『FANTASIAN』完成記念インタビューで冒険の心構えを!

 坂口博信氏率いるミストウォーカーが手掛ける、Arcade向けのRPG『FANTASIAN』(ファンタジアン)。2021年4月の前編配信から約4ヵ月。ついに後編が配信され、『FANTASIAN』は“完成”を迎えたことになる。

 これで読者の皆さんも、ミストウォーカーが贈る新たな冒険譚を、その手で楽しめるときが来たということ。前編をすでにクリアーしている方は、より自由度の増したクエストと戦略が大きく拡大した戦闘を、これから冒険を始めようという方は、総プレイ時間60時間を超える壮大な旅路をイチから楽しんでほしい。

 今回は本作の完成を記念して、プロデューサーの坂口博信氏とディレクター兼メインプログラマーを務めた中村拓人氏の最速インタビューをお届け。ゲームを始めるまえに把握しておくだけでもプレイスタイルが変わる攻略のポイントなど、たっぷり語っていただいた。
(聞き手/ファミ通グループ代表・林克彦)

『ファンタジアン』ついに後編配信! 攻略のポイントを坂口博信氏&中村拓人氏が伝授する“完成”記念インタビュー

前編は助走で後編が本番!? 攻略のキーワードは“念入りな探索”と“装備の見直し”

――全編を通して遊べるようになり、ついに『FANTASIAN』が完成しました!

坂口当初は、2020年いっぱいで遊べるようになるんじゃないか? というくらいの甘い見通しがあったのですが、若干遅れました(笑)。後編にあたる部分でゲームの自由度が大きく増すこともあって、前編と後編に分けて作ろうと判断したんです。それでも、やはりいつもの生みの苦しみというものはあって、予定よりは半年くらい遅れてしまったのですが、分けたことでよりゲームが熟成したと思います。
 
 前編はストーリーを追っていくことがメインですが、それこそ宝箱の位置からその中身など、細かいところまで調整を施した密度の濃い作品になりましたし、後編も時間をかけられたことで、ボス戦などもかなり工夫した、攻略のし甲斐がある個性的な戦闘が楽しめるものに仕上がりました。

『ファンタジアン』ついに後編配信! 攻略のポイントを坂口博信氏&中村拓人氏が伝授する“完成”記念インタビュー

――後編はとにかく“濃い”ですね。

坂口前編と同じ舞台に再度訪れることもありますが、もう一度探索するのが楽しくなる要素を加えたり、NPCとの会話なども後編専用の新しいものを入れ込んでいたりと、細かく調整できたので、非常に満足のいく内容になりました。

『ファンタジアン』ついに後編配信! 攻略のポイントを坂口博信氏&中村拓人氏が伝授する“完成”記念インタビュー

――プレイしてみて、ストーリー、バトルともにこれでもか、これでもかと怒涛の展開が続いて強烈に熱中しました。言葉を選ばずに言ってしまいますが、個人的には坂口さんの最高傑作なのではないかと。

坂口おお。“眠れる獅子、60歳前にして目覚める”という感じですかね(笑)。それは冗談として、予想以上の出来になったとは思います。ディレクター兼プログラマーの中村はもちろん、アートディレクターの池田(池田隼氏)、バトルディレクターの井上(井上雅仁氏)、イベントディレクター(演出)の小林(小林俊介氏)、エフェクトの櫻木(櫻木徹氏)たちを中心にした、開発メンバーのおかげですね。

 ぶっちゃけてしまうと、たとえば個人的には成長マップはいらないんじゃないかと思っていたんです。そうしたら、スタッフから「何を言ってんの? なきゃダメでしょ」と相当ツッコまれまして(笑)。そんな形で、僕の予想を超えてスタッフがいろいろな要素を増し増しにしていった結果が、この『FANTASIAN』です。

『ファンタジアン』ついに後編配信! 攻略のポイントを坂口博信氏&中村拓人氏が伝授する“完成”記念インタビュー

――開発チームの思いが詰まったゲームだということは、すごく伝わってきたんですね。トータルの完成度だけでなく、さまざまなところにプレイヤーを楽しませようというこだわりを感じましたから。もっとシンプルなゲームにしてもよかったんじゃないかと思ったくらいで。

坂口開発メンバーには恵まれましたね。あくまで想像ですけれど、開発の後半が新型コロナの影響で在宅作業になった影響もあるのかもしれません。ひとりひとりが自分の空間で根を詰めて仕上げたので、結果論ですが、それがこだわりのある印象につながったのかと。

――成長マップを始めとするさまざまなシステム面ほか、当初の企画から大きく変わった部分はあるのでしょうか?

