コーエーテクモゲームスよりプレイステーション5(以下、PS5)にて、2021年2月4日に発売される『仁王Collection』。
本作は、同日にPS5にて発売される『仁王 Remastered Complete Edition』、『仁王2 Remastered Complete Edition』がセットになり、さらに両タイトルのダウンロードコンテンツも内包したタイトルだ。
なお、『仁王』は『仁王 Complete Edition』が、すでにPS4、PCで発売済み。『仁王2 Complete Edition』は今回新発売となり、PS4、PC(Steam)で発売される。
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『仁王』シリーズは日本の戦国時代を舞台に、名だたる武将たちや妖怪たちとの戦いを描いた、アクションRPG。いわゆる“死にゲー”と呼ばれる高難度を誇りながらも、戦国ダークファンタジーと呼ばれる世界観や、装備収集やスキルなどによるビルドの構築といった“ハック&スラッシュ”要素が評価され、全世界でヒットを飛ばす人気タイトルだ。
本記事では、PS5用にリマスターされた『仁王Collection』が、どのような進化を遂げているのか解説するとともに、先行プレイの感想をお届けしよう。なお、今回の先行プレイバージョンは、製品版とは一部異なる点がある点をご了承願いたい。
PS4版と比較! よりキレイになったグラフィック
まずはグラフィックについて。『仁王』、『仁王2』ともに、最初はプレイステーション4にてリリースされたタイトルだ。『仁王』は2017年発売とはいえ、すでにある程度グラフィックは整っており、美麗なビジュアルでゲームを楽しめた。そこから『仁王2』になり、純粋なグラフィックの向上もさることながら、HDR(※従来より明るさの幅を、より広く表示できる機能)にも対応。両タイトルともに、PS4 Proならば4K画質にも対応している。
また、PS4版はおおまかに、フレームレート(FPS)を優先した“アクションモード”と、高画質を優先した“シネマティックモード”が用意されていた。
今回のPS5版では、4Kモニターに対応していれば4K画質で遊べる“4Kモード”、120fpsにモニターが対応していれば120fpsで遊べる“120fpsモード”(解像度は1080pのフルHD)が用意されている。
そしてもうひとつ、PS4版よりも向上したグラフィックスかつ60FPSで遊べる“PS5スタンダードモード”が用意されており、こちらはPS4版のアクションモードとシネマティックモードを良いとこ取りでミックスしたようなイメージだ。
今回、PS5版の撮影は“4Kモード”での撮影となっており、『仁王』はHDR機能に対応していないため未使用。『仁王2』は両機種ともにHDR機能をオンにして撮影した。また、比較用写真はPS4 ProではなくPS4通常版となっている。
一部画像は撮影機材の都合上、4Kモードではあるが1080p解像度の画像となっている。注釈を付け加えておくのでご了承願いたい。また、用意された体験用バージョンの都合上、PS4版とPS5版で装備が異なる点もご理解いただきたい。
『仁王』
もともとPS4版からグラフィックがキレイなので、PS5版をプレイしている際は「もとからけっこうキレイだったけど、それよりもちょっとキレイになったかも」という感じだったのが、PS4版と比較してみると差は歴然。
キャラクターはもちろんのこと、とくにステージ背景がよりクッキリと写実的に描かれている。とくに陰影がより鮮麗になったため、岩山などは実写と見まごうほどにキレイになった印象を受けた。
『仁王2』
たしかにキレイにはなっている。ただ、ハードがパワーアップしたとはいえ、『仁王2』は2020年に発売されたタイトルということもあってか、差はごくわずか。もちろんゲームを動かしてみればバッチリと差は分かると思うが、静止画ではあまり違いは感じられないかもしれない。
ただ、『仁王』と同じく陰影がよりクッキリしたこともあり、PS5のほうが煌びやかで豪華な印象を受ける。また、細かいところではあるが、地面の草や花がPS4版はややチープな印象だが、PS5版はキレイに生えていた。
ロードが3秒! いや、体感1秒!
