2021年1月6日、声優・アーティストの夏川椎菜さんの5thシングル『クラクトリトルプライド』がリリースされる。同シングルの表題曲『クラクトリトルプライド』は、UNISON SQUARE GARDENの田淵智也さんが作曲で参加し、話題に。

 かねてより夏川さんのアルバム『ログライン』や、4thシングル『アンチテーゼ』を絶賛していた田淵さんとのコラボレーションということで、ヒヨコ群(※夏川さんのファン)はもちろん、アニソンファン、音楽ファンからも多くの注目を集めているシングルだ。

 今回は、5thシングル『クラクトリトルプライド』について、その聴きどころやコラボレーションに至った経緯などをうかがいつつ、夏川さんのZeppライブツアー“LAWSON presents 夏川椎菜 Zepp Live Tour 2020-2021 Pre 2nd”の札幌公演直後の感想も訊いた。

※本インタビューは2020年12月中旬に行われたものです。

夏川椎菜5thシングル『クラクトリトルプライド』はゲームを意識!? “負けず嫌いな自分”を描いた同曲をインタビューで紐解く
夏川椎菜5thシングル『クラクトリトルプライド』はゲームを意識!? “負けず嫌いな自分”を描いた同曲をインタビューで紐解く
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夏川椎菜(なつかわしいな)

千葉県生まれ。24歳。声優としての出演作は『アイドルマスターミリオンライブ!』シリーズ(望月杏奈役)、『マギアレコード魔法少女まどか☆マギカ外伝』(由比鶴乃役)、『えんどろ~!』(セイラ役)など多数。アーティストとしてはユニット“TrySail”として2015年から活動を開始し、アリーナライブなども成功させる。2017年からはソロシンガーとしても活動を開始。4thシングル『アンチテーゼ』はオリコン TOP10 入りを果たす。(文中は夏川)

生バンドで披露されたZeppライブツアー札幌公演

――まずは、札幌のライブおつかれさまでした。

夏川ありがとうございます。

――2020年、ようやくライブの開催に至りました。いまのお気持ちは?

夏川いやもうまずは、あまり大きな声では言えませんが、無事に開催できてよかったなと。あとはやっぱり、今回は前回までと違って生バンドでお届けするライブになっていますので、ライブ感というか、ふだんとは異なる形でお送りする曲もあったりするんです。

 それこそ『フワリ、コロリ、カラン、コロン』というEDMの曲があるのですが、この曲はバンドアレンジをしていたり。今回のライブでしか聴けないアレンジになっている曲もあるので、私もやっていてすごく新鮮でしたし、きっとライブに来てくださった皆さんも新鮮に感じてもらえたんじゃないかと思います。

――ファンの皆さんの反応はいかがでしたか?

夏川ふだんのライブでもそういう方はたくさんいらっしゃると思うんですけど、今回余計に感じたことがありまして。私のお客さんって『ファーストプロット』や『パレイド』のときに、めちゃめちゃ真剣に聴いてくれているんですよ。私のことを本当にずっと凝視するくらいの状態で。

 今回、情勢的にコールが禁止になっていたのですが、それでもペンライトなどを振りながら、にこやかな顔で盛り上がってくれていたんです。それが『ファーストプロット』と『パレイド』のときだけめちゃめちゃみんな真剣な顔になるんです。ペンライトも振らずにじっくり聴いてくれているのを見て、「あっ、そうか。こういう風に聴いてくれているんだ」って、ちょっと新しい発見がありました。

――確かにどちらの曲もメッセージ性の強さがありつつ、夏川さんからの想いを受け止めようと、ステージで歌っている姿に見入ってしまうところはありますね。

夏川ありがとうございます。これからも皆さんを見入らせられるようにがんばります。

――今回、札幌という遠い地でのライブでしたが、何か違いはありましたか?

夏川むしろ、すんなりって感じでした。

――あ、そうなんですね。

夏川北海道自体は作品のイベントなどで行かせてもらったことがありますし、ソロで行くのは初めてでしたが、TrySailとしてのライブで行ったことも何度かあるので、ある意味安心というか。私宛にいただくファンの方からのお手紙も、北海道出身の方がけっこう多くて。だから、お手紙をいただいた方々が見に来てくださってるのかなって思いつつ、その方々に会いに行くくらいの感覚で行きました。

――なるほど。先ほどのお話にもありましたが、生バンドでやるというのはもともとそのつもりで進んでいたんですか? 『アンチテーゼ』がバンドサウンドの曲だったので、そういったところから生バンドということになったのかな、とも思ったのですが。

夏川どちらかというと、生バンドでライブすることが先にあった感じですね。そもそもZeppツアーをやることが決まったのが、じつは去年(2019年)の冬とかなので。ちょうど1stライブをやっている時点でその話が出ていて、その時から生バンドがいいですってお願いしていました。

 バンドさんたちのスケジュールも一斉に押さえ始めていて、『アンチテーゼ』の制作時から、つぎのライブは生バンドだからバンドサウンド強めで行こうという話もしていましたし。私としても、いま曲を増やすなら、つぎのライブの核になる曲があったほうがいいなという気持ちがあったので、バンドサウンドを増やすという意味で『アンチテーゼ』や『RUNNY NOSE』といった楽曲が生まれたという流れです。

NEWシングル『クラクトリトルプライド』のテーマは“楽”

――前回のシングル『アンチテーゼ』の手応えや反響はいかがでしたか?

