『ファイナルファンタジー』の外伝として生まれた『聖剣伝説』
いまから30年前の1991年(平成3年)6月28日は、ゲームボーイ用ソフト『聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-』がスクウェア(当時)から発売された日。本日でシリーズ30周年を迎えました。
昨年の記事でも触れましたが、『聖剣伝説』シリーズは、もともと『ファイナルファンタジー』の派生作品として登場。続編の『聖剣伝説2』から独自の路線を歩んでいきます。
第1作『聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-』はゲームボーイで発売され、その後はスーパーファミコンやプレイステーションにプラットフォームを移しながらシリーズを展開。切なく感動的なストーリーや直感的に楽しめるシステムが人気で、アクションRPGの金字塔として支持され続けています。
とくに近年は『聖剣伝説2』や『聖剣伝説3』が3Dでリメイクされたり、『聖剣伝説 レジェンド オブ マナ』のHDリマスターが発売されたりしているので、ふたたびシリーズが盛り上がっていますね。
6月27日にはシリーズ30周年公式生放送で新たな展開も発表されたようですが、記事を執筆している現時点では、なにが発表されるのかわかっていないので、いまから楽しみにしています。
※『聖剣伝説』30周年記念生放送、発表まとめはこちら
シリーズのジャンルは、一部例外はあるものの基本的にはアクションRPG。フィールドを移動していると画面が切り替わることなく、バトルに突入します。筆者が最初にプレイしたのはスーパーファミコンの『聖剣伝説2』でしたが、シームレスにバトルが展開することに感動しました。
『聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-』では、さまざまな武器を使った多彩なアクションが楽しめましたが、『聖剣伝説2』以降は仲間キャラクターも加わって、バトルがさらに奥深く、さらに賑やかになりました。
2Pコントローラーやマルチタップを使って、複数人で遊ぶことができるのも特徴で、自分は弟といっしょに遊びました。RPGといえばひとりで遊ぶものというイメージだったので、いっしょに遊べるのがすごく新鮮でした。
また、『聖剣伝説2』には実行したいコマンドをリング状のアイコンから選択できる“リングコマンド”も搭載され、これがすごく便利で感動しました。リングコマンドは『聖剣伝説』を象徴するシステムになり、ほかのアクションRPGでもよく見かけるようになりました。このシステムを開発したのは、なんと、ナーシャ・ジベリさん。『ファイナルファンタジー』の飛空艇を驚異的速度で動かしたことで有名な天才プログラマーですが、『聖剣伝説』にも深く関わっていたんですね~!
ストーリーや世界観はそれぞれ独立しているため、どの作品からプレイしても問題ないですが、『聖剣伝説』シリーズはどれも切ないのが特徴。とくにエンディングは手放しで喜べるハッピーエンドではなく、いつまでも余韻が残るものが多いです。
ただ、シリアス一辺倒ということはなく、キャラクターの“ニキータ”“ラビ”、アイテムの“ぱっくんチョコ”や“魔法のくるみ”などのワードセンスからも分かる通り、『聖剣伝説』シリーズはかわいらしく優しい世界であるところも魅力。ずっと世界を旅をしていたくなるような気持ちにさせてくれます。
また、『聖剣伝説』シリーズと言えば、音楽は外せません。『聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-』は伊藤賢治さん、『聖剣伝説2』『聖剣伝説3』は菊田裕樹さん、『聖剣伝説 レジェンド オブ マナ』は下村陽子さんと名高い作曲家が手掛けていて、どれも素敵な曲ばかり。とくに菊田裕樹さんの曲は神秘的で、聴きながらゲームをプレイすることで『聖剣伝説』の世界観に浸ることができます。
と、いうことで簡単ではありますが、この記事では『聖剣伝説』シリーズを振り返りました。今後も愛され続けるタイトルだと思うので、知らなかったという人は触れてみてほしいです。
なお、週刊ファミ通2021年7月8日号(2021年6月24日発売)では、『聖剣伝説』30周年特集も掲載。ファンは本を片手にシリーズをいっしょに振り返ってみてはいかがでしょうか?