忍術極振りビルドを完成させたい西川くんです。コーエーテクモゲームスより2020年3月12日に発売され、全世界販売本数120万本を突破した骨太アクションRPG『仁王2』。そのダウンロードコンテンツ(DLC)第3弾“太初の侍秘史”が2020年12月17日より配信されます。

 本記事では、配信に先駆けてDLC第3弾を遊んだ先行プレイレビューをお届けします。なお、先行プレイ用バージョンでのプレイのため、細かい部分は実際の製品版とは異なる場合がありますのでご了承ください。

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新たなエンドコンテンツ追加!

 今回のDLC第3弾で追加されるものは、以下の通りです。

  • ストーリー“太初の侍秘史”
  • 高難度モード“仁王の夢路”
  • 新たな妖怪、妖怪技、魂代
  • 新たな守護霊
  • 新たな武器・防具・小物 
  • 新たな秘伝書スキル
  • エンドコンテンツ“奈落獄”
  • 新たな身振りと姿写し
  • 新トロフィー・称号・プレイレコード
  • “仁王の夢路”、“奈落獄”で手に入る装備品や絵巻に付与される特殊効果・揃え効果

 基本的にはこれまでのDLCを踏襲した内容となっていますが、新武器の追加というのは武器種ではなく、各武器種への新たなバリエーションの追加となっています(強い刀が追加とかそういうこと)。思い返すと、前作『仁王』もDLC第3弾は追加武器種がなく、目玉となるエンドコンテンツ“無間獄”が追加されましたね。今回はそれがパワーアップして“奈落獄”として帰ってきます(詳細は後述)。

 本DLCは、メインストーリーの終わりを見届けるものであるとともに、さらなる高難度モードである“仁王の夢路”の解放や新たなエンドコンテンツなどで、『仁王2』のやり込み度をさらにさらにアップさせる、プレイヤーにとってたまらないものでもあるのです。ちなみに“仁王の夢路”は、たとえば最初のメインミッション“桜禍の村”の推奨レベルが510と、難度が大きく上昇しています(悟りの夢路の場合は、380)。

主人公の物語が終わりを迎える

 『仁王2』の本編は、戦国中期(1590年ごろ)を舞台に物語が進んでいきました。そしてDLC第1弾“牛若戦記”では、源義経とともに平安末期(1185年ごろ)を、前回のDLC第2弾“平安京討魔伝”では、平安中期(976年ごろ)を、それぞれ戦い抜きました。今回もやはり、物語は過去へと遡ります。

 DLC第3弾の舞台となるのは、平安時代初期(797年ごろ)。主人公は、幼いころに母・深芳野が語った、鬼を退治した若者の物語の地にいざなわれます。これまでの物語でもソハヤマルの謎についてなどが語られましたが、ついにその謎や、本編のラスボスである●●●の過去などが語られ、ついに主人公の旅が終わりを迎えます。

 その地で主人公は、母の姿によく似た半妖の女性・鈴鹿と出会います。しかし、彼女が刀を振るう姿に、主人公の思い出に残るやさしい母の面影はなく……。

『仁王2』DLC第3弾“太初の侍秘史”レビュー。物語の最終章や、やり込み度100%コンテンツ“奈落獄”が楽しめる!
主人公の母に似た、鈴鹿。
『仁王2』DLC第3弾“太初の侍秘史”レビュー。物語の最終章や、やり込み度100%コンテンツ“奈落獄”が楽しめる!

 新ステージはやはり最後のDLCということもあり、やり応えバツグン。イヤらしい敵配置などはそこまでないのですが、正々堂々と敵の強さでこちらを殺しに来ている感じです。とはいえ、DLC第2弾までの最高難度・悟りの夢路をすでに極めている人は、最低難度・サムライの夢路などはサクっとクリアーできてしまうでしょう。

『仁王2』DLC第3弾“太初の侍秘史”レビュー。物語の最終章や、やり込み度100%コンテンツ“奈落獄”が楽しめる!

個性豊かな新妖怪たちが登場

 もちろん新妖怪も登場し、それにともなって妖怪技も追加されます。

 子泣き爺は、某ゲゲゲな妖怪でも知られているので、有名な存在でしょう。身体が石のように硬く、状況によってはうまくダメージを与えられないという特徴があります。とはいえ、さほど強くはないなというのが正直な感想です。妖怪技は、石の頭で頭突きをするシンプルな攻撃。装備が重ければ重いほど威力が上がる、使いやすい技です。

『仁王2』DLC第3弾“太初の侍秘史”レビュー。物語の最終章や、やり込み度100%コンテンツ“奈落獄”が楽しめる!

 以津真天(いつまで)は、鳥のような姿をした妖怪。某女神が転生するタイトルでも、一部の作品では仲魔にできましたね。攻撃方法は非常にトリッキーかつ多彩で、見切るのがなかなかに難しいです。妖怪技は常世を出してから発破するというもので、付近の常世も同時に爆発させる効果があります。

『仁王2』DLC第3弾“太初の侍秘史”レビュー。物語の最終章や、やり込み度100%コンテンツ“奈落獄”が楽しめる!

