ディー・エヌ・エーとポケモンが共同開発したスマホゲームアプリ『ポケモンマスターズ EX』(以下、『ポケマスEX』)が、2021年8月29日に2周年を迎えた。これを記念して、新規&復帰者向けのお得なキャンペーンを多数開催中だ。
『ポケモンマスターズ EX』2周年特別映像
この2年で、『ポケモンマスターズ』は名称だけでなくコンテンツの量に質、遊びやすさ、運営方針などさまざまな面で進化を続けてきた。いまの『ポケマスEX』は、2年前とは比べ物にならないクオリティーになっている。
どこがどう変化したのか、進化した『ポケマスEX』の魅力と楽しみかたを、実際に約1か月前から復帰してすっかりハマってしまった記者のプレイリポートとともに紹介する。「なんとなく知ってはいるけど遊んだことはない」、「リリース当時に触ってみたけど、その後遊ばなくなってしまった」という人たちにはとくに読んでみてもらいたい。
より遊びやすさを追求して徹底的に改善!
チーム編成を考えるのが格段におもしろく!
『ポケマスEX』は、歴代『ポケットモンスター』シリーズの主人公やライバル、ジムリーダーや四天王にチャンピオン、それに悪の組織のボスたちといった魅力的なトレーナーたちに焦点を当てたタイトル。トレーナーたちはそれぞれの相棒ポケモンとバディーズを組んでおり、さらに3組のバディーズがチームとなって戦う3対3のバトルが特徴だ。
作品の枠を超えてお気に入りのバディーズで自由にチームを組めるというのが大きな魅力のひとつで、リリース前から多くのファンから期待されていた。しかし、実際にはコンテンツの難易度が高すぎるなどの理由から使用バディーズは固定化され、期待されていた楽しみかたは実質的にできなかったと記者は感じた。
そんな当時を知っているからこそ、記者がひさびさにプレイしていちばん魅力的に感じたのはチーム編成の自由度が飛躍的に向上している点だった。それを強く感じられたのは、チャンピオンバトルをプレイしたとき。チャンピオンバトルでは、各地方の四天王と順番に戦って、すべてに勝利するとチャンピオンに挑戦でき、勝利すると殿堂入りとなる。『ポケットモンスター』シリーズでお馴染みの流れを踏襲したコンテンツだ。クリアーするとバディーズを★6EXにランクアップさせるのに必要な道具を獲得できる。
各四天王とチャンピオンで計5回バトルすることになるのだが、1度バトルに出したバディーズはその後のバトルに出られないという制限がある。これがおもしろい。汎用性が高いチーム構成がひとつあればある程度どこでもクリアーできていたこれまでと違い、ひとつひとつのバトルに対して、どんなバディーズを組み合わせて戦うべきか考える楽しみが生まれた。
相手の弱点を付けるアタッカーを中心に、味方の能力をあげたり相手の能力をさげたりといった支援役をそえてチームを組むのが基本ではあるが、相手を猛毒状態にできるバディーズと味方の回避率を上昇させるバディーズを組みあわせてじわじわと相手のHPを削っていくテクニカルな戦いかたもできる。
もともと好きなバディーズを丹精込めて育成するのが本作における醍醐味のひとつだが、「この組み合わせでこんな戦いかたができるのか!」といった発見から、そのバディーズを好きになることも。
記者が『ポケマスEX』を機に好きになったのは、フウロ。これまではそこまで思い出深いキャラではなかったのだが、本作のおけるフウロ&スワンナの誰と組ませても活躍してくれる頼もしさに惚れてしまった。以来、ポケモンセンターでグッズを見かけると、ついチェックしてしまう。
ちなみに、画像のフウロ&スワンナが★5になっているのは、“のびしろ”という道具を使ってランクアップしたから。★3や★4のバディーズをランクアップさせるためののびしろは、比較的手に入りやすい。
スキップチケット実装で、らくらく周回!
