メディアミックスの先駆け的な作品
1996年(平成8年)9月27日は、セガサターン用ソフト『サクラ大戦』が、セガから発売された日。本日で25周年を迎えた。
『サクラ大戦』は原作・広井王子氏、脚本・あかほりさとる氏、キャラクター原案・藤島康介氏、キャラクターデザイン・松原秀典氏、音楽・田中公平氏という豪華スタッフで制作されたドラマチックアドベンチャーゲーム。
主題歌である“檄!帝国華撃団”がCDで発売されたほか、キャラクターグッズもたくさん発売され、“太正浪漫堂”という専門ショップが池袋と大阪に展開されました。
なお、お店のあった池袋GIGOは今年の9月20日に閉館。ファンとしては寂しかったですね……。
1998年6月13日に「池袋GiGO」に太正浪漫堂がオープンし、その後10年にわたり「#サクラ大戦」を盛り上げていただきました。
シリーズの歴史の中で欠かすことのできない大きな思い出です
「池袋GiGO」さん、28年間お疲れさま… https://t.co/q8lgzjt9I6
— サクラ大戦公式@SEGA (@Sakura_Taisen)
2021-09-19 12:00:01
また、ゲーム中に登場する部隊“帝国華撃団”は、平時は“帝国歌劇団”として舞台で活躍。この設定を活かして出演声優たちが実際に歌謡ショウを行うなど、大胆なメディアミックスが人気を博しました。
本作のストーリーは、プレイヤーが帝国華撃団・花組の隊長である大神一郎となり、隊員たちと力を合わせて江戸幕府復活を企む黒之巣会との戦いに挑むというもの。
ヤキモチ焼きな隊員・真宮寺さくらを始め、隊員たちはいずれも個性豊か。筆者がいちばん好きなのはクールな男装の麗人、マリア・タチバナでした。
ただ、それ以上に濃いキャラクターが主人公の大神一郎。正義感が強い熱血漢でありながら、「い、いかん……体が勝手に…」とお風呂を覗くコミカルな一面も。そんな大神隊長はファンからも愛され、『サクラ大戦4 ~恋せよ乙女~』では主題歌の“檄!帝~最終章(フィナーレ)~”のボーカルに大抜擢。ほかのゲームなら「なんで主人公の男が歌うんだよ!」となるところですが、大神さんなら納得でした。
ゲームに関してはアドベンチャーパートと戦闘パートに分かれており、ふだんは帝劇の中で隊員たちと交流を深めていくことになります。会話中は制限時間内に選択肢を選ぶ“LIPS”も。わざと時間切れを待つのが正解のパターンもあり、リアルなやり取りを楽しめました。隊員の信頼度が上がったときの「ピン、ピロリロリロリン♪」という効果音が気持ちよかったです。
戦闘パートは攻撃や防御、必殺技のほか、隊員をかばうことで、その隊員の信頼度を上げることができました。“かばう”の回数は限られているので、仲よくなりたい隊員をかばうか、やられそうになっている仲間をかばうかで迷いましたね(苦笑)。また、一定の条件を満たすことで大神と隊員の合体技が使用可能でしたが、その演出がふたりの世界に入り込む演劇のようなものになっており、思わず「敵を攻撃しろよ!」とツッコミたくなるものばかりでした(笑)。
『サクラ大戦』シリーズは2019年に『新サクラ大戦』が発売され、その舞台版が現在も盛り上がっています。直近の2021年9月25日と26日に開催された“新サクラ大戦 the Stage ~桜歌之宴・彩~”は、いまからでも配信チケットを購入すればアーカイブ配信を視聴することができます(※)。長い歴史のある『サクラ大戦』シリーズの舞台を若い世代の役者が体当たりで挑んでいる様子がわかるので、ぜひチェックしてみてください!
※アーカイブ配信は、2021年9月26日(日)昼の部、夜の部は、2021年10月3日(日)23時59分まで、通しチケットは2021年10月10日(日)23時59分までの視聴。詳細は公式サイトを参照のこと(⇒こちら)。