中村スキルツリーのような成長システムを入れることは最初から考えてはいたのですが、詳細が固まったのはけっこう後のほうですね。

坂口始めは「アクティブタイムバトル(※編注:ターン制ではなく、リアルタイムで戦闘中の時間が流れるシステム)にしよう」とも話していたよね。

中村試しましたね(笑)。でも、戦闘システムのベースは当初から固まっていました。ボス戦に関しては予定していたよりも数が増えたので、バリエーションは相当考えました

 それに合わせて、「ボスがこういう行動を取るから、こんなスキルがあったほうがいいよね」といった流れでスキルツリーに変更を加えたりもしました。シナリオが厚くなり、サブクエストなども増えていったことがプレイヤーのシステムに影響を与えた部分は多いです。開発が進むごとに、いろいろな要素がより重厚になっていったという感じですね。

坂口作りながら「あの部分はこうしよう」と、同時多発的に決めていったのはあります。

中村ひとりで突き詰めてボス戦を構築して、坂口さんにテストプレイをしてもらったら、「これは難しすぎるでしょ!」と怒られたこともありました(笑)。

『ファンタジアン』ついに後編配信! 攻略のポイントを坂口博信氏&中村拓人氏が伝授する“完成”記念インタビュー

――コロナ禍という状況下での開発となったと思うのですが、開発で心掛けていたことはありますか? 

中村『FANTASIAN』はストーリーがあってクエストがあってバトルがあって……と、シンプルな流れのゲームなので、その基本は崩さずに、それぞれの要素がどのように作用しすればおもしろくなるのか、そのシナジーを意識して開発を進めていきました。

坂口ミーティングで物事を決めていくと、自分が納得していないことでも「周りがこう言っているからな。悪くはないし、お互いに合わせてみるか」と、意見を調整することはあるじゃないですか。でも『FANTASIAN』では、とくに開発後半はそういうことが起きなかった。

 それぞれが自分の担当している部分をガーッと作って、後でテストプレイをして地面をならすと言うか……。正直、宝箱の位置と中身やモンスターの配置などで「噛み合っていないな」と思う部分が生じたこともあるのですが、それを平坦にならすのではなく、それも活かしておもしろく遊べるように調整したイメージです。

中村尖っている部分を削って平坦にするわけではなくて、ギュッと抑え込んだという(笑)。

――すごく原始的な作り方ですね。平均点を狙わないというか。

中村それぞれで担当が違うクエストもあって、テストプレイで初めて「こんなクエストになったの?」と驚かされたこともありました。スタッフでクエストのアイデアを出し合って、とくに後編はキャラクターを掘り下げるものが多いので、なかなか個性的なクエストが集まったのですが、あまり削らずにできるだけ活かしました。

『ファンタジアン』ついに後編配信! 攻略のポイントを坂口博信氏&中村拓人氏が伝授する“完成”記念インタビュー

――ストーリーについて伺います。舞台は多重構造の世界で、後編ではさまざまな世界を行き来します。それに合わせるように、キャラクターそれぞれの想いが交錯してストーリーを描き出していく。まさに本作のテーマのひとつである“混沌と秩序”が体現されていきますね。

坂口エントロピー増大の法則によれば、世界は混沌に向かっていくはずなのに、かたや生命を考えれば、それって秩序そのものじゃないですか。そして、その秩序が混沌を生み出す、昨今の環境問題。もしくは、完璧に秩序だって動く幾億の細胞が作り出す、感情という混沌エネルギー。そんな矛盾でできた世界を考えるのが好きです。

 結果的には陰陽のバランスが世界にあるのでしょうけど、それをまっとうに描く物語はキレイすぎる。やっぱり、その対立を描いたほうがおもしろいですね。

――勧善懲悪ではシンプルすぎる。

坂口そうですね。それで、まず世界として、秩序に向かう世界と、混沌に満たされた世界を表現したいと話したら、中村から「想像できない。どうやって表現するのですか?」と突っ込まれましたが(笑)。

 最初、混沌の世界にいるのはバウリカではなくてエズだったんですよ。“混沌の海”にぽっかりと浮かぶ島があって、そこだけは秩序に守られた世界で、その島に住む最後の生き残りがエズという少年だ、という物語を考えていたんですけど、アートディレクターの池田から「女性キャラクターが足りない」と言われまして。それでバウリカが生まれました。

『ファンタジアン』ついに後編配信! 攻略のポイントを坂口博信氏&中村拓人氏が伝授する“完成”記念インタビュー

――バウリカにそんな秘密が(笑)。最初から8人の登場人物を出すことは決まっていたのですか?

