スクウェア・エニックスよりNintendo Switch/PS5/PS4/XSX|S/XBOne/PC(Steam)向けに2021年3月26日(金)発売予定(Steam版は2021年3月27日午前1時よりダウンロード開始)のアクションゲーム、『バランワンダーワールド』。

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 新アクションゲームブランド“BALAN COMPANY”が手掛けるこの完全新作のPS5用体験版をいち早く先行体験した担当ライターが、そのプレイから見えた本作のポイントを解説していこう。

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本作はステージ探索型のまさに“王道”アクション

 長らくゲーム業界に身を置いていた筆者にとって、本作のディレクターである中裕司氏とアートディレクターを務める大島直人氏は、まさに“レジェンド”と言っていい存在だ。

 この業界にいれば、ふたりが手掛けた代表作である『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』シリーズに触れていないわけはないし、『NiGHTS into dreams...』は親指が擦りきれるほどプレイした。『バランワンダーワールド』は、そんなふたりがタッグを組んで作っているタイトルなのだから、そもそも注目しないハズはないわけで。

 2020年7月に開発が明らかになってから約半年、待望の体験版を先行プレイする日がやって来た。まず、10分ほどこのゲームに触れ、最初に感じたことを率直に伝えると、「王道の探索型アクションじゃん!」というものだ。

 というのも、中氏と大島氏がディレクションするゲームということで、筆者は本作にもスピードという要素が大きく絡んでくるものだと、“ものすごく勝手に”想像していた。『ソニック』は言わずもがな、個人的には『NiGHTS into dreams...』も「アクションゲームの皮をかぶったレースゲーム」と思っているタイプなので、とくにそう思い込んでいた次第。

 もちろん先々のステージにはそういった要素が絡んでくるのかもしれないが、体験版をプレイした限り、本作はどっしりと構えた“超王道”とも言えるアクションに感じたのだ。

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ゲーム画面を見るだけでも、何となく“王道”感が伝わるだろう。

 ゲームの流れをかいつまんで説明すると、本作はステージ探索型のアクションゲームと思ってもらっていい。本作ならではの要素として、ステージごとに入手できるさまざまな“衣装”を切り換えれば、その衣装に応じたアクションが使えるようになるという点だ。

 基本的には、ひとつの衣装に対応する衣装独自の特徴的なアクションはひとつになる(ジャンプは除く)。そういった衣装が本作には80種類以上も用意されている。つまり……80種類以上のアクションをプレイヤーは選択できるというわけだ。

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火を噴いて遠くにいる敵を攻撃したり、ひび割れたブロックを破壊したりできるようになるが、ジャンプはできない。このように、衣装に応じてさまざまな特徴が主人公に付与される。
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ステージに落ちているカギを入手しておけば、衣装が手に入る。カギの入手はそこまでたいへんではないので、ストックしておいて欲しい衣装を多めに入手するのもアリ。

 主人公は、最大3つの衣装を持った状態でステージを探索することが可能となっている。ステージのあちこちで衣装を収集し、手持ちの衣装を場面に合わせて適切に切り換え、状況にマッチしたアクションを使って敵を倒したり仕掛けを突破していく。そして、最奥部(ボスステージ)にいるボスを目指す……というのが、ステージの流れとなる。

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衣装を使ってギミックを作動させ、閉ざされたエリアを開放していく。
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序盤ということもあり、用意されていた衣装とギミックを使うだけで、第1章のボスはすんなり倒すことができた。
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ちょっとしたミニゲームが用意されているステージも。どれくらいの種類が用意されているのだろうか。

 ちなみに、手に入れた衣装はほかのステージにも持ち込むこともできるのがポイント。これをうまく使えば、そのステージ内に用意された衣装では探索できない場所にも行けるようになるのだ。

 加えて、新たな場所を探索する際に必要となる衣装は必ずしもひとつとは限らず、“いずれかの衣装があれば先に進める”という形になっているようだ。そういう意味では、衣装のチョイスそのものもパズル的な要素を担っていると言えるだろう。