夏川ふだん連絡を取っている友だちから、「聞いたよ」って連絡がありました。いつもはぜんぜん何も言ってこないんですよ! でも、『アンチテーゼ』に関しては「すごくいい曲だね」と言ってもらえることが多くて。いつもよりも自分の身近な人からいい反響をもらえることが多かったですね。

――それは何がきっかけになったと思われますか?

夏川今年はYouTubeで“417Pちゃんねる”というものを立ち上げさせていただいて、撮影から編集まで自分でやって動画投稿をしていたんです。そこで曲の宣伝をしたり、プロモーション的なことをしていたので、曲に触れる場所がいっぱいあったというのはあるんじゃないかと思います。それはファンの皆さんにとっても。見る場所と見るものがいっぱいあったから、手に取りやすかったのかなと。

――やっておいてよかったですね、YouTube。

夏川ホントにそれはすごく思いますね。

417Pちゃんねる(YouTube)

――そして今回、5thシングルとして1月6日に『クラクトリトルプライド』が発売されるわけですが、今回はUNISON SQUARE GARDENの田淵智也さんが作曲として参加されています。これはどういった経緯で参加されることになったんですか?

夏川『ログライン』というアルバムを出したときに、田淵さんがご自身のイベントや、エッセイなどで『ログライン』のことをすごく褒めてくださったんですよ。ありがたいことに。私もその話を人伝てに聞いて、すごくうれしくて。それで、いつかごいっしょできたらいいな、という話をしていたものが実現した、という経緯ですね。

――田淵さんの楽曲はご存知だったんですか?

夏川UNISON SQUARE GARDENは、私もすごく好きで、もともと聞いていました。ウチの先輩たちにも何曲か書かれていたりもしますし、「わー、このアニソンいい曲!」と思って調べたら田淵さんだったということもけっこうあって(笑)。

 ただ、すごく難しいというかなんというか。独特な曲を書かれるイメージが強かったので、ちょっと震えてはいましたね(苦笑)。ただでさえ私の曲はBPMが早めの曲が多くて、難しい曲がたくさんあるのですが、たぶん過去最大、最難曲になるんだろうなって思っていました。

――実際上がってきた曲を聴いた印象はいかがでしたか?

夏川やっぱりこういうパートありますよねって(笑)。覚悟はしていたんで、「むしろ来い!」ぐらいの気持ちではいました。ただ、歌詞を書くことになっていたので、歌うことよりも、そっちが「やべー」って(笑)。

――早口のところとかよく詰め込んだなって感じですもんね。

夏川ホント、出せてよかったです。本当に。

――田淵さんとは、歌詞に関してどんなものにするか、といったお話はされたんですか。

夏川前回の『アンチテーゼ』が喜怒哀楽の“怒”だったんで、今回は“楽”になるシングルが欲しいという話がそもそもありました。その時点でライブをすることは決まっていたこともあり、ライブのオーラス、ホントに最後の最後に歌ってみんなで大団円を迎えられるような曲が欲しいですという、すごくざっくりとしたお願いはしました。

 田淵さんのほうからも、観客といっしょにサビの部分を歌うパートがあったり、サビでクラップができるようなところを入れるといったアイデアをいただきましたね。

――おお、それは大団円感があっていいですね。でも、ライブの最後に歌うにはたいへんそうな曲ですけど(笑)。

夏川いや、ホントにそうなんですよ(笑)。でも、歌詞もそういう方向性で作ったので、大団円感のある曲になったんじゃないかなと思います。

――そのほか、田淵さんからはどんなアイデアが?

夏川田淵さんが『ログライン』のリード曲の『ファーストプロット』という曲をすごく褒めてくださったんですけど、今回その『ファーストプロット』の一節というか歌詞の中に出てくる印象的な場面をイメージして作っているところがあります。

 田淵さんのほうではコードをちょっと寄せてもらったりして。「目を見て話すように」というフレーズなんですけど、『ファーストプロット』からそのまま持ってきているんでうすよ。これも田淵さんからのアイデアでしたね。

――いやあ、あれはいいですよね。「目を見て話すように」というフレーズが出てきた瞬間、鳥肌が立ちました(笑)。

夏川わー、ありがとうございます。

――そこつなげてくるんだみたいな。

夏川『クラクトリトルプライド』で、私の楽曲を知っていただいた方にももちろん楽しんでほしいんですけど、いままで応援してきてくださった方にもそれ以上に楽しめるものはあってほしいなって思っていて。そういう取り組みができてよかったなって思いますね。

――「目を見て話すように」というフレーズもそうですが、「遠回り」という単語もあったり、『ファーストプロット』っぽさを感じますよね。『ファーストプロット』って、夏川さんの成長みたいなものを感じられるというか、ソロデビュー当時のお話や『パレイド』からの流れも含めての集大成感があって大好きなんですよ。初めて聴いたときに泣いちゃって。夏川さん、こんなこと言えるようになったんだって(笑)。

夏川わー、うれしい(笑)。ありがとうございます。

――その曲と『クラクトリトルプライド』がつながっているということが、すごくうれしかったですね。ちなみに、思い入れのあるフレーズだったり、ここが難しかったというところはありますか?

