日進月歩の進化を遂げるPC業界。これまではPCゲームをプレイするといえばデスクトップPCがメジャーな存在だったが、最近では、ノートPCでもお手ごろな価格でハイスペックなゲーミングPCが登場している。
本記事では、新たなPCを探し求めるライターが、プロも納得のスペックを持つゲーミングノートPCをレビュー!
ハイスペックなデスクトップPCに劣らないクオリティーのノートPC“Lenovo Legion 560 Pro“を使い、その魅力について解説する。ゲームも仕事にも活かせる抜群の仕様をご覧あれ。
※価格・構成については、2021年6月時点のものです。最新情報についてはサイトにてご確認ください。
リプ斉トン
週刊ファミ通、ファミ通.comで執筆するライター。PCゲームも仕事にも活用できるノートPCを探している。(文中は、リプ)
堅田ヒカル
ファミ通編集者。PCの購入に悩んでいるリプ斉トンにLenovo Legion 560 Proをおすすめするマン。(文中は堅田)
仕事にもゲームにも使えるノートPCが欲しい!
リプうーん、どうしようかなぁ。
堅田リプどうしたの?
リプじつはPCの新調を考えているんですけど、どういうスペックにすればいいのか悩んでいるんですよね。PCパーツにはあんまり詳しくないので。
堅田そうなんだ。どういうPCが欲しいのかね?
リプノートPCで考えています。自宅のデスクトップPCはスペックが古いので、最新ゲームもグリングリン動かせるスペックのやつを使いたいなって思っているんです。
堅田リプの場合は仕事でもPCを使うから、画面とキーボードが大きいほうがいいよね。
リプそうですね。でも、あんまりお高いのはノーサンキューなんですよ。
堅田あるよ、じつはそんなリプにピッタリのPCがあるんです!
リプLegion 560 Proっていうんですね。これはどういう特徴があるんですか?
堅田おもなスペックはこんな感じだよ
- プロセッサー:AMD Ryzen7 5800H
- ビデオチップ:NVIDIA GeForce RTX 3070 Laptop GPU
- メインメモリ:DDR4-3200 SDRAM SODIMM 16~32GB
- 内蔵記憶容量:SSD 512GB~1TB
- ディスプレイサイズ:LEDバックライト付 16.0型 WQXGA IPS液晶
リプおお、PCにあんまり詳しくない自分でもすごい性能だっていうのがわかります。
堅田わかってもらえるか。とくに注目なのは、ビデオチップにNVIDIA GeForce RTX 3070 Laptop GPUを使っている点だね。いまビデオカードはかなり高騰していて、同じNVIDIA GeForce RTX 3070シリーズだと平均で10万円くらいになる。まったく同じものではないけど、Legion 560 ProはNVIDIA GeForce RTX 3070を搭載していて22万7700円[税込]から購入できるから、これだけでもお買い得だと思う。
※価格は編集部調べ。
リプトータルで見ると、自宅のPCの3倍くらいの性能がありますね。
堅田そんなに低スペックなのかよ……。
リプ昔に買ったってだけですって!
堅田CPUやメモリーも十分な仕様だし、これだけの性能があればPCゲームもサクサク動くよ。試しに使ってみたら?
リプ合点承知。
マジでサクサクだよこれ! Legion 560 Proを使ってみた
ということで、リプ斉トンです。
自分はこれまでゲームといえば家庭用ゲーム機でプレイしていたので、PCゲームはあまりプレイせずそこそこの性能でよかったということもあり、スペックにはこだわっていなかったんですよね。でも、どうしてもPCでプレイしたいゲームがあったし、持ち運べたほうがなにかと便利なので、今後のことも考えてノートPCを新調しようと考えていました。
そのゲームとは、『Escape from Tarkov(エスケープ フロム タルコフ)』です。
このゲームはオンラインでプレイするFPS(一人称視点のアクションシューター)。
紛争によって孤立してしまった都市・タルコフからの脱出を目指すというのが、おもなゲームの目的となっています。プレイヤーは“USEC”または“BEAR”どちらかの勢力を選び、街を脱出するために物資を集めつつ、戦いに身を投じていくことになります。
敵に倒されると持っているアイテムを全部落としてなくなってしまうほか、倒れた傷を治すのにお金がかかるなど、ゲームシステムとしてはかなりハードな内容! そのゲームシステムを知ってからは、プレイしたい欲がドンドン溢れてきてしまいました。
今回Legion 560 Proをお借りして本作をプレイしてみました!
