2021年1月2日、NetEase Gamesが開発・運営する大人気バトルロイヤルゲーム『荒野行動』とアイドルグループ・乃木坂46による、ゲーム内バーチャルライブが開催された。

乃木坂46の2021年初ライブは『荒野行動』で! リズムゲームで観客とメンバーが一体化した幻想的なコラボをリポート
『荒野行動』の提供でお送りします。

 このバーチャルライブでは『荒野行動』の中に華やかな特設ステージが出現し、3DCGとなったメンバーによる人気楽曲や、荒野行動コラボソング『Wilderness world』のパフォーマンスが楽しめるというもの。曲ごとに変わるステージ演出や披露楽曲に合わせたゲームなど、バーチャルとリアルを掛け合わせた新感覚なライブ体験を楽しむことができた。

 ライブ開催前にはメンバーの齋藤飛鳥さん、与田祐希さんが出演する直前YouTube生配信も実施された。以前から『荒野行動』を遊んでいた与田さんに対して、齋藤さんは初心者レベルとのこと。番組内ではふたりを守りながら戦う“クイーンガーディアンバトル”や“50v50大戦”にチャレンジし、それぞれ「飛鳥さんは先輩だけど、負けません!」(与田)、「初心者なので、私だけは狙わないでね?」(齋藤)と意気込みを口にした。

【荒野行動X乃木坂46】LIVE直前!飛鳥と与田のQUEEN BATTLE!

 凄腕プレイヤーたちに助けられながらゲームを進めるふたりは、だんだんとコツをつかみ始め、ゲームへの熱も徐々に高まっていく。50v50大戦では早々に与田さんがリタイアし、続いて齋藤さんも離脱してしまうも、最終的に与田さんチームが勝利。

 与田さんは「もっといろんなマップで戦ってみたい」と意欲を示すも、ゲーム中に他ユーザーの運転する車から海へと放り投げられゲーム終了した齋藤さんは「最初お花をくれたり、思わせぶりにさせておいて(笑)」と苦言を呈して笑いを誘う一幕もあった。

ゲームの特性を活かして、アイドルとプレイヤーが一体に

 YouTubeでの直前生配信で視聴者の期待を高めた後、いよいよアプリ内でのバーチャルライブ“乃木坂46 LIVE IN 荒野”がスタート。会場は、このイベントのために用意された巨大スクリーン完備の専用マップだ。

 バーチャルライブ会場に集まったプレイヤーたちの手には武器の代わりに、乃木坂46のイメージカラーである紫のペンライトが握られていた。また、このバーチャルライブ観たさに登録したであろうライトユーザーも多数参加しているように見受けられた。

乃木坂46の2021年初ライブは『荒野行動』で! リズムゲームで観客とメンバーが一体化した幻想的なコラボをリポート
乃木坂46の2021年初ライブは『荒野行動』で! リズムゲームで観客とメンバーが一体化した幻想的なコラボをリポート
ライブ参加者には自動的にペンライトが配られた。右側のアイコンをタップすると3種類のコールを実行できるなど、芸が細かい。

 ステージ上のスクリーンに“荒野行動×乃木坂46”のロゴが表示されると、いよいよグループ初となるゲーム内バーチャルライブがスタート。

 ライブの出囃子としておなじみの『OVERTURE』が流れる中、紫色のパラシュートでステージに降り立った3DCG化したメンバー5人(齋藤飛鳥さん、松村沙友理さん、山下美月さん、与田祐希さん、賀喜遥香さん)がフォーメーションを作り、大ヒット曲『インフルエンサー』からライブが始まった。

乃木坂46の2021年初ライブは『荒野行動』で! リズムゲームで観客とメンバーが一体化した幻想的なコラボをリポート
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 ステージ後方のスクリーンに選抜メンバー19人がパフォーマンスする実写映像が映し出される中で、その前に立つ3DCGメンバーは実物にも負けない迫力で激しいダンスをくり広げる。

