ビームスが展開するレーベルの“ビームスT”とユービーアイソフトのコラボレーションアイテムが販売されることが発表された。
今回のコラボでは、イラストレーターやデザイナー、ショップ・ブランドオーナー、編集者など、6人のクリエイターで構成されるゲームチームの“Dekoboko Happy Club(DHC)”をデザイナーに迎え、“Game For Everyday”をテーマに各種アパレルが制作された。
また、コラボを記念して9月17日22時からは、スペシャル配信番組“GAME FOR EVERYDAY”が放送される。次長課長 河本準一、とにかく明るい安村、そしてコラボを手がけたクリエイターグループのDHCを迎えて、『レインボーシックス シージ』をプレイ。コラボの裏話や視聴者プレゼントキャンペーンなど、配信内でしか聞けない情報もあるとのこと。
ファミ通.comでは、今回のコラボの経緯やデザインへのこだわりなどについて、DHCの面々とビームスT ディレクターの水村幸平氏にインタビューを実施。
さらに、スペシャル配信番組のゲストであり、『シージ』プレイヤーとしても知られる河本準一さんと、とにかく明るい安村さんにもお話を聞いた。
Dekoboko Happy Club(DHC)
アーティスト、イラストレーター、デザイナー、ショップオーナー、編集者と、年齢も職業もバラバラでデコボコなクリエイターたちによるゲームチーム。8割エンジョイ、2割シリアスなテンションで、夜な夜なオンライン上に集合している。
FACE(イラストレーター/アーティスト)、
SHINKNOWNSUKE(グラフィックデザイナー/アーティスト)、
小田原愛美(イラストレーター/I&ME デザイナー)、
TEITO(BoTT デザイナー)、
沼野亮佑(クリエイティブディレクター)
――DHCは、どのようにして集まったメンバーなのでしょうか?
FACE もともと個人個人が知り合いでして、それぞれがゲームを楽しんでいました。どうせならみんなでやろうよと声をかけたところ、このメンバーが集まりました。
沼野 FACE君とゲームを話題にすることが多くて、まわりにゲーマーいないかなと話していたときに、SHINKNOWNSUKEさんを渋谷の居酒屋で紹介してもらって。僕もSHINKNOWNSUKEさんも『メタルギアオンライン』を遊んでいたということで盛り上がりました。それで、SHINKNOWNSUKEさんがいま『シージ』をやっていると聞いて、やってみようと。そこからみんなに波及していって、オンライン上で集まってワイワイとプレイしていました。
FACE 沼野さんはずっとひとりで『モンスターハンター』をプレイするような人だったので、みんなに紹介できてよかったです(笑)。
沼野 ひと(り)狩りいこうぜ、というタイプでした(笑)。
――皆さんでプレイした最初のゲームが『シージ』ということですが、FPSの中でもハードコアなタイトルだと思います。ハードルは高くなかったですか?
FACE 僕は『シージ』を遊ぶためにプレイステーション4を買いまして、ほかのFPSをプレイしたこともなかったです。ですので、最初はFPSが難しいものという感覚もありませんでした。SHINKNOWNSUKEさんは「ぜんぜん難しくないよ」と言っていたのですが、実際はめちゃめちゃ難しかったです(笑)。でもSHINKNOWNSUKEさんの教えかたが上手なので、徐々に徐々に慣れていきました。
SHINKNOWNSUKE どうしてもみんなで『シージ』をやりたかったんですよね。ゲームの上手さは関係なくて、ワチャワチャとゲームができることって楽しいじゃないですか。『シージ』はプレイ中の緊張感が異常に高いですよね。足音が聞こえたりすると、みんなで「来た来た来た!」とか盛り上がって(笑)。
――YouTubeにプレイの様子をアップされていますが、最初から配信を考えて遊んでいたのですか?
FACE ぜんぜんそういうわけではなくて。そのとき向上心が高めで、後からプレイを見返すための記録用として録画していました。実際に観てみるとハプニングだらけだったり、笑える場面が多かったりして、アーカイブしておいたらおもしろいかもね、という理由でYouTubeに上げていました。
――ほかに皆さんでプレイしているタイトルはありますか?
