NHKは本日2020年8月9日(土)15時50分から、アニメ映画『この世界の片隅に』を放送する。
【 #この世界の片隅に 】
この夏も放送です。
広島・呉に嫁いできた主人公すずと、戦時下に暮らす人々のなにげない日常。
そう、日常が、どこにでもあったんですよね。
9(日)午後3:50[総合]
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— NHK広報局 (@NHK_PR)
2020-08-05 20:32:38
第2次世界大戦中の激動の時代を生きる主人公すずを中心とした日常を描いた作品。こうの史代氏が描いた同名のマンガを原作に映画化し、2016年に劇場公開された。
クラウドファンディングを利用し映画化にこぎつけた本作。映画公開前は、それほど大きな注目を集めていたというわけではなかったものの、作品公開後にそのクオリティーの高さから、観客の口コミで評判が広がり、マスメディアにもつぎつぎと取り上げられ、徐々に上映する劇場が増加。まれに観るロングランヒットを記録した。
さらに、日本国内だけでなく50を超える国で上映され、いまでも世界中の人々に感動を届け続けている。2019年12月には、40分以上の新規シーンを追加した『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』が公開され、こちらも好評を博した。
監督は『エースコンバット』シリーズで脚本などを手掛ける片渕須直氏。時代考証に徹底的にこだわり、当時の建物や風景、天気まで調べ尽くした考証の確かさも話題となった。
昭和20年、広島・呉 わたしはここで生きている
広島市江波、海苔漁師の家に生まれたすず(声:のん)は18才になったある日、縁談を持ちかけられ、北條家の周作(声:細谷佳正)と結婚することになった。
北條家のある広島・呉は日本海軍の一大拠点となっており、世界最大の戦艦とも謳われた“大和”が母港としていた場所だった。
戦争中ということもあり、日々物資が不足していく毎日だが、すずは工夫をこらして貧しい生活を楽しく暮らしていく。海軍軍法会議所の録事(書記官)を勤める夫・周作とともに、慌ただしくも充実した毎日を送っていた。
しかし、そんな毎日は、簡単に崩れ去ってしまう。戦況が劣勢になり、軍港の町である呉も、空襲を受けるようになってしまった。
降り注ぐ爆弾によって無残にも破壊されてしまう呉の町並み。そんななか、すずは空襲によって大切なものを失ってしまう。悲しみに暮れるすずは、妹のすみ(声:潘めぐみ)から実家に避難してくるように誘われた。
北條家に居場所をなくしたすず。戦況も悪化の一途をたどり、ついに原爆の投下された1945年8月6日、そして終戦の日を迎える……。
『この世界の片隅に』はここが見どころ
原作マンガのやさしいタッチを見事に再現した絵柄や、淡い色使いで描かれる画面など、一見やわらかな雰囲気ながら、戦時が舞台ということもあり、映画全体の展開はなかなかにハード。
苦しい戦時下の暮らしを周作とともに明るく過ごすすずさんに思わず感情移入してしまい、その上で彼女を待ち受けるきびしい運命を目にしたときは、胸が締め付けられるな感情になる。それでも救いのあるエンディングは未来への希望をはっきりと感じさせて胸を打つ。鑑賞の際はハンカチのご準備をお忘れなく!
注目ポイント
- 正確に再現された食生活など、戦時下のリアルな日常
- 徹底的な調査で再現される呉の町並み
- 気合の入りまくった大和の描き込み
- すずと周作の運命
キャスト/スタッフ
キャスト
- 北條すず(旧姓:浦野):のん
- 北條周作:細谷佳正
- 黒村径子:尾身美詞
- 黒村晴美:稲葉菜月
- 北條円太郎:牛山茂
- 北條サン:新谷真弓
- 水原哲:小野大輔
- 白木リン:岩井七世
- 浦野すみ:潘めぐみ
スタッフ
- 監督・脚本:片渕須直
- 原作:こうの史代
- 音楽・主題歌:コトリンゴ
- 監督補・画面構成:浦谷千恵
- キャラクターデザイン・作画監督:松原秀典
- 美術監督:林孝輔
- プロデューサー:真木太郎
- 企画:丸山正雄