設立10周年の節目を迎えたサイゲームス。これを記念して、同社の実態を知るうえで重要な手掛かりになる(かもしれない!?)さまざまな情報を徹底リサーチ。国内はもちろん海外での展開にも注目し、集積してきた貴重なデータと併せて紹介しよう。さらに、スタッフを対象に実施したアンケートの回答もお届けするので、こちらもお見逃しなく!
サイゲームスにまつわるデータ一覧
総スタッフ数の10年間の推移
もともとは家庭用ゲームの開発に取り組んでいたスタッフが集まり、わずか数人からスタートしたサイゲームス。立ち上げ初年度から『神撃のバハムート』といった数々のヒット作を連発し、知名度は急上昇。設立から約2年で総スタッフ数は770人にまで増加している。その後も順調に人数は増え、10年目に当たる2021年には総スタッフ数は2956人に。多くのスタッフが意見を交換したり、協力し合える環境が、ゲームのクオリティーアップにつながっているのかもしれない。

- 2011年5月9日 5人
- 2013年3月31日 770人
- 2015年3月31日 929人
- 2017年3月31日 1595人
- 2019年3月31日 2355人
- 2021年4月1日 2956人
職種構成比
職種別にスタッフの構成を見てみると、もっとも多かったのはイラストレーターとデザイナー。サイゲームスのタイトルといえば、“1枚絵”であったり、“ひとりのキャラクターの魅力”をとことん掘り下げた作品が多いため、それらを担当するスタッフが多くなるのは必然といえるだろう。技術面でゲーム開発を支えるエンジニアも、全体の2割と高めの比率。サウンドやデバッグなどが含まれるその他開発も、重要な職種だ。

- イラストレーター・デザイナー 33.0%
- プランナー 13.7%
- エンジニア 20.1%
- バックオフィス 13.4%
- その他開発 19.8%
年齢構成比
20代、30代のスタッフが圧倒的に多く、平均年齢は33.2歳という結果に。24歳未満は少なめだが、この世代には「スマホゲームを中心にゲームを遊んできた」というスタッフも多そうな予感。そうした世代が、これからどのような発想で新しいゲームを生み出すのかも楽しみなところだ。

- 24歳未満 7.5%
- 25~29歳 27.0%
- 30~34歳 27.4%
- 35~39歳 19.9%
- 40歳以上 18.2%
オフィスのフロア数・総床面積の推移
2012年の時点ではフロア数は4つ。そこからは毎年、1フロアずつ増えているが、漫画事業部を発足するなど、新たな展開にも着手し始めた2016年には一気に11フロアに増加。スタッフも急増していき、2021年時点では総数22となっている。今後も事業拡大やスタッフ数の増加にともないフロア数が増えていくことが予想される。


タイトルの累計ユーザー数
※累計ユーザー数……『神撃のバハムート』と『グランブルーファンタジー』は累計登録者数、『ウマ娘 プリティーダービー』はダウンロード数より算出
国内外を問わず、大勢のユーザーがプレイしているサイゲームスタイトル。その中でも圧倒的な累計登録者数を誇るのが『グランブルーファンタジー』で、2021年4月の時点で2700万人。同じく、海外でも幅広い層に親しまれている『シャドウバース』は、2019年10月時点で全世界2200万ダウンロードと発表。アニメ放送やイベント開催でも話題になった『プリンセスコネクト!Re:Dive』も、直近のデータこそ得られなかったものの、多くの人がプレイしていることがうかがえる。
- グランブルーファンタジー 2700万人
- 神撃のバハムート 500万人
- ウマ娘 プリティーダービー 700万人
サービス提供中の地域数
2021年4月現在、サイゲームスがサービスを提供している国・地域は、全世界で154以上。世代や国籍を問わず幅広い層のプレイヤーが、オンライン上で共闘や対戦を楽しんでいる。そうした国・地域の中には、日本と同様にファンが集う大型イベントを開催しているところも多く、ロサンゼルスで開催された“Anime Expo”や、台北の“台北國際動漫節”などにはサイゲームスのクリエイター陣もゲスト参加。コロナ禍以前には、現地のファンと交流する一幕もあった。



海外で運営中のタイトルの累計登録者数
サイゲームスのタイトルが海外でも広く遊ばれていることを示す数字として、『シャドバ』と『プリコネR』の海外における累計登録者数を紹介。『シャドバ』の海外展開が本格化し始めた2017年6月の時点では300万人だが、そこから約4年で、10倍の3000万人以上まで増加。今後も登録者数はいっそう増えていくことが予想される。他タイトルについてもこれからの海外展開に期待しよう。

アニメとゲーム両方に登場しているキャラクター数
サイゲームスタイトルのアニメ化作品の中には、『神撃のバハムート GENESIS』のアーミラのように、アニメで初めて登場した結果、人気となりゲームにも登場することになったキャラクターもいる。それらも併せて、各作品に登場するキャラクター総数は、本特集の時点で250以上にもなる。
『グラブル』の4コママンガをアニメ化した『ぐらぶるっ!』や、『神バハ』のアニメ『神撃のバハムート GENESIS』の続編『神撃のバハムート VIRGIN SOUL』など、ユニークな作品がずらり。ゲームでは見られない意外なキャラクターの組み合わせや、バラエティー豊かなストーリーが楽しめるのもアニメならではの魅力といえる。