当時の問題点としてもうひとつ大きかったのは、周回の面倒さ。キャラクター育成のための周回はスマホゲームについて回る要素ではあるが、本作はバトル中の操作量が多く、AIに任せると効率がかなり落ちてしまう。また、当時はステージを1回クリアーするたびに再戦するための操作が発生するのも手間だった記憶がある。
それを解決したのが、“スキップチケット”だ。これを使うと、1度(チームの1組もバディーズが倒れされていない状態で)クリアーしたステージを攻略する必要なく一瞬でクリアーした扱いになる。いっきに何枚でも使えるので、何十周しようがクリアーは一瞬。これが本当に楽なのだ。
「それってゲームとしてどうなの?」と思う人もいるかもしれないが、ゲーム体験を損なうわけではなく、育成の手間が減るというだけなのだ。
『ポケマスEX』はチーム編成を考えるところからバトル中の技を使う順番やタイミングなど、かなりやりごたえのあるバトルが楽しめる。現在実装されている高難度のコンテンツは基本的にスタミナを消費しないので、トライ&エラーを重ねながらじっくりプレイできる。なので、周回が一瞬で終わったとしてもプレイ体験が薄味になるようなことはない。
育成に不必要な手間がかからないおかげで、たくさんのバディーズを気軽に育成できる。だからこそチーム編成にも幅が出ておもしろいのだ。
スキップチケットはデイリーミッションやイベントミッションなど入手手段が豊富。記者は周回時に必ずスキップチケットを使用しているが、いまのところ足りなくなる心配はなさそう。惜しまずドンドン使っていこう。
バディーズのバリエーションがより豊かに
以前に比べて、とにかくバディーズの数が増えた。2年経ったのだから当たり前ということもできるが、かなりの数のバディーズが揃っている。そもそも、『ポケットモンスター』シリーズに登場するキャラクターの数は有限だ。シリーズの完全新作が発売されればキャラクターの数は増えるが、発売ペースを考えればいつか底をつくだろう。
2年前はそんな心配も勝手にしていたのだが、完全に杞憂だった。“マジコス”と呼ばれる相棒ポケモンをモチーフにした特別な衣装を身にまとったバディーズが登場したほか、季節に合わせた限定衣装のバディーズも登場。見た目を変えるだけの、いわゆる“スキン”ではなく、相棒ポケモンも異なる別のキャラクターとして登場しているので、バリエーションはもはや無限に。
しれっと季節限定バディーズの画像を紹介したが、最近復帰したばかりの記者は手に入れられていない。とくにアセロラは『ポケモン サン・ムーン』でのお気に入りキャラなので超ほしい……。
なんて需要にすぐさま応えてくれるのが『ポケマスEX』。過去に登場した季節限定バディーズがまとめて獲得できる復刻バディーズサーチが、期間限定で開催される。開催期間とラインナップは以下のとおり。
グランドピックアップシーズン限定Bサーチ
登場期間:2021年9月3日 15:00 ~ 9月10日 14:59
目玉ラインナップ:
セレナ(21シーズン)&エルフーン
フウロ(20シーズン)&トゲキッス
リーリエ(21シーズン)&アブリボン
アセロラ(20シーズン)&ミミッキュ
ダイゴ(20シーズン)&サンドパン
メイ(19シーズン)&デリバード
グランドピックアップシーズン限定Bサーチ
登場期間:2021年9月10日 15:00 ~ 2021年9月17日 14:59
目玉ラインナップ:
エリカ(20シーズン)&キュワワー
ヒカリ(21シーズン)&マホイップ
トウヤ(20シーズン)&グラエナ
ワタル(21シーズン)&ギャラドス
コトネ(20シーズン)&プリン
ズミ(19シーズン)&オクタン
さらに、2周年を記念した新規のマスターバディーズが3組も登場! パーティースタイルの豪華衣装に加えて、相棒ポケモンはすべて伝説のポケモン。性能的にも超強力なので、この機会にぜひゲットしたいところ。
リーリエ(21アニバーサリー)&ルナアーラ
登場期間:2021年8月28日 15:00 ~ 2021年9月30日 14:59
N(21アニバーサリー)&レシラム
登場期間:2021年8月30日 15:00 ~ 2021年9月30日 14:59
ダイゴ(21アニバーサリー)&レックウザ
登場期間:2021年9月1日 15:00 ~ 2021年9月30日 14:59
2周年というタイミングもあって、もはや全員集めるのが難しいくらいに大量のバディーズが登場する。とはいえ、いまの『ポケマスEX』においては、“ぜったいにゲットしないといけないというバディーズ”はいないので、あくまでも欲しいバディーズだけを集めればいい。そうは言っても、見ると欲しくなってしまうのが本作の困ったところなのだが……。
新たな解釈を生み出す“一歩踏み込んだストーリー”に挑戦