全体図はこんな感じ。
サイズは約356x264x21.7~26.85mm。LEDバックライト付き16.0型WQXGA IPS液晶という大画面かつ高性能なモニターを搭載しているのが、ひとつのウリとなっています。。
アダプターは300Wを給電するためにやや大きめなものが同梱されています。重量は約880gで、持ち運ぶには少し重めですね。
ちなみに、『Escape from Tarkov(エスケープ フロム タルコフ)』の必要・推奨スペックはこんな感じ。
必要スペック
- OS:Windows 7/8/10(64 Bit)
- CPU:デュアルコア2.4GHz(Intel Core 2 Duo、i3)、2.6 GHz(AMD Athlon、Phenom II)
- メモリ:8GB
- グラフィックカード:DX11に対応したビデオメモリ1GB以上
- サウンド:DirectXに対応したオーディオカード
- ディスク空き容量:8GB以上
推奨スペック
- OS:Windows 7/8/10(64Bit)
- CPU:クアッドコア 3.2GHz(Intel i5、i7)、 от 3.6GHz(AMD FX、Athlon)
- メモリ:12GB
- グラフィックカード:DX11に対応したビデオメモリ2GB以上
- サウンド:DirectXに対応したオーディオカード
- ネットワーク:インターネット常時接続
- ディスク空き容量:8GB以上
※『Escape from Tarkov(エスケープ フロム タルコフ)』公式サイトより
最低限要求されるスペックはそこまで高くなく、このLegion 560 Proなら余裕でプレイできそうですね!
ということで、本作をプレイ。まだゲームを始めたばかりのころは、敵に見つからないようにプレイすることが肝心。モニターもくっきりと鮮明に背景を見渡すことができ、遠くの敵の姿もバッチリと映すことができます(しかし、最初は戦わないほうがいいかな?)。
モニターは16型WQXGA(2560*1600)で、モニターに出力している色を切り換える早さを示すリフレッシュレートが165Hzとなっており、照準をグリグリ動かしても画面は鮮明そのものだと感じました。このモニターであればシューターゲームをプレイする際も不都合なく遊べそうです。また、秒間フレーム描画数(fps)も標準の設定で、59~60fpsをキープしてプレイし続けることができました。
プレイしてみて、ノートPCでこれだけリッチにゲームプレイできるのか! と感動。モニターは照り返しの少ないノングレア液晶。バックライトのおかげもあり、照明の反射を気にすることなくプレイできます。また、見る角度を変えても画面が見づらくなることはなく、快適です。
さらに特筆すべきは、リッチな音声出力です。本機のスピーカーはハードの両端手前に備え付けられていて、ステレオサウンドがしっかりと聞きわけることができました。
ゲーム中でプレイヤーの右から発せられた音がしっかりはっきり右スピーカーから聞こえますので、シューターゲームをプレイするときにはかなり活躍してくれそうですね。
また、スピーカーの性能もかなりよく、プレイヤーの発砲音や、水たまりを歩いたときの音なども、しっかりと響いて聞こえます。本当にノートPCのスピーカーなのか!? と驚きました。
また、仕事をするうえでも、本機は活躍してくれました。じつはまさにこの原稿もLegion 560 Proで書いているのですが、キーピッチが広く、ふだん使っているデスクトップPCのキーボードと変わらない感覚で原稿を書くことができました。
おもなキーの幅は12mmで、標準的なデスクトップPCと同じ。キーボードでシューターゲームを操作する場合に使うWASD(上下左右の移動)も押しやすくてよさそうです。
本体の後方部には、各種端子の接続部が揃います。HDMI端子もあるので、デスクトップモニターに画面を映して作業をすることもできますね。
スピーカーの横にはゲーミングPCらしい大きめの排熱口が。パーツを見ていくとハイスペックなものが使用されていますが、ファンの音はかなり静かです。ゲームを録画しながらプレイしてみたところファンが動く音が確認できましたが、スピーカーの音質がいいこともあってか、さほど気にはなりませんでした。
また、本機はFn+Qキーで、ファンの回転を“静音モード”、“バランス・モード”、“パフォーマンス・モード”と順番に切り換えることができます。
さらに、キーボードにはゲーミングPCならでは感を演出するグラデーションで輝く"4Zone RGBバックライト・キーボード”を実装。4つのゾーン、もしくはキーボード全体のライティングにウェーブやブレスといったエフェクトを簡単操作でかけることが可能です。操作はとっても簡単で、ゴージャスな見た目にできます!
