ゲームエンジン“Unity”を提供するユニティ・テクノロジーズが、米現地時間の8月24日、株式公開(IPO)に向けた目論見書をアメリカ証券取引委員会に提出した。

 公開されている目論見書によると、ニューヨーク証券取引所での公開を目指しており、同社を示すティッカーシンボル(符号)は“U”となる予定。主幹事証券会社にはゴールドマン・サックスとクレディ・スイスが挙がっており、取引規模は1億ドル(約106億円)を見込んでいる。ちなみに、公開の暁には75万株をチャリティ団体に寄付する意向があるとのこと。

 Unityは、家庭用ゲーム機やPC・モバイルまで、マルチプラットフォームに幅広く対応するゲームエンジン。その2D/3D技術を応用した映像やインタラクティブアート、あるいは建築や教育関係など、ゲーム外の分野でも採用されている。目論見書では、2020年6月末時点で世界150万人のアクティブユーザーがいること、モバイルゲームのトップ1000の半数以上がUnityを採用していることなども触れられている。

 ユニティの株式公開は過去に何度か噂になってきたが、今回はそれがついに現実の動きとなった形。エンジン開発やコミュニティ運営を開発者本位で維持していけるのか、あるいは株式公開によって何らかの影響を受けるのかなどが注目だ。