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ステージの途中にあるチェックポイント的な場所で手持ちの衣装を切り換えることも可能。
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敵から致命的なダメージを受けたり、落下などでミスをすると、そのときに着ていた衣装は消失する。愛用する衣装は、たくさん集めておいたほうがいいかも。
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ステージのあちこちに隠されている“バランスタチュー”のコンプリートが当面の目標になりそう。

 いろいろな衣装を手に入れながら各ステージを隅々まで探索していくというのが、本作の醍醐味となる。これだけで、いかに『バランワンダーワールド』が正統派かつ王道のアクションゲームと言えるのか、わかっていただけると思う。

ココから伝わる! ふたりのクリエイターの“色”

 プレイを進めていくと、「これぞ中裕司テイストだ!」と筆者が感じる部分もあった。たとえば、本作の舞台である“ワンダーワールド”に生息している“ティム”という不思議な生き物は、その最たるものだろう。

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画面中央、主人公のそばにいるのがティム。ステージの探索中にたまごを見つけると、その数を増やすことができる。

 ティムは、各ステージを探索する際には主人公についてきて、ちょっとした支援を行ってくれたりする、謎の存在だ。ステージ探索で入手できる“ドロップ”を与えることで、ティムを成長させることもできる。

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ティムが敵を攻撃してくれている様子。けっきょく自分で倒してしまったので、どこまで役に立ってくれたのかはイマイチよくわからなかった。序盤だからかも。
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ステージで手に入れたドロップを対応した花畑にバラまくと、ティムがそれを食べて(?)ゴキゲンに!
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ステージに隠されたシルクハットに近づくと、タイミングよくボタンを押したり連打することが求められるイベント“バランチャレンジ”が発生。成功の度合いに応じて、そこまでに入手していたドロップを増やせる。ティムの育成には不可欠だ。

 主人公の拠点となる“ティムズエリア”では、ティムたちが回し車を勝手に回して遊んだりしていて、まるでハムスターを飼うように愛でることもできる。ティムが楽しく過ごせるようにティムズエリアを“ハッピー”にすれば、ティムズエリアが発展するというメリットもあるが、ティムのかわいらしい挙動を見る限り、かなり以前から人工生命的な事象に注目していた中裕司氏らしい部分を感じてしまうのだ。

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ティムが回し車で楽しむと“ハピネスカウンター”の数値が上昇。特定の数値に達すればティムの遊具が増えたり、“ティムタワー“と呼ばれる建造物ができたりする。完成すると豪華なキャットタワーみたいになるのか?

 アートデザイン面から見ても、ティムはもちろん、本作に登場する数々の衣装や敵にいたるまでがポップな雰囲気の愛らしいキャラクターに仕上がっているのは、さすが大島直人氏といった感じ。

 とはいえ、各ステージでテーマにしている物語の内容自体は大人でも考えさせられるものになっており、そのバランスの取りかたは絶妙。ゲームの難度も(体験版をプレイした限りだが)衣装の選択さえ間違わなければそこまで高くないので、キッズでも安心して遊ぶことができるだろう。ふたりでの協力プレイが可能なことも考えると、親子二代でのプレイなども想定しているのではないかと推察している。

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今回の体験版では協力プレイはしていない(体験版でもコントローラがふたつあれば体験可能)。ふたりで異なる衣装を着て効果を組み合わせることで、探索がラクになるような場面もあるようだ。

 また、本作は舞台ミュージカルをテーマにしている作品ということもあり、かなり音楽にも力が入っている。そのあたりに注目して遊ぶのも楽しいはず。

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ボス討伐後に見られる舞台ミュージカル的な演出は必見! 音楽にも手を抜いていないことがわかる。

 あくまでプレイしたのは体験版なので、本編を遊んだらその印象は変わるかもしれないが……現段階での筆者の感想は以上だ。当然ながら体験版は無料で、2021年1月28日より(Steam版は1月29日午前2時より)配信される。少しでも興味がある方は、ぜひその手で触れてみていただきたい。