 ステージ前に張り付いたプレイヤーたちはペンライトを振りまくったり、あるいは思い思いの動きで興奮ぶりをアピール。

 続く『裸足でSummer』では、昨今の情勢でライブ会場でコールできない鬱憤を晴らすように、大勢のプレイヤーたちが「Hey!」とコールして、2021年最初の乃木坂46ライブを満喫しているようだった。

乃木坂46の2021年初ライブは『荒野行動』で! リズムゲームで観客とメンバーが一体化した幻想的なコラボをリポート
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 2曲パフォーマンスし終えると、フロントの5人によるMCへ突入。松村さんが「改めていま、この荒野に立って歌って踊っているわけですけど、みんなどうですか?」と問いかけると、与田さんは「私もずっと荒野プレイヤーだったので、すごくうれしいです」、賀喜さんは「戦わない『荒野行動』というのも新鮮ですよね」とそれぞれ感想を口にする。齋藤さんも「いつもだったら、このスタジアムは銃撃戦がくり広げられているので、そう思うとドキドキしますね」と後に続き、初の試みに喜びを隠せないようだ。

乃木坂46の2021年初ライブは『荒野行動』で! リズムゲームで観客とメンバーが一体化した幻想的なコラボをリポート

 スマホやPCモニター越しながらも、乃木坂46メンバーの微笑ましいトークにほっこりしたところで、再びライブへ。『荒野行動』コラボソング『Wilderness world』が初パフォーマンスされると、会場内のプレイヤーたちの動きがどんどん激しくなっていく。

乃木坂46の2021年初ライブは『荒野行動』で! リズムゲームで観客とメンバーが一体化した幻想的なコラボをリポート

 さらに『制服のマネキン』では曲中、無重量状態になりプレイヤーたちが空中に浮かび始めた。ファンもライブの一部であると感じさせてくれるユニークな演出だ。

乃木坂46の2021年初ライブは『荒野行動』で! リズムゲームで観客とメンバーが一体化した幻想的なコラボをリポート
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会場上空からステージ上の乃木坂46を眺めたりと、バーチャルライブならではの演出でいろんな角度からパフォーマンスを楽しむことができた。

 ラストナンバー『Sing Out!』では、“ファンもライブの一部”という演出がさらにパワーアップ。「音楽ゲームを開放しました」というメッセージとともにスタートボタンが表示され、押してみると自分も乃木坂46と同じ姿になったのである。

 そして、本当に音楽ゲームがスタート。タイミングを合わせてタップすると、プレイヤーたちも『Sing Out!』の振り付けを踊り始めた。

 ステージの乃木坂46と観客エリアのプレイヤーが、音楽とダンスを通してひとつとなり、ライブはクライマックスへ。ふだんは味わうことのできない、バーチャルならではの特性を活かした幻想的な時間はこうして幕を下ろした。

乃木坂46の2021年初ライブは『荒野行動』で! リズムゲームで観客とメンバーが一体化した幻想的なコラボをリポート
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 ネットでライブコンサートを視聴するオンラインライブが数を増やしている昨今。バーチャルの会場で観賞するだけでも楽しいのはもちろんだが、“乃木坂46 LIVE IN 荒野”ではゲームを介してファンも参加できた。ファンもアイドルと一体になってライブを作り上げたのだから、“バーチャルライブの正統進化”と言ってもいいだろう。

 2019年11月にリリース3周年を迎えたばかりの『荒野行動』にとって、新たな可能性を示す試みとなった今回の企画。同時に、コロナ禍で大規模な有観客ライブを思うように行えない乃木坂46にとっても新たな一歩だったのではないだろうか。さらに、双方のファンにとっても新たなコンテンツに触れるいい機会になったように思う。

 長年にわたって乃木坂46を取材し続ける筆者も、この機会に名前だけはよく目にしていた『荒野行動』に初めて触れてそのおもしろさにどっぷりハマったひとりだ。きっと同じように、『荒野行動』のコアユーザーの中にも改めて乃木坂46に触れたことで、彼女たちの魅力に気づかされた……そんな人もきっと少なくないことだろう。

 この成功を足がかりに、今後も音楽のみならずさまざまな形で『荒野行動』とエンタメコンテンツとのコラボ企画が実現することを願ってやまない。