これまでのシリーズ作品では直接出会うことのなかったトレーナーどうしの会話が見られるのも、本作の大きな魅力。メインストーリーの導入部分でも、いきなりカントー地方のジムリーダー・タケシとカスミに加えて、シンオウ地方のチャンピオン・シロナ、そして『ポケモンブラック2・ホワイト2』の主人公(女の子)・メイの4人が集まって会話する場面が見られる。
だが進化した『ポケマスEX』のストーリーは、ただ特別な組み合わせの会話が見られるだけではない。過去の『ポケットモンスター』シリーズ作品では見られなかったような、トレーナーたちの新たな一面や心境の変化が垣間見えるような展開になっている。
この進化がはっきりと表れているのが、昨年末に配信されたエピソードイベント“世界を彩る数式”。『ポケモンブラック・ホワイト』の主人公であるトウヤとトウコ、そしてライバルのNが中心となるストーリーだ。
『ポケモンブラック・ホワイト』をプレイした人なら印象深いだろう、ラストシーンでのNとの別れ。そのときのNのセリフに対して思うところがある人は、問答無用で見るべき。BGMによる演出が神がかっているので、音声は絶対オンにしよう。
なお、そんな世界を彩る数式をはじめ、過去に配信されたエピソードイベントが期間限定で復刻開催される。開催期間とラインナップは以下のとおり。
ストーリー復刻イベント
「黒白の情熱ガール」2021年9月3日15:00 ~ 2021年9月17日14:59
「進化石を探せ!」2021年9月5日15:00 ~ 2021年9月17日14:59
「団結! リーリエ一家!」2021年9月7日15:00 ~ 2021年9月17日14:59
「電撃に魅せられた男」2021年9月9日15:00 ~ 2021年9月17日14:59
「輝けバトル☆ステージ!」2021年9月11日15:00 ~ 2021年9月17日14:59
「世界を彩る数式」2021年9月13日 15:00 ~ 9月17日14:59
上記の中で個人的に好きなのは、“団結! リーリエ一家!”。簡潔に言えばルザミーネとグラジオ、リーリエが家族の絆を深める物語なのだが、『ポケモン サン・ムーン』や『ポケモン ウルトラサン・ウルトラムーン』での行いに対する罪の意識からグラジオとリーリエにも引け目を感じているルザミーネの複雑な心境が描かれる。
一生懸命なリーリエも癒しなのだが、あのグラジオが自分の気持ちを正面から伝えるシーンに胸が熱くなる。家族愛っていいなぁと、見終わった後も余韻に浸ってしまうようなストーリーだ。
ほかにも挙げだすとキリがないくらい、『ポケットモンスター』シリーズファンなら過去の思い出に必ず刺さる物語ばかり。イベント自体の難易度はそこまで高くないので、まずはイベントストーリーだけでも体験してみてほしい。ストーリーを楽しむために『ポケマスEX』をプレイしているという人も少なくないはず。言ってしまえば、ある程度バディーズのレベルを上げておけば、イベント配信時だけログインする程度でも十分クリアーできる。そういったプレイスタイルもアリなのでは?
いまから始める『ポケマスEX』ガイド
ここからは、2周年を機に『ポケマスEX』を始めて見ようかなという人に向けて、まずは何をすればいいのか解説していこう。
お気に入りのバディーズたちでチームを組んで戦うのが醍醐味なので、とにもかくにもバディーズを手に入れなければ始まらない。いまは2周年記念イベントでお得なキャンペーンが多数実施されているので、無料でも十分にバディーズを集められるのだ。
いま手に入れておきたいのは、イベントのクリアー報酬で手に入るバディーズ。先述のとおり、開催中イベントの“流星にほえる赤き盾”をクリアーするとホップ&ザマゼンタがもらえる。物理アタッカーに対する強力な壁役で、回復も攻撃もこなせる万能なサポート型バディーズなので、序盤はもちろんゲームに慣れてからも重宝するだろう。
同様に、伝説のポケモンを相棒にしたバディーズが手に入るイベントが、ほかにも3つ開催中だ。
アカギ&パルキア
登場期間:2021年8月19日 15:00 ~ 2021年9月16日 14:59
入手条件:伝説ポケモンイベント“新世界で交錯する心”の“完全な答えを求めて”をクリアー
プラターヌ&ゼルネアス
登場期間:2021年8月19日 15:00 ~ 2021年9月16日 14:59
入手条件:伝説ポケモンイベント“与えるものと奪うもの”の“消えぬ信念の炎”をクリアー
ゲーチス&キュレム
登場期間:2021年8月19日 15:00 ~ 2021年9月16日 14:59
入手条件:伝説ポケモンイベント“黒白の親子が求めた解”の“それでも……”をクリアー
イベント配布のバディーズは、イベントミッションをクリアーするだけでバディーズを最大限強化できるのでお得。バトルのクリアー報酬でもらえるボックスコインを集めて、ボックスサーチをガンガン回そう。
アカギ&パルキアはドラゴンタイプとみずタイプ両方の技を使い分けられるアタッカー、プラターヌ&ゼルネアスは味方全員の特攻、特防、素早さを最大で6段階上昇させる超強力なサポート、ゲーチス&キュレムは相手の素早さを下げれば下げるほど強くなるテクニカルなバディーズだ。