夏川今回は「どこがいちばん伝えたいところですか?」と言われると、逆にそうじゃないところが1行もないくらい、本当に全部言いたいことを言ったなっていう曲になっているんです。だから、ぜんぜん浮かばなかったところというものがなくて。

 私はいつもいちばん難しいところから書き始めるんです。いちばん難しいところさえ埋められれば、あとは自然と埋まっていくという感じなんですね。だから今回は、あの早口のBメロから取り掛かりました。時間はかかりましたが、ちゃんと言いたいことを言えて、核となる言葉の「“らしい”探して」といった部分が出てきたので、あとはそれに合わせてAメロやサビを作っていくだけでしたね。

 『クラクトリトルプライド』はサビで一回ドンっと上がるように見せて、じつは落ちるんですよ。それがすごく特徴的な曲だと思うので、そこで使われる言葉がいちばん印象に残りやすいと思うんです。だから、強い言葉でわかりやすい言葉を使いたくて。私の書く歌詞って「一瞬何を言っているかわかんない」って思われることがけっこうあるんですけど、各サビではすごくわかりやすくて簡単な言葉、でも強い言葉を選びました。

――口語というか、ネット上で使われる口語のような言葉が使われているのが、印象的ですよね。

夏川そうですね。私がふだん文章だったり、実際に話すときに使うような言い回しにしたことが、結果うまくハマったなって。だからなのかわかりませんが、すごく歌いやすいです。気持ちが込めやすいなってすごく感じています。

――ですよね。飾らない言葉遣いもあいまって、すごく夏川さんのことをイメージできる歌詞になってるなって。

夏川やった、ありがとうございます。

――後は今回、音楽配信サイトで先行配信もされていましたが、こちらはやってみての率直な感想は?

『クラクトリトルプライド』音源先行配信サイト一覧

夏川いまや音楽配信も主流になってきてはいますが、夏川がちゃんとやり始めたのって、最近なんですよね。『アンチテーゼ』のときにYouTubeでワンコーラス先行配信的なことをやってみて、今回はガッツリ先行配信を行ったので、新しい試みではありました。

 やっぱり発売日前の段階で皆さんに届けられるのは、すごくいいことだと感じています。私の曲……、とくに私が歌詞を書いたりしていると歌詞の内容にすごく注目してもらえるんです。どんな風に書いたんだろうということ考えながら、聞いてくださっていることが多いようで。

 先行配信をすると歌詞がわからない状態だったりするからけっこう皆さん空耳で盛り上がるんですよ。「ここなんて言ってるんだろう?」とやりとりして考察をしていたりとか。その様子を見るのが私はすごく好きで、とんでもない間違われかたをしていたりもして(笑)。

 作品に対する私のビジュアルとかアートワークだけではなくてその曲に込められた想いとか、歌詞の意味という、もっと深いところに注目してもらえるのが私はすごく幸せなので、先行配信することで深いところまで見に行ってくれる人が増えるというのは、とてもうれしいですね。

――確かに、CDが発売されちゃうとしっかり聴き込んで自分の中に収めちゃう感じはしますよね。自分で納得してそこで終了というか。その想いを先にみんなと共有できるっていうのはいいですね。

夏川曲を純粋に聴くタイミングってCDが発売されちゃうと、薄れちゃうのかもなって感じることがあって。ジャケットを見たり、MVを観たり、曲以外にも楽しめる要素がすごくたくさんあるので。それをひと通り楽しんだら、「今回もいい曲だったね」で終わっちゃう感じはありますよね。その後、ライブなどでまた深く掘り下げるタイミングがあったりはしますが。

 先行配信って曲だけだから、その曲にいっぱいひたってもらえる時間がCD発売前にできたんじゃないかなって思います。

――そうなると、今後も新曲が先行配信されるたびに楽しみですね。

夏川先行配信という形で皆さんに楽しんでいただけるのはいいことだなって。気軽に手に取ってもらいやすい気がしています。

 CDを買うよりもハードルが低いと思うので、私のことをあまり知らないような方にも触れていただける機会が作れていると思いますし、逆にどっぷりと沼に浸かっていらっしゃる方には少しでも早く新曲をお届けできますし。そのどっぷりさんたちがライトな方たちにオススメしやすいという利点もあると思うんです。「ここで買えるよ」とか、「ここで聴けるよ」とか。

――確かに布教はしやすいですね。続いて、『クラクトリトルプライド』のミュージックビデオ(以下、MV)についてうかがえれば。今回はゲームのドット絵みたいなものがいっぱい出てくる内容でしたが、こちらはどんなコンセプトで作られたんですか?

