Facebook社より新たなOculusアバターが発表された。これにより、VR内のOculusアバターがさらに表現力が豊かになり、カスタマイズ可能となったようだ。

 今回発表されたOculusアバターは、現在一部のアプリやゲームで利用が可能で、2021年の後半にはより多くの開発会社がこの新しいOculusアバターを導入する予定とのこと。Oculus提供するFacebook社では、「私たちの目標は、利用者がどこにいてもあなたらしくいられるようにすること、そしてこの新しいOculusアバターが利用者のバーチャルな分身になることです。以前にもお伝えしましたが、いずれはこのOculusアバターをFacebook社の他のテクノロジーでも利用できるようになり、Oculusアバターの表示方法をコントロールできるようになります」としている。

 今後は、いろいろな用途が広がりそう。詳細は以下の通り。

以下、リリースを引用

クインテリオン(100京)通りの組み合わせ

 VRの新しいOculusアバターの最も大きな変更点は、カスタマイズの数です。地球上には、数十億もの個性の違う人がいます。今後さらに様々なオプションの追加を検討していますが、新しいOculusアバターは、これまで以上に個性を表現することができるようになっています。

 まずは、顔です。新しいアバターエディター(Avatar Editor)で、顔の特徴を調整することができます。いわゆる漠然とした「顔」というカテゴリーではなく、右の目、鼻、口、そしてシワまで、ひとつひとつ選ぶことができます。また、体格や髪型、ヒゲ、メイク、洋服といった選択肢も追加しました。

 時間を掛けてオリジナルのアバターにオプションを追加してきましたが、今回のOculusアバターは、これまでで最も総合的なものになっています。私たちが希望するのは、利用者自身を表現するアバターを作成できることです。それは必ずしも現実世界の利用者と瓜二つということでなく、VR内で表現したいあなたにできることです。人によっては、髪型がこだわりポイントであったり、あるいはお気に入りの帽子、ノーズピアス、ビンディー、あるいはフラミンゴ柄のグリーンのシャツであったりするかもしれません。

 あるいはスエットパンツかもしれません。エディターを開くと、アバターの両足が見えます。他のVRでは、(少なくともこの時点においては)上半身だけの場合もありますが、Oculusアバターではエディターからお好みの体形を選んで、頭から足先まで全身を着飾ることができます。それが意図的である場合を除いて、上半身だけ洒落たシャツを着て、下は短パンのままで「ビデオ会議」に出てほしいとは思っていません。

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 新しいOculusアバターでは、クインテリオン(100京)通り以上のアバター作成が可能なので、これまで以上の本当のあなたを見つけることができると思います。もちろん、まだしっくりいかないというあなたも、今後もオプションを増やしていきますので、ご期待ください。

あなたをひとつに

 Oculusアバターは、これまで以上に多くの場所で使用できるようになります。Oculusアバターは、利用者自身を表現し、どこにいてもあなたらしくいられるようにしたいと考えています。

 新しいOculusアバターは、私たちの独自のVR体験の場に登場できるように計画しており、今年後半には、Facebook Horizonでも利用できるようになる予定です。また、新しいアバターを開発会社にも提供しています。4月23日(米国時間)より、Oculusアバターを『Epic Roller Coasters』、『PokerStars VR』、そして『Topgolf with Pro Putt』にも登場させることができるようなりました。現実世界のあなたよりも、上手にプレイできるかもしれません。

 ジェットコースターやゴルフは、ほんの手始めです。開発会社と一緒に、今後数か月の間にさまざまなアプリやゲームでアバターを利用できるよう繰り返しテストを行っています。また今年後半には、全ての開発会社がAvatar SDK 2.0 を介して利用者のアバターにアクセスできるよう、サポートを拡大します。このような順応性があり、カスタマイズ可能なアバターを提供することを出発点として、VR内をさらに統一しまとまりのあるソーシャル空間をつくることを目指しています。間もなく『Synth Riders』にも利用者のOculusアバターを登場させることができるようになります。今年後半に発売の『ForeVR Bowling』で計画されている新しいOculusアバターの様子は以下からご覧ください。

 Oculusアバターは、利用者の活気に満ちたデジタル表現として、リアリティの延長線であってほしいと願っています。今後は、同じアバターのスタイルを、例えば、FacebookのアプリやMessenger、Instagramなどでも利用できるようになります。

よりスマートなシステムで、よりスムーズに動く

 次世代のアバターを生み出す機械学習ベースの運動予測テクノロジーにより、以前に比べてOculusアバターの動きがよくなりました。

 現実世界での身体の動きを真似させることは、技術的な課題です。研究開発の場で、多くの時間を費やして身体の動きを研究し、そこから学んだことを基に、装着しているヘッドセットや手の中にあるコントローラーの位置から、肩や肘の位置を予想するといったことを学習させています。

 結果として、機敏で感情表現が豊かなアバターが完成しました。それは、ハードウェアを変えたからではなく、経験に裏付けられた推測ができるようになったからです。これは2018年の物理学に基づいた視線やマイクロエクスプレッション(微表情)、音声主導による顔アニメーションを基に構築した、VR界におけるより良いソーシャルプレゼンスへの更なる一歩です。

 両腕を小刻みに動かしたり、ダンスをしたりしながら、Oculusアバターをご覧ください。

今後について

 ゼロから新しいOculusアバターを作成したり、あるいは、これまで使っていたOculusアバターを編集してみてください。今年後半にも様々な発表を予定しています。