2021年5月6日より、アイスランドの首都レイキャビクにて開催されている『リーグ・オブ・レジェンド』(LoL)の大会“Mid-Season Invitational”(以下、MSI)にて、LJL(日本のプロリーグ)の代表としてDetonatioN FocusMe(以下、DFM)が出場。世界の強豪を相手に、大きな存在感を見せてくれました。

『LoL』ハッシュタグ“#DFMWIN”が5/11深夜にトレンド入り。国際大会“MSI”の中で、何が起きたのか

Mid-Season Invitational(MSI)とは

 MSIは、年単位で進むシーズンの半ばに開催されている招待制の国際大会で、春シーズンを優勝した世界各地のリーグの精鋭が一堂に会します。シーズンの締めくくりに開催される“League of Legends World Championship”(通称、Worlds)に次いで重要なこの大会。昨年は新型コロナの影響で中止となっていましたが、今年は無観客で開催されることとなりました。

 安全を考慮して、アイスランドに到着した選手たちは約10日の隔離が行われた様子。検査も数回に渡って行われていたようで、現地到着後の様子はDetonatioN FocusMeの公式ツイッターで逐一報告されていました。

 集まった11チームは3つのグループに分けられます。2戦ずつの総当たりの結果により決まった上位2チーム(合計6チーム)が、つぎのラウンドに進出することに。

各リーグの代表チームとグループ分け

グループA

  • 中国 (LPL) - Royal Never Give Up(RNG)
  • 独立国家共同体 (LCL) - Unicorns of Love(UOL)
  • オセアニア (LCO) - Pentanet.GG(PNG)

グループB

  • ブラジル (CBLOL) - paiN Gaming(PGG)
  • 東南アジア (PCS) - PSG Talon(PSG)
  • トルコ (TCL) - fastPay Wildcats(IW)
  • ヨーロッパ (LEC) - MAD Lions(MAD)

グループC

  • 日本 (LJL) - DetonatioN FocusMe(DFM)
  • 韓国 (LCK) - DWG KIA(DK)
  • 北アメリカ (LCS) - Cloud9(C9)
  • 中南米 (LLA) - Gillette Infinity(INF)
『LoL』ハッシュタグ“#DFMWIN”が5/11深夜にトレンド入り。国際大会“MSI”の中で、何が起きたのか

 DFMが入れられたグループCは、まさに“地獄のグループ”。現時点で「世界一強い」とも言われている韓国のDKはもちろん、北アメリカのC9名門は世界大会準優勝を経験したこともあるPerkz選手を筆頭に、大幅な補強によって目覚ましい活躍を見せています。

 グループ分けが発表されたときには、「これはちょっと厳しいのでは……」という声もちらほら耳にしました。

ライバルチームまでもが声援を送る熱い展開

 大会初日は惜しくもINFに敗れてしまったDFMですが、2日後にアメリカの強豪・C9に対して奮戦し、勝利をもぎとります。さらに、翌日には優勝候補の呼び声も高い韓国のDKをあと少しのところまで追い詰める善戦を見せ、DFMここにありと、世界にその存在を大きくアピール。1勝2敗でリーグ戦を折り返しました。

『LoL』ハッシュタグ“#DFMWIN”が5/11深夜にトレンド入り。国際大会“MSI”の中で、何が起きたのか
白熱のC9戦。Twitchでは6万人をゆうに超える視聴者が激闘を見守っていました。

 ちなみに、C9は2018年のWorldsでも対戦経験がある因縁の相手。DFMは、この大会で日本代表のチームとしては初めてWorldsのラウンド2に進出する快挙を達成。このときはC9に負けてしまったものの、約3年越しのリベンジに興奮したファンも多かったはず!

 かくいう自分もそのひとりです。なんせ2018年のDFM対C9は、現地で見てますから!

公式のドキュメンタリー動画

 DK戦から3日空いて5月12日(日本時間では5月11日22時より)、グループCの4チームがもう一度総当たりして、ラウンド2に進出する2チームが決まります。対戦前の勝敗数は以下の通り。

  • 韓国 (LCK) - DWG KIA(DK):3勝0敗
  • 日本 (LJL) - DetonatioN FocusMe(DFM):1勝2敗
  • 北アメリカ (LCS) - Cloud9(C9):1勝2敗
  • 中南米 (LLA) - Gillette Infinity(INF):1勝2敗

 TwitterではDFMの勝利を願うファンの“#DFMWIN(※)”というツイートが相次ぎ、試合開始前にも関わらずトレンド入り。日本の『LoL』プレイヤーや観戦人口が増えた証左とも言えるでしょう。また、DFM以外のプロゲーミングチームやその関係者も応援の声を挙げていました。

※#○○WIN:eスポーツにおいて、好きなチームや選手を応援するときの定番ハッシュタグ。

 1戦目でINFに圧勝したDFMは2勝2敗となり、同じく2勝2敗のC9と激突! ここで勝たなければつぎのラウンドに進出するのは絶望的……という大事な1戦です。DFMは、序盤を有利には進められたものの、力及ばず敗れてしまい2勝3敗。つぎのDK戦に勝てば、C9とのタイブレークになるかも……という状況になりましたが、やはりDKは強くDFMはラウンド1での敗退となってしまいました。

『LoL』ハッシュタグ“#DFMWIN”が5/11深夜にトレンド入り。国際大会“MSI”の中で、何が起きたのか
『LoL』ハッシュタグ“#DFMWIN”が5/11深夜にトレンド入り。国際大会“MSI”の中で、何が起きたのか
2回目のDK戦も善戦しましたが、バロン前の集団戦で一気に流れを持っていかれてしまいました。

 とはいえ、C9から勝利をもぎとり、DKを苦しめたことで、日本だけでなく世界的にも大きく注目されたDFM。本番はWorldsなので、これからのLJLチームの活躍にも期待できそうですね!

 大会の配信、VOD(録画)はこちらから。大会は5月23日まで続き、世界最高峰の熱戦がくり広げられます!

Mid-Season Invitational情報ページ(LoL Esports)