FACE 『フォートナイト』など、流行っているタイトルはひと通りみんなで遊んでいました。
SHINKNOWNSUKE 『Fall Guys』とかね。引っ張り合ったりして、みんなでワチャワチャしてるだけで楽しいんだよね。
――それで、みんなで遊んでいたことが今回のコラボにまでつながった、と。
FACE そうですね。もともとは、僕らの配信を観ていた知り合いがユービーアイさんと仕事をしていて。その方に紹介いただいたのがきっかけでした。まわりまわって、今回のコラボにつながっていきました。
沼野 ゲーム会社さんはゲーマーに向けてのアパレルは強いと思うのですが、ゲーマー以外の方への発信という点に関して、僕らのほうで違った形で何かできるんじゃないかという話をしていて。僕らはみんなビームスさんと関係値がありましたし、ビームスTの水村さんに相談をさせていただきました。
――全9種類のアイテムがありますが、デザインはどのように担当されたのでしょうか?
SHINKNOWNSUKE それぞれを誰かが担当しているということはなくて、ひとつのテーマに沿って自由にデザインを持ち寄って、それをみんなでディスカッションしながら決めていくという感じですね。
――ユービーアイソフト側からのオーダーはありましたか?
沼野 僕たちにおまかせという感じで、とくにはありませんでした。あがってきたデザインをお見せして本国の承認をいただいて。基本的には僕たちのアイデアを尊重していただいた形です。
――デザインやモチーフのこだわりを教えてください。
FACE 特別ゲームに寄せるというよりは、いつもどおり好きにデザインしました。自分たちが着たい物を作るという感じです。
TEITO 僕がデザインしたTシャツには“Estamos Juntos”とポルトガル語が入っています。僕はブラジルの日系人なのですが、『シージ』にはファベーラやブラジル人オペレーターが登場していることがうれしくて、ポルトガル語をデザインに落とし込みました。今回のデザインは各々の個性が出ているので全部お気に入りですね。
――一般のゲーマーのファッションに変化のようなものを感じますか?
沼野 カジュアルにゲームを楽しむライト層が増えたと感じます。もともとファッションが好きな子や、感度の高い方たちが気軽にゲームを始めていて。『APEX LEGENDS』は女の子も大勢プレイしていますし、ゲームとファッションの境界はなくなってきていますよね。
――中高生が日常会話的にFPSの話をしていたり、VAULTROOMのようなポップでファッショナブルな発信拠点ができたりと、変わってきていますね。
SHINKNOWNSUKE じつは僕はVAULTROOM立ち上げ時のデザインに関わっていたのですが、現在の急成長ぶりをみるとすごいなと実感しています。
――DHCとしての今後の目標や野望はありますか?
SHINKNOWNSUKE 今回のコラボですごく大きい目標を達成した感があります。あとは、現実で会うのは難しくても、ゲームの中で会えてワチャワチャできること。この関係値が変わらないことがこれからもいちばん大事なことですね。
沼野 最近はゲームの競技性やプロシーンが話題になることが多いですが、僕たちはエンジョイ勢ですので、「ゲームは楽しいもの」ということを伝えながらファッションとリンクさせるといった活動をしていけたらと思います。
ビームスT ディレクター 水村幸平
■BEAMS T(ビームスT)
2001年、“ART FOR EVERYDAY”をテーマに掲げ誕生したTシャツ専門のレーベル。日々、世界で生み出されているアーティスティックなグラフィックをTシャツというキャンバスに表現、発表している。ゲームやアニメなど、これまでファッションとは無縁であった業界とのコラボレーションも数多く展開し、BEAMSの持つボーダーレスな感覚をさらに先へと進めている。
――今回のコラボの経緯を教えてください。
水村 もともとビームスとDHCの皆さんとは個人的なおつきあいがありまして、DHCさんがユービーアイソフトさんとコラボすることになり、その表現の場として「ビームスTさんどうですか」とお話をいただいたのがきっかけです。僕もゲーム業界に可能性を感じていましたので、「ぜひやりましょう」となりました。
――今回のコラボに関して、デザインのイメージや方向性はどのように決めたのでしょうか?
