2021年3月26日、新たな『モンスターハンター』が産声を上げる。その名も『モンスターハンターライズ』(以下、『MHRise』)。キャッチコピーは、“いつでも、どこでも、誰とでも”。気軽に楽しめ、そしてかつてないほどの新要素に満ち溢れた、 本作の最新情報をまとめてお伝えしよう。開発陣へのインタビューも必読!
本作と同時に発表された『モンスターハンターストーリーズ2 ~破滅の翼~』の最新情報&インタビューもお見逃しなく!
翔蟲(かけりむし)で縦横無尽に翔けろ
指示した方向へ飛び、“鉄蟲糸”(てっちゅうし)と呼ばれる特殊な糸でハンターを引き寄せてくれる“翔蟲”。『MHRise』のハンターは、この蟲を使って崖や岩場などでの高速移動や、 武器種ごとの攻撃と組み合わせた特殊なアクションが行えるのだ。狩猟はさらに進化する!
壁や岩ですらも移動可能に!?
翔蟲を使った空中移動や、 壁や岩に沿って移動できる“壁走り”など、『MHRise』には新たな移動系アクションが多数用意されている。 これらを駆使すれば、あらゆる場所を縦横無尽に翔け回れるだろう。 また、 フィールドにエリア境界はなく、 クエスト出発後はロードを挟まない、スムーズな狩りを楽しめる。
新フィールド:大社跡(たいしゃあと)
鎮護の祈りを捧げる大社があった場所も、いまは朽ち果て、昼夜を問わずモンスターの咆哮が響き渡るという。だが、聖なる場所の面影はいまだ色濃く、神秘的な雰囲気に包まれている。探索にも熱の入りそうな場所だ。
新たな“オトモ”といざ狩りへ!
『MHRise』では、新たに“オトモガルク”が登場。オトモガルクは、ハンターとの攻撃的な連携行動のほか、背中にハンターを乗せて高速移動するなど、独特のサポート能力を持っている。手強いモンスターと対峙する際は、これ以上なく頼もしいパートナーになるだろう。
オトモアイルーも狩猟をサポート!
シリーズではおなじみのオトモアイルーも登場し、 多様な能力で狩猟をガッチリとサポートしてくれる。なお、オトモガルクとオトモアイルーは、 シングルプレイでは2匹を狩りに連れていくことができ、 通信プレイでも1匹を同行可能。オトモガルク2匹やオトモガルクとオトモアイルー1匹ずつなど、その組み合わせは自由だ。
独自の生態を持つモンスター
ゲームの顔ともいえる、強大な力を持つ大型モンスターたち。本作でも多くの新規モンスターが登場するが、ここではそのうちの4頭を紹介していこう。
怨虎竜(おんこりゅう) マガイマガド
本作のメインモンスターである牙竜種。“怨虎竜”の名が示す通り、 執念深く獲物を追い詰め、獰猛に襲い掛かる。ストーリーにも大きく関わりそうだ。
傘鳥(さんちょう) アケノシルム
一本脚で立つ姿が傘のように見えることから“傘鳥”と呼ばれる鳥竜種。 縄張り意識が強く、 外敵にはトサカを広げて威嚇する。
鎌鼬竜(れんゆうりゅう) オサイズチ
鎌状に発達した尾で攻撃してくる鳥竜種。 小型のイズチから精鋭2頭を引き連れており、三位一体の連携攻撃を仕掛ける。
河童蛙(かっぱがえる) ヨツミワドウ
食べることに貪欲な両生種。食事後は腹部が膨れて動きが鈍くなるが、そのぶん攻撃に重みが増して破壊力が上昇する。
炎の里で始まる狩猟生活
本作の狩猟生活は、“カムラの里”を拠点に展開していく。里は50年ぶりの災禍“百竜夜行”が間近に迫っており、窮地に立たされている。あなたはハンターとして、災禍に打ち克たねばならない。
カムラの里
たたら製鉄が盛んな、山紫水明の里。武具を生産・強化してくれる加工屋を始め、狩猟生活には必須の施設が充実しており、準備は万端に整えられる。
独自の方向性を示す“新生”『モンハン』
まさに電撃発表でファンを驚かせた『MHRise』。それだけに、現状ではわからないことだらけであるのも事実だ。今回は開発の中枢を担うおふたりに、いくつかの質問をぶつけてみた。
辻本良三氏
『モンスターハンターライズ』プロデューサー
一瀬泰範氏
『モンスターハンターライズ』ディレクター
じっくり練り込まれた『MHRise』
――多くの“新しさ”とともに鮮烈デビューを果たした『MHRise』ですが、どんなコンセプトで制作されているのでしょうか?