PS5の高速SSDにより、ロード時間は大幅に短縮。ステージ開始のボタンを押してからストップウォッチで測ったところ、PS4版はステージ開始時に約15秒のロードが入った(ステージによって異なる)。それがPS5版では約3秒! しかもステージ問わず! ボタンを押してから画面が暗転し、ロード画面が表示されたと思ったら、もうロードが終わっているのだ。
ステージ開始、ロード終了の暗転がどちらも約1秒くらい、そしてロード画面が約1秒の合計3秒。よって、体感的にはロード時間はマジで1秒だ。ちなみに状況によってはステージの説明が表示されるロード画面なしで、暗転のみでロードが終わることもあった。これはハクスラ周回が捗りそう!
また、もともとPS4版は“落命”したあと、リトライする際のロードはそれなりに早かった(戻される場所など、状況によりけりだが)。PS5版はもちろんリトライのロードも1秒くらいなので、気軽に(?)落命できるのだ。笛の音色や「アアア~♪」というコーラスが悲しい落命の演出は健在だ。
『仁王』にフォトモード登場
『仁王2』に登場したフォトモードが、『仁王』にも登場。メチャシブでカッコいい金髪碧眼の侍・ウィリアムの姿に始まり、さまざまなスポットで自由に撮影が楽しめるようになった。基本的な機能は『仁王2』とまったく同じだ。
ちなみに、PC版『仁王2 Complete Edition』では、NVIDIA Anselに対応しており、標準搭載の機能よりもさらに詳細な絵作りが可能。よりこだわりのスクリーンショットを楽しめる。
PS5コントローラー機能にも対応!
PS5のコントローラー、DualSense(デュアルセンス)の機能にも対応しており、R2ボタン、L2ボタンの感触が変わる“アダプティブトリガー”機能は、弓矢や銃などの遠距離武器に対応。弓ならば弓を引き絞るような感覚、銃の場合は引き金の重みを味わえるという感じ。体感してみると、より“撃っている”感覚を強く味わえ、臨場感がアップしているように感じた。
これらはオプション設定で完全にオフにすることも可能なほか、重さをやわらげることも可能だ。ちなみに筆者としては、オンにしていると指が疲れる感覚があった。アクション重視のゲームなので、必要のない人はオフにしてもいいだろう。
また、繊細な振動などによりゲーム中の感触を味わえる“ハプティックフィードバック”機能だが、今回体験したバージョンには残念ながらほぼ含まれていなかった。製品版では、敵を斬ったり攻撃を加えたりする手応えや、ステージ内のギミックを動かす感覚など、さまざまなアクションの感触も味わえるということなので、期待したい。
唯一味わえたのが、“すねこすり”を撫でる感触(笑)。ぬいぐるみの予約販売がスタートするなど、すねこすりはもはや木霊よりもマスコット的な存在と言える妖怪だ。撫でるを選択すると主人公がワシワシワシーッ! とやるわけだが、それがコントローラーからモフモフモフッ! とした、やわらかめの振動が伝わってくるのだ! 撫でたい度がよりアップしたのは間違いない!
『仁王2』をやりたい人は、とりあえずPS4版を買うのがオススメ
以上がPS5版の特徴となっている。ゲーム自体のおもしろさは変わらずに、グラフィックやプレイフィールが大きく向上したリマスタータイトルと言えるだろう。これから『仁王』シリーズに触れる人には、もってこいのコレクションタイトル。セーブデータの引き継ぎもあるので、すでに遊んでいる人にもオススメだ。
ただ、現状PS5は抽選販売がほとんどとなっており、まだ手に入れられていないという人も多いのではないだろうか。現時点ではまだ遊べない、という場合でもPS4版の『仁王2 Complete Edition』を購入していれば、PS5版で遊ぶ際に無償アップグレードが可能だ。
また、すでに『仁王2』を持っているという人もアップグレードは有償となるが、本編は110円[税込]、DLC3部作は各22円[税込]と、破格の値段でPS5版をゲットできる。まずはPS4版を遊んでおいて、時が来たらPS5版で遊ぶ、というのがオススメだ。
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なお、発売を記念して2021年2月4日の発売日から同年の2月26日まで、装備アイテム“はぐれソハヤ装束”、“黄金の飾り鎧”が、全プレイヤーに配布される。こちらも忘れずにゲットしておこう。