とくにプラターヌ&ゼルネアスは特殊アタッカーとなら誰と組み合わせても超強力。配布のバディーズとして破格の性能を誇るので、優先的に育成することをオススメする。
また、伝説ポケモンイベントとは別に、2周年記念イベントでも新規バディーズが無料で獲得できるので忘れずにクリアーしておこう。
カスミ(アナザー)&コダック
登場期間:2021年8月28日 15:00 ~ 2021年10月16日 14:59
入手条件:特別バディーズイベント“カスミ&コダック”の“ウワサのおてんば人魚”をクリアー
先に紹介したフウロ&スワンナのように、メインストーリーのクリアー報酬でも強力なバディーズを多数獲得できる。メインストーリーは2周年直前のタイミングで “ワールドポケモンマスターズ(WPM)編”が完結したばかり。冒険の舞台・人工島パシオの世界観がガッチリ理解できるほか、オリジナルキャラクター・ライヤーの成長が見どころになっている。
メインストーリーの攻略にはスタミナをまったく消費しないので、空き時間などにいつでも気軽にプレイ可能だ。そして、2021年9月16日からは新章“悪の組織編” のカントー編序章となるイベントが、2021年9月30日からは本編のストーリーが公開予定。ロケット団のボス・サカキを始め、歴代のボスたちがそれぞれフィーチャーされる物語が長編で描かれていく。どうやらボスどうしの絡みもあるようで、『ポケモン ウルトラサン・ウルトラムーン』のレインボーロケット団に大興奮した記者は超楽しみにしている。
そのほか魅力的なバディーズを集めるには、やはりバディーズサーチが必要になる。いまなら10連バディーズサーチ1回分のダイヤ3000個がプレゼントされるほか、ログインボーナスで1日に1回、最大10日ぶんの無料10連バディーズサーチチケットがもらえる。ほかにもイベントミッションやクリアー報酬でダイヤがたくさん手に入るので、無課金でもそれなりにバディーズサーチはできると思う。
ダイヤを集めるには、ビンゴミッションも有用な手段。ダイヤ3000個がもらえる初心者ビンゴミッションや中級者ビンゴミッションは簡単にクリアーできるのでチェックしておこう。
なお、登場から72時間限定で引くことができる特別なバディーズサーチ“トリプルピックアップ 72時間フェス”が開催中。チュートリアルをクリアーした後にポケモンセンターへ行くと本バディーズサーチが登場する(すでにクリアー済みの場合はポケモンセンターへ行くと登場)。
ピックアップされているマジコスレッド&リザードン、マジコスグリーン&カメックス、マジコスリーフ&フシギバナの3組は、どれもトップクラスに強力なバディーズばかり。汎用性も高くほぼすべてのコンテンツで活躍できるので、手に入れられればかなりスムーズにプレイを進められる。実際、記者はとくにマジコスレッド&リザードンには足を向けて寝られないほどお世話になりまくっている。
集めたバディーズを育成するには、トレーニングエリアのバトルをクリアーしよう。
開催中の伝説ポケモンイベントでボックスサーチをすべて引き切れば、ものすごい量の道具が集まるはずなので、トレーニングエリアでは足りない道具を補うくらいでちょうどいいかもしれない。
バディーズが育ってきたら、チャンピオンバトルの攻略を目指そう。『ポケマスEX』の“EX”たる所以は、★5のさらに上を行く★6EXへとバディーズをランクアップさせられること。お気に入りのバディーズを★6EXにするため、チャンピオンバトルを攻略するのが現在の『ポケマスEX』の大きな目標になっている。
ここまで来ればもう初心者はとっくに卒業だが、実際そこまで時間はかからないと思う。ある程度キャラが育っていたというのもあるが、記者は約1か月で複数のバディーズを★6EX化するところまで進められている。リリース当初よりも、コンテンツの難易度が高すぎないように設定されているので、初心者や復帰者も入りやすい。
ここまでかなりボリュームのある内容になっているが、実際にプレイしてみると本作に費やす時間はそこまで多くならないだろう。やはりスキップチケットの存在が大きく、スタミナの消費やデイリーミッションの消化など、いわばルーティン的なプレイは本当にすぐ終わる。
そのぶんチャンピオンバトルのようなバトルコンテンツにじっくり時間をかけたり、ゆっくりストーリーを読み込んだり。あるいはサクッとプレイを打ち切ってもいい。いい意味で消費カロリーが少ないゲームなので、継続して遊びやすいと感じた。この感覚はリリース初期とはまったくの別物で、2年でここまで変われるのかと感動したほど。
スタートこそ大成功とは言い難いタイトルだったが、2周年のいま、掛け値なしにオススメできるゲームになったと思う。昔『ポケマス』を遊んでいたけどやめてしまったという人にはとくに、いまの『ポケマスEX』を遊んでみてほしい。きっとその変化に驚くと思う。