カプコンのNintendo Switch用ハンティングアクションゲーム『モンスターハンターライズ』(以下、『MHRise』)。週刊ファミ通の『MHRise』記事担当編集者とライターが、日々どんな狩猟生活をしているかを報告する連載企画です。
今回の担当:ででお(週刊ファミ通編集者)
脳内でシミュレーションした通りにスタートダッシュするはずが……
2021年3月25日23時55分。俺はNintendo Switch Proコントローラーを握りしめ、モニターに向かって正座していた。何しろ、この5分後には『MHRise』の発売日となり、新たな狩猟生活が始まるのだ。(少なくとも俺の中では)一大イベントなので遅刻厳禁。手の届く範囲にはほうじ茶の入ったポットと湯飲み、おやつ用のお団子も用意してある。いつもなら紅茶やポテチだが『MHRise』は“和”のテイストなので、飲食も和で統一したい。
そこまで用意周到にしている理由は、『MHRise』記事担当としてスタートダッシュを決めたいから。もう、やることは決めてある。最初に使う武器はやはり“和”の雰囲気が漂う太刀。
まずは里をぐるりと回ったあと、里クエストを受注。間髪入れず食事場でうさ団子(攻めた味の組み合わせ)をほおばり、すぐにクエストへ出発するつもりだ。そしていくつか素材が集まったら武器を強化して、初期装備の防具も強化……いや、オサイズチあたりを狩りまくって一式作ってみるか? 装備を強化しつつ里クエストをいくつか回ったら、集会所でオンラインデビューだな。おっと、その前にギルドカードをイカす感じに編集しなきゃ。
そんな感じで脳内シミュレーションをくり返していたのだが、いざゲームを開始するまで大事なことを失念していたのである。
キャラクタークリエイションの項目は厖大! こいつは時間泥棒ですな
しまった。体験版『モンスターハンターライズ DEMO』にはなかった要素なので完全に油断してた。どんな姿にしよう……あとからいじれるところもあるから、とりあえずプリセットの容姿で始めちゃおうか? いやいや、ボイスとかは変更できないっぽいし、やっぱりよく考えて作ろう。
まずは男女どちらの容姿にするかを決めることに。ちなみにこれまでの『モンハン』作品では、だいたいリーゼントかソフトモヒカンのおっさんにしていた。理由は、見た目が強そうなうえ、気さくなキャラクターという雰囲気が出るから。今回もこの系統でいこうと思ったが……待てよ? 本作では爽やか系の青年“ウツシ教官”の弟子になるんだよなあ。彼よりゴツい見た目にするのはちょっとなあ……。
そうなると若い男か、女の子の見た目にするという手もあるが、名前は“ででお”にすると決めている。なお当方は現在アラフィフである。そうなると女の子だとやはり違和感が出てきそうだが、脳内でのキャラクター設定を以下のように決めたらどうか。
- おっさんが『MHRise』の世界に転生したという設定
- 見た目は女子
- 声はおっさん
3つ目の項目に「ちょ、待てよ」と思った方もいると思いますが、本作ではこんなキャラクターも作れちゃうんです。というわけで、己の美的センスを駆使して作っていくぞ。
まずは簡単設定でおおまかな容姿を決める
まずは10通りある中から気に入ったタイプを選び、それをベースにクリエイションしていく。まずはこの子に決めた。もちろん俺の趣味・嗜好は全開でいく。もうアラフィフなので、まったく恥ずかしくない。最初に行う“簡単設定”では、顔のタイプのほかに髪(ランダムで変更)と年齢(0~100)を決められる。なお後者は数値=年齢ではない模様。年齢を100に設定しても、少しほうれい線が出ているくらいの渋い感じになりますぞ。
詳細設定でこだわりまくる
ざっくりしたベースができあがった。これで完成でもいい気もするが、設定まで考えたのだから活かしていきたい。まずは顔の輪郭から。頬の膨らみからエラの大きさまで細かくいじっているうちに、美的感覚が麻痺してきそうだが、角度を変えて確認しながら理想の顔に整えていく。
続いて肌の色。リアルの俺は色白だが、ゲーム内の彼女(?)はアウトドアな狩猟生活をしているため、多少日焼けしといたほうがいいだろう。プリセットされた色を選んだ後、自分で納得いく肌の色を模索していく。
年齢は簡単設定の段階で決めた通り、若々しい感じに。おっさんの変身願望として、若返ることが何より大事。そして筋肉量はMAXの100に設定した。デカい武器を振り回すから、たくましくないとね。
そして髪! 最近、リアルでは生え際が怪しくなってきたので、髪の量は多めにしたい。長髪の髪型というだけでも候補は多いが、さらに“和”のテイストを選ぶと……これかな?