坂口シナリオができたときに開発メンバーとミーティングをしたら、「あまりおもしろくない」と言われちゃって。そこから再度シナリオを書き直して、たとえばジニクルの過去などの設定が加わって、いまのキャラクターが揃っていった流れです。とにかく試行錯誤を重ねました。

中村チクッタとハクッタも、開発が4分の1くらいまで進んだ段階でキャラクターが変わりましたね。

坂口ハクッタもプレイヤーキャラクターだったのですが、中村から「ハクッタをチクッタのオプション的な存在にしていいですか?」と連絡をもらって、「ええ、なんで!?」と(笑)。まあ、ゲーム内でチクッタとハクッタの会話もありますし、そのほうがバトルがおもしろくなるのならいいかと、納得はしました。

『ファンタジアン』ついに後編配信! 攻略のポイントを坂口博信氏&中村拓人氏が伝授する“完成”記念インタビュー

――後編では複数のストーリーが同時に動いて、物語の進めかたはプレイヤーの手に委ねられます。こういった展開にした理由は?

坂口以前から説明している通り、本作には『ファイナルファンタジーVI』の影響が色濃いこともありますが、前編をあえてキャラクターの性格や背景をしっかりと伝わるようにストーリーを追う形にしたのは、そこを把握してからオープンワールドに放たれたほうがゲームとしておもしろくなると思ったからです。

 それに、最初から最後までガチガチにストーリーを追うゲームは、さすがにいまは古く感じるのではないかと。3分の2はストーリーを追う、残りの3分の1は自由に遊べる形がいいな、と思ってシナリオを書いていたのですが、結果的にはその分量が逆になりました(笑)。

『ファンタジアン』ついに後編配信! 攻略のポイントを坂口博信氏&中村拓人氏が伝授する“完成”記念インタビュー
『ファンタジアン』ついに後編配信! 攻略のポイントを坂口博信氏&中村拓人氏が伝授する“完成”記念インタビュー

――後編をプレイして、前編と比較してかなり手応えのあるバトルが楽しめる印象を受けました。

坂口成長マップや武具の強化などシステム面も開放されるので、前編と比べると戦略性はだいぶ増していると思います。

――言ってしまうと、「前編は体験版だったのでは?」と思ったくらい、後編のバトルは深くなっています。

坂口バトルに関しては、前編は助走で後編が本チャンだと、スタッフのあいだでも言っていましたね

中村パーティのメンバーを入れ換えられるようになると、攻略要素は飛躍的に増えるので、だいぶ印象は変わります。

『ファンタジアン』ついに後編配信! 攻略のポイントを坂口博信氏&中村拓人氏が伝授する“完成”記念インタビュー

――ボス戦はとくにバラエティー豊かで、驚くほど手応えがある戦闘が楽しめました。ボスの特徴を見極めながら、バフ、デバフ、サポート系を駆使しないと勝てないバランスですよね。

中村バトルディレクターの井上も"ボス戦は2~3回やられてもおかしくない"くらいの難度で開発したと言っていました。

坂口テストプレイで「もうちょっとライトにする?」と検討したこともありましたが、プレイを重ねるうちに攻略法に気づいていくんですよね。ここが気持ちいい。

中村前編ではヴァム戦がクライマックスですが、後編はヴァム戦が基本の難度になっているイメージです。

――成長マップは重要ですよね。ボスに負けるたびに見直してしまいます。

坂口ボスに負けてしまったら、成長マップを見直してスキルポイントを振り直すのは大事です。装備の見直しも重要ですよ。

中村宝石はとくにチェックしてほしいですね。

『ファンタジアン』ついに後編配信! 攻略のポイントを坂口博信氏&中村拓人氏が伝授する“完成”記念インタビュー

――たしかに、宝石はボス戦のたびに付け直しました。それにしてもアクティブタイムバトルじゃなくてよかったです(笑)。順番を待っているあいだに攻略を考える余裕があるのとないのとでは大きく違いますから。

中村アクション的なプレイヤースキルは必要ないシステムなので、じっくり考えられるようにしたのはよかったですね。

――フィールドは隈なく探索して、宝箱はすべて開けるべきだとも痛感しました。宝箱から有用な装備やスキルのアンロック素材が手に入ることが多く、バトルへの影響も大きいな、と。