辻本キャッチコピーは、“いつでも、 どこでも、誰とでも”。「携帯ゲーム機でも『モンハン』をプレイしたい」というお声を以前からいっぱいいただいていたので、そこはかなり意識していますし、おもな制作コンセプトにもなっています。
一瀬今回は『モンハン』としての遊びは残しつつ、ゲーム全体のサイクルなどに何か手を入れられたら……というところを考えながら制作を進めています。
――ゲームタイトルの“ライズ”というのはどこから?
辻本今回は軽快なアクションが大きなウリですし、タイトルもそこをイメージできるようにしたいと考えました。本作は壁や崖などを自由に“駆け上がれる”のが大きな特徴なので、 そこから取って“ライズ”(上がる、 昇る)と付けてみました。 世界中のハンターに熱く盛り上がってもらいたいという思いも込めています。
――アクションに直結したタイトルなのですね。ちなみに、開発はいつごろ始まったのでしょうか?
辻本ちょうど『モンスターハンタークロス』の開発が終了したくらいの段階から、 使用するゲームエンジンの検証や、企画構想などが始まった感じですね。
一瀬『モンスターハンターダブルクロス』の開発サポートをしつつ『MHRise』の構想を練っていた形ですね。ちなみに『モンスターハンター:ワールド』も並行して開発が進んでいたのですが、 意見なども交わしつつ、『MHRise』に入れ込むべき要素は参考にさせてもらいました。
モンスターは“妖怪”がモチーフ!?
――本作の特徴的な新アクションである“翔蟲”の制作コンセプトをお聞かせください。
一瀬アクションシステムのメイン部分に紐づけて遊べるような要素を入れたいと考えたのが始まりです。プレイヤーとモンスターとのやり取りを強くしたかったんですよ。あとは、単純に移動の気持ちよさ、ですね。基本的には見えるところ全部に行けますので、 探索や移動する楽しさも感じてもらえると思います。
――空中でもかなり自由に動けるように見えますが、その辺でモンスターの動きとのバランス取りなど、苦労された点はありますか?
一瀬ジャンプや空中移動が自由にできることで、 安易に飛び込めるところがないようにモンスターの動きにも調整を入れています。また翔蟲をうまく使うことで攻略の幅が出せるようにしているモンスターもいますよ。
――実際にハンターを動かしてみるのが楽しみです。続いてモンスターについて。今回はマガイマガドを始め、4体ものモンスターが公開されましたね。
一瀬今回は、世界観も合わせて“和風”がテーマ。同じく和風の『モンスターハンターポータブル 3rd』から時間も経っていますし、もう一度テーマにするのもいいだろうと。そのうえで、わかりやすいキャラクター付けをしたいとも考え、今回公開した4体は、すべて妖怪がモチーフになっています。
辻本テイストとして取り入れているので、全部が全部和風になる、というわけではないのでご安心ください。
一瀬マガイマガドは、鎧の亡霊武者や鬼火をイメージしたデザインです。さすがにメインモンスターなので、今後じっくり情報公開していければと思っています。アケノシルムは鶴と唐傘お化けをかけ合わせたイメージですね。トサカの形状変化が特徴的で、過去作の鳥竜種でも見られない動きをする点に注目です。オサイズチは、三位一体で行動する妖怪のかまいたちがモチーフです。つねに3体で動くので、子分を先に狙うか否かなど、選択が重要になるかと。ヨツミワドウはメインモチーフは河童と蛙ですが、ほかもいろいろな生物の要素をミックスしていて、相撲のような動きも見せます。
――なるほど。生物といえば、新オトモのオトモガルクについてもお聞きしたいです。
一瀬プレイヤーの攻撃行動に連動する形で、いっしょに攻撃してくれるのが特徴です。もちろん放っておいても攻撃はしますが、プレイヤーが攻撃すればするほど、オトモガルクも攻めてくれます。以前から「犬のオトモも出してほしい」という声がありましたので、今回はそれが実現できてうれしいですね。オトモアイルーともども、かわいがってあげてください。