『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』の公開は、2021年6月4日(金)!

 舞台に立つ少女たちの“戦い”を描く、『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』。

 アニメシリーズとしては、2018年7月~9月にテレビアニメ『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』が放送。2020年8月にはその“再生産総集編”と銘打たれた『少女☆歌劇 レヴュースタァライト ロンド・ロンド・ロンド』が全国の劇場で公開されました。

 そして2021年6月4日(金)には、これらの続きの物語が描かれる完全新作『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』が、全国の劇場にて公開予定となっています。

 しかし、アニメ以外にキャストさんたちが生身で演じる舞台(ミュージカル)やスマートフォン用のアプリゲームもある当シリーズ。それらがどのような関係なのか、よくわからないという方も多いかもしれません。

 そこでこの記事では、『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』の各種メディア展開の関係を簡単におさらい。続けて、このたびの新作を楽しむために押さえておくべき作品をピックアップしてご紹介します。

 あなたが“スタァライト”されちゃう切っ掛けになればうれしいです。

歌い、踊り、戦う! ミュージカル×アニメーションで紡がれる歌劇エンターテイメント!!

 『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』は「ミュージカル×アニメーションで紡ぐ、二層展開式少女歌劇」(公式サイトより)。ミュージカルと、そのキャストが同一キャラクターの声優を務めるアニメーション作品のふたつの展開を柱として紡がれる作品群です。

 一般的な2.5次元舞台では、アニメやゲームと、生で演じる舞台とでは、それぞれ別の役者さんが演じることが多いと思います。

 本作の場合、アニメとミュージカルを同じ役者が兼任することが織り込み済みでプロジェクトが始まっており、これによって双方を“別物”と感じることなく、相乗効果で物語やキャラクターに、よりいっそう夢中になれる――というのが魅力となっているのです。

 物語の中心となるのは、歌やダンス、演技を学ぶ学校、“聖翔音楽学園”の99期生である以下の9人のキャラクター。

  • 愛城華恋(演:小山百代)
  • 神楽ひかり(演:三森すずこ)
  • 露崎まひる(演:岩田陽葵)
  • 星見純那(演:佐藤日向)
  • 大場なな(演:小泉萌香)
  • 石動双葉(演:生田輝)
  • 花柳香子(演:伊藤彩沙)
  • 天堂真矢(演:富田麻帆)
  • 西條クロディーヌ(演:相羽あいな)
完全新作劇場版公開直前『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』総まとめ。ミュージカル×アニメーションだからこその興奮がある!
画像は公式サイトより。

 9人は未来の舞台女優を目指す“舞台少女”。本作で彼女たちは、勝ち抜いたものは舞台の主役“トップスタァ”になれるという、歌い、踊りながら、剣や弓といったそれぞれの武器を用いて戦う、“レヴュー”と呼ばれる決闘をくり広げることになります。

 「なんで戦うの!?」と驚く方もいるかもしれませんが、それは物語を追っていけば自然と納得できるかと思うので、いったん“そういうもの”と捉えておいてください。

 彼女たちの衣装には、マントの上に赤いジャケット(ひかりのみ青)が金ボタンで縫い付けられており、レヴューでは相手のこのジャケットを地面に落とすことが勝利条件となっています。これはアニメとミュージカル、共通の設定です。

 それは“アイドルもの”の作品のように歌とダンスが楽しめながらも、“バトルアクションもの”としての見どころも兼ね備えているということ。

 キャストさんたちは声優としての技量だけでなく、ミュージカルでの生の演技や歌唱、そして殺陣などのスキルも求められます。それが非常にたいへんなことであるというのは想像に難くありませんが、だからこそ、アニメと同じキャラクターが生の舞台で活躍する姿は、一度観たら忘れられない衝撃を受けること必至。

 ストーリーに直接的なつながりはないので、アニメのみ、ミュージカルのみの鑑賞でも楽しめますし、それぞれ非常におもしろい作品となっていることは間違いありません。しかし、両方に触れることによってその魅力が何倍にも跳ね上がるというのが、『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』最大の特徴と言えるでしょう。

『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』トレーラー 第1弾

 現在はスマートフォン用ゲーム『少女☆歌劇 レヴュースタァライト -Re LIVE-』(略称『スタリラ』)に登場したオリジナルキャラクターが舞台にも参戦するなど、その世界はさらに広がりを見せていますが、今回はプロジェクトの根幹と言える、アニメ作品とミュージカル作品に焦点を絞ってご紹介していきたいと思います。

 間もなく公開となる『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』を楽しむなら、まずはアニメシリーズのストーリーを押さえておけば問題ありません。けれど、ここでもし“スタァライト沼”に落ちる覚悟ができたなら、さらなる楽しさが広がっているミュージカル作品の履修も、ぜひ検討してみてください。

アニメ『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』

 2018年7月~9月に掛けて放送されたテレビシリーズ。主人公・愛城華恋(あいじょう かれん)と仲間たちが日々レッスンに励む中、突如転校してきたのは、華恋の幼なじみである神楽ひかり。その日を境に、華恋は学園の地下で秘密裏に行われるクラスメイトたちによるレヴューの存在を知り、巻き込まれていくのでした。

 テレビシリーズの魅力は、なんといってもエピソードごとのストーリーに呼応したレヴュー時の演出と、そこで流れる楽曲。

 事前知識を持たずに視聴をはじめた筆者は、穏やかに描かれていった学園生活が一変し、レヴューシーンへと突入、華恋がレヴュー衣装に身を包んで覚醒するという一連の展開のカッコよさにひたすら圧倒されたことをいまでも覚えています。

 前半の第1話~第6話では、99期生主席・天堂真矢が圧倒的な強さを見せ付ける第3話のレヴューが個人的なハイライト。

 第5話ではレヴュー曲『恋の魔球』によって、華恋の親友・露崎まひるの、華恋への切ない想いがコミカルに描かれるなど、演出の振れ幅も非常に大きく、今度はどんなレヴューが見れるのかと、毎回ワクワクさせられます。

「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」第1話~第6話 レヴューシーンダイジェスト映像

 後半戦に突入する第7話では、それまでのストーリーを根底から覆す、衝撃の展開が……(こちらもダイジェスト映像がYouTubeにありますが、重大なネタバレを含むので未見の方は注意!)

