2021年4月24日に3周年を迎えた、アイドル育成&ライブ対戦ゲーム『アイドルマスター シャイニーカラーズ』(以下、『シャニマス』)。本作の3周年を記念して、制作プロデューサーの高山祐介氏にインタビューを実施。大きく社会情勢が変化したこの1年間の『シャニマス』の動きはもちろん、運営4年目へと突入した本作への想い、そして、新たに登場した第7のユニット“シーズ”やライバルアイドル“斑鳩ルカ”についてなど、これからの『シャニマス』についてたっぷりと語っていただいた。

※本記事は週刊ファミ通2021年5月7日号に掲載したインタビューに加筆、修正を行ったものです。
※本インタビューは3月下旬に実施しました。

高山 祐介(たかやま ゆうすけ)

『アイドルマスター シャイニーカラーズ』制作プロデューサー(文中は高山)

たいへんな社会状況の中でも新たな発見があった1年

――まずは、この1年間を振り返ってみての気持ちを聞かせてください。

高山昨今の社会情勢の影響により、ゲームの開発、運営を始め、ゲーム外でのライブイベントの開催、グッズの展開など、あらゆる変化があった1年だったと感じています。開発、運営に関しては幸いなことに、早々にテレワーク体制にシフトできたこともあり、大きな影響はありませんでした。ですが、ライブイベントの開催という点においては、直接プロデューサーさんと楽しむ場をなかなか作れなかったこともあり、少し残念に感じています。

 一方で、昨年の10月に実施した配信イベント“MUSIC DAWN”( ※THE IDOLM@STER SHINY COLORS MUSIC DAWN”) を始め、新しい切り口の挑戦ができた1年だったのではないかとも思っています。配信イベントを開催してみると、「これはこれでいいな!」という手応えを感じたり、プロデューサーさんからもご好評の声をいただけたりしていて。

 ただそれは、昨年のような状況にならないと生まれなかったことかもしれないとも感じています。もちろん、大きな影響を受けられた方もいらっしゃるとは思うので、簡単には言えないとは思いますが、『シャニマス』としてはポジティブな発見もあった1年だったかなという印象です。

――なるほど。ゲーム内において、この1年間でも以前と変わらず、多数のイベントが実施されていて、少し驚きました。ですが、開発、運営のテレワーク化が早期から実施されたということを聞いて納得しました。

高山2020年の前半、とくに外出自粛の期間中は、自宅で過ごされる方が増えることで、ゲームなどを遊ぶ方も増加するだろうと予想していました。そこで、意識的にコミュの読み放題キャンペーンや、定常的に行っているゲーム内イベントなどを豊富に実施しました。

 『シャニマス』として、楽しみを提供するというわけではないですが、たいへんな日常から少し離れて、本作を楽しんでいただけたらいいなという想いがありました。

――それに救われた方もいると思います。豊富に開催されたゲーム内イベントの中で、とくに好評だったものはありますか?

高山話題にしていただいたという印象があるのは、“ノクチル”の初めてのシナリオイベント“天塵”です。“ノクチル”初のシナリオイベントということもそうですが、お話の内容も、プロデューサーさんの予想を裏切るものだったかなと思っていまして。新しい切り口のシナリオイベントにできたと感じていますし、プロデューサーさんにも注目していただけたのかなと。

――ちなみに、高山さんが個人的に印象に残っているイベントはありますか?

高山昨年12月のクリスマスシーズンに、“明るい部屋”というシナリオイベントを実施したのですが、こちらは印象的だったと思っています。お話としては、アイドルたちが暮らす寮の一部屋を大掃除しようという内容なのですが、コミュの中で、283プロの社長の天井努や、事務員の七草はづきのパーソナルな部分が明らかになっています。

 はづきについては、父親が回想の中で登場していて、283プロという、アイドルではない人物の掘り下げを行うことで事務所の厚みができたと感じていますし、新ユニット“シーズ”とも、ちょっとしたつながりを作っているシナリオイベントでもあるので、僕としても印象に残っていますね。

『シャニマス』3周年記念! 制作プロデューサー・高山祐介氏インタビュー。新ユニット“シーズ”やライバルアイドル“斑鳩ルカ”、運営4年目に込める想いとは

――この1年間、アップデートもいくつか行われましたが、その中でも、新プロデュースエリア“G.R.A.D.”の追加が大きなところだと思います。こちらの手応えや、プロデューサーさんからの評判はいかがでしたか?

