『ペルソナ』シリーズの開幕を飾る、強い魅力を持つ作品

 いまから24年前の1996年(平成8年)9月20日は、プレイステーション用ソフト『女神異聞録ペルソナ』が発売された日。

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 『女神異聞録ペルソナ』はアトラスの人気シリーズである『ペルソナ』シリーズの1作目です。

 『女神転生』シリーズの派生作品として生まれ、悪魔や会話といったシリーズでおなじみの要素や用語は引き継ぎつつ、高校生たちの等身大の悩みや大人への成長をテーマにした物語が描かれるなど、これまでの『女神転生』シリーズとは異なるアプローチの作品でした。高校生が主人公の作品は、『女神異聞録ペルソナ』の前に発売された『真・女神転生if...』もあるので(初代の『デジタル・デビル物語 女神転生』も)、そこから受け継がれている部分でもあります。

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『女神異聞録ペルソナ』は聖エルミン学園に通うキャラクターたちが主人公。心の奥底に潜む自分の多面性である“ペルソナ”が目覚め、ペルソナ使いとなった少年少女たちが異変に立ち向かっていく姿が描かれます。

 物語はヒロインの園村麻希がカギを握る“セベク編”のほか、特定の条件を満たすことで“雪の女王編”というもうひとつのシナリオをプレイすることが可能。“雪の女王編”は隠しシナリオだけあり、難度が高いのが特徴でした。これから初めてプレイしようと思っている人は、まずセベク編をクリアーして、ゲームのシステムをよく理解してから“雪の女王編”をプレイするのをオススメします。

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 さて、そんな『女神異聞録ペルソナ』のシステムですが、従来の『女神転生』シリーズとは異なり、悪魔との会話が成功しても仲魔にはなりません。

 会話が成功すると悪魔からスペルカードをもらうことができ、ベルベットルームでそのスペルカードによって召喚された悪魔を合体させることでペルソナにすることができるというものでした。キャラクターとペルソナには相性があり、いわゆる装備である“降魔”ができるものも決まっていました。

 仲間キャラクターは固定の人物と自由に選べる人物がいました。どちらにも悪魔系のペルソナと相性がいいキャラクターがいなくて疑問に思っていましたが、後で隠しキャラクター的なレイジ(城戸 玲司)が悪魔系と相性がいいことがわかり、「なるほど、そういうことだったのか」と納得しました。

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 ちなみに難易度は「さすがアトラス」と言ったところ。いまでこそ、シリーズにはセーフティーのような安全な難易度もありますが、本作はかなりの高難度。“雪の女王編”が難しいという話は書きましたが、“セベク編”も十分すぎるほどに難しいです(笑)。呪殺系魔法を連発してくる“はなこさん”や“くちさけ”にバックアタックされたときは絶望しかなかったな~。セーブポイントが少ないのもドキドキするポイントでしたね(苦笑)。

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 本作は、“神話覚醒”のBGMとともにペルソナが覚醒するシーンは胸が踊りますし、等身大の悩みや弱さを持った共感できる仲間たちや、全能に等しい力を持つ神取鷹久をはじめとした圧倒的な存在を持つ敵が織りなすストーリー、“潜在復活”などのやりこみ要素、本編を忘れるほどハマるカジノなどなど、強い魅力を持つ作品です。プレイすれば、本作があったからこそ、『ペルソナ』シリーズがここまで人気のシリーズになったことがわかるハズ。

 そんな本作はPSPで『Persona』というタイトルでリメイクされており、ダウンロード版もあるため、PS Vitaでもプレイできます。また、オリジナル版はプレイステーション クラシックに収録されているため、当時のものを忠実にプレイしたい人はこちらをチェックするのがオススメです!

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※画面はプレイステーション クラシック版のものです。

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