中村じつは、宝箱にはちょっとしたルールがあります。鍵付きの宝箱には、装備を中心にしたいいアイテムが入っています。でも、スキルのアンロック素材などを鍵付きの宝箱に入れると、鍵を入手するまで開けられないので後回しになってしまう。

 なので、そういったものはポンと置いてある宝箱に入っていたりします。宝箱はスルーしがちですが、宝箱は念入りに探したほうがいいと思います。

『ファンタジアン』ついに後編配信! 攻略のポイントを坂口博信氏&中村拓人氏が伝授する“完成”記念インタビュー

坂口僕もテストプレイでクイックウォールのアンロック素材を取り忘れて、ボス戦ですごく苦戦したことがあって。「倒せないよ」とスタッフに言ったら「クイックウォールの宝箱を開けていないんですか?」と突っ込まれて、宝箱を探しまくりましたよ。

中村ジオラマを隅々まで見てほしいという狙いもあって、奥まったところやカメラを切り換えないと見えにくい場所に宝箱を設置したりもしているので。

坂口とくに、ゲーム中盤以降の宝箱はすべて開けるくらいの心づもりで探索していただくことをオススメします。

『ファンタジアン』ついに後編配信! 攻略のポイントを坂口博信氏&中村拓人氏が伝授する“完成”記念インタビュー

――ボス戦では相手の攻撃パターンを見極めながら攻略を考える、詰め将棋のようなおもしろさがありました。それだけに、攻撃方法なども相当考えないといけなかったと思いますが、そのアイデアの豊富さに驚かされました。

中村最初は、登場するボスの一覧を作ってその数に軽く絶望するところから始まりました(笑)。まずはバトル担当のチーム全員でボス戦を作り上げて、私と井上で「このボスにはどのような遊びを入れようか」と考えながら、ひとつひとつをチェックする作業を進めました。ストーリーを考慮して、このタイミングに出てくるボスなら、こんな攻撃がいいんじゃないかと考えたり。

 パーティーメンバーの入れ替えもできるようになりますが、誰かひとり固定されるメンバーがいる場合は、そのキャラクターがこんな攻撃手段を持っているから、こんな攻撃があるともっとおもしろくなるんじゃないか、キャラクターが活きるんじゃないか、とか……。

『ファンタジアン』ついに後編配信! 攻略のポイントを坂口博信氏&中村拓人氏が伝授する“完成”記念インタビュー

坂口後編はとにかくボスがたくさんいるんですよね……。アイデア出しも含めて、2日に1体くらいのペースで作っていたと思います。

中村表示される推奨レベルでは、攻略法をきちんと考えないときびしいかなくらいで考えてもらえれば。推奨レベルを大きく上回っていたとしても、ゴリ押しでは簡単には突破できない、というくらいの想定でボス戦はデザインしたつもりです。

 各キャラクターの“神機”が覚醒するあたりからボス戦の歯応えがアップすると思うので、しっかり対策して挑んでほしいですね。

『ファンタジアン』ついに後編配信! 攻略のポイントを坂口博信氏&中村拓人氏が伝授する“完成”記念インタビュー

――推奨レベルを指針にしてストーリーを進めることもできますね。

中村もしボスで行き詰まったら、一度ほかのストーリーを進めて強化することもひとつの手段ですね。

坂口ボス戦では、2~3回は倒されてしまうこともあるかと思います。ただし、攻略法はきちんと設定されていて、決して無理ではありません。戦闘を重ねていくうちに攻略法が見つかります。それに合わせて装備やスキルを設定し、敵の行動に注意して立ち回れば必ず勝てます!

――ボス戦での心構えは?

中村坂口さんが言った通り、事前の準備は重要です。装備と成長マップをまずは見直してください。バトルが始まったら、戦闘の順番をしっかり意識してください。いかに自分の手数を増やせるかがポイントなので、クイックやスロウを活かせればかなり楽になると思います

――回復役と攻撃役を明確に分けるとか、それぞれのポジションを考えるのも重要ですよね。

中村たとえばエズを必ず使うとしても、いったんチェンジで下げるという手段もアリなんです。レオアとタンで態勢を整えたらエズを出してバフをかけるとか。チェンジのタイミングも重要な戦略のひとつとなります。手順を考えることがバトルでいちばん楽しいかもしれません。

坂口通用する相手なのであれば、アタックダウンを使って攻撃力を下げるのもいいと思います。攻撃力を上げる手段と併用すれば、だいぶ攻略の選択肢は増えるでしょう。

『ファンタジアン』ついに後編配信! 攻略のポイントを坂口博信氏&中村拓人氏が伝授する“完成”記念インタビュー

――テストプレイに参加させていただいて最後までクリアーしましたが、その濃密さもさることながら、プレイボリュームも相当でした。

坂口想定しているプレイ時間は全編を通して60から90時間ですから。

――最初からこの規模を考えていたのですか?