 ボス格の立烏帽子は女盗賊が変容した妖怪で、伝承によっては鬼とされています。巨大な鎌のようなものを持っており、豪快な攻撃を放ってきますが、動きは比較的見切りやすいほう。また、立烏帽子は霊石を集めていることから、霊石を使用した攻撃などを放ってくることも。そのぶん、バトル中はアムリタゲージが溜まりやすい印象でした。

『仁王2』DLC第3弾“太初の侍秘史”レビュー。物語の最終章や、やり込み度100%コンテンツ“奈落獄”が楽しめる!
『仁王2』DLC第3弾“太初の侍秘史”レビュー。物語の最終章や、やり込み度100%コンテンツ“奈落獄”が楽しめる!
立烏帽子はまあ顔とかは怖いんですが、身体つきはかなりセクシー(笑)。

やり込み度満点の“奈落獄”

 さて、今回の目玉のひとつとなるのが新エンドコンテンツ“奈落獄”です。“奈落獄”は前作にあった“無間獄”と同じようなやり込みコンテンツで、通常ステージ“彼岸”と、ボスステージ“地獄”のセットで1階層が構成され、クリアーしていくたびに新たな階層に挑めるという仕組みです。階層は100以上あり、やり応えは十分。

『仁王2』DLC第3弾“太初の侍秘史”レビュー。物語の最終章や、やり込み度100%コンテンツ“奈落獄”が楽しめる!
百鬼夜行絵巻の上に奈落獄の入り口があります。

 前作の無間獄は、ボスステージ(奈落)で主人公にデバフ(弱体化)が付与されるので、それを解除したければ通常ステージ(彼岸)を探索しなければならない、というシステムでした。しかし、奈落獄は逆に、探索を進めるとバフ(強化)が付与される仕組みになりました。バフが必要ないのであれば、彼岸の探索は最低限にしてすぐにボスステージに挑んでもいいわけです。

『仁王2』DLC第3弾“太初の侍秘史”レビュー。物語の最終章や、やり込み度100%コンテンツ“奈落獄”が楽しめる!
地蔵木霊を見つけると……。
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有利な効果を獲得。

 奈落獄は階層を攻略していくというやり応えもさることながら、敵からドロップする“冥府の瑠璃”を使うと、さまざまな恩恵を受けられるようになるのがミソ。とくに、ドロップする装備品の+値補正をアップさせる効果を最大限まで受ければ、超強力な装備がゲットできるので、いち早く上げていきたいところ。ちなみに、ドロップする装備品の+値補正をアップさせる効果は、奈落獄の外でも効果を発揮しますよ。

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ほかにもさまざまなうれしい恩恵があります。

 ちょっとうれしい変更点として、前作は船に乗って彼岸へ行き、ボス戦後に再び船に乗って、つぎの階層の彼岸へ向かうという形でした。しかし、奈落獄は船の移動シーンがなくなり、ボスステージからそのままつぎの彼岸に向かえるようになったため、テンポよく攻略できるようになりました。

 ボス戦は、プレイヤーにとってみればこれまで何度も戦ったボスがほとんどですし、彼岸で得られるバフもあるため、パターンを覚えていれば比較的攻略しやすいかと思います。しかしながら、そもそも彼岸の攻略が難しいのです。敵のステータスが高いのもありますが、回復アイテムである“仙薬”が使用できないのが難点。一応、その代わりに階層スタート時に、奈落獄専用の回復アイテムである“霊命丹”が3つ手に入ります。

 霊命丹の効果自体は仙薬と同じで、もちろん敵からドロップすれば3つ以上所持可能ですが、初期所持数が3つになっているため、気軽に体力が回復できないのです。ですので、たとえば“武技で体力吸収”の付いた装備で挑むとか、回復系の陰陽術や、回復効果のある妖怪技をセットして挑むといったように、工夫する必要があります。また、“神麹”などは使用できるので、それらをショートカットに設定するのも攻略の秘訣でしょう。

奈落獄の動画をお届け!

 最後に、奈落獄の雰囲気が伝わるプレイ動画をお届けします! ぜひ観てみてくださいね!

リマスター版も2021年2月発売!

 以上が、DLC第3弾の特徴です。メインストーリーの気になる結末もさることながら、より強力な装備がゲットできるようになる奈落獄は、ぜひ挑みたいところ。底なしのやり込み度は、もうすぐ訪れる年末年始にピッタリです。

 2021年2月4日には、プレイステーション5の高速ロードなど、さまざまな機能に対応し、DLCが全部含まれた『仁王2 Remastered Complete Edition』なども発売されます。そちらも合わせて、ぜひ楽しんでみてはいかがでしょうか。

『仁王2』DLC第3弾“太初の侍秘史”レビュー。物語の最終章や、やり込み度100%コンテンツ“奈落獄”が楽しめる!
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