水村 今回は、DHCさんとビームスTのコラボと、DHCとユービーアイソフトさんのコラボの2軸で展開していまして、ビームスT側では「ゲームをテーマに自由にデザインしてください」というお題でお願いしました。
――ビームスTならではのこだわりや、ブランドが大事にしていることは何でしょうか?
水村 アーティストの色が出るように、「自由」を大事にしています。ある程度テーマは決めるんですが、そのうえで好き放題やっていただいている感じですね。
――今回のコラボのおもなターゲットはどのへんでしょうか?
水村 ビームスTのターゲット層が20~30代中盤です。若い方たちに刺さる商品を作っていきたいと考えていまして、今回もそのターゲット層を意識しつつ、ゲーム好きの方にも認知していただきたいという意図があります。ゲーム=オタクのようなイメージをデザインで払拭したいとデザイナーから話があり、ゲームとファッションの架け橋になれればいいなと思います。今回は、ビームスTのストリート系のファッションとリンクさせたらおもしろいものができるのでは、という思いを込めています。
――そういったコラボを始め、ファッション業界における時代の変化のようなものを感じますか?
水村 以前はブランドからトレンドを発信していくことが多かったですが、いまは個人個人がSNSなどで拡散していくように変化しています。アーティストが発信していくものが、自然とトレンドになったり。僕らも「トレンドとは何だろう」と考えることが多いです。つかみずらくはなってきていますが、それをつかみにいくのも僕らの仕事ですね。
――ビームスはJeSU(日本eスポーツ連合)のオフィシャルスポンサーだったりと、ゲームとの関わりも深いですよね。
水村 イベントの協賛などをしてきたりと、いろいろと展開していますが、今回のようなプロダクトアウトは稀なケースかと思います。好評でしたら今後もぜひ取り組んでいきたいです。
今回のコラボアイテムは、ビームスT 原宿のショップのほか、ビームス公式オンラインショップと、ユービーアイソフト公式Amazonストアでも販売します。デザインを気に入っていただけたらうれしいです。
河本準一&とにかく明るい安村
――『シージ』といえばこのおふたりという印象も強いですが、最近は『シージ』をプレイしていますか?
河本 やってます。楽しいですね。
安村 以前ほどではないですが遊んでますね。一度やると止められなくなっちゃって。朝まで遊んじゃったり、逆に子どもを幼稚園に送ったあと、朝からプレイしたり。少し抑えながらやってますね(笑)。
――『シージ』を始めたきっかけは何かありましたか?
安村 もともと、同期の芸人仲間としずるの池田がふたりで『シージ』を遊んでいて、ふたりが配信していたYouTube、3人くらいしか視聴者いないんですが、それを見ておもしろそうだなと思って。それがきっかけですね。ふたりがしゃべりながらやってるのが、本当におもしろくて。
河本 ガチでハマらせてくれたのは、大会がきっかけでした。去年開催されたJapan Championshipにゲストで呼ばれてからですね。シューティングゲームは苦手で、そういう銃撃戦みたいなものはどちらかというと映画で楽しんでいました。特殊部隊とか隠密ミッションとか。『シージ』はモロにその世界が再現されていて、チームが領事館に攻め込むみたいな。これはハマらないわけないでしょう(笑)。
それで、(父ノ背中の)けんきさんがこの40代のおっさんに、懇切丁寧に手ほどきしてくれまして。PCで始めたんですが、手が動かないんですよ(笑)。右手と左手がいっしょに動いちゃうんですよ。安(ヤス)はPS4でプレイしているけど、マウスとキーボードに慣れるのも早くて……年の差かな?
安村 俺、39ですよ(笑)。
河本 そうなの? 24だと思ってた。
安村 それ初めて会ったときの年ですよ。発言がおじさんなんですよ。
――好きなオペレーターや、よく使うオペレーターはどれですか?