夏川今回も『アンチテーゼ』といっしょでジャケットとMVの雰囲気を統一しようといいうものがまずありました。ジャケットとMVを通してゲームと再生ボタンというモチーフになるものがあって、そのモチーフをもとに作っていただいた形です。

 『クラクトリトルプライド』が“負けず嫌いな自分”の歌なんです。悔しいことがあっても、何度も何度も挑戦して楽しいってなるまでやろう、というような歌詞なんですね。それってゲームもいっしょじゃないですか。だから、私がゲームをやっているという内容で、ぜんぜんうまくいかなくてゲームオーバーになっちゃうんですが、最後にはちゃんとボスを倒す、王道少年マンガみたいなMVになっていますね。

――あー、なるほど。そういうところから来ているんですね。

夏川はい。後は今回“楽”をテーマにしているので、MVの話をするときに私がこれまでに観てきた中でいちばん楽しいと思ったMVの話を監督さんにしました。MIKAさんの『We Are Golden』という曲のMVなんですけど。セットのイメージなど、かなり参考にさせていただきました。カラフルでいろいろとごちゃごちゃしたものがある部屋の中で暴れまわるという感じで。

――そうなんですね。そちらの動画もチェックしてみます。僕らとしてはゲームメディアなので、ドット絵がいっぱい出てきてゲームのキャラクターみたいに夏川さんがアクションをするというのがすごく楽しかったです。

夏川ありがとうございます。あのドット絵めちゃめちゃかわいくて。

夏川椎菜 『クラクトリトルプライド』Music Video(short ver.)
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――けっこう元ネタになっているゲームが何なのかを想像したりとかして、楽しませてもらいました。歌詞のほうにも、「ブーイングさえ秒でパリィ」とかゲーム用語(※)も入っていたりして。

※由来となっているのは英語の“parry”だと思われ、スポーツなどでも使用されている。

夏川そうなんですよ。正直“パリィ”とか使って「伝わるかな?」とは思いましたけど、歌詞の中だったらいいかと思って。今回は、かなりゲームを意識して歌詞を書いていたりします。たとえば「一度掴んだポイント」というフレーズの“ポイント”というのは“セーブポイント”という意味で書いています。何度ゲームオーバーになっても、一度作ったセーブポイントから、また顔を上げて進めるよねっていう意味で。

 じつはタイトルにもゲーム用語を入れてもいいかなと思って、ゲーム用語を100個……、200個くらい調べてどう組み合わせるか、がっちゃんこ、がっちゃんこってやっていた時期もありました。いちばん悩んだのはタイトルかもしれないです。

――いまのタイトルになった決め手はなんだったんですか?

夏川そもそもゲーム用語の中で組み合わせていこうと思って進めていたのですが、あまりにも煮詰まったんで、一旦それをナシにして。ゼロからもう一回考えようとなったときに、タイトルからも楽しい雰囲気が伝わればいいなって思ったんです。

 それで、「私にとっての“楽しい”って何だろう?」と考えたときに、私は出身が千葉なので“夢の国”が思い浮かんで。夢の国にはエレクトリカルパレードという電飾キラッキラの“THE 遊園地”みたいなパレードがあるんですけど、「あれ楽しいよな」って。

 今回使っている音とか雰囲気とか、“楽”というコンセプトにも合うと思ったので、エレクトリカルパレードの語感だけ拝借しようと。さらに、歌詞の中に出てくる“プライド”という言葉はどこかに入れたかったので、パレード、パレード……、プライド、うん、いけると。あとはそのプライドの前に付く“エレクトリカル”の部分を埋めるだけだ、となったわけです。

――ええ(笑)。そこから来ているんですか。

夏川そうなんです(笑)。そこでまたちょっと悩んで、最終的に『クラクトリトルプライド』になりました。だからタイトルとしては長くなっちゃったんですけど、一回覚えれば意外とすんなり言えるし、忘れられないタイトルになったんじゃないかと。

――確かに、エレクトリカルパレードと言われると絶対忘れないですね。

夏川エレクトリカルパレードの感じで言うと、かなり言いやすいです。『クラクトリトルプライド』。

――(笑)。没になったゲーム用語のタイトルって、どんなものがあったんですか?