高山シナリオ面では、アイドルたちが自分のユニットを離れたときのアイドルというものへの取り組みかたや、ソロで挑まなければいけない舞台を通じた成長など、ユニットを離れた状態のアイドル個人を描写したいなという意図のもと制作しております。“G.R.A.D.”は、アイドルによってもまったく物語の方向性が違っていたりすることと、順次実装していたこともあり、アイドルによってはお待たせしてしまったものもあったとは思いますが、その分、長期間に渡って、さまざまなアイドルの物語を楽しんでいただけたと感じています。

 ゲームシステムの面では、昨年3月中旬に“グレードフェス”のランキングまわりを少し改修し、“グレードフェス”に登録しているアイドルたちが、“W.I.N.G.”、“感謝祭”、“G.R.A.D.”のどのプロデュースシナリオで育成したのかを見えやすくしましたが、そこから、“G.R.A.D.”で育成したアイドルだけで編成をしているプロデューサーさんもかなり多いことがわかりました。そういった意味で、“G.R.A.D.”は育成要素として、かなり活用していただいているのかなという印象です。

『シャニマス』3周年記念! 制作プロデューサー・高山祐介氏インタビュー。新ユニット“シーズ”やライバルアイドル“斑鳩ルカ”、運営4年目に込める想いとは

――課金まわりでは、30日間の定額サービス“283パス”がスタートしましたが、こちらの反響はいかがですか?

高山“283パス”の内容として、購入から30日間“秘密のメモ帳”の効果をつねに発動できるというものがあります。プロデュース時に持ち込めるアイテム枠は通常2枠ですので、プロデュースのときに“秘密のメモ帳”を持ち込んで、効率的にプレイされるプロデューサーさんも多かったと思いますが、そこの枠をひとつ空けることができるというものですね。

 ほかにも、“283パス”を90日続けていただくと、限定入りのSSR確定チケットが入手できるといった特典が得られますので、プロデューサーさんにもある程度受け入れられて、喜んでいただけたのかなとは思っていますが、運営としては課題を感じている面もあります。

 やはり、こういった月額系のサービスに加入するのは、熱心に応援してくだっている方が多いので、限定のSSRをある程度揃えている方や、選択肢を覚えていて“秘密のメモ帳”を使う必要がない方もいらっしゃいます。そういった意味ではまだまだ改善が必要だと感じていて。ですので、3周年施策が落ち着いたら、そういったところも見直して、より喜んでいただける月額系サービスの要素を検討していければと考えています。

――インタビューの冒頭で10月に行われたイベント“MUSIC DAWN”の話題が挙がりましたが、こちらについても聞かせてください。“MUSIC DAWN”では、ドローンをはじめ、無観客ならではのライブになっていましたが、こういった演出は最初から考えられていたのでしょうか?

高山“MUSIC DAWN”の意図としましては、当時、ご時世的にまだまだ現地での観覧の体制を整えることが難しいという状況という中で、それでもプロデューサーの皆さんにライブを楽しんでいただきたいと考え、無観客での配信ライブを開催することになりました。

 そこから、開催へ向けて動き出したのですが、これまでの現地にプロデューサーさんたちが居てくださることが前提のライブをそのまま配信するのでは、物足りなく、下位互換のようになってしまうなと感じまして。「どうせやるのであるなら、配信でしかできないような、演出や楽しみかたができたらいいよね」と会議で話していました。

 その中で、たとえばドローンを用いた演出は、観客席を飛び回るものですので、現地にお客様が入った状態のライブだと、難しい演出ですが、無観客で開催するならとくに問題ありません。ドローンを飛ばして、ふだんでは見えない画角やカメラアングルを楽しんでいただければ、ということで生まれた演出になります。

――なるほど。ほかにも“MUSIC DAWN”では、天井努社長役の津田健次郎さんと、七草はづき役の山村響さんがMCとして出演されていました。こちらも、これまでなかったことだと思いますが、こちらの演出を採用した意図を教えていただけますか?