坂口いや、さすがに90時間は想像していなかった笑)。

中村最初の企画書には、「想定プレイ時間は20時間」と書いてありました。「ジオラマをメインに見せるので、イベントは簡素な会話が中心」とも書いてありましたね。

――全然違いますね(笑)。

坂口開発を進めていくうちに欲が出てきちゃうんでしょうね(笑)。

――ここまで重厚長大なゲームは、昨今のRPGでもなかなかありません。途中で見直しはしなかったのでしょうか?

坂口個人的には「これが最後の作品になってもいい」という思いだったので、とことんみんなで突き詰めて開発しようと決めていましたから。それでもここまでのボリュームになるとは予想していなかった。よく作り切ったなぁと思います。

中村ちょっと素材を集めるくらいのイメージのイベントでも、スタッフが作り込んだ結果、ボリュームが増えていって。

坂口そうなると、今度はほかのイベントが薄く見えてきちゃって、予定通りの内容でも「ここを厚くしよう」となって、結果として全体のボリュームが増える。いっさいを妥協せず、細部までちゃんと全力で作った結果が『FANTASIAN』です

――『FANTASIAN』は王道のRPGを最良の形で更新したことは間違いないと思います。誰でも楽しめるゲームなので、できるだけたくさんの人にプレイしてほしいですね。

(聞き手/ファミ通グループ代表・林克彦)

『ファンタジアン』ついに後編配信! 攻略のポイントを坂口博信氏&中村拓人氏が伝授する“完成”記念インタビュー

 坂口氏、中村氏の『FANTASIAN』に懸ける思いが伝わったと思うが、いかがだっただろうか。インタビューから読み取れるプレイのポイントを整理すると、以下のようになる。

  • 宝箱は念入りにチェックしよう!
  • ボス戦の前にはスキルと装備の見直しを!
  • 宝石の効果を活かすべし!
  • いかに自分の手数を増やせるかを考えて戦おう!
  • 進行で迷ったらクエストの推奨レベルを参考に!

 後編パートに入って自由度が増すと戦闘の手応えもアップすると感じるかもしれないが、上記のポイントを意識しながらプレイしてみよう。坂口氏に中村氏もインタビューで語っている通り、必ず攻略法はあるので、あせらずじっくりと道筋を見つけ出してほしい。

 何度も言ってしまうが、とにかく本作のボリュームはすごい。この後もプレイレビューなどの記事をお届けするので、冒険を楽しみながらお待ちいただきたい。 

『ファンタジアン』ついに後編配信! 攻略のポイントを坂口博信氏&中村拓人氏が伝授する“完成”記念インタビュー

 2021年8月14日20時から、坂口氏と植松伸夫氏、スクウェア・エニックスの渋谷員子氏が出演する記念番組も配信されるので、こちらのチェックもお忘れなく!

『ファンタジアン』ついに後編配信! 攻略のポイントを坂口博信氏&中村拓人氏が伝授する“完成”記念インタビュー

【番組名】
FINAL FANTASY PIXEL REMASTER x FANTASIANスペシャルコラボ番組

【配信日時】
2021年8月14日(土)20:00~22:00

【出演者】
ゲスト:坂口博信氏(ミストウォーカー)、植松伸夫氏(ドッグイヤー・レコーズ)、渋谷員子氏(スクウェア・エニックス)
MC:林克彦(ファミ通グループ代表)

【配信媒体】
YouTube(ファミ通TUBE)
ニコニコ生放送(ファミ通チャンネル)

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『FANTASIAN』
配信日:2021年4月2日 ※後編パートは2021年8月13日配信
対応プラットフォーム:Apple Arcade
対応端末:Apple Arcadeに対応しているiPhone、iPad、iPod touch、Apple TV、Mac
※iPhone/iPod touch:iOS 13.0以降、iPad:iPadOS 13.0以降、Mac:macOS
11.0以降、Apple TV:tvOS 13.0以降
価格:Apple Arcade月額600円/Apple One月額1100円
※Apple Arcadeは1ヵ月のフリートライアルあり
コントロール:キーボード+マウス(タッチパッド)/ゲームコントローラー言語:日本語/英語
想定プレイ時間:60~90時間(後編は40~60時間)