夏川いいところまで行ったのは“リスポーン”という単語を使ったものですね。“リスポーンプライド”とか。ほかにもいろいろあったんですけど、“リスポーン”だと私たちゲーマーにとってはふつうに使う言葉だけど、ゲームしない人にとっては伝わりづらい単語なんじゃないかという話になって。

――まあ、そうですよね。

夏川難しいんですよね。ゲーム用語って誰でも知っているようなものだとすでにいろいろな曲で使われていて、けっこう擦られまくっているので。それこそセーブなどもありかと思ったんですが、その辺の塩梅が難しかったです。デバッグやパッチ、チュートリアルなんてものもありましたね。この辺から、もはやワケがわかんなくなってきていました。途中からスライム、ミミックなんてものも出てきたのですが、全部却下されて。やたらゲーム用語に詳しくなりました(笑)。

――敵キャラクターの名前まで(笑)。最近だとナーフとかバフ、デバフなんて言葉も、よく聞くゲーム用語になってきましたよね。

夏川その辺も、もう全部やりました。今回いろいろ調べてみて、ゲーム用語ってタイトルに使いやすそうなものがいっぱいあるなと思ったので、もしタイミングが合えば、そういうタイトルの曲も生まれるかもしれませんね。この曲にはバッチリハマるわ、というタイミングがあるかもしれないので。

――楽しみにしています。MVに関してはゲームや再生ボタンのほかにも、マスクを着ける場面などもあったりして、今年1年のことを表しているようにも見えたのですが?

夏川全体のコンセプトなどはしっかりと作っていますが、ひとつひとつのカットにあまり深い意味みたいなものはなかったりします。マスクを着けるというのも、きっと今年じゃないと出なかった演出ではあるのですが、だからといってマスクに深い意味があるわけでもなくて。

 監督さんには、いろいろなカットが連続してどんどんつながっていって、わちゃわちゃして忙しいMVにしたいですというお願いはしました。そのいろいろなカットのひとつという解釈でいいと思いますね。あくまでわちゃわちゃのうちのひとつ。

 ただ、さきほど言ったようにマスクというものが、ここまで浸透していなければ出てこない演出だったとは思うので、そういう意味では今年じゃなきゃ出ないカットではありましたね。室内にこもって、ゲームをして、という部分も確かに今年らしい演出かもしれないです。

――なるほど。ちなみにMV撮影の裏話とかもあれば、うかがいたいです。

夏川今回は、セットが本当に凝っていて、私の昔のポスターだったり、グッズが飾ってあったりするんですけど、その中にゲームカセットがあるんですよ。そのカセットのひとつひとつに私が出した曲のタイトルが貼ってあるんです。映るか映らないかくらい、本当に細かいところなんですが、そんなところまでこだわって作ってもらっています。

 ちなみに小道具は全部いただいているそうで、店舗さんで展示などをする予定です。気になる方はぜひ展示されている店舗に見に行っていただければ。

リリース記念パネル、MV装飾物、衣装展示(アニメイト)
期間:2021年1月5日(火)~1月11日(月・祝)

実施店舗
MV装飾物、衣装展示:渋谷店
パネル展:池袋本店、渋谷店、秋葉原本館、三宮店、新宿店、津田沼店
※展示場所、期間は予告なしで変更になる場合がございます。あらかじめご了承ください。

リリース記念パネル、MV装飾物、衣装展示(ゲーマーズ)
期間:2021年1月5日(火)~1月10日(日)
実施店舗:AKIHABARAゲーマーズ本店 5階

※編註:417Pちゃんねるで公開されている“MAKING of クラクトリトルプライド”の映像内でも観ることができるので、こちらも要チェック。

MAKING of クラクトリトルプライド(YouTube)

――続きまして、カップリングの『That's All Right!』ですが、これはどんな楽曲になっているのでしょう?

夏川今回はCD全体を通して“楽”をテーマにしたいと思っていたので、カップリングも“楽しい”をテーマに作ったんですけど、『クラクトリトルプライド』が自分が思う“楽”だとしたら、『That's All Right!』は私が共感できる“楽”になっています。

 曲も歌詞も私ではなくて、ほかの人に書いていただく形で作らせていただきました。タイトルも歌詞も、ずっと「That's All Right!」、「大丈夫!」と言っているだけの、楽しいと言うよりも「楽しよう」ってくらいの“楽”という感じですね。“楽”の解釈がちょっと違うというか。

――それはすごく感じました。「このくらい気楽でいいよ」みたいなことを言われているような曲で。

夏川そうですね。歌いかたも意識して適当感というか投げやり感みたいなものを出していて。朝起きてすぐ歌えるくらいの感じ(笑)。この曲は本当に緩かったことがわかるエピソードがありまして。

 MIXの作業のときにいちばん最後にセリフっぽく「All Right」と言う箇所があるのですが、レコーディングのときに録ったものが「ゆるさが足りないね」みたいな話になりまして。私もMIXに立ち会っていたのですが、その場でiPhoneのボイスメモで「All Right」って言わされて、それをAirDropで送って使うという(笑)。音楽制作の人って本当にこれでいいの!? っていうくらい、ゆるい「All Right」を採用していただきました。

――ちゃんとマイクで録っていたのに、まさかの(笑)。

夏川でも今回の曲だから許されたというか。今回の曲は何でもありなんだなって感じた瞬間でしたね。

――肩の力を抜いて歌うというのは、とくに難しいこともなく気楽にやった感じなんですか?