 舞台少女として誰にも負けたくないという想いを抱えながらも、毎日をともに過ごしてきたライバルたちを大切に感じている彼女たちは、それらの感情の狭間で揺れます。

 衝撃的な映像表現が目を引きますが、根底にあるのは、真っ直ぐで普遍的な青春ドラマ。この組み合わせが、ハマる人はとことん夢中になってしまう魅力の根底にあると言えるでしょう。

 dアニメストアなどの動画配信サービスで全話見放題になっているほか、第1話はYouTubeで常時無料配信が行われている本作。まだその衝撃を浴びていない方は、まずはこの第1話だけでも視聴してみることをおすすめします。

少女☆歌劇 レヴュースタァライト 第一話「舞台少女」

アニメ『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』(dアニメストア)

再生産総集編『少女☆歌劇 レヴュースタァライト ロンド・ロンド・ロンド』

 そんなテレビシリーズの“再生産総集編”と銘打たれたのが、2020年8月に公開された劇場作品『少女☆歌劇 レヴュースタァライト ロンド・ロンド・ロンド』。

【予告編 第2弾】少女☆歌劇 レヴュースタァライト ロンド・ロンド・ロンド

 レヴュー楽曲のアレンジや各種シーンの再構成など、新鮮に楽しめる変更点があるほか、テレビシリーズのキーパーソンのひとりだった大場ななとキリンとの意味深な会話シーンが幕間に追加されるなど、続く完全新作劇場版への布石と思われる展開が描かれます。

 こちらも2021年5月現在、dアニメストアで見放題配信中。『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』を観ようと思っている方は、合わせてチェックするのがおすすめです。

『少女☆歌劇 レヴュースタァライト ロンド・ロンド・ロンド』(dアニメストア)
『少女☆歌劇 レヴュースタァライト ロンド・ロンド・ロンド』Blu-ray(Amazon)

アニメと異なる表現に衝撃! ミュージカル作品も要チェック

 主要キャラクターが共通していながらも、ミュージカルとアニメ、それぞれの性質に合わせて、紡がれる物語が異なっているのもこのシリーズの魅力のひとつ。

 生でくり広げられる歌い、踊りながらの殺陣のカッコよさには、強い衝撃を受けるはず。また、アニメと同じテーマでも違ったアプローチで描かれることで、登場人物たちの想いや願いが、より味わい深く感じられるようになっています。

【舞台#2】ダイジェストムービー 華恋編

 ミュージカルシリーズの本編は『少女☆歌劇 レヴュースタァライト ―The LIVE― #1 revival』、『少女☆歌劇 レヴュースタァライト ―The LIVE―#2 Transition』の2作品が、Blu-rayがリリースされているだけでなく、DMM動画で配信レンタルも行われています。

 『~#1 revival』は、テレビアニメ放送よりも前の、2018年1月に行われた公演。この時点で基本設定は完成していながらも、現在とはちょっと異なるキャラクター描写なども垣間見える、ファンになったらぜひ押さえてほしいものになっています。

 『~#2 Transition』は、テレビアニメ完結直後の2018年10月に行われた公演。独立した物語ではあるものの、テレビアニメを踏まえた設定も見受けられます。また、舞台としての演出もパワーアップしており、こちらもやはりおすすめです。

ミュージカル『少女☆歌劇 レヴュースタァライト -The LIVE- #1 revival』(DMM動画) ミュージカル『少女☆歌劇 レヴュースタァライト -The LIVE- #2 Transition』(DMM動画)

 さらに、『~#2 Transition』に登場したライバル校“青嵐総合芸術院”の生徒たちを主人公としたスピンオフ作『少女☆歌劇 レヴュースタァライト -The LIVE 青嵐- BLUE GLITTER』も、Blu-rayが2021年7月14日に発売予定。

 そしてまだ見ぬ新作『少女☆歌劇 レヴュースタァライト -The LIVE-#3 Growth』は、2021年夏に公演予定となっています。

 アニメシリーズと比べると手が出しにくいかもしれませんが、コンテンツにハマったならば、ぜひこれらミュージカル作品シリーズにも触れてほしいと願ってやみません。

ミュージカル『少女☆歌劇 レヴュースタァライト -The LIVE 青嵐- BLUE GLITTER』Blu-ray(Amazon)

そして完全新作『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』へ……

 いよいよ公開目前となった『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』。本編の冒頭約5分の映像も公開され、ファンの期待は最高潮に高まっています(※筆者は楽しみを取っておきたいので、この映像はまだ観ていません!)。

【冒頭映像特別公開】劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト

 聖翔音楽学園の卒業を目前に控えているという、9人の舞台少女たちの未来は、どうなろうというのか  誰も見たことのない物語の続きを、見届けましょう。