高山前提として、“MUSIC DAWN”は、音楽生配信番組のようなライブにしたいというコンセプトのもと、制作したライブとなっています。本ライブを作り上げるにあたって、どのような演出を用いたら、音楽生配信番組っぽくなるのかなと思案していたところ、某テレビ番組からヒントを得まして。

 その番組は、タレントの方とアナウンサーの方が司会のもと、アーティストたちとトークしたりしながら進行していく番組で、“MUSIC DAWN”でも同じように、津田さん、山村さんに司会として進行していただけたら、より音楽番組っぽくなるかなと思い、おふたりにお願いさせていただきました。

 あとは、津田さんと山村さんに、アイドルの皆さんのパフォーマンスを見て、その場で感想などをいただけたりしたら、ご覧になっているプロデューサーさんにも喜んでもらえるのではないかという狙いもありました。

――これまで、おふたりの感想を聞けることはなかなかなかったので、すごく貴重だなと感じましたし、喜んでいるプロデューサーさんも多かったと思います。音楽面では、CD“COLORFUL FE@THERS”シリーズにて、アイドルたちが“Team.Stella”、“Team.Luna”、“Team.Sol”の3つのチームに分かれて活動も行われましたが、改めて、各チームのコンセプトや、アイドルの選出基準など教えてください。

高山『シャニマス』では、各アイドルにパーソナルカラーを設定しています。“シャイニーカラーズ”というタイトルですので、きっちりとカラーコードを決めているのですが、色をチャートに分けるものとして、色相環と呼ばれるものがありまして。それに基づき、アイドルたちをパーソナルカラーで配置し、たとえば赤からピンクの色相環に配置するアイドルたちは“Team.Stella”、紫から青は“Team.Luna”、緑からオレンジは、“Team.Sol ”と、色相環でチーム分けを行っています。

 ですので、コンセプトを決めてチームを分けたということはなかったのですが、結果的に、“Team.Stella”は王道でかわいい系のアイドル、“Team.Luna”はクール、“Team.Sol ”は元気系の子が集まり、奇しくも、そういった傾向の見えるチーム分けになったかなと思います。

『シャニマス』3周年記念! 制作プロデューサー・高山祐介氏インタビュー。新ユニット“シーズ”やライバルアイドル“斑鳩ルカ”、運営4年目に込める想いとは
『シャニマス』3周年記念! 制作プロデューサー・高山祐介氏インタビュー。新ユニット“シーズ”やライバルアイドル“斑鳩ルカ”、運営4年目に込める想いとは
『シャニマス』3周年記念! 制作プロデューサー・高山祐介氏インタビュー。新ユニット“シーズ”やライバルアイドル“斑鳩ルカ”、運営4年目に込める想いとは

――色相環で分けられていたのですね。個人的に、意外だなと思うチーム分けもありましたので、説明を聞いて、すごく腑に落ちました。あと、“COLORFUL FE@THERS”シリーズでは、アイドルたちのソロ曲も収録されています。昨年インタビューさせていただいた際は、「タイミングを見て」というお話だったと思いますが、ついに実装されましたね。

高山ソロ曲については、サービスを開始したときから多くの方にご要望いただいていました。そして、3年目についに制作することになったのですが、ここまで期間を空けた意図としては、“G.R.A.D.”を通じて、ひとりひとりのアイドルの心境の変化をしっかり描いた上で、ソロ曲に向き合っていただこうと想定していたからです。

 実装したソロ曲については、それぞれのアイドルで、まったく異なるバリエーションの曲をお届けできたかなと思っていまして。プロデューサーさんがふだんあまり接していなかったアイドルでも、ソロ曲からそのアイドルに興味を持ってもらったり、好きになったりするポイントがまたひとつ増えたのかなと、すごくうれしく思っています。

――これまで『シャニマス』では、ユニット曲が中心となっていたということもあり、ソロ曲の制作で苦労された点などはありましたか?

高山楽曲の方向性やイメージについては、レーベルのバンダイナムコアーツさんとも相談をして、ひとりひとり決めていきました。その際に、どの次元に属する曲なのかというところは、23人統一しようということは意識して制作しました。具体的には、僕の中で、『シャニマス』という世界の中にこのソロ曲があったとしても違和感がでない、というひとつの基準を設けて作詞などをしていただきました。わかりやすい例として、冬優子は、素の部分はあさひと愛依とプロデューサーしか知らないという中で、素の部分で曲を歌ってしまうと、その楽曲のメタフィクション性が強くなりすぎてしまいます。ですので、そういったところはすごく気を使いながら制作しましたね。

――ただのキャラクターソングではなく、ゲーム内のアイドルたちがその世界で歌っていても違和感がないように制作されているのですね。あと、楽曲の話題ではないのですが、個人的にすごく気になっていることがありまして。SSRサポートアイドル【UNTITLED】樋口 円香のイラストに、高山さんのような人が描かれていると、一時期すごく話題になったかと思いますが、こちらについて何かお話できることはありますか?

