『ファイナルファンタジー』シリーズの生みの親としても知られる坂口博信氏率いるミストウォーカーが手掛ける、Apple Arcade向けの完全新作RPG『FANTASIAN』。
間もなく前編の配信が始まる本作。物語は前後編に分かれており、後編の配信は2021年後半予定だが、前編だけでもプレイ時間は20~30時間となっており、ボリュームたっぷりの内容となっている。
期待の高まる『FANTASIAN』だが、本記事では新たに判明したストーリー展開を紹介するとともに、マップに関するシステムやストーリー演出に関する新要素を解説していく。
その前に、『FANTASIAN』の楽曲を手掛けた植松伸夫氏が作曲したピアノの旋律を、キャラクターデザインを手掛けた後藤貴俊氏によるアートに乗せたスペシャル映像が公開されたので、そのムービーを紹介しよう。植松氏はファミ通の取材で、ゲームで全編を作曲するのはこれで最後かも、という覚悟で制作に臨んだことを語ってくれた。
『FANTASIAN』での制作秘話から、そのクリエイティブの原点にまで話が及んだ坂口氏と植松氏の対談の模様は動画に収めているので、あらためてお届けする。独占公開映像も含む動画となっているので、お楽しみに。まずはこのムービーで、植松氏が全身全霊を懸けたサウンドの一端を確認してほしい。
世界を覆わんとする“死械球”
行方不明になった父を捜すため、世界各地で発見したモノを駆使して多次元世界を探索する主人公・レオア。彼は物語冒頭で、機械が支配する別次元の世界で、自身が引き起こした魔法爆発によって記憶を失う。そして、唯一思い出した少女の面影をたどり、キーナという女性と出会うことになる。
みずからの運命を探すためにふたりは旅立ち、さまざまな出会いとレオアの記憶との対峙が描かれる。そんな冒険譚のひとつの鍵となるのが、“死械球”だ。
この世界を覆いつくそうとしている、白い球体の“死械球”。死械球に近づいた者は命を吸われ、さらに感情までも失う。まるで心そのものを吸収されてしまったかのようになるのだ。
そして、旅の道中で邂逅する邪神・ヴァム。彼が語る“濃縮感情”、“神機(かみき)”と呼ぶものは何か。運命に翻弄されながらも、レオアは失った記憶を探る。
死械球に侵食された“死械侵食地帯”の中をくり返して探索し、行方不明になった父・バナードの情報を集めるレオア。秩序と混沌のパワーバランスが変化し続ける多重構造の世界では、邪神ヴァムを中心にした異変が起きている……。果たしてレオアは父を見つけ出せるのか? そして、世界とレオアの運命は!?
邪神・ヴァムの狙いとは何か?
“邪神”と呼ばれる存在である、ヴァム。内部がメカで埋め尽くされた死械球で、世界を覆い尽くそうとしている。なぜこのようなことをするのか……その狙いは謎に包まれている。
新たなシステムが判明!
ジオラマでゲーム内のフィールドが作られているだけあって、本作はミニマップもジオラマを上から見たような画面で楽しめるのもポイントだ。また、冒険を進めていくことで、ワールドマップを使用した移動も開放されるようだ。
ミニマップ
ミニマップでは、お店やセーブポイントなどが表示され、移動ボタンを押すことで、その場所までキャラクターが自動で移動してくれる。マップの全体像を把握しながら、目的地へ簡単に到達することができるので、ストレスなくスムーズに移動可能だ。
ワールドマップ
ゲームを進めると、ワープが可能になる。レオアが一度訪れた(記憶のある)場所に、すぐにワープすることができるのだ。多次元世界のほかのワールドへのワープも開放されるが、どれだけの世界が登場するのか?
小説的な演出シーンにも注目
坂口氏が製作総指揮を務めたRPG『ロストオデッセイ』にも登場した、小説的な演出を用いたシーンも本作で楽しめる。
文字がアニメーションで動いたりと、ゲームならではの楽しみかたが味わえるのが特徴。これらの演出はスキップしても物語が把握できるようになっているほか、後から読み返すことも可能だ。自分のプレイスタイルや好みに合わせて、じっくりとストーリーを楽しんでいこう。楠木学氏による美麗な挿絵にも注目!
楠木学氏による挿絵
『FANTASIAN』
プラットフォーム:Apple Arcade
対応端末:iPhone/iPad/iPod touch/Apple TV/Mac
コントロール:キーボード+マウス(タッチパッド)/ゲームコントローラー
言語:日本語/英語(全世界150ヵ国以上で配信)
プレイ総時間:前編20~30時間、後編20~30時間(前編のみ配信)