いまから25年前の1996年(平成8年)9月20日は、プレイステーション用ソフト『女神異聞録ペルソナ』が発売された日。本日で25周年を迎えました。

 『女神転生』シリーズの派生作品として生まれた『女神異聞録ペルソナ』。アトラスの人気シリーズである『ペルソナ』シリーズの1作目です。

『女神異聞録ペルソナ』が発売された日。ペルソナ使いの青春と戦いの日々はここから始まった【今日は何の日?】

 筆者はそれまで『女神転生』シリーズをプレイしたことがなかったのですが、雑誌で紹介されているのを発見して興味を持ちました。とくに気になったのは高校生が主人公という部分。自分はそれまでRPGといえばファンタジーのイメージだったので、「学生が悪魔と戦うってどういうことなんだろう?」とワクワクしたことをいまでもよく覚えています。テレビCMの「もしも僕が悪魔でも、友達でいてくれますか?」、「もしも私が悪魔でも、好きと言ってくれますか?」と実写の役者が語りかけてくる映像も印象的。

『女神異聞録ペルソナ』が発売された日。ペルソナ使いの青春と戦いの日々はここから始まった【今日は何の日?】

 金子一馬さんのデザインも、それまで自分が遊んできたゲームとは異なる趣きで、興味を惹かれるポイントでした。パッケージの主人公がかっこいいんですよね~! ヒロインの麻希がペルソナに操られているポスタービジュアルなど、「これはほかのゲームとは違うぞ」と思わせてくれる魅力がありました。

『女神異聞録ペルソナ』が発売された日。ペルソナ使いの青春と戦いの日々はここから始まった【今日は何の日?】

 そんな『女神異聞録ペルソナ』は聖エルミン学園に通うキャラクターたちが主人公。心の奥底に潜む自分の多面性である“ペルソナ”が目覚め、ペルソナ使いとなった少年少女たちが異変に立ち向かっていく姿が描かれます。学生ならではの等身大の悩みは共感しやすいですし、一般人だった主人公たちが覚醒して、異形のものたちと戦うというシチュエーションにもワクワクさせられます。

 “ペルソナ”が目覚めるシーンは“神話覚醒”というお決まりのBGMが流れるのですが、曲のなかに「ドクン、ドクン……」という心臓の鼓動のようなSEがあり、より場面を盛り上げます。

 このペルソナが覚醒するシーンは毎回シリーズの見どころになっていますね。個人的には『3』の自分の頭に銃を発砲するのがスタイリッシュで印象に残っています。

『女神異聞録ペルソナ』が発売された日。ペルソナ使いの青春と戦いの日々はここから始まった【今日は何の日?】

 『女神異聞録ペルソナ』のストーリーは“セベク編”と特定の条件を満たすことでプレイできる“雪の女王編”のふたつが存在。それぞれ固定のパーティーのほかに、自由に選択できる仲間がいるため、クリアーしたあとも周回プレイで別のキャラクターを選択して攻略するという楽しみがありました。ただ、自分はエリー(桐島英理子)という帰国子女のお嬢様が大好きで、毎回パーティーに加えていました。ペルソナを召喚するときの「come here!」のセリフがかっこよくて好きでした。

『女神異聞録ペルソナ』が発売された日。ペルソナ使いの青春と戦いの日々はここから始まった【今日は何の日?】

 もちろん、自分にとってエリーが特別にお気に入りというだけで、ほかのキャラクターもみんな素敵です。たとえば“なんじょうくん(南条圭)”。

 本作には神取鷹久という、すべてを手に入れて神の境地に達したというエリートが敵として登場しますが、そんな彼の話を聞いたあと、即座に心の弱さを見抜き、「度が過ぎた強がりは見ていて辛い」、「コンプレックスを正当化しているだけ」と一刀両断するなんじょうくんの姿はめちゃくちゃシビレます。その堂々とした姿に「本当に17歳なのか?」とツッコミたくもなりますが(苦笑)。

『女神異聞録ペルソナ』が発売された日。ペルソナ使いの青春と戦いの日々はここから始まった【今日は何の日?】

 ゲームシステムは、従来の『女神転生』シリーズとは異なり、悪魔との会話が成功しても仲魔にはならず、代わりにスペルカードをもらえるというもの。そのスペルカードによって召喚された悪魔を合体させるとペルソナにすることが可能で、装備である降魔ができました。“潜在復活”というやり込み要素もあり、どこまでも楽しむことができました。

『女神異聞録ペルソナ』が発売された日。ペルソナ使いの青春と戦いの日々はここから始まった【今日は何の日?】
『女神異聞録ペルソナ』が発売された日。ペルソナ使いの青春と戦いの日々はここから始まった【今日は何の日?】

 その後、シリーズは1999年に『ペルソナ2 罪』、2000年に『ペルソナ2 罰』という2部作の続編が登場。その6年後にこれまでのシステム・設定を一新した『ペルソナ3』が発売されました。

 さらに2008年には田舎を舞台にした『ペルソナ4』、シリーズ20周年の2016年には東京を舞台にした『ペルソナ5』が発売。出発は『女神転生』シリーズの派生作品という形でしたが、今では『ペルソナ』自体がアトラスの人気シリーズになっています。

 現在はシリーズ25周年を記念して、2021年9月~2022年秋の約1年間、記念グッズの販売や各種イベントが行われることが発表されています。

 この記念すべきお祝いを存分に楽しむため、当時プレイしたファンも最近『ペルソナ』シリーズを知ったというファンも、1作目の『女神異聞録ペルソナ』を触ってみてはいかがでしょうか?

これまでの今日は何の日?