しめることは想像に難くない。シリーズ初登場となる銃火器や、新たな敵は、これから続々と発表されていくはずなので、今後の続報にも期待したい!