前回(第3回)の日記はこちら

 『天穂のサクナヒメ』のプレイ日記、早くも4回目である。

 これまでさんざん書いてきた通り、このゲームは爽快無比なアクションゲームのパートと、前代未聞の“お米作りシミュレーション”の2部構成になっているので、どちらに絞っても書くことがたくさんある。

 とはいえ、アレもコレもと欲張り始めると短期集中連載ではとてもじゃないけど書き切らないので、ここは断腸の思いで、とくにフィーチャーしたい部分だけをピックアップして記すようにしているのだ。なのでより深く『天穂のサクナヒメ』を堪能したいと思ったら……ぜひソフトのご購入を!!w

 ……いや、パッケージ版はマジで品切れになっていて入手困難になっているようだけど、DL版も活用して、お米作りの世界に入ってきていただきたい!!w

 そう切に願いながら、本日のプレイ日記を綴ろうと思う。

 前回、初めての田植えを行って稲作の土台を築き、雑草や虫の管理をしながら稲の成長を見守る……という段階に達した話を書いたけど、今回はその稲がどのように成長していくのかをつまびらかにしようと思う。

三次分けつのナゾ

 まずは、↓こちらの画面を見ていただきたい。

大塚角満の『天穂のサクナヒメ』プレイ日記/第4回 わからなくても、稲は育つ

 茶色い田んぼに小さな芽がピョンピョンと立ち、右上には時間経過を示す時計があるのがわかると思う。

 このゲームの四季はコンパクトなサイズに納まっていて、昼は畑仕事や狩りに出かけて活動し、夜は夕餉(晩飯ね)を取ったら就寝する……というサイクルをくり返しているうちに、気付けば春から夏に、夏から秋へと時が進んでいく仕様になっている。

 上のスクショは、田植えが終わったばかりの春のものだけど、

大塚角満の『天穂のサクナヒメ』プレイ日記/第4回 わからなくても、稲は育つ

 チョイと働いたらすぐに夏になり、さらに昼夜の活動をして夜が明けると……。

大塚角満の『天穂のサクナヒメ』プレイ日記/第4回 わからなくても、稲は育つ

 “夏の第2週”になる。それに合わせて、小さかった芽が立派な稲に育ってきているのが見て取れると思う。

 このように、『天穂のサクナヒメ』の時間はサクサクと進むようになっているので(サクナヒメだけに)、それを忘れて狩りにばかり精を出しているとちょっとマズいことになる。

 たとえば、↓コレ。

大塚角満の『天穂のサクナヒメ』プレイ日記/第4回 わからなくても、稲は育つ

 ちょっと文字が小さくて読みにくいけど、前日に集めた肉や山菜などが、片っ端から傷んで食べられなくなってしまったではないか!! ちょっと腐るの早すぎなんじゃね!!?

 そう憤りたくなるのもわかるし、じつは俺も、

 「ちょっと!!! せっかく取ってきた肉、もう食えなくなってんだけど!!!」

 と大いに激怒したのだが(我ながら小さい)、前述の通りゲーム内時間は1回寝るだけでシーズンの3分の1ほどは進行してしまうので、何もせずに放っておいたら肉も草もダメになるのに決まっているのである。

 「そ、そこまで律儀に、リアルを追求しなくても……」

 そう思う人もいるかもしれないが、このあとに展開する“新米の収穫と加工”の現場を見たら、

 「……うん、このゲームは、これでいいんだ^^;」

 とナットクすると思うので、ここは流れに身をゆだねてほしい(苦笑)。

 とはいえ、食材が腐りまくるのは非常に困る。なんたってこちとら、最初の収穫を迎えるまでは山野の動植物から食材を手に入れるしかないんだから。

 そしてそれは、サクナヒメもしっかりと考えてくれていた。

大塚角満の『天穂のサクナヒメ』プレイ日記/第4回 わからなくても、稲は育つ

 そうそう! 保存食作らないとね!! いにしえの時代の人々も、どうにか食材を長持ちさせたいと考えたところから、ミソや醤油、干物や燻製なんかも編み出していったわけだし!!

 保存食(加工品)の作成は、ゲームを進めているとすぐにできるようになる。

大塚角満の『天穂のサクナヒメ』プレイ日記/第4回 わからなくても、稲は育つ
大塚角満の『天穂のサクナヒメ』プレイ日記/第4回 わからなくても、稲は育つ

 腐った食材も肥料で使えたりするので決して無駄なものではないんだけど、食料が不足がちになる冬場に備えて、暖かい季節に保存食作りに注力するのは、安定した生活を送る上での絶対的な約束事。なので、面倒臭がってはいけないのだよ。

 そしてそうこうしているうちに、稲が育ってくる。田右衛門の表情も、どこか朗らかだ。

 でも……。

大塚角満の『天穂のサクナヒメ』プレイ日記/第4回 わからなくても、稲は育つ

 ……“分けつ”って唐突に言われましても(((( ;゚Д゚)))

 「ぶ、ぶんけつって、なんやねん……」

 首をひねりながら稲の様子をチェックすると、そこにも……w

大塚角満の『天穂のサクナヒメ』プレイ日記/第4回 わからなくても、稲は育つ

 三次分けつデタァァァアアア!!!w ……って、なんじゃそりゃあああああ!!w

 このへんの、

 「米作りは日本の心だし、みんなやり方も言葉も知ってるよね!!♪」

 的な突き放しっぷり、本当に潔くて感動すら覚えるわ……w しかも“分けつ”なんて序の口で、実際に収穫したあとなんて、

大塚角満の『天穂のサクナヒメ』プレイ日記/第4回 わからなくても、稲は育つ

 「も、もう、いったい何がなにやら……(@Д@;)」

 目が回るほどの専門用語ラッシュにさらされることになるwww どうなってんだこのゲームwww

 ちなみに分けつとは、

 “苗が生育するに従って茎が太くなり、それに合わせて枝分かれして独立していくことを指す言葉”

 とのこと……。せ、説明書いてもよくわからねえ……w マジでDASH村の世界になってきたぞ……。

 しかし、意味はわからずとも心を込めて世話をしていれば、すくすくと稲は育ってくれる。

大塚角満の『天穂のサクナヒメ』プレイ日記/第4回 わからなくても、稲は育つ

 そして……!

大塚角満の『天穂のサクナヒメ』プレイ日記/第4回 わからなくても、稲は育つ

 おおおおお!!!www もうすぐ収穫だあああああ!!!www

 次回、感動の新米収穫です!!w

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大塚角満(おおつか かどまん)

元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。2017年に独立。編集部時代から現在に至るまでゲームエッセイを精力的に執筆し、『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』、『折れてたまるか!』など、多数の著作がある。