夏川そうですね。気楽にやりました。のびのびと。最近の私の曲はわりとそうなんですけど、曲をけっこう前にいただいていることが多いんです。今回、作曲してくださった方が『グルグルオブラート』を書いてくださった山崎真吾さんなんですけど、『グルグルオブラート』を作っているときに、こういう曲がほしいというお願いをしていまして。

 だから『EP01』が完成するころには、この曲をいただいていたんですよね、じつは。曲自体はもうずっと知っていたし、仮歌録りも私自身がやったので、そのころから楽曲の方向性だったり、歌詞の方向性だったりも話をしながら作っていたんですよ。だから、レコーディングのときにはもう完成していたというか。自分の中で正解が見えていたし、それがちゃんとスタッフ間で共有できていました。

 最近は『That's All Right!』に限らないですけど、レコーディングで迷子になることって本当になくて、作っている段階でみんなの中で正解が見えてきているみたいな。あとはその正解に合わせに行くだけ、という感じで楽曲制作を進めています。まあ、そこが難しいんですけど。

――チームが成熟してきているというか、まとまってきているということなんですかね?

夏川たぶんそうだろうと思いますし、私自身が1曲について参加できる時間が増えたとも言えますね。これまでだと、曲もアレンジも歌詞もすでに完成していて、もう3日後にレコーディングです! という段階で初めて曲を聴くみたいなことがあったりして。もらってから3日間で曲を聴き込んでっていう作業をしなければいけなかったんです。

 解釈が分かれそうだなというところは現場でディレクションを受けようという感じで持ち込んだりとか。でもやっぱり1曲に対してかけられる時間がたくさんあれば、それだけ自分の中でも昇華しやすいですし。

 それこそ『That's All Right!』は1年越しくらいの制作期間になるんですよ。1年前から曲の存在をちゃんと認識していて、アレンジや歌詞の方向性をどうするかという話も、全部に私も参加させてもらって、その都度考えながら作っていたので、曲に対する経験値みたいなものがぜんぜん違うんですよね。レコーディングのときには余裕で倒せるくらいの、より華麗に倒すにはどうしたらいいか、くらいのことまで考えられるレベルになっているわけです。

――それはいいですね。十分に経験値を積んでボスを倒しに行くと。

夏川そうですね。めちゃめちゃレベル上げしてからボスに行く感じです。カンストしてから行く感じの、「余裕でワンパンしたるわ」くらいの(笑)。

――ムキムキに育てておいて、肩の力を抜いて歌う曲に挑むというのもなかなかな話ですけど(笑)。ちなみに、『That's All Right!』の中で、共感できるフレーズや、「ここが好き」みたいなところはありますか?

夏川この曲はリズムがめちゃめちゃ大事なんですね。ちょっとでもハズれるとコケってなるような曲で。“楽”には歌っているんですけど、バッチリハマるところはハマっているのがカッコいい曲だと思っています。

 私的に、本当に気持ちよくハマっているところがすごく多いので、歌っていてすごく気持ちいいんですよね。サビの「ちょっと待ってよ?! ただならぬ自信…って まぁいっかっ」という歌詞のところも、「ちょっと待ってよ?!」がいい感じにハマっていて。歌でリズムを取りやすい曲だなあと感じています。

2021年の夏川椎菜

――2021年のお話もうかがえればと思うのですが、札幌から始まったZeppツアーの続きが、1月9日の名古屋から始まります。情勢的にも細心の注意を払いながら、いろいろと悩みながらのツアーになっているかと思いますが、こちらのツアーに来るファンの皆様にどんなことを楽しみにしてもらいたいですか?

※本インタビューは2020年12月中旬に行われたものです。

夏川今回はなんと言っても“生バンド”です。ぜひ来る前に私の曲をたくさん聴き込んでもらって、生バンドでやるとこうなるんだという驚きを会場で感じてほしいですね。本当に爆音でやっているので、音を全身で浴びられると思います。ベース、ギター、ドラムを浴びるっていう経験ができると思うので、浴びに来てください(笑)。

――それでコールができないというのは、なかなか歯がゆさもありそうです。

夏川そうですね。きっと悔しいって思ってもらえると思います。『クラクトリトルプライド』みたいに、その“悔しいも楽しんでやるぞ”くらいの気持ちで来ていただけたらいいなって思います。

 バンドメンバーの皆さんも、想定していなかったくらいに派手なメンバーになっていますので、皆さん目がつかれると思います。ギラギラしているので。いちばん目が休まるの、私かもしれない(苦笑)。

――唯一の癒しポイントが夏川さんになるんですね(笑)。札幌のライブ後のヒヨコ群の皆さんのツイートなども拝見していたのですが、「セトリがめちゃくちゃ強かった」ということを仰っている方がとても多くて。

夏川けっこう挑戦的なセトリにしていますね。考えたの私なんで文句言えないんですけど。難しくて早い曲が多くて、それが連続で来るとバンドメンバーの皆さんも疲れちゃうから、ちょっと嫌がられるという(笑)。私はもちろん疲れるんですけど、バンドの皆さんもはぁはぁ言いながら演奏していて。

――それは楽しみですね(笑)。一方でコロナの影響もあって、行きたくてもどうしても現地に行けないという方や、チケットがそもそも買えなかったといった方がいらっしゃると思います。そういった方々にお伝えしたいことはありますか?