いやいやいや、待て待て待て。21番は間違いなくトップクラスで人気の髪型になりそうだぞ。北口徒歩2分(編集者)は絶対にコレと金髪のセットだろうし(断言)。ちょっとひねって11番にしよう。男性のほうが似合いそうな髪型だけど、これもいい感じのはず。
凛々しくていい感じになった(気がする)。この流れで眉、目、鼻、口を整えていこう。目はオッドアイにしたい。カッコいいからな。
サクサク進んでいると思われるかもしれないが、この時点でけっこうな時間が経過している。だって、目を設定するだけでも、まぶたの上下の開き具合や奥行きなど、調整する項目がとにかく多いんだもん。
いい感じのキャラクターにできたところで、化粧・ペイントを3つまで設定する。これはまた悩まされるなあ。以下の3つでいこう。
- 泣きボクロ
- 色は控え目だけどツヤツヤな口紅
- 花魁をイメージしたアイシャドウ
“和”の艶やかさとハンターとしての凛々しさが交差して、いい感じになったんじゃないかね(自画自賛)。
インナーも設定するが、どうせ上に装備を着るからあまり悩まずサクッと決めちゃう。でも色はカワイイ系にしておこう。
これで終わり……ではなく、肝心なことを忘れていませんか? 最後に声を決めますぞ。ボイスは……5番に決めた。当初の予定通り、おっさんの声!! 重ねて言っておくが、ネタに走っているわけではなく俺は大マジメです。おっさんの異世界転生、これにて準備完了!
ここからが長い! オトモガルクをクリエイション
さてさてさて、キャラクタークリエイションはまだ3分の1。ハンターのつぎはオトモガルクの容姿を設定していく。ここからが本番と言っても過言ではない。
目指す姿は、かつて実家で飼われていた犬・シェリー。17歳でこの世を去ってしまったが、アイツの面影をオトモガルクの姿に出したい。ちなみにシェリーは週刊ファミ通の誌面に登場したことが何度かあるんですよ。
シェリーのいた日々を思い出してしんみりしつつ、作っていきますぞ。まずはハンターのときと同じくプリセットから基本の姿を選び、色を決めていく。
続いて目の色や耳の形を決めるのだが……オトモガルクのアップがかわいすぎる!
オトモガルクも目の色を左右で変えられるが、こちらは両目ともシェリーに寄せた色に。続いて、尻尾もモフモフなタイプにする。
オトモガルクもインナーの設定がある。インナーというかスカーフ? こちらはシレンジャードッグをイメージして黄色に。
ボイスも3種類のタイプ×3段階の声の高さを選べる。これも納得いくまで何度も聴いた。ついでに伸び、座る、攻撃、ダメージなどのモーションもチェックできる。こちらもずっと試していられたが、ダメージだけはかわいそうで押しづらかった。ごめんよ。
サポートタイプが重要!? オトモアイルー
オトモガルクの作成ですっかり時間をかけてしまったが、もう1匹のオトモであるアイルーも丁寧にクリエイションするぞ。こちらは近所の地域猫をモチーフにしつつ、好みの姿を模索してみよう。画像はすぐに出てこなかったので記憶を頼りに。
目指すのは茶トラ……なんだけど、すでに完成されている感があるが、好みの色になるまで微調整してみよう。お目目はハンターに合わせてオッドアイに。
そして耳と尻尾も選んでいく。耳がピンと立ってて、尻尾がモフモフしているのが俺の好みということがわかった。
インナーはサーモンピンクに。理由は、俺が鮭好きだから。そしてボイスも設定して……姿はコレでいいかな。
そして、コレで終わらないのがオトモアイルー。サポートタイプを5つの中から選ぶんだけど、どう考えても重要! ヒーラーやファイトは狩りで安定した活躍を見せてくれそうだけど、ぶんどりや採取に長けたコレクトも捨てがたい。最終的に俺が選んだのは……アシスト! 罠大好きなんだよね俺。
というわけで、スタートダッシュを決めるつもりが、キャラクタークリエイションだけで3時間ほど浪費してしまった。でも、俺の狩猟ライフはまだ始まったばかり。待ってろよ、マガイマガド!