高山いい機会なのでここでお話しさせていただこうと思います。あの件については、まったくそのような意図はなかったです。僕はメタフィクションというのが、あまり好きではなくて。やはり現実は現実で、その世界はその世界で完結しているべきだと考えています。ですので、当たり前ですが、僕をカードに登場させるなんて発想はまったくなく、明確に違いますとお答えさせていただきます。

 では、あの人物が何だったのかというと、実際の撮影現場には、イラストに描かれていた、メガネやニット帽を身に着けて、ひげをはやしたような風貌の人が割と居るので、それを記号化したイメージでした。

『シャニマス』3周年記念! 制作プロデューサー・高山祐介氏インタビュー。新ユニット“シーズ”やライバルアイドル“斑鳩ルカ”、運営4年目に込める想いとは

――やっぱりそうだったのですね。ありがとうございます。ここからは『シャニマス』の今後のお話について聞かせてください。まずは、『シャニマス』4年目のテーマやキーワードを教えていただけますか?

高山4年目のテーマとして考えているのが、“重なり”や“重ねる”というキーワードです。3年目は、“グラデーション”をテーマにそれぞれの色の変化というものをイメージしていました。先ほど、お話しした“G.R.A.D.”も、そんなテーマを具現化したひとつでして。ユニットを離れた各アイドルのパーソナルなカラーが、どのように変わっていくのか、もしくは変わらないのか、ということを描こうとした1年でした。

 4年目は、アイドルそれぞれが会得した新たな色がユニットに帰ってくることによって、新しい色が重なって、ユニットのカラーも何か変化していくのではないかなと。そういったイメージで、色を“重ねて”新しい色を生み出すというような発想で“重ねる”、“重なり”といったものをテーマにしています。

――なるほど。そうした中で、3周年にあわせてアップデートなども行われると思いますが、こちらの内容について教えていただけますか?

高山こちらは“重ねる”というテーマから少し外れてしまうのですが、3周年関連のアップデートとしては、7つ目のユニット“シーズ”のメンバーである七草にちかと緋田美琴をプロデュースできるようになるのが大きなポイントのひとつです。また、インタビューが掲載されているころには、“ノクチル”の“G.R.A.D.”シナリオも追加されているはずです。あともうひとつ、現時点で詳細をお伝えすることはできませんが、先ほども少しお話した、“G.R.A.D.”を経験したアイドルたちがユニットに帰ってきたときに、ユニットとしてどうなっていくのかというようなことを描くプロデュースシナリオも準備しています(※)。さらに、新しい遊びごたえのある“フェス”などの構想も練っていますので、そう遠くないタイミングで新しい情報をお伝えできると思います。

※2021年5月10日(土)に、新プロデュースシナリオ“Landing Point”編が実装されました。

――楽しみにしています。新ユニット“シーズ”は、3周年のポイントのひとつだということでしたが、どのようなユニットなのでしょうか?

高山“シーズ”は、ほかのユニットと比べてアイドルへの距離感が近いことと、ある種、アイドル活動への覚悟があるユニットなのかなと思っています。七草にちかは、283プロの事務員である七草はづきの妹ですし、緋田美琴は、もともとアイドル活動をしていた経歴があったうえで、改めて283プロでアイドルとしての活動を行うという背景があります。

 そんな、アイドルたちへのモチベーションも高く、距離感の近いふたりが、どのようなアイドルになっていくのかというところに、ぜひ注目していただきたいです。

――事務員さん(はづき)の妹であったり、元アイドルという、これまでの『アイドルマスター』シリーズ全体を通しても珍しい立ち位置のアイドルだと思いますが、開発にあたって苦労などはありましたか?

高山はづきの家族まわりの設定というのは、サービス開始時からある程度存在していました。とくに天井とはづきの関係は、初期からも構想がありました。その中で、283プロという事務所にも1本軸の通ったメインストーリーがあればいいなと考えていました。ですので、“明るい部屋”などで、天井やはづきの過去を描いていました。

 それらをさらに掘り下げる鍵として、はづきの家族というのはキャッチーですし、話題にもしていただけるかなと思っていたので、はづきの妹であるにちかに関しては、以前から登場させることができればいいなと思っていたことのひとつでした。

――なるほど。“シーズ”の楽曲について、どういった点を意識して制作されましたか?