夏川ライブ中のMCでもずっと言っていたんですけど、今回“Pre-2nd”というタイトルにもある通り、正式なナンバリングではないと思っています。

 本当は行きたいけど、今回は行かないという選択をされた方もいらっしゃるでしょうし、それこそ会場の収容人数の関係でチケットが買えなかった方もいらっしゃるでしょうし。たとえ現地に来れたとしても声が出せないというのも、いつもどおりではないじゃないですか。だから“Pre-2nd”は私の正式なナンバリングではないぞと。続いているものではなくて、ちょっと脇道に逸れたものだぞと。

 私の中では“修行”くらいのイメージです。ちゃんと開催したい2ndというものがあって、それに向けていまやるべき修行というイメージで作っているんで、レベル上げのライブです。洞窟に入ってアイテムをゲットする、寄り道しまくるツアーというイメージがあります。

 もちろん私はライブがやりたいと思っていますし、いつか客席が埋まる状態で、またZeppでやりたいし、大きな会場でやりたいという夢があるから。その夢が叶ったときに、本当の2ndが開催できるよってなったときに来てくださいって思っています。

――ありがとうございます。続いて、ゲームのお話もうかがえれば。まずは先日の生放送おつかれさまでした。夏の生放送ではホラーで苦手なものに挑戦していただいたので、今回は夏川さんの得意なものでいこうと思いまして、『スパイダーマン:マイルズ・モラレス』をプレイしていただくような形にさせていただいたのですが、いかがでしたか?

夏川ちゃんと配信できていたのか不安になるくらい、のめり込んでいた気がします(笑)。ふだんの私のゲームプレイの様子を見ていただいたような感覚です。ホラーってリアクションを取りやすいので、操作が下手でもエンタメとして成立しやすいですよね。今回は純粋なアクション・アドベンチャーゲームだったので、どうしたもんかなぁと思っていました。

 でも、やっぱりさすがMARVEL作品。作品自体がとてもエンタメだったので私がとくに何もせずとも、視聴者の方に盛り上がっていただけたようで安心しました。本当に楽しかったです。

 私、あのとき初めてPS5を触ったんですけど、PS5の次世代機たる由縁みたいなものもしっかりと体験できましたし。もともと前作をプレイしていて、得意なアクションゲームだったので、そんなに引っかかることもなくスルスルと進めましたね。

――いや、本当にお上手でした。僕らとしてもあんなに進むと思っていなかったんでびっくりしていて。ちなみに、今後生放送などでやってみたいゲームはありますか?

夏川生放送に限らずですけど、『バイオハザード RE:2』の実況プレイをしたじゃないですか。あの後に私の好きなゲーム実況者の方の『バイオハザード RE:2』の実況動画を観て、またすごくやりたくなっちゃって。

 あれだけ、わーきゃーわーきゃー騒いで何とかクリアーして「もうムリー!」って思っていたのに、ほかの人がプレイしている様子を観たら、すごくやりたくなっちゃったんですよね。だから、『RE:3』の実況もいつかできたらいいな、と思っています。

――おお。いいですね。『バイオ』シリーズの実況を楽しみにしてくださっているファンの方はたくさんいらっしゃるので。

夏川あとは『RE:2』のときにビビりまくって不甲斐ない結果だったので、『RE:2』のリベンジもしたいんですよ。めちゃめちゃ練習してRTAみたいなことしてやろうかなって(笑)。

――そういうチャレンジも観てみたいですね(笑)。楽しみにしていますので、引き続きよろしくお願いします。最後に、4thシングル『アンチテーゼ』のインタビューの際に、“復讐”という言葉も出ていましたが、2020年は夏川さんにとってどんな年だったか、そして2021年をどんな年にしたいかをうかがえれば。

夏川2020年は悔しいことがすごくたくさんありました。自分の力ではどうにもならないというか。その悔しかったことに対して怒る矛先がなさすぎて、しかたないって自分を納得させるしかなかったんですよね。これはたぶん私だけじゃなくて全国の皆さん全員だと思うんですけれども。そういう意味でやり場のない悔しさみたいなものや、やり場のない怒りを感じざるを得ない1年だったなぁと思います。

 私の場合は2020年の最後のほうになってイベントだったり、ライブだったりを運よく開催することができて、少しは発散できたとは思うんですけれども、やっぱりまだ発散できていない人もたくさんいるだろうし、私自身もまだまだ恨みを晴らせてないので。

 だから、2021年は継続して復讐ですね。『クラクトリトルプライド』みたいな感じで、2020年は“悔しい”だったので、2021年は“楽しい”1年にしてやりたいですね。

――まずはじゃあ、1月9日からZeppツアーがあって、その先にまた楽しいが待っているよ、と。

夏川私はそのつもりです。

――417Pちゃんねるは今後も続いていくのでしょうか?