サイコミ アプリダウンロード数&WAU平均推移
サイゲームスが運営するスマートフォン向けマンガアプリ『サイコミ』。“最高のマンガコンテンツを無料で毎日!”をキャッチフレーズに、バトルやスポーツものなど王道オリジナル作品を幅広く連載中。2018年11月の再創刊以降のWAU(週間アクティブユーザー数)見てみると、月単位でぐんぐん数字が伸びていて、2021年3月時点で増加率は5.65倍、ダウンロード数1100万以上を記録。

- 2018年11月 1.00倍
- 2019年3月 2.23倍
- 2019年7月 2.63倍
- 2019年11月 3.12倍
- 2020年3月 3.61倍
- 2020年7月 4.54倍
- 2020年11月 5.10倍
- 2021年3月 5.65倍
連載作品にはアニメ化されたモノもあり!
サイコミ連載作品の中には、アニメ化されたタイトルも。さまざまな動物たちが暮らす学園が舞台の『群れなせ!シートン学園』や、ボルダリングに挑戦する少女たちの青春を描いた『いわかける!-Climbing Girls-』などはいずれも好評で、これらに続くアニメ化作品の登場にも期待が高まる!
サイゲームススタッフの気になるデータも徹底調査
ゲームは週に何時間プレイしている?
さすがはゲーム会社のスタッフだけあって、週に10時間程度のゲームプレイは楽々こなしている模様。20時間、30時間と答えた人数も多かったが、中には週に100時間はゲームをしているという、規格外のスタッフも。仕事としてのプレイ時間を含めての回答だと思われるが、真相が気になる!

- 1時間未満 1.4%
- 1時間~5時間 34.9%
- 5時間~10時間 16%
- 10時間~20時間 21.3%
- 20時間~30時間 14.7%
- 30時間~40時間 6.4%
- 40時間~60時間 4.6%
- 60時間~100時間 0.7%
好きなゲームのジャンルは?
数々のRPG作品を手掛けてきたサイゲームスだけに、スタッフの好きなジャンルはRPGがダントツで1位に。名作から異色作、世界中で遊ばれているMMORPGまで、さまざまなタイトルをプレイしてきたからこそ、それらのノウハウを活かして『グラブル』などの大ヒット作が生み出されたのかもしれない。また3位は、シミュレーションとなっているが、『ウマ娘 プリティーダービー』のヒットにも、育成シミュレーションゲーム好きのスタッフたちの力が発揮されている……? なお、3位以下の順位は僅差の結果で、サンドボックス型ゲームなど多様なジャンルが挙がった。
- 1位 RPG
- 2位 アクション
- 3位 シミュレーション
- 4位 アドベンチャー
- 5位 音楽
- 6位 パズル
- 7位 シューティング
- 8位 ノベル
- 9位 格闘
- 10位 ストラテジー
最初に買ったハード/いちばん遊んだハードは?
スタッフの平均年齢が30代ということもあるのか、“最初に買ったハード” ではファミリーコンピュータ、ゲームボーイ、スーパーファミコンと、発売順がそのまま順位に反映されている。一方、“いちばん遊んだハード”では歴代プレイステーションの人気が高く、それぞれが上位にランクイン。2017年発売のNintendo Switchがトップ10入りしている点も興味深い。
最初に買ったハード
- 1位 ファミリーコンピュータ
- 2位 ゲームボーイ
- 3位 スーパーファミコン
- 4位 ゲームボーイアドバンス
- 5位 ニンテンドウ64
- 6位 ニンテンドーDS
- 7位 プレイステーション
- 8位 プレイステーション2
- 9位 プレイステーション・ポータブル
- 10位 ゲームキューブ
いちばん遊んだハード
- 1位 プレイステーション2
- 2位 スーパーファミコン
- 3位 プレイステーション
- 4位 プレイステーション4
- 5位 ニンテンドーDS
- 6位 ファミリーコンピュータ
- 7位 プレイステーション3
- 8位 ニンテンドウ64
- 9位 プレイステーション・ポータブル
- 10位 Nintendo Switch
ゲーム以外の趣味やハマっていることは?
1位のマンガ、2位のアニメは、同社がゲームと並び力を入れているコンテンツだけに、ある意味、納得の結果といえる。また、これら以外の趣味を聞いてみると、非常にユニークな回答が続出。その中でもとくに印象的なものを一部まとめてみた。
- 1位 マンガ
- 2位 アニメ
- 3位 映画
- 4位 邦楽
- 5位 小説
- 6位 海外ドラマ
- 7位 洋楽
- 8位 国内ドラマ
その他の回答(一部抜粋)
- マッサージ(人にするほう)
- おいしいバウムクーヘン探し
- 燻製を作るのにハマっています
- サッカーのスコアを予想して外すこと
- 妖怪の本読むこと
- 料理(手がかかるもの中心。鶏の半身でガラをとるのが得意になりました)
- 3Dプリンターを使用した立体造形
- 猫吸い(へそ天している飼い猫に顔をうずめてスーハーする)
- 好きな音楽を聴きながら、推しキャラのイラストを描くこと
- 電化製品や家具などの修理と改造
- サメ映画鑑賞
- 自身が演者として出演する演劇
- 適当に決めた道をひたすら真っすぐ歩き続ける散歩
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