ファミ通関連の編集者がおすすめゲームをひたすら語る連載企画。今回のテーマは、アクションゲーム『バブルボブル 4 フレンズ』。です。
【こういう人におすすめ】
- かわいらしい登場キャラクターに癒されたい
- ひとりでもみんなでも気軽に遊べるゲームを楽しみたい
- 最新ゲームとクラシックゲームの両方をプレイしたい
※本稿は週刊ファミ通2020年7月2日号(2020年6月18日発売)の特集“いまこそ絶対に遊ぶべき46のゲーム”をWeb用に調整したものです。
ででおのおすすめゲーム
『バブルボブル 4 フレンズ』
- プラットフォーム:Switch
- 発売日:2020年2月27日
- 発売元:タイトー
- 価格:5280円[税込]
- パッケージ版:あり
- ダウンロード版:あり
- 『バブルボブル 4 フレンズ』公式サイト
『バブルボブル 4 フレンズ』PV
「ででおはシューティングが好きなんだよね?」、「クラシックゲームと言えばででおさんかな」。定期的にこんな言われかたをするが、自分ではそれほどゲームの嗜好は偏ってはいないほうだと思う。ゴールデンウィーク前後は外出自粛を逆手に、無料配信やフリープレイの『アンチャーテッド』シリーズ4作を立て続けにプレイしたし、積んでいた『ワンダと巨像』や『バイオショック インフィニット』などもクリアーした。『ファイナルファンタジーVII リメイク』も当然やった。そして毎週リリースされている『アーケードアーカイブス』各種タイトルではキャラバンモードに参加するし、夜中に『テトリス 99』をやり始めたら“テト1”になるまで寝られない。オンラインゲームやレースゲーム、和ゲーも洋ゲーもとりあえず手を付ける。
このように、ゲームに対して節操がない俺だが、いちばん好きなゲームは何かと聞かれたら、迷わず『バブルボブル』と答える。1986年にゲームセンターで稼動を開始してから34年間、俺の中で不動のトップを維持するこのゲームの魅力を語るには余白が足りないので割愛するが、いまやっても1クレジットALLは余裕だし、毎日プレイしてもまったく飽きない。「好き」のひと言では足りない。自分は、ゲームを誰が作ったかとかは気にしないほうだが、三辻富貴朗氏には感謝しかない。
さて、それほどまでに思い入れのある『バブルボブル』の最新作『バブルボブル 4 フレンズ』が発売された。4作目と言っても、本シリーズには『レインボーアイランド』や『パラソルスター』といった派生作品もあり……ああダメだ、全部好きすぎて話が脱線してしまう。ともあれ『バブルボブル 4 フレンズ』は俺にとって必須科目と言えるタイトルなので、発売後即プレイした。
感想を述べる前にゲームの中身を説明しておくと、“敵を泡に閉じ込め、ツノや背ビレで割って倒す固定画面アクションゲーム”だ。敵を全滅させればステージクリアーという、第1作から続く一見シンプルなシステムが、じつに奥深い。敵をどう泡に閉じ込めるか、その泡をどうやって割るかを考えるのはおもしろいし、パズルに寄り過ぎない、ユルめのバランスのおかげでアクションとしても楽しめるのが、とくに自分に合っていると感じたポイント。
どのステージも解法が複数あり、多人数でワイワイ遊ぶ場合は、けっこう雑に立ち回っても大丈夫だし、ひとりでストイックに最適なルートを模索したければ、何度もくり返し遊べばいい。どっちのスタイルでも遊びやすくゲームを作るのは、作り手のセンスが問われるのではないだろうか。ちなみに俺は後者のプレイヤーで、やり込み要素である“EXTENDバブル”をすべて揃え、裏面を含めた全ステージを★3でクリアーするほどハマっている。
正直言うと、プレイする前は自分の中のハードルが爆上がりしており、最新作を素直に楽しめるだろうかという不安があった。しかし、プレイし始めてすぐに氷解。説明書を読まなくてもすんなり楽しめる間口の広さは過去作のままで、10ステージごとに区切られた面構成が全体のテンポを軽快にしている。
画面のデザインは最新のゲームらしく華やかさを演出しつつ、本作の要である“気流の流れ”が視覚的にわかるようになり、初見のステージでもパターンをじっくり考えられる作りなのだ。それと、未プレイの方にはイメージをお伝えしづらいのだが、泡に乗ってのアクションがとても心地いいことを強調しておきたい。ジャンプして泡に乗ると、ボタンを押さなくても自動で小ジャンプを行ってくれるため、“うっかり足場にするつもりの泡を割っちゃった”というミスが起こりにくくなっている。このように細かいところで、少しでもストレスフリーになる工夫がされているところに、作り手のこだわりを感じる。
ここまでで説明した通り、本作は誰でも気軽に楽しめるゲームなのだが、もし気に入ったなら、ぜひスコア稼ぎプレイにもトライしていただきたい。稼ぎプレイのコツは、
- (1)できるだけ多くの敵をまとめて“れんさ割り”で倒す
- (2)短時間でステージクリアーする
このふたつ。(1)がとくに重要で、敵の動きと気流の流れをじっくり観察すると、多くのステージで高得点が狙える。スコアの高さもさることながら、8匹くらいの敵をまとめて割る爽快感は、一度体験したらやみつきになるはず。
なお、今後は無料アップデートで新たなステージを開発中とのこと。本作に収録されているアーケード版『バブルボブル』のプレイを日課にしつつ、楽しみに待つことにしよう。