スクウェア・エニックスとエイチームが開発しているスマホ向けバトロワ(バトルロワヤルアクション)ゲーム『ファイナルファンタジーVII ザ ファーストソルジャー』(『FFVIIFS』)のクローズドベータテスト(CBT)がスタートした。
本作は、『FFVII』本編の約30年前の世界を舞台にした作品。プレイヤーはソルジャー候補生として、魔法やアビリティを駆使して生き残りをかけた戦いに挑む。
『FFVII』の世界でバトロワ、という意外性のある本作がどんな作品になっているのか。本稿では、CBTをプレイしてわかった『FFVIIFS』の魅力やポイントを紹介していく。
『FFVII』の世界観がしっかと感じられる世界
CBTをプレイしてまず感じたのは、『FFVII』ファンにはたまらない、細かいこだわりがたくさんあること! 戦場へ行く前の待機ロビーは神羅カンパニーの開発室のようだし、戦場へ行くリコプターはタークスたちが乗っているヘリを彷彿とさせる。そして戦場となるのは勝手知ったる(?)ミッドガル。ただ、まだ建設中といった感じで“時代”を感じさせてくれる。ちなみに、プレイヤーたちが戦うミッドガルは戦闘訓練用のバーチャルな世界という設定(なので候補生どうしで撃ち合っても問題ないのだ)。
スタイルとレベルが存在! いままでにはない新鮮なバトロワ
本作の特徴のひとつが、バトロワでは珍しいスタイルの存在とレベルの要素。
スタイルはいわゆるジョブのようなもので、CBTではウォーリア、ソーサラー、レンジャー、モンクの4種類を確認。スタイルごとに固有のアビリティやスキルが用意されており、たとえば近接特化タイプのウォーリアは高速で短距離移動ができ、攻撃を回避しやすいスタイルアビリティ“ドッジ”が使える。スタイルのレベル(スタイルマスタリーレベル)を上げると、新たなアビリティやスキルが解放できる仕組みだ。なお、ほかの候補生(プレイヤー)やモンスターを倒すことなどで経験値を得ていくとレベルアップできる。候補生を倒した際は、多くの経験値が得られるので、積極的に仕掛けるか、慎重に行動するかは悩ましいところ。
どのスタイルでも射撃や近接戦闘といった基本的な立ち回りはできるが、スタイルの強みを活かした戦いかたをすると、より快適に戦えるはず。ちなみに、CBTをプレイした限り、近接攻撃のダメージが高く設定されているので、射撃が苦手な方はウォーリアで脳筋プレイする、というのもアリだ。
いままでの魔法とは違う!? バトロワ用にアレンジされた魔法たち
攻撃手段は剣などの武器を用いた近接攻撃、銃による射撃、魔法、そして召喚獣という4つがある本作。なかでもプレイしてとくに重要だと思ったのが魔法。魔法はマップ上でマテリアを入手、装備して使用する。
バトロワでありがちなのは回復薬不足。マップの宝箱などからポーションも入手可能だが、ケアルを入手しておくとより安心だ。
また、本作では魔法もバトロワ用に性能がユニークなものになっており、たとえば、ファイアはグレネードの要領で使えるし、エアロを使うと高くジャンプできる。さらにブリザドはタレットのような砲台になり、近づく者を自動で攻撃してくれる。しかも、同じマテリアを複数入手した場合は魔法が強化されるので、より戦いが有利になる。
射撃はもちろん、近接攻撃、そして魔法を使うことで戦略も増え、戦闘の爽快感もアップする。これが本作の大きな魅力と言えそうだ。
やっぱり強かった召喚獣
一撃必殺となる召喚獣もマテリアを入手すると召喚することができる。その召喚マテリアは投下物資から入手できるので、入手できればラッキーといった感じ。筆者はCBTがスタートして5時間ほどプレイして、入手できたのは1回でした(笑)。ただ、その分、召喚したときの強さは圧巻! ただ、この召喚獣はバトル終盤になると、“暴走モード”(紫色のエフェクトを纏う)となり、なんと敵味方関係なく攻撃してくるという。なので召喚獣は中盤の攻撃として早めに使うか、最後の乱戦に持ち込むために使用するとよさそうだ。
長距離の移動は頼れる相棒に任せよう
広大なマップを移動する際に使用できる乗り物は、CBT時点ではクルマ、バイク、そしてチョコボの3種類。クルマとバイクはガソリンの量で走行範囲が限られているのに対し、チョコボはいくらでも走れる! さらに騎乗時にはチョコボキックで攻撃できたり(チョコボらしいエフェクトがイイ!)、ジャンプで高所に移動できたりと使い勝手もいいので、オススメです。ただ、敵の攻撃を受けてしまうとダメージを喰らい、HPがゼロになるといなくなってしまうので注意が必要だ。
筆者は、今回のCBTはiPhone SE2の最高設定でプレイしたが、そのスペックでもとくに不自由なく遊べたので、最新端末でなくても推奨環境を満たしていれば快適なプレイが楽しめそうだ。
今回プレイして感じたのは、RPG要素の装備やジョブ、『FF』ならではの魔法や召喚獣が加わったことで、基本的に銃撃戦メインのバトロワの概念を壊した、斬新なバトルロイヤルゲームに仕上がっている、ということ。相手がどんなアビリティやスキル、魔法を持っているのか、戦ってみないとわからないのでドキドキ感もある。つねに新鮮な気持ちでプレイし続けられるのも本作の魅力だろう。
また、この手のシューター系のジャンルの初心者は、勝てないことが多いだろう。ただ、レベルを上げることでステータスを底上げしたり、魔法はアバウトに狙いを定めてもそれなりの効果がある。また、上記でも触れた通り、接近攻撃に徹するのもいいだろう。遠くに狙撃者がいる場面でも、アビリティのバリアやウォールを発動することで、銃弾を防ぎつつ距離を詰めれる。そのうち慣れていけば、銃撃でも互角の戦いができるようになれば、さらにバトロワの楽しさも増していくはず。
バトロワファンは、ほかのバトロワにはない魅力がたっぷり詰まった本作を試してもらいたいし、『FF』シリーズのファンの方々もバトロワの楽しさを実感できる作品になっているので、正式サービスがスタートした際には、ぜひ一度プレイしていただきたい。