夏川生きてるうちに登録者数4.17万人いきたいんですよね。なので、チャンネル登録よろしくお願いします!

――確かに、4.17万人はいきたいですね。なんなら41.7万人くらい突破していただいて。

夏川いけたらすごいですね(笑)。とりあえず来年(2021年)も続けていこうと思っています。どこかで節目というか、けじめみたいなのを付けなきゃなとは思っているんですが。

 でも、ひとまずは継続して来年も続けます。週イチ投稿も、もはや意地ですね。めちゃめちゃリハとかで肉体的にも精神的にも忙しいときにも、週イチ投稿をなんとかやりきりましたから。意地でも続けてやったんで、あそこ乗り切ったらもう今後もやるしかないでしょって。

――定期的に動画をアップし続けるって本当にたいへんなんですよね。素直にすげえなって尊敬しています。

夏川ネタを考えるのが本当にたいへんで。今年は自分がYouTubeを始めたことでYouTuberさんのすごさを身に染みて感じました。あの人たちは、とんでもない人たちなんだなって。だって、毎日投稿するじゃないですか。編集だけだったらギリわかるんですけど、撮影してネタ考えてっていうのがすごいなって。それを毎日違うことやっておもしろいもの作って編集して、というのは恐ろしいですね。

――ある程度までいくと編集する人や企画を考える構成作家さんを雇われている方もいらっしゃいますから、いずれそういう流れも……。

夏川編集は自分でやるからネタを考えてほしいです。41.7万人になったら、構成作家とカメラマンを雇いましょう。編集は自分でやるんで。

――編集は絶対に譲らないんだ(笑)。では、さらなるクオリティーアップのために、チャンネル登録よろしくお願いしますということで。

夏川コメントと高評価もお願いします!!

Zepp Haneda最終公演の生配信が決定!

 今回のインタビュー中に、Zepp Hanedaライブ最終公演の生配信を行うことが判明。その際に夏川さんの意気込みもうかがったのだが、発表のタイミングと記事の掲載タイミングが合わなかったために、記事掲載時に公開できなかった内容を、ここに追記する。夏川さんのリアルな想いをお見逃しなく!

――Zepp Hanedaの最終公演を生配信するということも発表されました。

夏川ライブに行きたい気持ちはあるんだけれど、情勢的に今回は行かないという選択をしてくれたヒヨコ群もいると思っていて。そんなヒヨコ群に対しても、どんな形でもいいから少しでもライブ気分を味わってもらいたいというか、私のレベル上げの様子を見てもらえるようなことをやれないかと思っていたので、今回配信も行うことになりました。

 会場に来てくださったヒヨコ群に対してもそうですし、生配信で見てくださったヒヨコ群に対しても「悔しくてまた行きたい!」、「この悔しさを発散したい!」って思ってもらえるようなライブにしたいと思っています。

 配信でやるときには、ツアーを通して私のレベル上げもいい感じに進んでいると思いますし、レベルが十分に上がった状態の最終公演で皆さんを悔しがらせられるような最高に楽しいライブをしたいと思うので、ぜひ見ていただけたらうれしいです。

――ミュージックレインとしては初のライブ生配信ということですが、先陣を切るお気持ちはいかがですか?

夏川あんまり考えたくないですね(苦笑)。でも、がんばります。今回は、“生バンドでやる”と言ってるので、そこはやっぱり配信も生でしょうと。もちろん超プレッシャーなんですけど。でも、届けたいものが生モノなので、生モノは新鮮なうちにってことで(笑)。

※記事更新後に2021年1月9日の名古屋公演以降のライブの延期と配信の延期が発表されました。

ごめんね私はアイスを食べる(夏川椎菜オフィシャルブログ)

クラクトリトルプライド/夏川椎菜

発売日:2021年1月6日発売
価格:初回生産限定盤 1750円[税抜]
   通常盤 1270円[税抜]

CD収録曲
01. クラクトリトルプライド【作詞:夏川椎菜 作曲:田淵智也 編曲:HAMA-kgn】
02. That’s All Right!【作詞・作曲・編曲:山崎真吾】
03. クラクトリトルプライド(Instrumental)
04. That’s All Right!(Instrumental)

DVD
クラクトリトルプライド Music Video
クラクトリトルプライド TV SPOT 15sec+30sec

夏川椎菜5thシングル『クラクトリトルプライド』はゲームを意識!? “負けず嫌いな自分”を描いた同曲をインタビューで紐解く