高山コンセプトとしては、先ほどもお話した通り、“シーズ”はアイドルへのモチベーションが高いユニットだと考えていますので、アイドル活動における覚悟が込められた、強いメッセージが伝えられるような楽曲ということを意識しています。あとは、ユニットのビジュアル的には、スタイリッシュでゴージャスというようなイメージをしているので、そこから連想されるクラブ・ミュージックのような縦ノリ感や、ヒップホップの要素を入れています。楽曲から、アクティブかつ強めで、スタイリッシュなイメージを感じ取ってもらえるようなものになっているのではないかと。

『シャニマス』3周年記念! 制作プロデューサー・高山祐介氏インタビュー。新ユニット“シーズ”やライバルアイドル“斑鳩ルカ”、運営4年目に込める想いとは

新たに登場するライバルアイドル“斑鳩ルカ”がもたらす283プロへの変化

――アイドルの追加という点で、ライバルアイドルの“斑鳩ルカ”の登場も大きなポイントだと思いますが、彼女がどういったアイドルなのか、教えていただけますか?

高山ルカを登場させた意図からお話させていただくと、いままでの6ユニットは、ユニット内や283プロのアイドルどうし、そして、アイドルとプロデューサーという関係の中でさまざまな経験をし、成長してきたというところがあります。そことは異なる切り口のまったく別のアイドル像を持っている存在として、ライバルアイドルを登場させることで、新しい化学変化が起きるのではないかと考えました。

 そんなルカは、283プロとは別の事務所でソロアイドルとして活動している女の子です。見た目からもわかるとかと思いますが、いわゆる王道キラキラアイドルではなく、どちらかというと、ちょっと闇を背負った、カリスマ性のあるようなアイドルです。そういった独特な雰囲気があるので、熱狂的なファンがついていて、中高生のファンから“カミサマ”と呼ばれているような存在感があります。

 パーソナルな部分については、わりとビジュアル通りと言いますか、つねに何かに対してフラストレーションを抱えていて、満ち足りなさを感じているというか。そういったものを抱えながら、ひとりでアイドルを続けているといった女の子です。

――2nd LIVEの2日目に公開されたPVのルカのセリフからは、283プロや天井社長に対して強い敵対意識のようなものを感じました。

高山そうですね。そこも、“明るい部屋”など、いままでのシナリオとつながってくる部分ではありますが、ここで話し過ぎてしまうと、プロデューサーさんの楽しみを奪うことになるので今回はここまでにしておきます。今後、ルカに関する情報も判明していき、なぜそういった敵対的な気持ちを抱いているのかというところも明らかになっていくと思うので、楽しみにしていただければと思います。

『シャニマス』3周年記念! 制作プロデューサー・高山祐介氏インタビュー。新ユニット“シーズ”やライバルアイドル“斑鳩ルカ”、運営4年目に込める想いとは

――わかりました。今後リリースされるCDのことについても教えてください。4月から“L@YERED WING”という新しいCDシリーズがスタートしますが、こちらのシリーズの名前に込められた意図やコンセプトはありますか?

高山“L@YERED WING”というタイトルの“L@YERED”の部分ですが、”Layer”という英単語、これが、そのものずばり“重ねる“や、“層を積み重ねる”、という意味がある言葉で、4年目のテーマである“重なり”、“重ねる”というところを直球で表現したタイトルになっています。あとは、ファッション用語で“重ね着”という意味もあったりしますが、色を重ねていく要素であったり、色の重ね着ではないですが、いろいろな色を身にまとうという意味があり、4年目のテーマを表したタイトルになっています。

――それでは最後に、プロデューサーさんへのメッセージをお願いします。

高山2021年4月に『アイドルマスター シャイニーカラーズ』は3周年を迎えて、運営4年目に突入します。丸3年という月日は、すごく長い期間だとは思いますが、ここまで支えていただいたプロデューサーの皆さんには、本当に感謝の気持ちしかないと改めて感じています。

 インタビューの最初にもお話させていただいた通り、2020年は、できなかったこともあれば、新たにできたこともありましたが、『シャニマス』としては、そのときどきでいちばん楽しいことやいちばんおもしろそうなことをつねにやり続けたいなということを実感した1年でした。

 2021年もそれは変わらず、まだまだどういった社会情勢となっていくのかわからないタイミングではありますが、僕たちができるゲーム内のことはもちろん、協力してくれるスタッフさんといっしょに、ライブイベントの開催、グッズの販売など、さまざまな展開でプロデューサーさんに楽しんでいただきたいと思っています。

 これからもこの姿勢は変えず、ずっと続けていきますので、ぜひ2021年も『シャニマス』に期待していただければ幸いです。

『シャニマス』3周年記念! 制作プロデューサー・高山祐介氏インタビュー。新ユニット“シーズ”やライバルアイドル“斑鳩ルカ”、運営4年目に込める想いとは

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