携帯電話のキャリアであるNTTドコモ(以下、ドコモ)は、2020年11月5日にeスポーツ事業へ参入。『PUBG MOBILE』のプロリーグや、『リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト』の大会など、スマートフォン向けゲームのeスポーツ大会を発表した。
そして2021年1月23日、YouTube、Mildomにて放送された“ドコモ eスポーツリーグ 発表イベント”にて、新たなeスポーツリーグの新ブランドやリーグの詳細について、そして対象ゲームタイトルの発表をおこなった。本記事では、放送の内容をリポートしていく。
X-MOMENTについて
今回ドコモが発足したプロリーグブランド“X-MOMENT(エックスモーメント)”とは、選手やチーム、ファン、パートナー企業、ゲーム会社が一体となって、eスポーツを盛り上げつつも、世界レベルの 選手を日本から輩出することを目指したもの。
特徴的なのは、日本では最大規模とも言える高額賞金。さらには所属選手の競技生活を充実させるため、給与サポートも用意されている。また、ドコモならではの要素として、世界的に人気のゲームだけでなく5G回線を使用してのモバイルゲームの市場拡大も視野に入れており、今後も対応ゲームタイトルは増やしていくとのこと。
今回発表されたプロリーグは、バトルロイヤルTPS『PUBG MOBILE』(『PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS PUBG MOBILE』)と、5対5のチーム対戦FPS『レインボーシックス シージ』のリーグだ。
『PUBG MOBILE』部門
発表には、タレントの夏菜氏と人気ストリーマーのYamatoN氏が登壇。『PUBG MOBILE』部門は、賞金総額3億円と、超高額賞金のプロリーグ“PUBG MOBILE JAPAN LEAGUE SEASON1”を開催。最低5名、最大7名による16のプロチームが、1年通して競い合う。
2フェーズ制となっており、フェーズ1は2021年2月13日~5月1日まで。フェーズ2は7月~9月を予定している。また、フェーズ1で優勝、年間シーズン総合優勝チームには世界大会への出場権利も与えられる予定だ。
また、所属選手には給与保証として、年間350万円以上の給与も与えられる。つまり最低、1ヶ月に最低でも約29万円の給料が貰えるというのは、かなり手厚い保証だ(ちなみに、2020年度の大学新卒初任給の平均額は約20万円)。
さらに二部リーグ“PUBG MOBILE CHALLENGE LEAGUE SEASON1”のほか公募によるオープン大会“PUBG MOBILE OPEN TOURNAMENT SEASON1”など、大規模な大会開催を今後予定している。
参加チームや、より詳細な情報については下記をチェックしてほしい。
『レインボーシックス シージ』部門
発表には、『レインボーシックス シージ』の企画番組をおこなっている、お笑い芸人の河本準一氏と、父の背中に所属するプロゲーマー・けんき氏が登壇。『レインボーシックス シージ』部門も3大会を予定しており、メインとなるのは賞金総額3200万円のプロリーグ“Rainbow Six Japan League 2021”。最低5名、最大8名による8チームが、優勝を賭けて競い合う。
『レインボーシックス シージ』部門も3大会を予定しており、メインとなるのは賞金総額3200万円のプロリーグ“Rainbow Six Japan League 2021”。最低5名、最大8名による8チームが、優勝を賭けて競い合う。
スタートは2021年3月13日からで、9月18日までの予定で、全56試合によって勝敗を決める。優勝したチームには2021年秋に開催予定の“APAC North”への昇格戦出場権を獲得できる。
レインボーシックス シージ』部門では、1チームあたり所属選手最大6名に、給与保証として年間350万円以上の給与も与えられる。
さらにリーグに参加していないプロチームのみでおこなうオープン公募大会“Rainbow Six Japan Open 2021”や、プロ、アマ問わずすべての国内チームが参加できる“Rainbow Six Japan Championship 2021”といった、大規模トーナメントも予定している。
こちらも参加チームや、より詳細な情報については下記をチェックしてほしい。ちなみにえこひいきしておくと、KADOKAWA Game Linkage(ファミ通とか電撃の会社です)がプロデュースするプロゲーミングチーム・FAV gamingも“Rainbow Six Japan League 2021”も参戦が決定した。
eスポーツイベントならば、X-MOMENT
イベント終了後には、プレス向けの質疑応答の時間が設けられ、その中でドコモの担当者は「最終的には日本でeスポーツイベントを企画するのならば、X-MOMENTで(開催するのが定番)。という形を目指しています」と語っていた。
また、すでに発表されている『リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト』の大会も、変わらずに予定しているとのこと(プロリーグではない)。そして、『レインボーシックス シージ』はPCゲームであるが、「ドコモだからといってモバイルゲームに注力したいわけではなく、タイトル選定はバランスを見ていきます」と、タイトル選定の理由を挙げていた。
このコロナ禍でeスポーツイベントも大きく変動する昨今。どのような盛り上がりをみせていくのか、今後の展開も気になるところだが、まずは2月13日の“PUBG MOBILE JAPAN LEAGUE SEASON1”の開幕戦を楽しみに待とう。