ちなみに、「いや仕事メインで使うから別に光らなくて大丈夫です」という方は、イルミネーションはハードウェア設定を行う“LENOVO VANTAGE(レノボ バンテージ)”というアプリで設定できるほか、Fn+Spaceキーでオンオフなどを切り換えられます。
ただ、これだけのハイスペックなパーツを使用しているので、バッテリーを含めた本体の重量は約 2.45kgと少し重め。
本体だけを持ち運ぶなら許容範囲ですが、バッテリーごと外に持ち運んでモバイルノートとして使うのはきびしそうです。家庭内に仕事スペースがなくダイニングテーブルなどで仕事をする方であれば、使わないとき片付けられるというメリットがあります。スペースはないんだけど高性能なPCが家庭で使いたいという人の選択肢には、アリアリですね。
『サイバーパンク2077』でもテスト
続いては、より高いスペックが要求されるゲームでの動作を確認してみましょう。こちらの『サイバーパンク2077』! 現在発売されているゲームの中でもかなりハードスペックを要求されるゲームなだけに、どのくらいのクオリティーでプレイできるのか、気になるところです。
『サイバーパンク2077』はグラフィックの最新技術“レイトレーシング”に対応しているため、最高画質でプレイするにはかなりのハードスペックを要求されます。
しかし、Legion 560 Proでは最高画質の“レイトレーシング・ウルトラ”にしても平均45程度のFPSで動いてくれました。動きが激しい場面は若干数値が落ちますが、それでも処理落ちなどが発生せずにプレイできるのはすごいです!
ちなみに、画質の差によるfpsはこんな感じ
- 低:85fps
- 中:66fps
- 高:52fps
- ウルトラ:44fps
- レイトレーシング・中:54fps
- レイトレーシング・ウルトラ:45fps
※人が多いシーンでの平均値。
この高画質が動くのを写真で伝えられなくて辛い。
敵やキャラクターが多く出現する場所に行ってもfpsが低下することはなく、安定した画面表示で楽しむことができそうです。
ちなみに、自宅のデスクトップPCだと、最小設定の“低”でもPCが悲鳴を上げるほどだったので、このヌルヌル画質はかなり感動です(無茶をさせるな)。
『FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク』でテスト
そのほか、ゲームをプレイするうえでどの程度の性能を発揮できるのかをベンチマークソフトで測ってみました。
使用したのは『FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク』。
結果は以下のとおりで、1920*1080のフルスクリーンで、軽量品質では15902、標準品質では13366、高品質でも9942でいずれの設定でも「とても快適」という結果になりました。
ノートPCなのにこれだけのパフォーマンスを記録できるとは、さすがのひと言。ちなみに自宅のデスクトップPCは……ゲフンゲフン。
皆さんもご自宅のPCでベンチマークを試してみてはいかがでしょうか?
後日……
堅田PC触ってみてどうだった?
リプゲーミングPCって初めて触りましたが、かなりアリですね! 仕事としては、執筆だだとこれだけのハードスペックはいらないんだけど、最近は画像とか動画編集もすることが多いので、編集ソフトがサックサクに動いてかなりはかどりましたね。動画編集なんかを嗜む人にもかなりオススメです。マジで。
堅田たしかに、これだけのスペックがあれば、よほどのことがない限り、仕事で困ることはないだろうね。じゃ、ハイスペックなPCで早く原稿上げてね。
リプそれはそれ、これはこれということで……。そうそう、ゲーム動画のエンコードとかも、僕のPCだと時間が掛かっちゃうんですけど、それもいまのデスクトップPCでやるよりは早い!
堅田デスクトップPCも新しくしたほうがいいんじゃないの……。
リプでもLegion 560 Proなら、十分なスペックがあるしモニターも大きいから、家でじっくりと仕事するときも、これでいいんじゃないか説はあります。
堅田たしかに。
リプあと、いまではノートPCには標準装備になっているけど、デスクトップPCには付属しないことが多い“Webカメラ”の存在もうれしいですね。最近はビデオ会議がけっこうあるので、これがあると場所を移動して使いやすいのがうれしいポイントです。
堅田なんで移動するの?
リプ部屋が汚いから見せたくないんです。
堅田掃除しろよ!