河本 攻撃のライオンと守りのフロストの2本柱。というかそれしか使っていなくて、いい加減もうひとりずつほかのオペレーターを覚えてくださいよって言われています。BANされたらどうするつもりですかって。
安村 サッチャーを使ってくれと言われて、よく使っています。サッチャーはやることが多くて、仲間を待たせたりしてしまってたいへんです。あとはリージョンですね。毒を投げておけばとりあえず大丈夫かなって。
河本 僕もフロストでとりあえず3ヵ所にマットを置いてくれれば大丈夫と言われていて。同じ場所に3枚置いたりすると意外と引っかかってくれたりするんですよ(笑)。
――配信では『シージ』ファンから反響はありますか?
安村 12時間くらい配信していると、ちょっとだけ覚醒する時間帯があるんですよ。アドレナリンが出ているのか、1試合で3キルしたりして。そういうときに、視聴者がいっしょになって盛り上がってくれてうれしかったですね。視聴者のみんなに評価してもらって、いいプレイができたらいいメシが食えるという企画もしたりとか、配信は楽しいですね。
河本 僕は「いつまでそこにマット置いてんだ」とか、おそらく10代の学生っぽい視聴者から怒られたりしています。でもその3枚重ねマットで2キルしたんですよ(笑)。あとは、アドバイスをくれる方がめっちゃ多くて助かりますし、それが楽しいです。
――河本さんはストリーマーカップやなどにも参加されていますが、プロゲーマーや配信者といった方々とつながりが広がりましたか?
河本 はい。ストリーマーカップでは吉本チームは女の子だけのチームにボッコボコにされて負けたんですが、そのチームの子から後日DMが来まして。プライベートでもいっしょにプレイしませんかとお誘いを受けました。その後にコラボして配信をしたりとか、そういうつながりも増えましたね。
――今日はコラボのアパレルを着ていらっしゃいますが、デザインはいかがですか?
安村 僕のパーカーは新兵がデザインされていてかわいいですね。
河本 ほんとだ、新兵なんだ。「ウエルカム、マット」って書いてあるのかと思った。
安村 マットじゃないすよ。フロストこんなじゃないでしょ。僕はビームスが大好きで、劇場の出番の合間にも、暇があればビームスに行ったりしていて。好きなものどうしがコラボしていて、うれしいです。
河本 僕のスウェットも普段着として着れそうでいいですね。後ろは何のデザインだろ……。
安村 目と耳と手のイラストがデザインされていますね。
河本 あ、そうなの? マットじゃなくて?
安村 だから、フロストじゃないんですよ。今回、フロストのはないんですよ。
――(笑)。最後に『シージ』ファンにひとことメッセージをお願いします。
安村 プレイはうまくないですけど、『シージ』は楽しいので今後も続けたいと思います。これから始めようと思っている方、安心してください。楽しいですよ!
河本 いつも配信でコメントを多くいただいていて、とてもありがたいです。いっしょに盛り上がっていきたいので応援よろしくお願いします。おめぇらが楽しまないわけが、ねぇ!
ビームスT×ユービーアイソフトコラボレーション「Game For Everyday」概要
■コラボレーションアイテムラインナップ
ロンT(下/中央)7150円(税込)、スウェット(下/右)8800円(税込)
■ポップアップショップ
開催期間:2021年9月18日(土)~20日(月)
開催場所:ビームスT 原宿(03-3470-8601)
住所:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前3丁目25-15 1F
ノベルティ:期間中に本コラボ商品をお買い上げの方に限定ステッカーをプレゼント
※お一人様一点のみ
※無くなり次第終了
■配信イベント
配信日時:2021年9月17日(金)22時~
出演者
MC:Okayama
ゲスト:河本準一(次長課長)、とにかく明るい安村、DHC(shinknownsuke、face、小田原愛美、TEITO、沼野亮佑)、水村幸平(ビームスT ディレクター)
配信チャンネル: